平成2066日目
1994/09/04
この日のできごと(何の日)
【関西国際空港】開港
関西国際空港が成田空港と並ぶ日本代表する新しい空の玄関として、4日午前0時、開港した。世界21カ国・地域、39の都市と結ばれ、国際ハブ(拠点)空港化と関西復様の期待を担って始動する。航空審議会答申から20年。1兆5000億円の巨費と着工から7年半の歳月をかけ開港にこぎつけた。4日は午前5時から関西国際空港会社などが安全祈願式。同6時すぎにはグアムからの日本航空臨時便が初めて同空港に降り立つ。
騒音公害を抑えるため、大阪湾の沖合を埋め立てて建設、国際空港として日本で初めて、24時間運用を可能にした。3500メートルの滑走路は年間16万回の発着まで対応でき、成田開港から16年ぶりに日本の空は二極化し、世界に大きく開かれた。《共同通信》
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世界の21カ国・地域と結び、アジアの新しい拠点空港を目指して4日開港した関西国際空港は、午前6時1分、グアム発の日本航空臨時便が着陸したのを最初に、各航空会社の第一便が次々と発着した。
最終の午後11時発日本航空ホノルル行きまで、この日は国際線は出発、到着計88機、国内線は同134機がフライト。旅客ターミナルビル(PTB)内では国際色豊かな初便行事が夕方まで相次いだ。
一方、神戸から空港に向かう水中翼船の故障で約120人の乗り遅れが出るなど、トラブルが目立った。この日、初営業で神戸を午前7時に出港した「海上アクセス」の高速水中翼船パールウイング(165トン、乗客173人)がジェット水流の吸い込み口にごみを詰まらせて30分後に引き返した。乗客を振り替えた後続の同型船も同様の故障で遅れ、先の船の乗客は空港到着が結局1時間15分遅れた。運休と遅れは計14便に上り約1650人に影響した。
海上アクセスによると、予約の飛行機に乗れなかったのは国際線24人、国内線57人の計82人。国際線の全員は同社でホテルを手配した。航空会社によると、このほかにも約40人が国内線の予約便に乗り遅れており、多くはこれらの船の遅れが原因とみている。
PTB内では、国際線搭乗者が利用する無人運行電車、ウイングシャトルの駅で、歩行者がパスポートをホームのすき間に落とした。駅は警備員だけしかおらず、拾い上げるまで1時間も待たされ、この人の乗る飛行機が15分遅れて出発。
未明には大阪空港からの重量車両の引っ越しが長引き、空港連絡橋の一時通行止めが延びたため、関西国際空港会社の服部経治社長らの到着が遅れ、安全祈願式の開式が遅れるハプニングもあった。このほか、午前中に起きた東京航空交通管制部(埼玉県所沢市)のコンピューター故障の影響で、19便の出発が1時間5分ー30分遅れた。《共同通信》
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【テニス・伊達公子選手】全米8強入り
全米オープンテニス第7日は4日、ニューヨークのナショナルテニスセンターで女子シングルス4回戦を行い、第5シードの伊達公子(ヨネックス)がレイラ・メスヒ(グルジア)を6−2、6−7、7−5で退け、2年連続のベスト8入りを果たした。
準々決勝では、全仏オープン覇者で第2シードのアランチャ・サンチェス(スペイン)と、全米オープンでは日本人初のベスト4進出をかけて対戦する。《共同通信》
【サッカー・三浦知良選手】セリエA開幕戦で鼻骨折
世界最高峰のサッカーリーグ、イタリア1部リーグ(セリエA)は4日、イタリア各地で開幕。三浦知良が移籍したジェノアはミラノで3年連続リーグ優勝のACミランと対戦し、0−1で敗れた。
三浦は背番号9、左FWの位置で先発出場した。左サイドを攻め上がる場面もあったが、前半28分にミランDFバレージとヘディングで競り合い顔面を強打。そのままプレーを続行したが、前半終了後に途中交代し、病院に直行した。
チームドクターの話では、鼻骨骨折の上、左こめかみ付近にも損傷があり、4日はミラノの病院に入院。5日にジェノバに戻った後、手術の可能性もあるという。《共同通信》
【社会党・久保亘書記長】自民との新党を否定
社会党の久保書記長は4日、NHKやフジテレビの番組に出演し、政界再編への対応について「保守二党体制は選ぶところではない。当面、第三の極として社会党、民社党などが力を合わせ、社民リベラル勢力結集を図る努力をしなければならない」と述べ、民社党などとの協調関係をさらに模索する考えを示した。
今後の自民党との関係については「共通の土俵で政策を論じ合う関係になったが、政界再編に当たって、新しい枠組みの中で新党に向かう関係にはならない」として、自社両党による新党結成の可能性を否定した。
基本政策転換を投票で決着した3日の臨時党大会の結果について、久保氏は「多数の意思を全体の意思とする前提で採決した。これからは昨日の決定が全体の意思として尊重されると思っている」と表明。約4割の修正案賛成者が出たにもかかわらず、今後の党運営に自信を示した。ただ党分裂の可能性について「再編の中で根本的な考え方が違えば、別の道をいく可能性は残っている」と述べた。《共同通信》
【新生党・羽田孜党首】「自社は政策で温度差」
羽田前首相(新生党党首)は4日午後、遊説先の鳥取市での講演と記者会見で、社会党が基本政策転換を盛り込んだ活動方針を承認したことについて、「一歩進み出したことは間違いない。ある程度は評価したい」としながらも「自民党との間には政策課題で温度差はあり、一つひとつの問題が総括されているわけでもない。党の動きを見ながら厳しく監視していきたい」と指摘した。《共同通信》