平成3448日目

1998/06/17

この日のできごと(何の日)

【橋本龍太郎首相】米・クリントン大統領と電話会談

橋本龍太郎首相とクリントン米大統領は17日、円相場の急落に関して電話で会談、「強い円」と為替市場の安定のため協調行動をとることで一致した。会談を踏まえ両国はニューヨーク外国為替市場で大規模な円買いドル売りの協調介入を実施、円は海外市場で一時1ドル=137円台まで急反発した。先進7カ国は20日に東京で蔵相代理会合を開き、不良債権処理を含む日本経済再生策を協議する。

電話会談でクリントン大統領は「不良債権処理は目に見える形で進めてほしい」と要請、首相は「参院選前にも目に見える形でやっていく」と応じ、金融機関リストラを含む金融システム安定化策を実施する決意を表明した。《共同通信》

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【スバル・レガシイツーリングワゴン】フルモデルチェンジ

6月17日のできごと(何の日)【スバル・レガシイツーリングワゴン】フルモデルチェンジ
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富士重工業は17日、主力車種「レガシィ」のワゴンシリーズを5年ぶりに全面改良し発売した。ワゴン専用車として開発、5ナンバー車の枠内で最大限の室内空間と荷物スペースを確保した。エンジンの吸気システムを新設計したことなどで、ワゴンとしては最高水準の低燃費を実現したという。「ツーリングワゴンGT−VDC」自動4速が281万3000円。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は17日、国民栄誉賞受賞が内定した作曲家の故吉田正さんについて「強烈な印象がある」と記者団に切り出した。「吉田さんの『異国の丘』はNHKの素人のど自慢で流れたのが最初」とうんちくを傾け、「シベリア抑留から帰ってきた人が歌ったが、終わってしばらくシーンとなった。ラジオが壊れたかと思ったが、司会者が『会場もみんな泣いています』と言うと、一緒に昼食をとっていたおやじが、はしを持ったまま涙をこぼしていた」と亡父、龍伍氏の思い出話。鼻っ柱の強さで鳴る首相もこの時ばかりはしんみり。

○・・・民主党の菅直人代表はこの日の記者会見で、円相場の乱高下に触れ「橋本政権は退陣すべきだ」とあらためて強調。「スハルト政権が改革案を出しても状況は変わらなかった。だが新政権が誕生し、世界が期待をもって見守っている」とインドネシアを引き合いに、政権交代の効用を歯切れよく力説した。しかし記者団から、菅代表の人気が民主党支持率に反映しない「菅・民格差」を追及されると、菅氏は「民主党が本格的政党だという位置付けが定着するかどうかにかかっている」と途端にもごもご。《共同通信》

【 98年度補正予算】成立

景気対策の柱となる一般会計総額4兆6455億円の1998年度補正予算は17日の参院本会議で、自民党などの賛成多数で可決、成立した。これに先立ち橋本龍太郎首相問責決議案が参院本会議で、自民、社民、さきがけの反対多数で否決された。

第142通常国会は18日に閉会中審査などを行い閉幕する。各党は25日公示、来月12日投票の参院選に向けて一斉に走り出す。《共同通信》

【参院】6会派共同で橋本総理問責決議案提出

参議院の民主党・新緑風会は公明、共産党、自由党、新社会党、改革クラブの6会派共同で「本院は、内閣総理大臣橋本龍太郎君を問責する」との問責決議案を17日、斉藤参院議長に提出した。平成10年度補正予算案の予算委員会採決前に行われた本会議で採決され、投票総数225、賛成97、反対128で否決された。

提出に先立ち、民主党の角田義一参院国対委員長は16日、参議院議員会館で公明、共産、自由、新社会の各国対委員長と共同記者会見を行い、「明日、6会派と二院クラブ所属議員が個人で問責決議案を共同提出する」と発表した。

