平成4248日目
2000/08/25
この日のできごと(何の日)
【森喜朗首相】ネパール・コイララ首相と会談
南西アジア4カ国を歴訪中の森喜朗首相は25日午後(日本時間同夕)、日本の現職首相として初めてネパールを訪問し、カトマンズ市内の首相府でコイララ首相と会談した。森首相はネパールが南アジア地域協力連合(SAARC)の次期議長国に決まっていることから、日本政府が協力している年間約40万ドルのSAARC支援を大幅に拡充することを表明した。
コイララ首相は隣国のインド、パキスタンが断絶状態であることから、両国が加盟するSAARCを印パ間の対話の場所と位置づけた。SAARCは昨年11月にカトマンズで首脳会議を開催する予定だったが、バキスタンの軍事クーデターを理由にインドが開催に反対し延期されたままになっており、森首相もSAARCの活動再開を早期に図る必要があるとの認識で一致した。
コイララ首相はネパールの置かれた状況として、「核保有国の中国、インド、パキスタンに囲まれ、苦しい情勢にある」と理解を求めた。これに対し、森首相はネパールが包括的核実験禁止条約(CTBT)への署名を終えているものの、批准には至っていないことを指摘した上で「ネパールのCTBT批准はインド、パキスタン(の核軍縮)に影響を与える」と、早期の批准を期待した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【大分一家殺傷事件】少年「金盗んだ」
大分県野津町の一家6人殺傷事件で、殺人などの容疑で逮捕された高校1年の少年(15)が、三重署捜査本部の調べに「殺傷事件より前に自宅にあった脚立を使って、被害者宅に忍び込み、たまたま室内に金があったので盗んだ」などと供述していることが25日、分かった。
この脚立は既に、少年の供述に基いて近くの川で発見、押収されている。捜査本部は、供述の裏付け捜査を進めるとともに、侵入の目的や殺傷事件との関連についても調べている。
一方、大分地裁は同日午後、少年について、大分地検の請求通り26日から9月4日まで10日間の拘置延長を認める決定をした。引き続き佐伯署で拘置する。《共同通信》
【郵政省】衛星ネットを柱に820億円要求
森喜朗首相の日本新生プランの柱となる情報技術(IT)対策で、通産、郵政省など関係省庁の来年度一般関連予算でのIT関連の概算要求の骨格が25日、分かった。
各省庁が、自民党政務調査会のIT対策戦略チームに報告したもので、電子政府の推進や情報格差是正、森首相が主要国首脳会議(沖縄サミット)で公約したアジアなどへのIT支援などを軸に、本年度予算額を大きく上回る要求規模となっている。
郵政省の要求額は、衛星を使って超高速・大容量のインターネットを実現する「スペース・インターネット」の開発費を柱に本年度予算比48%増の820億円、通産省は同2.9倍の126億円。
【金融再生委員会】日債銀譲渡が決着
金融再生委員会は25日の会合で、一時国有化している日本債券信用銀行をソフトバンクなど三社連合に9月1日付で譲渡し、同行に債務超過穴埋めのため3兆2428億円の公的資金を注入することを正式に決めた。預金保険機構も同日、日債銀への資金援助と不良債権の買い取りを決めた。
日債銀は平成10年12月に破たん、一時国有化された。ソフトバンクなど三社連合に8月1日付で譲渡することで合意できていたが、大手百貨店そごう問題をきっかけに、譲渡後一定の損失が出た債権を買い戻す「瑕疵担保特約」に対する批判が浮上したことから譲渡日が1カ月延期されていた。
日債銀は、異業種企業の経営する初の大手銀行として、ネット取引や情報技術(IT)関連のベンチャー向け融資を強化して再生を図る。譲渡を受けるソフトバンク、オリックス、東京海上保険の三社連合は初の取締役会を9月4日に開き、元日銀理事の本間忠世社長ら新経営陣を選ぶ。
【この日の民主党】
「国会の議論は無視された」瑕疵担保見直しなき日債銀譲渡決定で談話
一時国有化されている日本債券信用銀行が9月1日付けで、ソフトバンク、オリックス、東京海上火災保険の3者連合に譲渡されることが25日、最終的に決まった。
民主党は岡田克也財政・金融担当ネクスト大臣名で談話を発表し、瑕疵担保特約が撤回されなかったことに強く抗議した。
談話では、「政府は国会の議論の推移を見守るためと称して、日債銀の譲渡契約を1ヶ月延長したが、この間特約の白紙撤回が交渉された形跡もないどころか、逆に特約の運用を厳格化しないことを約束するなど、国会の議論は完全に無視された」と政府の姿勢を強く批判。金融再生法の趣旨に則り、問題債権を厳格に査定して、整理回収機構に完全分離するよう重ねて求めた。
参議院滋賀県補選にのりくも俊邑さんを擁立決定
衆議院選挙後最初の国政選挙となる参議院滋賀県補欠選挙(10月5日告示、同月22日投票)に民主党は25日、公認候補として法雲俊邑(のりくも・しゅんゆう)さんを擁立することを25日の持ち回り常任幹事会で決めた。
法雲さんは1948年生まれで52歳。70年に大谷大学文学部を卒業し、米国・ノースウエスタン大客員研究員などを経て、88年から滋賀大、89年から龍谷大社会学部教授として情報工学を教えている。98年からは民主党滋賀県連副代表を務めている。
法雲さんは25日に滋賀県庁で山元勉県連代表(衆院議員)と記者会見し、「人の心がすさむ世の中になっている。人々の温かさ、人間性を基本にもう一度日本を再構築してみたい」と抱負を述べた。また山元代表は、「今の政治を変える気持ちを持っているし、IT(情報技術)の専門家としても活躍してもらえる」と法雲さん擁立の理由を説明した。
同補欠選挙には、これまでに自民党、共産党の新人候補が名乗りを上げている。《民主党ニュース》