平成4480日目
2001/04/14
この日のできごと(何の日)
【自民党総裁選】街頭演説会
自民党総裁選は14日、候補者4氏による街頭演説会が大阪市内で開かれ、麻生太郎経済財政政策担当相、橋本龍太郎行政改革担当相、亀井静香政調会長、小泉純一郎元厚相が支持を訴えた。各候補の陣営は、都道府県ごとの党員・党友による予備選が勝敗を大きく左右するとみて、地方遊説に力を入れる方針。党員票獲得をめぐって各地域でのパフォーマンスや舌戦も熱を帯びてきた。
大阪での街頭演説で、麻生氏は「不安の解消」を前面に打ち出し、「日本が今の不況を乗り切れないはずがない。不良債権処理を先送りしてきたことが問題だが、わたしは先送りはしない」と約束。橋本氏は「財政再建にタイミングを間違えた」と首相当時の失政を陳謝した上で、政権構想の「200日プラン」に触れ、「明るい日本をつくるため、わたしに200日を与えてほしい」と再登板への決意を表明した。
また、亀井氏は景気回復への取り組みを強調し、予算の前倒し執行や補正予算編成に言及、「借金(財政赤字)があるからとひるむことはない。稼ぎがなければ借金も返せない」と積極財政論を展開した。
一方、小泉氏は「わたしが総裁になれば必ず自民党を変え、日本の政治を変える」と宣言。持論の首相公選制に対する党内批判に触れ、「国民を信じず、国会議員だけで首相を選ぼうというのは、大変なおごりだ」と声を張り上げ、経済政策中心の他の3氏と好対照を見せた。
大阪での演説会に先立ち、亀井氏は東京都大田区の町工場や商店街を視察し、“庶民派”をアピール。橋本氏は街頭演説を終えると、名古屋市内で講演し、政権構想を披露した。各候補者とも、週明けからそれぞれ地方行脚を展開、党員レベルの支持拡大に全力を挙げる考えだ。《共同通信》
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14日の大阪市の街頭演説で自民党総裁選4候補は政策に加えて持ち味をアピールした。
麻生氏は「奥さん方で『うちの亭主は百点満点』と思っている人いる? 満点の亭主なんかいない。自民党も同じ」と党再生に理解を求めた。
橋本氏は大阪でサラリーマン生活を送った話を紹介。
亀井氏は「国家が自信と誇りを持たずして日本男児が育つわけない」と力説した。
小泉氏が「もしも(予備選で)1位にしてくれるなら国会議員がそれをひっくり返していいのか。そういう選挙にすると面白くなる」と訴えると大きな拍手がわいた。《朝日新聞》
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【自民党・田中真紀子議員】お陀仏発言
自民党の田中真紀子代議士が小渕恵三前首相を「お陀仏さん」などとやゆした演説をめぐって党執行部が17日、「人間としての道に反する」と釈明を求める通告書を出した。田中氏は問題ないとする返事を出したが、執行部の怒りはおさまらず、党紀委員会での処分も検討する構えだ。
問題となったのは14、15両日、総裁選候補の小泉純一郎氏を応援した街頭演説。田中氏は「小渕の恵三さんとか言う人は『私は日本一の借金王だ』と言ってカブを持ち上げたらコロっと死んだじゃないですか。あれをお陀仏さんと言うんです」と語った。
17日の党役員連絡会では野中広務前幹事長らが「看過できない」と問題視。古賀誠幹事長も記者会見で「ひどすぎる」と厳しく批判した。
田中氏は「故人を侮辱するものでは毛頭ない」と回答したが、追伸では「野中前幹事長にご自愛されるようよしなにお伝えください!」。執行部は「ふざけた返事だ」(幹部)とさらに反発を強めている。《朝日新聞・4月18日付朝刊》
【J1】第1ステージ第5節
Jリーグ1部(J1)第1ステージ第5節(14日・東京スタジアムほか=8試合)首位の磐田はC大阪に2点をリードされたが、後半、中山、高原のゴールなどで3点を奪い逆転勝ちした。磐田は開幕5連勝で、勝ち点を15に伸ばした。名古屋は終了直前に森山がVゴールを決めて鹿島を振り切り、2位をキープ。清水もバロンのVゴールでG大阪を下し4連勝で勝ち点を11とした。札幌は神戸と引き分け、勝ち点10。福岡と市原はともに2勝目を挙げ、F東京は浦和に快勝し連敗を3で止めた。最下位横浜Mは、依然勝ち星なし。《共同通信》
