平成9341日目
2014/08/05
この日のできごと(何の日)
【朝日新聞】慰安婦記事の一部を取り消し「虚偽と判断」
朝日新聞は5日付の朝刊に、従軍慰安婦を巡る同紙の過去の報道を検証する記事を掲載し「済州島(現・韓国)で強制連行した」とする日本人男性の証言を「虚偽だと判断し(関連の)記事を取り消す」とした。
男性は「朝鮮人慰安婦と日本人」などの著書がある元山口県労務報国会下関支部動員部長の吉田清治氏(故人)。2ページにわたる検証記事によると、朝日新聞は、慰安婦にするため暴力を使って無理やり女性を連れ出したとする吉田氏の証言を1980~90年代に16回報じた。
検証記事では「済州島で再取材したが、証言を裏付ける話は得られなかった。研究者への取材でも証言の核心部分についての矛盾が明らかになった」としている。
「慰安婦が女子挺身隊の名で戦場に動員された」とした記事があったが「誤用した」とも説明。挺身隊は勤労動員で「当時は研究が進んでおらず、記者が参考にした資料などにも混同がみられた」とした。
同紙は1面に「慰安婦問題の本質直視を」と題する見解も掲載した。「インターネット上などで『慰安婦問題は朝日新聞の捏造』といわれなき批判が起きている」として「読者への説明責任を果たす」と強調。「戦時中、日本軍兵士らの性の相手を強いられた女性がいた事実を消すことはできない」とした。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【袴田事件】衣類写真のネガ存在
静岡地裁が再審開始を決定した袴田巌さん(78)の即時抗告審で、弁護側が地裁段階から開示を求め、検察側が「存在しない」としてきた衣類5点の発見直後の写真のネガが存在していたことが分かった。弁護団が5日、記者会見して明らかにした。
5点の衣類は袴田さんを有罪とした証拠の一部。静岡地裁は3月、犯行時の着衣とされた5点に付いた血液のDNA型鑑定の結果から、着衣は「袴田さんのものでも犯行着衣でもない」とし、再審開始を決めた。
弁護団によると、検察側は7月17日に提出した補充意見書に「地裁の決定後にネガが警察で発見された」と記載。
東京高裁で5日に開かれた裁判所と検察側、弁護側による初の三者協議で、弁護側が説明を求めると、検察官が謝罪し、経緯などを文書で回答すると応じた。発見されたネガは111枚あるとみられるが、一部は既に検察側が鑑定している。
弁護団は協議後の記者会見で「衣類の他に何が写っているかは分からず、開示されていない写真が入っている可能性もある」と指摘。西嶋勝彦弁護団長は「故意の証拠隠しだ。このままでは終わらせない」と述べた。
事件は1966年6月に静岡県清水市(現静岡市清水区)で発生。みそ製造会社専務宅が全焼し、一家4人の刺殺体が見つかった。袴田さんは同年8月に強盗殺人などの疑いで逮捕され、80年に死刑が確定した。
5点の衣類は事件から1年2カ月後にみそタンクの中で発見された。地裁決定は、長い間みそに漬けられていたのに衣類の色合いが不自然とし「捜査機関による捏造の疑い」と指摘していた。
弁護団は、ネガについて「衣類の色や証拠捏造の有無の判断に影響を与える重要な証拠だ」と強調している。《共同通信》
【日本列島】各地で大雨
北海道は5日、前線や湿った空気が流れ込んだ影響で、24時間雨量が観測史上最多となる地点が相次ぐなど大雨となった。台風12号から変わった熱帯低気圧の影響が続く四国や九州でも雨が続き、気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水などへの警戒を呼び掛けた。
気象庁によると、日本海にある低気圧から前線が北海道に向かって延び、そこへ暖かく湿った空気が西日本を通って流れ込んでいる。
5日正午現在、北海道で24時間雨量が観測史上最多となったのは幌加内町の196.5ミリ、羽幌町の159.5ミリ、名寄市の152.5ミリ、美深町の151.0ミリなど。1時間雨量は高知県香美市で56.5ミリ、長崎県大村市で46.5ミリ、熊本県山鹿市で46.0ミリ、鹿児島県南さつま市で44.0ミリなど。
