2025 令和7年3月12日(水) 米、鉄鋼・アルミニウム関税発動
令和2143日目
2025/03/12
この日のできごと(何の日)
【米国】鉄鋼、アルミニウム関税発動
米政府は米東部時間12日未明(日本時間12日午後)、鉄鋼、アルミニウムへの25%の関税措置を発動した。既存の関税免除の例外措置が廃止され、日本製品も引き上げ対象となる。第2次トランプ政権発足後、日本からの輸入品への関税を強化するのは初めて。トランプ大統領の貿易政策が各国の基幹産業を脅かし、貿易摩擦を激化させている。
第1次トランプ政権時に大量輸入が安全保障上の脅威になっているとして、通商拡大法232条を根拠に設けた鉄鋼への25%の追加関税率を維持した上で、日本などに適用していた例外措置をやめる。アルミは現行の10%から25%に税率を引き上げる。いずれも、派生品にも対象を広げる。
トランプ氏は2月、鉄鋼、アルミへの関税を強化する布告に署名。鉄鋼に関し、例外措置を講じた国からの輸入量が増え「国内産業の業績は低迷し、設備稼働率は目標の80%を下回り続けている」と説明した。
訪米した武藤容治経済産業相が10日、米閣僚に日本製品を対象から除くよう申し入れたが、除外するとの言質を得られなかった。《共同通信》
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林芳正官房長官は12日の記者会見で、米政府が鉄鋼とアルミニウムへの関税強化措置を発動したことについて「日本が除外されない形で追加関税の賦課が開始されたことは遺憾だ」と不満を表明した。《共同通信》
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トランプ米政権が12日に鉄鋼、アルミニウムの輸入品への25%関税を発動したことを受け、欧州連合(EU)欧州委員会とカナダは同日、相次いで米国に報復関税を課すと発表した。トランプ大統領は「必ず返答する」とEUへの対抗措置を示唆した。報復の応酬に伴い貿易摩擦が激化し、世界経済に打撃が広がりそうだ。
カナダが新たに発表した報復措置は298億カナダドル(約3兆1千億円)相当に及ぶ。126億カナダドル相当の鉄鋼製品、30億カナダドル相当のアルミニウム製品のほか、142億カナダドル相当の米国製品が対象だ。13日未明から発動する。米国は鉄鋼関税に先立って、カナダからの輸入品に一部を除いて25%の関税を課しており、カナダも既に300億カナダドル相当の輸入品に25%の関税を課し、対抗した。
EUは4月から二輪車やウイスキーなど計260億ユーロ(約4兆2千億円)相当の米国製品に関税を課す構えだ。《共同通信》
【海上自衛隊ヘリコプター衝突沈没事故】機体を引き揚げ
伊豆諸島の鳥島東方海域で昨年4月、海上自衛隊のSH60K哨戒ヘリコプター2機が訓練中に衝突して墜落、計8人が死亡した事故で、海自は12日、水深約5500メートルの海底に沈んでいた2機の主要部を引き揚げたと明らかにした。破損した機内などから複数人の遺体も見つかり、身元の確認を進める。
海自と契約を結んだ米軍が海洋作業船を現場海域に派遣していた。海自によると、2機は同じ海域に沈没。作業船から遠隔操作型無人潜水機(ROV)を投入して機体にワイヤを引っかけ、11日夜に1機、12日朝にもう1機を引き揚げた。
作業船は海底に散らばった部品などの回収作業を進めた後、横浜市内の米軍施設に向かう予定。海自が引き渡しを受け、機体を詳しく調べる。
事故は昨年4月20日夜に発生。海自は同7月、見張りが不十分で、互いの距離を誤認した可能性があるなどの事故調査結果を公表した。海自は事故後、同系統の機体の飛行訓練を中止していたが、今年2月末までに全面再開した。引き揚げに向け、米軍と1千万ドルで契約していた。《共同通信》
【大相撲】
大相撲春場所4日目(12日・エディオンアリーナ大阪)新横綱豊昇龍は豪ノ山をはたき込んで、3勝1敗とした。両大関は大の里が平幕若元春に押し出されて初黒星を喫し、初のかど番で臨む琴桜は若隆景を押し出して星を五分に戻した。若元春は3勝目。
関脇大栄翔は小結霧島の寄りに屈して2敗目。霧島は3勝1敗とした。新関脇王鵬は隆の勝に押し出されて3敗となり、小結阿炎は千代翔馬に敗れて初黒星。勝ちっ放しは平幕の遠藤、阿武剋の2人となった。《共同通信》
【秋篠宮皇嗣同妃両殿下】万博会場視察
