平成1321日目
1992/08/20
この日のできごと(何の日)
【米共和党】ブッシュ氏を大統領候補に指名
米テキサス州ヒューストンで開催中の共和党全国大会は三日目の20日未明(日本時間21日午後)、各州代議員による投票の結果、圧倒的多数によりブッシュ大統領(68)、ダン・クエール副大統領を88年に続き、92年大統領選の正副大統領候補に指名した。両氏は、同日夜(同21日午前)に指名受諾演説を行い、「アメリカン・ドリームの存続をかけた戦い」(ブッシュ大統領)の勝利に向け、党員の結束を改めて訴える。
この日の指名により、11月3日投票の米大統領選は再選を狙うブッシュ大統領とビル・クリントン民主党大統領候補の一騎打ちとなることが正式に決まったが、世論調査の支持率でクリントン候補に大差をつけられているプッシュ大統領は「48年のトルーマン大統領以来の大逆転」(ブッシュ大統領)を目指し、必死の選挙運動を強いられることになりそうだ。
指名投票は、合計2210人の代議員の意向を、各州代表が次々に発表するやり方で、19日深夜から20日未明まで2時間近くかけて行われた。その結果、ブッシュ大統領が代議員2166人を獲得、圧倒的多数の支持を得た。ブッシュ大統領以外では、予備選の序盤で健闘したパット・プキャナン氏が18人の代議員を獲得した。《読売新聞》
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テキサス州ヒューストンのアストロドームで開かれていた米共和党の全国大会は、最終日の20日夜(日本時間21日昼)、前夜に大統領候補の指名を受けたブッシュ大統領が指名受諾演説を行った。
この中で、大統領は、90年代の米国は、引き続き「軍事超大国」であり続けると同時に、「経済、輸出の超大国でもあり続けなければならない。それが世界平和にもつながる」と述べ、大統領に再選された場合は、今後も、米国が世界のリーダーとしての地位を確保していくよう努力する決意を表明。また、民主党が多数を占める議会での共和党勢力の拡大を国民に求めるとともに、前回選挙の時の公約を破り増税したことを「間違いだった」と公式に認め、減税提案を行うことを公約した。
共和党大会はこの日で閉幕、11月3日の大統領選挙人選出のための投票に向けた激しい選挙戦に突入する。《読売新聞》
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【第74回全国高校野球】第10日
(20日・甲子園)尽誠学園(香川)と拓大紅陵(千葉)が、まずベスト8に進出―。尽誠学園は一回に7安打で5点を奪って序盤で有位に立ち、宇都宮南(栃木)に完勝。拓大紅陵は、3投手の継投で佐世保実(長崎)打線を完封、4度目の出場で初の八強入りを果たした。
これに先立って二回戦の残り2試合が行われ、日大山形(山形)が、山形県勢では初の二ケタ得点となる12点を挙げ、延岡工(宮崎)に大勝。県岐阜商(岐阜)は九回、石田のスクイズで熊本工(熊本)にサヨナラ勝ちした。《読売新聞》
【神奈川県警】警官が反則切符を偽造
婦女暴行の容疑者に逃走されるなど失態続きの神奈川県警で、新たに横浜・栄署の派出所の巡査部長(47)が、交通違反検挙の実績をあげるため交通違反切符をねつ造し、同県警はこの巡査部長をひそかに戒告処分としていたことが20日明らかになった。同県警はこの巡査部長を有印公文書偽造、同行使の疑いで調べている。
同県警によると、この巡査部長は栄署上郷派出所に勤務しており、4月13日、横浜市栄区若竹町の道路で、同市内の飲食店の女性経営者(38)が車で通行禁止の道路を通ったのを見たが、進入時を現認していなかったため、注意にとどめた。その後、女性がシートベルトをしていなかったように違反切符を切って、女性の名前を自分で書き入れ、自分の母印を押した虚偽の切符を作成していた。
この女性が、してもいない違反の切符が切られていたことを知り、県警に抗議して不祥事が発覚した。県警の調べに対し、巡査部長はこのほか、3年間に19件の切符をねつ造したと話しているという。
交通違反の切符は3種類あるが、軽微な違反の場合は違反点数が1点加点されるだけで、反則金や罰金はない。計6点になって免許停止処分を受けるまでは通常、本人には知らされない。この巡査部長は、シートベールトを着けていないドライバーやオートバイのヘルメット不着用者など軽微な違反者が署名、押印を拒否すると、勝手に違反者の名前を切符に署名し、母印を押して提出するなどしていたという。