角田国対委員長は「社民党、さきがけにもご賛同いただけるよう、お願いしている。今、橋本龍太郎さんをかばうということにどういう意味があるのか、真剣に考えていただければ同調していただけるのではないか。参議院では是非、可決させるため、最後まで努力している」と述べた。

衆議院では内閣不信任案が否決されても参議院では問責決議案可決の可能性があったが、結果的には社民党、さきがけが反対し、否決された。

17日提出された決議案では、橋本総理を問責する理由として、まず「数々の誤り、失敗によって日本経済に深刻な混乱を招き、株価低迷、円安、史上最悪の失業率、企業倒産件数の大幅な増加など、危機的状況をもたらしている」と述べている。

その上で、 (1)財政構造改革法によるデフレ経済政策と場当たり的政策転換(2)金融不安の拡大と国民の血税13兆円を投入した銀行救済、ゼネコン救済の方針(3)行政改革の名に値しない「中央省庁等改革基本法」(4)一連の政官業汚職の疑惑解明に対する消極姿勢(5)米軍普天間基地返還問題など、外交面でのリーダーシップ欠如――などを問責理由として挙げている。「内政・外政全般にわたって失策を続け、世界における日本の信用を失墜させ、国民の政治ひいては議会制民主主義への信頼を失わせた責任はきわめて重要」として、橋本総理の即刻退陣を要求している。

民主党の菅野久光参議院議員会長は17日の本会議で、民主党・新緑風会、公明、共産党、自由党、新社会党、改革クラブの6会派を代表して「内閣総理大臣橋本龍太郎君問責決議案」の趣旨説明に立った。

菅野議員は「総理大臣たる者は国民・国家のためにその身を捧げるくらいの覚悟がなければならないが、橋本龍太郎君は自らの数々の失敗を国民・国家に押しつけ、犠牲にするいことによって、その身を守ろうとしている」として、責任を取って即刻辞職することを求めた。

昨年末、大手金融機関の破綻が相次ぐ中で財政構造改革法成立とデフレ予算編成を強行したことについては、「総理と経済閣僚は何ら自分の新年や政策を持たず、自分自身の言葉も持たず、ひたすら官僚の作文を読み上げてきた」として、「意味不明の答弁を繰り返して結局更迭された元大蔵大臣三塚博君しかり、有名になった『桜の咲く頃には景気はよくなる』発言の経済企画庁長官尾身幸次君しかり、経済への口先介入や無責任発言がかえって景気の回復を遅らせ、国際的な信用をも失墜させてきた」と厳しく指弾した。

政治倫理については、ロッキード有罪議員の閣僚登用や、山崎拓・自民党政調会長の違法献金疑惑解明への消極姿勢、大蔵省汚職への「世間の常識とかけ離れた」不十分な対応を挙げ、「官僚から『政策通』とおだてられ、官僚の思いのままにコントロールされてきた橋本龍太郎君には、官僚腐敗を断ち切る意思も能力もない」と断じた。 今井澄議員は民主党・新緑風会を代表して、橋本総理問責決議案への賛成討論を行った。

今井議員は「総理が昨年『絶対に起こさない』と言った『日本発の世界恐慌』の恐れも強まってきた。世界各国は橋本内閣の無策に対して怒りと非難の声をいっせいにあげ始めた」として、人民元切り下げをくい止めようとしている中国政府、韓国、香港、EUなどの批判、警告を例示した。

「このような無為無策の橋本内閣は、国民の生活を極限にまで追い詰めている」として、企業倒産件数、自殺者の増加を挙げ、「現状はまさに橋本内閣不況と橋本内閣発の世界恐慌前夜と呼ぶにふさわしい。国民も、市場も、国際社会も橋本内閣を信任していない。今回提出された問責決議案は、まさに世界中の声を代表したもの」として、「党派の壁を乗り越え、『良識の府』である参議院たる意思表明を行うよう」訴えた。《民主党ニュース》



6月17日 その日のできごと(何の日)