一方、強い台風11号は5日、フィリピンの東を時速15キロの速さで北へ進んだ。正午現在の中心気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速40メートル、最大瞬間風速60メートルで、中心の半径150キロ以内が風速25メートル以上の暴風域となっている。《共同通信》
【拉致問題対策本部】
政府は5日午前、北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向け、全閣僚で構成する拉致問題対策本部(本部長・安倍晋三首相)の会合を官邸で開き、日朝政府間協議の進展を視野に、新たな拉致被害者らの帰国を想定した支援拡充策を決定した。首相は「必要な措置を着実に進め、全面解決に向けた取り組みに全力で当たってほしい」と関係閣僚に対応を指示した。
政府は拡充策を踏まえ、必要経費を2015年度予算の概算要求に盛り込む。与党は拡充策を反映させた拉致被害者支援法改正案を、秋の臨時国会にも議員立法で提出する方針だ。《共同通信》
【政府】対ロ追加制裁発動
日本政府は5日、ロシア当局者やウクライナの親ロシア派関係者40人を対象とした日本国内資産の凍結などを柱とした追加制裁措置を閣議で了解し、ただちに発動した。ロシアによるウクライナ南部クリミア編入と親ロシア派武装組織によるウクライナ東部情勢の不安定化を理由に挙げた。対ロ非難を強める米欧諸国と足並みをそろえたとアピールする狙いがある。ただロシア政府要人は制裁対象から除外した。
安倍晋三首相が個人的信頼関係を築くプーチン・ロシア大統領に「一定程度の配慮」(政府関係者)をせざるを得ないと判断したため。日本政府は引き続き、米国とロシアの間で難しいかじ取りを迫られる。《共同通信》
【ロシア・プーチン大統領】欧米制裁への対抗指示
ロシアのプーチン大統領は5日、ウクライナ危機をめぐる欧米諸国による経済制裁への対抗措置を取るよう政府に指示したと述べた。その一方で、国内の生産者や消費者への影響に「最大限注意しなければならない」とも述べ、抑制的な措置になる見通しを示唆した。ロシアメディアが伝えた。
ロシアは制裁合戦で国内経済に負の影響が出ることを懸念、これまで欧米の経済制裁に対し本格的な対抗措置を取ることを控えてきた。プーチン氏は対抗措置の具体的な内容は明らかにしていないが、今回も大規模な措置の発動には踏み切らないとみられる。《共同通信》
【自民党】全国幹事長会議
自民党は5日、各都道府県連の幹部を集めた全国幹事長会議を党本部で開いた。来年春の統一地方選を見据え、地域活性化などに優先的に取り組む安倍政権の姿勢を訴えて本部と地方の結束を図る狙いだ。
会議では石破茂幹事長が、選挙公約の主要テーマに地方再生と農政改革を掲げる考えを表明する見通し。集団的自衛権の行使を認める憲法解釈変更を含めた一連の安全保障政策について理解を求める。《共同通信》
【北陸新幹線・W7系】延伸区間を初走行
2015年春に延伸開業する北陸新幹線の長野―金沢間で、営業運行で使用する新型車両による走行試験が5日、始まった。JR西日本のW7系を使って10月末まで続けられ、開業に向けた準備が本格化する。
5日は金沢駅から上越妙高駅(新潟県上越市)までを往復し、車両と駅ホームの間隔が規定通りかなどを確認する。当初は低速で走らせるが、今後は段階的に営業運行と同じ最高時速260キロまで上げる。仮のダイヤを使い複数編成を同時に走らせて運行を制御するテスト「コントロールラン」も繰り返す。
列車が到着した金沢駅の真新しい新幹線ホームでは、約500人が参加して歓迎式典が開かれた。《共同通信》
【日本マクドナルド】7月の売上高は前年同月比17.4%減
日本マクドナルドホールディングスが5日発表した7月の既存店売上高は、前年同月比17・4%減だった。中国の食品会社から期限切れの食肉を仕入れていた問題の影響を受けたとみられる。