【バングラデシュ】爆弾テロで60人死傷
バングラデシュからの報道によると、同国の首都ダッカ中心部で14日朝、ベンガル暦の新年を祝うコンサートの会場となった公演で爆弾が爆発、少なくとも9人が死亡、約50人が負傷した。警察当局はテロとみて調べているが、犯行声明などは出ていない。
警察によると、時限爆弾がコンサートのステージ近くで爆発し、約2万5000人の聴衆がパニック状態になった。
同国では、ハシナ首相と対立するバングラデシュ民族主義党などの野党が首相辞任、早期総選挙を求めゼネストを繰り返しており、政治的緊張が高まっているほか、イスラム原理主義勢力もテロ活動を続けている。
【重信房子被告】日本赤軍解散を表明
日本赤軍最高幹部の重信房子被告(55)ハーグ事件の殺人未遂などで起訴=が14日、東京都内で開かれた支援者集会に「日本赤軍の解散をもって新しい闘い方に挑戦します」とのメッセージを寄せた。
重信被告はこれまでも手記などで「合法性を武器に日本赤軍の再生を目指す」と表明、武装路線の放棄を明言していた。政治活動を続ける姿勢は変わらないとみられる。
メッセージは「ある時代、ある状況の中では武装闘争が人民の要求としてあった」と過去の中東での活動を評価する一方、今後は「時代にふさわしい合法的な国際連帯を出発点とし、日本発の闘いを開始する」としている。重信被告は23日に東京地裁で開かれる初公判で、同様の意見陳述をする予定。《共同通信》
【勅使河原宏さん】死去
「砂の女」「利休」などで国際的に著名な映画監督で、華道草月流3代目家元の勅使河原宏氏が、14日午前11時45分、急性リンパ性白血病のため、東京都新宿区の慶応大病院で死去した。74歳。東京都出身。
華道家、勅使河原蒼風の長男。東京美術学校(現・東京芸術大学)で絵画を学び、画家の岡本太郎から影響を受けた。洋画や生け花で前衛的な作品を発表。1953年に美術映画「北斎」を作ったのを機に映画に関心を持ち、木下恵介監督などに師事し、62年、初の劇映画「おとし穴」を監督した。
64年、勅使河原プロを設立し、安部公房の「砂の女」を映画化。カンヌ映画祭審査員特別賞などを受賞し、国際的に名を高めた。日本人で初めて米アカデミー賞の会員となった。三国連太郎主演の「利休」(89年)でモントリオール国際映画祭の最優秀芸術賞。
80年、草月流第3代家元に。ジャンルを横断して芸術活動を繰り広げ、温厚で多くの芸術家に慕われた。《共同通信》
【三波春夫さん】死去
「お客さまは神様です」の名口上で知られ、「東京五輪音頭」などの曲で国民的人気のあった歌手の三波春夫さんが14日午後4時5分、前立腺がんのため東京都内の病院で死去した。77歳。新潟県出身。
1994年1月、がんと診断され、治療を続けながら仕事を続けた。昨年秋ごろ、体調を崩し12月3日から入院していた。
13歳で上京、魚河岸で働くかたわら浪曲師としてプロになったが44年に出征、戦後はシベリアで4年間抑留生活を送った。
帰国後、全国へ地方巡業に出て本格的な芸能活動を始めた。57年から「三波春夫」を名乗って歌手に転向。「チャンチキおけさ」が大ヒットした。
64年の東京オリンピックにちなんだ「東京五輪音頭」、70年の大阪万国博覧会のテーマ「世界の国からこんにちは」など、国民的イベントを担う歌手として起用され、不動の人気を獲得した。ほかに「大利根無情」「俵星玄蕃」などのヒット曲がある。
浪曲で鍛えたノリのいい歌声、サービス精神にあふれたとびきり明るいキャラクターで多くのファンを魅了。その歌声は高度成長期の日本人の高揚した気分にマッチし、国民的大歌手となった。
文筆活動でも知られ「聖徳太子憲法は生きている」「熱血!日本偉人伝」などの著書がある。俳優の三波豊和さんは長男。86年に紫綬褒章、94年に勲四等旭日小綬章を受章している。《共同通信》