平成1745日目
1993/10/18
【ロシア】「放射性廃棄物」日本海への投棄継続
ロシア政府は18日、日本政府などの抗議を事実上黙殺し、太平洋艦隊による放射性廃棄物の日本海への投棄を継続する方針を明らかにした。環境天然資源省のルイバリスキー次官が同日モスクワでの記者会見で表明したもので、次官は今回2度目の海洋投棄を早急に行うと言明した。
一方、太平洋艦隊のグリノフ司令官は同日タス通信に対し、放射性廃棄物の「海洋投棄に関するロンドン条約で、英国とフランスは2018年まで海洋投棄を認められており、ロシアも認められるべきだ」と主張した。
ルイバリスキー次官によると、太平洋艦隊の原子力潜水艦から出た液体放射性廃棄物を積んだタンカー2隻の老朽化が進み、このままでは廃棄物が船体から漏れ出てウラジオストク近くのパブロフスク湾が汚染される恐れが強い。このため海洋投棄は「やむを得なかった」と次官は説明した。
2隻のタンカーには計1700トンの廃棄物が積まれていたが投棄専用船「TNT27」が16日夜から17日未明にかけ900トンを捨てた。同次官によると、同船は、18日夜、タンカーの係留地まで戻り、もう1隻に残った約800トンを積み替えて、日本海に早急に捨てに行く予定。固体の放射性廃棄物について同次官は、ロシア政府が今年7月、海洋投棄の禁止を決めたと述べ、投棄しない方針を示した。《共同通信》
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【畑英次郎農相】コメ関税化反対を確認
畑英次郎農相は18日、記者会見し、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)でのコメ問題への対応をめぐって緊急幹部会を開き、例外なき関税化は受け入れられないとの従来の方針を確認したことを明らかにした。農相は「報道されたような日米合意はなく、(関税化受け入れを認める)提案は日本から行ったこともない」と、述べた。
コメ関税化で日米合意との内外の一部報道について、農相は「国民に深刻な不安を与えている」とし、「従来方針を確認する意味でも、幹部会を開いた」と説明、15日にジュネーブで開いた主要17カ国の非公式交渉でも「従来どおり、包括関税化は受け入れられないと主張した」と強調した。
今後、農相自身がジュネーブの関税貿易一般協定(ガット)本部などに近く出向いて直接交渉し、日本の方針が受け入れられるよう努力すると語った。
畑農相はまた、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)次第ではコメのミニマムアクセス(最低輸入量)を受け入れる可能性を示した。《共同通信》
【細川護熙首相】「合格点主義が議会制民主主義の基本」
国会は18日午前、最大懸案の政治改革をめぐる論戦の舞台を衆院政治改革調査特別委員会に移し、政府案に対する総括質疑を行った。細川首相は、政府案を一括して年内に成立させる決意を強調。「政府与党でも11月初旬ぐらいには衆院通過しないと年内成立が難しいとの話が出ている」と述べ、11月初旬に政府案を通過させたい考えを表明した。
法案修正問題については「百点満点主義ではなく、合格点主義が議会制民主主義の基本だ」としながらも、「政府案はそれなりの重みを持っている」と、政府案が最善との姿勢を崩さなかった。
自民党の野田毅氏が強行採決をしないよう求めたのに対し、石井一委員長(新生党)は「慎重審議を重ねて厳正中立に委員会を運営する」と述べた。首相は、自民党案を海部内閣時代の政府案と比べて①小選挙区比例代表並立制の投票を一票制とした②比例選挙が都道府県単位となっている—こと指摘し、「多少、足踏み状態という感じがする」と批判した。政府案が小選挙区と比例代表の議席配分を各250としたことに関して、首相は「相互補完的に一番、両方の持ち味が出る妥当なところではないか」と、理解求めた。
午前中は野田氏のほか、社会党の堀込征雄、新生党の船田元、公明党の太田昭宏、さきがけ日本新党の簗瀬進、民社党の柳田稔、自民党の自見庄三郎の各氏が質問した。《共同通信》
【細川護熙首相】新ラウンド提出期限延期も
細川首相は18日の政府与党首脳会議で、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)の国別計画表の提出期限が11月10日となっていることについて「不確定要素はあるが、計画表の提出期限は遅れるかもしれない。ただ、日本がそれを期待するわけではない」と述べた。武村官房長官が同日夕の記者会見で明らかにした。