来店客数は9・6%減、客単価も8・6%減と落ち込んだ。期限切れ食肉問題で、メニュー全体への不安が広がり、客足が伸び悩んだ。使用する鶏肉の調達先をタイに切り替えるため「チキンクリスプ」などが多くの店舗で品切れになったことも響いたという。
同社は7月29日の記者会見で、問題発覚後の売上高が、目標より約15~20%下回っていることを明らかにしていた。《共同通信》
【カウラ事件】発生から70年
太平洋戦争中の1944年8月、オーストラリア東部カウラの捕虜収容所から日本兵が集団脱走を図った「カウラ事件」は5日で発生から70年を迎えた。収容所跡では事件発生時刻の午前2時(日本時間同1時)ごろに合わせ、日本兵の蜂起を知ったオーストラリア軍が周辺に異変を知らせるために上空に打ち上げた照明弾が再現された。
いてつく寒さの中、暗夜にピンク色の光がきらめき、集まった約50人が当時をしのんだ。
この日午前には、収容所跡で両国の関係者が献花。事件は日本兵約千人が収容所から脱走を試み、231人が死亡した。オーストラリア兵も4人が犠牲になった。《共同通信》
【魯甸地震】死者400人超
中国雲南省北東部の昭通市魯甸県で3日に起きた地震の死者は5日までに少なくとも410人、負傷者は2300人余りまで増えた。国営通信新華社などが伝えた。
被災地ではがれきの撤去作業が進まず、救助活動が難航。土砂崩れや落石で道路が遮断され、大量の負傷者が立ち往生になっているとの情報もある。
新華社電によると、地震後に土砂崩れにより川がせき止められてできた土砂ダムで救助隊員1人が溺れ、行方不明になっている。《共同通信》
◇
中国雲南省昭通市魯甸県で起きた地震で5日夕、88歳の女性が発生から約50時間ぶりに自宅のがれきの中から救出された。新華社電が伝えた。大きなけがもなく、ほぼ健康な状態だという。
女性は崩れた柱などがつくったわずかな空間の中で生き延びていたとみられる。女性の息子ががれきの中で動きがあるのを見つけ、軍の兵士らが約3時間半かけて救出した。
【タイ】インラック前首相を告発
タイの国家汚職追放委員会(NACC)は5日、インラック前政権の目玉政策だったコメ買い上げ制度で職務怠慢があったとして、インラック前首相を検察に告発した。
検察が30日以内に最高裁判所へ起訴するかどうかを判断する。有罪となれば、最長10年の実刑判決が出る可能性もある。一連の政治混乱でインラック氏が刑事責任を問われるのは初めてで、政治生命への影響は必至だ。
インラック氏は7月下旬から国外滞在中。タイではそのまま国外逃亡するとの観測も出ているが、インラック氏は否定している。《共同通信》
【韓国】陸軍と警察トップが引責
韓国で5日、陸軍トップの権五晟陸軍参謀総長と警察トップの李晟漢警察庁長官が相次ぎ辞意を表明した。近く辞任する見通し。
権氏は、4月に20代の兵士が軍部隊内で先輩兵士らから集団暴行を受け死亡した事件の責任を取った。李氏は、沈没した旅客船セウォル号の運航会社会長で指名手配中だった兪炳彦容疑者が変死体で見つかりながら警察が40日間も気付かなかったことで世論から批判されていた。
5日午前、夏休み明けの朴槿恵大統領が閣議で対応を叱責し、公務員に「自分の任務に明確に責任を取る姿勢」を求め、両氏は即日辞意を表明した。《共同通信》
【米国】アフリカに3兆円超の投資
オバマ米大統領は5日、アフリカと対等な経済関係を築きたいとの意向を示した上で、官民合わせて総額330億ドル(約3兆4千億円)規模の対アフリカ新規投資計画を発表した。ワシントンで開催される米アフリカ首脳会議の関連会合「ビジネスフォーラム」での演説で明らかにした。
オバマ氏は「アフリカの天然資源だけを求めているのではない。雇用を生み出し、次の時代の成長につながる本物のパートナーシップを提案している」と強調。アフリカでの資源外交で先行する中国に対抗する発言と受け止められている。《共同通信》