平成4548日目

2001/06/21

この日のできごと(何の日)

【小泉純一郎首相】「改革なくして成長なし」

政府の経済財政諮問会議(議長・小泉純一郎首相)は21日夕、経済財政運営の基本方針をまとめ、小泉首相に答申した。基本方針は、当面の2−3年を日本経済の「集中調整期間」と位置付けて低成長を容認し、改革に向けた強い決意を示した上で、特殊法人の民営化推進など七つの改革プランを通じて、民間需要主導の成長実現を目指す。特に経済再生の第一歩として、金融機関の不良債権問題の「抜本的解決」を挙げた。

6月21日のできごと(何の日)【小泉純一郎首相】「改革なくして成長なし」
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7月の参院選後、来年度予算編成などの場で具体的な施策が打ち出されるが、急激な改革が景気に与える悪影響を不安視する声がある上に、改革で既得権を奪われる「族議員」らの抵抗も予想され、シナリオ通りに進むか楽観できない。

政府は基本方針を週明けにも閣議決定し、内閣全体として取り組むことを確認する。小泉首相は会議の締めくくりに「本格的な改革が立ち上がっていく姿を国民に示していきたい」とあいさつし、基本方針の内容の実現に意欲を見せた。《共同通信》

小泉純一郎首相は21日、経済財政諮問会議の基本方針について「決して緊縮路線ではないし、景気に悪影響を与えるものでもない。ある程度の痛みに耐えないと明るい展望は開けない」と、構造改革に取り組む決意を表明した。

ただ、「景気状況をよく見なきゃならないというのは当然で、経済は生き物だから、大胆かつ柔軟に対処するのは当然だ」とも述べ、経済情勢を注視していく考えを示した。

国債発行を30兆円以下に抑える目標を掲げたことを「緊縮路線だの財政再建路線に偏りすぎているとの見方こそ間違っている」と指摘、「(基本方針は)これからの聖域なき構造改革に取り組む姿勢を明らかにした。具体的項目を掲げて進む姿が分かってくれたのではないか」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。

さらに、景気の悪化で改革路線の断念に追い込まれ橋本政権と同様の事態となる可能性については「ありません」と否定し、「いかに税金が無駄に使われているか。それを直すのが小泉内閣の役割だと心得ている。『改革なくして成長なし』だ」と訴えた。《共同通信》

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【秋篠宮同妃両殿下】カンボジア訪問

秋篠宮御夫妻は21日夕、カンボジア公式訪問のためプノンペンのポチェントン空港に到着、フン・セン同国首相夫妻らが出迎えた。日本の皇室からのカンボジア訪問は初めて。

24日にはシェムリアップ に移動し、アンコール遺跡群などを視察。27日夕、帰国の途に就く。《共同通信》

【日産自動車】ゴーン社長、CEO就任

日産自動車は21日、株主総会後の取締役会で、カルロス・ゴーン社長兼最高執行責任者(COO)が最高経営責任者(CEO)に就任することを決めた。塙義一会長兼CEOはCEO職を退任し、COOは空席とする。元会長の辻義文相談役は6月末に退任する。ゴーン社長は昨年6月に社長に昇格していたが、日産の経営は名実ともにゴーン社長主導となる。

ゴーン社長は株主総会で、「(資本提携先のルノーに会長として復帰するという)憶測が飛んでいるが、日産が完全に復活するまで必要なだけとどまる」と強調。「いつか去ることにはなるものの、期待に反して辞めることはない」と明言した。

塙会長は総会で「(業績の急回復など)経過を見ていると、CEOをいつまでもやる必要がないと感じている」と表明。ゴーン社長が進めている。再建計画「リバイバルプラン」に関しては「これほど成果が出るとは思っていなかった。社長はよくやってくれた」と高く評価した。

総会では、業績回復を理由に、赤字転落以来やめていた役員賞与を、9年ぶりに復活させる議案が決議された。《共同通信》

【野口聡一宇宙飛行士】「船外活動したい」

来年1月に米スペースシャトル「エンデバー」に搭乗、国際ステーションの建設作業に参加する予定の宇宙飛行士、野口聡一さん(36)が21日、宇宙開発事業団(東京都港区)で記者会見し、「ぜひ船外活動をやってみたい。訓練を重ねてロボットアームの操作にも挑戦したい」などと意欲を語った。

野口さんは「宇宙ステーションには日本食を待っていって、各国の飛行士と国際交流したい」。搭乗仲間は未定だが、「今後一年間でさらに能力を高めて米、口の飛行士と対等に渡り合いたい」と自信をのぞかせた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・民主党の熊谷弘幹事長代理は21日の記者会見で、3日後に投票が迫った東京都議選について、「小泉旋風の最も大きなエネルギーが、東京都に巻き起こっている」と小泉純一郎首相の異常な人気にほとほと困った様子。そこで「勝負は政策」とばかりに、経済財政諮問会議の基本方針を持ち出し「実施されれば、かなりのデフレ効果を伴う政策になる」とまくらをふった上で、「小泉今日子という女優がいますけど、別の『小泉恐慌』にならなければいいが」と駄じゃれで抵抗。《共同通信》

【自民党】参院選に向け引き締め強化

自民党は21日午後、小泉純一郎首相(総裁)が出席して全国幹事長会議を開き、参院選に向けて「小泉人気」に安住せず、陣営の引き締めを強化する方針を確認した。

首相はあいさつで、参院選について「自民党が改革を断行できるかを占う試金石の選挙だ。心を一つにして戦いたい」と述べ、自ら掲げる構造改革実現に向け陣頭指揮する考えを表明した。

青木幹雄参院幹事長は「小泉人気を自分の人気と思ったら大変なことになる。原点に戻って戦ってほしい」と強調。地方からは「比例代表で支持団体がなかなか動かない」と「人気上滑り」への懸念も相次いだ。

山崎拓幹事長は参院選の目標議席について「自民、公明、保守の3党で過半数を目標に全力を挙げたい」と強調した。

会議では総裁公選規程の改正問題についても協議。地方からは、今年3月に太田誠一政治制度改革本部長が示した、300小選挙区各1票を念頭に置いた案は認められない、とする全国幹事長連絡協議会の検討結果が報告され、参院選後にあらためて見直しを検討する方針を確認した。《共同通信》

【加古川老夫婦殺害事件】

21日午前8時ごろ、兵庫県加古川市野口町、無職Mさん(83)方で、Mさんが頭から血を流し、妻のB子さん(81)も手足を縛られ、2人とも死亡しているのを訪れた長女(55)が見つけ110番した。

たんすや押し入れに物色された跡があり、兵庫県警は強盗殺人事件と断定し、加古川署に捜査本部を設置。同日夜、殺人容疑で孫の無職C容疑者(21)を逮捕した。C容疑者は調べに対し「盗みだした通帳の印鑑を探しているうちに(夫婦に)見つかり、殺してしまった」と供述している。《共同通信》



6月21日 その日のできごと(何の日)