武村氏は、首相の発言は、日本の計画表提出の遅れを示唆したのではなく、ラウンド参加国全体として期限が先延ばしになる可能性を示したものとの認識を強調した。
首相は首脳会議で、遅延の理由について「欧州共同体(EC)が開催を要求している四極通商閣僚会合がどうなるか、農業問題での日本とEC、米国の合意がどうなるかはっきりしない」と説明した。
武村氏はまた、日米二国間交渉などで浮上している「猶予期間を置いてコメを関税化する」との案について「個人的感想だが、それは関税化だ」と述べ、連立政権樹立の際の「コメの例外なき関税化は認めない」との合意と食い違うという認識を示した。
新生党の小沢代表幹事は、猶予期間付きの関税化について、例外なき関税化には当たらず合意に矛盾しないと発言しており、武村氏はこれをけんし制したとも受け止められている。《共同通信》
【政界談話室】
○…新生党の渡部恒三代表幹事代行は18日午後、都内で講演し「連立政権ができたという現象面だけでなく、実際に政治をやる方程式が変わった」との説を展開。「昔は、無理な金集めをし、子分の面倒をみて派閥ををつくって総理になろうとした」と、古巣の自民党を例に引き「しかし、ついこの前まで家出して窓際にいた河野洋平君が総裁になるわけだから、これからは好んで刑務所すれすれの所で金を集める必要があるかということにいる」と分析した。「確実に金権体質は失われつつある」というのも、実体験に基づくだけに説得力がある?
○…この日昼、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の自民党議員39人が、同神社の秋季例大祭に。参拝後会見した斎藤十朗・参院議員会長は、細川首相の「侵略」発言について「周辺諸国に深い悲しみや苦しみを与えたという部分については異論はない。(しかし)首相の歴史観については機会があるごとに取り上げたい」と、対決姿勢を鮮明にした。ただ、羽田外相が以前同会会長を務めていた縁で、終戦記念日には一緒に参拝した新生党の議員は今回別行動。斎藤氏は「気にしない」と言いながらも寂しそう。《共同通信》
【自民党・森喜朗幹事長】比例投票は各県単位で
自民党の森幹事長は18日、岐阜市内で開かれた党岐阜県連の研修会であいさつつし、政治改革法案の関連で比例代表の投票方法を都道府県単位とする自民党案の実現に意欲を示した。
森氏は全国単位とする政府案について「人口の少ない地域の議員が少なくなり、東京周辺の議員が増える結果になる」と指摘。その上で「過疎県の議員を減らさずに、票の重みを重視していくためには都道府県単位がいい。細川首相も地方の時代と言っていることだし、連立与党も賛成してくれるのではないか」と述べ、政府与党側の歩み寄りを求めた。
政治資金に関連し、森氏は公明党が選挙の際に全国の創価学会の会館を事務所代わりに使用していることについて「便宜供与だ。候補者の費用として扱うべきではないのか」と批判した。《共同通信》
【プロ野球・ヤクルト】3年ぶりの80勝
阪神2−5ヤクルト◇18日◇神宮
ヤクルトがセでは3年ぶりの80勝を挙げて最終戦を飾った。左腕が不得意のヤクルト打線だが、仲田から二回に桜井、三回に荒井が本塁打。西武の工藤を考えた場合、荒井がこれで自信をつけたら大きい。中継ぎで登板の川崎が3回を投げて勝利投手となり、2年ぶりの二けた勝利をマークした。
阪神は九回に反撃したが届かず66敗目、勝率5割以下が確定した。《共同通信》
【サッカーW杯アジア最終予選】日本、イランに敗れる
サッカーのワールドカップ(W杯)アジア最終予選第3日は18日、カタールのドーハで2試合を行い、日本はイランに1−2で敗れて1分け1敗、勝ち点1のままで、上位2チームが得る米国大会への出場が極めて厳しくなった。初白星のイランは1勝1敗で、勝ち点2。
日本は残りの朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、韓国、イラクとの3試合で3勝するか、または前半戦で好成績を上げたチームが後半戦で敗れるなどしない限り、代表権獲得は厳しい状況となった。19日はイラク―韓国の1試合を行う。日本は21日に北朝鮮と対戦する。《共同通信》