動機については「上司がきちんとした違反切符を取るようにと厳しく言うので一「やったと話している。
この巡査部長は昭和43年に県警に採用され、62年9月から同署地域課に所属、派出所勤務を続けていた。
同県警では、大和市と川崎市で先月、相次いで起きた警察官殺傷と連続婦女暴行事件の容疑者の逃走事件に絡み、本部長以下幹部ら関係者18人が今月12日付で懲戒処分を受けたばかり。《読売新聞》
【自民党・綿貫民輔幹事長】政治改革「11月中結論は困難」
自民党の綿貫幹事長は20日午後、名古屋市で開かれた中日懇話会(中日新聞社主催)で講演し、抜本政治改革について、「宮澤首相は11月という時期を示しているが、11月までに(結論を出す)というのは難しいのではないか」と述べ、11月に抜本改革案を取りまとめるのは困難との見方を示した。党首脳がこうした考えを示すのは初めてで、今後の党内論議に大きな影響を与えそうだ。
綿貫氏は、「比例選の名簿順位付けに対する批判に対応した改革もある」と指摘、「もっと考えてみろ、ということになる」と述べた。ただ、衆院の「九増十減」案については、「臨時国会冒頭の大きな課題だ」と述べ、臨時国会冒頭処理の方針を改めて強調した。また、綿貫氏は、大蔵省が打ち出した金融緊急対策について「その場しのぎで、抜本対策になっていない」と批判した。《読売新聞》
【自民党・小沢一郎元幹事長】政治改革実現で政界再編への道
自民党の小沢一郎・元幹事長は20日、山梨県富士吉田市で開かれた日経連主催の経営トップセミナーで出席者の質問に答え、政界再編のプロセスについて「政治改革を進めることで、結果として政界再編につながる。ここ一、二年の間でそうならなければ、先の話になる」と述べた。
これは、11月がメドとされている同党の抜本的な政治改革で、宮澤首相が小選挙区制導入など思い切った制度改革に踏み切れば、政界再編へ道を開く可能性があるとの考えを示したものと見られる。《読売新聞》
【社会党】参院選の敗北を反省
社会党は20日開いた中央執行委員会で、「参院選挙の中間総括と当面の基本方針(案)」を決定した。21日に静岡県熱海市で開かれる全国書記長会議に諮る。選挙総括では、同党が支援した連合候補が全敗した結果を深刻に受け止め、「責任を痛感し率直に反省するとともに、国民におわびする」との見解を示し、公式に敗北を認めた。
そのうえで、今後の政局に臨む基本姿勢として、野党各党に政治改革や景気対策、軍縮、環境問題などの政策協議を呼びかけ、野党共闘を積み上げる中で「政権党対野党の対抗関係の再構築」をめざす方針を表明。そのための手法としては「多様な形態」の政策連合や政治連合を模索し、国会内での統一会派や他党の参加を求めた「開かれたシャドーキャビネット(影の内閣)づくり」などに本格的に取り組む考えを明らかにしている。
秋の臨時国会への対応では、衆院の定数是正について、抜本是正への道筋が示されることを前提に「緊急是正に積極的に応じる」とこれまで以上に前向きに取り組む方針を明示。また、今後の選挙対策に関しては、次期衆院選を「党の命運を決する重大な闘い」として候補者の早期決定と、前回選挙を上回る候補者擁立に全力を挙げるとしている。
さらに、①参院選の敗因として挙げられる「政権担当政党として不安がある」との党のイメージをいかに払拭するか②参院選結果で明らかになった市民層の社会党離れをどう克服するか―などの課題について、全党的な論議を展開するよう呼びかけている。《読売新聞》
【サラエボ】最大規模の砲撃戦
ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボ市中心部で20日夜、最近1か月では最大規模の砲撃戦がセルビア人武装勢力とイスラム教徒武装勢力の間で繰り広げられた。
サラエボからの報道によると、迫撃砲、ロケット砲による激しい戦闘が起きたのは、市中心部のボスニア政府庁舎から旧ユーゴ連邦軍・チトー元帥兵舎にかけての地域。ボスニア議会庁舎付近には30分間に二十数発の砲撃が行われる激しさで、4発が同庁舎に命中、21階建ての上部4階が炎上し、数時間にわたって黒煙を上げ続けた。
また、チトー元帥兵舎では、国連防護軍のウクライナ人兵士が胸を狙撃兵に撃たれ、死亡した。20日再開されたサラエボ空港にはこの日、計26機の救援物資輸送機が降り立ったが、同空港周辺でも、両勢力による砲撃、銃撃戦が続いた。《読売新聞》