平成2061日目
1994/08/30
この日のできごと(何の日)
【社会党】10年で自衛隊縮小
社会党は30日午後、「自衛隊合憲」など基本政策転換に併せて検討してきた新しい安全保障政策「平和への挑戦」の中間報告を発表した。自衛隊に対して、これまでの「専守防衛」以上に厳格な制約をかける「限定防衛」構想を提唱。現状の自衛隊は「限定防衛」の範囲内でも合憲と認めながら「望ましい姿ではない」として、来年から平成16年までの10年計画で縮小・再編することを主張している。その上で新安保政策を「安全保障基本法」として法制化するよう提案。法案要綱も初めて作成した。
同党は報告を9月3日の臨時党大会に討議の参考資料として提出。軍縮に取り組む姿勢を具体的に示すことで方針転換への理解を求める。
報告は「専守防衛」の下でも自衛隊は膨張が続いたと指摘。その反省に立って「限定防衛」構想では、日本への攻撃に対して「国連安全保障理事会が必要な措置をとるまでの間、領域とその周辺に限って必要最小限度の実力行使を行うことができる」と、範囲などを厳しく限定した。そのために自衛隊は「性能上、他国の国土を攻撃する兵器、装備を保持しない」ことを打ち出した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【BOYZ II MEN】アルバム「II」発売
【琵琶湖】水位マイナス103センチに
近畿の水がめ、琵琶湖の水位が30日朝、マイナス103センチを記録。昭和14年12月の観測史上最低記録と55年ぶりに並んだ。水位は7月に入ってから急低下。30日も全県的に快晴で、記録更新は確実とみられる。滋賀県水政室の担当者も「この渇水は台風が2、3個来てもらわないと解消しそうにない」と恨めしそうだ。《共同通信》
【新生党・羽田党首】ビラを手渡し
参院愛知選挙区再選挙応援のため名古屋市入りした新生党の羽田党首は30日朝、名鉄名古屋駅前で街頭演説に立った。羽田氏は演説に先立ち自ら通行人にビラを手渡すなど、この選挙にかける意気込みを示したが、前首相の異例のパフォーマンスに、通行人もびっくりした様子だった。
羽田氏は演説の中で、羽田内閣当時の公共料金値上げ凍結を取り上げ「ニューヨークやパリと比べた内外価格差を圧縮するためにやった」と強調した。《共同通信》
【村山富市首相】東南アジア歴訪を終え帰国
村山首相は30日、東南アジア4カ国歴訪を終え、羽田空港着の政府専用機で帰国。「各国との理解を深め、友好を高めることができたし、これからの方向を確認することができた」と感想を述べた。首相公邸で記者団の質問に答えた。《共同通信》
【政界談話室】
○…橋本通産相は30日午前の閣議に、東南アジア歴訪中の村山首相の臨時代理として出席。定刻の30分前には早々と官邸入りし、五十嵐官房長官らと入念な打ち合わせ。写真撮影を終えて大出郵政相から「さあ始めよう、総理大臣」と声を掛けられた橋本氏は、閣僚の先頭を切って閣議室に。気負いが気になったのか、閣議後は傍らにいた田中真紀子科技庁長官を見ながら「この人たちが冷やかすんだよ」と記者団に照れ隠し。それでも「何回目の首相代理か」と尋ねられると「たくさんやったなあ。(自民党の閣僚は)みんな懐かしがっていたな」と、ニコニコ顔。
○…連立与党はこの日、「戦後50年問題プロジェクトチーム」の初会合を開催。座長になった社会党の上原康助氏は「難しい問題を引き受けることになったが、だれがやっても傷付くだけ。えらい仕事だ」とぼやくことしきり。テーマは従軍慰安婦問題、閣僚辞任の原因となった戦争認識問題など難題ばかりで、早速新党さきがけの議員から「三党間で(考え方に)距離がある」との発言も。上原氏は「50年の節目に国会、政府としてもういっぺん精査し、誠意を内外に明らかにしていく」と決意を示したが、沖縄県選出の同氏としては苦悩の色がありあり。《共同通信》