秋篠宮ご夫妻は12日、大阪・関西万博が開かれる大阪市の人工島・夢洲を訪れ、会場のシンボル「大屋根リング」や「日本館」などのパビリオンを視察された。秋篠宮さまは万博の名誉総裁を務め、紀子さまと4月12日の開会式に出席する。
大屋根リングは会場を取り囲む1周約2キロの木造建築物で、ご夫妻は屋上から会場全体を見渡した。担当者が約7割に国産材を使っていると説明し、興味深そうに聞いていた。
「循環」をテーマにした日本館で、水が張られた直径19メートルの水盤を見学した。秋篠宮さまは担当者に「この水はどこから来ているのですか」と尋ね、排水を浄化していることに感心していた。《共同通信》
【首相動静】
石破茂首相は12日、大規模山林火災の被害に遭った岩手県大船渡市の渕上清市長と官邸で会い、ライフラインの復旧や復興への財政支援を求める要望書を受け取った。首相は「関係府省庁には丁寧、親切、迅速に対応するよう指示した。政府として最大限対応する」と強調した。同時に火災を激甚災害指定する方針を直接説明し「できるだけ早く、簡易に作業を進める」と言明した。
渕上市長は、被災者には東日本大震災からの生活再建に取り組む住民も含まれていると指摘し「被災地を取り巻く環境は非常に厳しい」と窮状を訴えた。
首相は火災の鎮圧・鎮火に向けて「日本消防の総力を挙げた」と説明した。《共同通信》
【東京株式市場】
12日の東京株式市場は、日経平均株価(225種)が反発した。終値は前日比25円98銭高の3万6819円09銭。円安ドル高の進行で機械や自動車など輸出関連株が買われた。前日に一時1000円超値を下げており、割安感が出た銘柄も買い戻された。
東証株価指数(TOPIX)は24.19ポイント高の2694.91。出来高は 約18億8712万株。《共同通信》
【中国】米関税強化を批判
中国外務省の毛寧報道局長は12日の記者会見で、トランプ米政権が鉄鋼とアルミニウムへの関税強化を発動したことについて「世界貿易機関(WTO)のルールに違反し、多国間貿易システムに損害を与える」と強く批判した。
毛氏は「保護主義に活路はなく、貿易戦争や関税戦争に勝者はいない」と改めて強調。「中国はあらゆる必要な措置を取り、自国の権利と利益を守る」と述べた。《共同通信》
【イラン】米の書簡受領
イランのアラグチ外相は12日、首都テヘランを訪問したアラブ首長国連邦(UAE)の特使からイラン核開発問題の交渉を呼びかけるトランプ米大統領の書簡を受け取った。インスタグラムで明らかにした。最高指導者ハメネイ師は学生らへの演説で書簡は「人々の心を欺くものだ」と非難。米側との直接交渉を拒否する姿勢を示した。
イランは、制裁強化を含む「最大限の圧力」政策を復活させた米政権に猛反発している。ハメネイ師は第1次トランプ米政権がイラン核合意から離脱したことを挙げ、対米不信を強調。交渉は制裁解除につながらないと訴えた。《共同通信》
【ウクライナ情勢】
ロシアによるウクライナ侵攻を巡り、米国が提案した30日間の一時停戦案をウクライナが受け入れたことを受け、トランプ米大統領は12日、停戦実現は「ロシア次第だ」と述べ、ロシアも応じるよう求めた。米政府代表団をロシアに派遣したことも明らかにした。アイルランドのマーティン首相と大統領執務室で会談した際、記者団に語った。
米代表団はウィットコフ中東担当特使が率いるとみられる。ウクライナは11日、サウジアラビアでの米国との高官協議で、ロシアが同時に戦闘を停止することを条件に30日間の停戦案を受け入れた。
トランプ氏は12日、ウクライナの反応を「大きな成功だ」と歓迎した。「停戦の半分は得られた。ロシアが戦闘をやめれば完全な停戦になる。再び戦争に戻ることはないと思う」と話した。
ロシアに「圧力をかけることもできる」と述べたが、そうせずに済むことを望むと語った。ウクライナの領土問題などの詳細についても既にロシア側と協議していると明らかにした。《共同通信》
【G7外相会合】
先進7カ国(G7)外相会合が12日夜、カナダ東部シャルルボワで開幕し、13日に本格協議を始めた。米国が主導するロシアとウクライナの和平交渉に欧州がどう関与するかが議題となる。トランプ米政権の関税圧力でG7の連携が揺らぐ中、結束を確認できるかどうかが焦点だ。パレスチナ自治区ガザ情勢や、中国が海洋進出を強めるインド太平洋地域の安定も話し合う。
議長国カナダのジョリー外相は本格協議の冒頭「われわれは一丸となって現状の課題に対処しなければいけない」と述べ、G7各国に団結を呼びかけた。《共同通信》
