2025 令和7年3月11日(火) 米、対ウクライナ軍事支援を再開
令和2142日目
2025/03/11
この日のできごと(何の日)
【ウクライナ情勢】
米ウクライナ両政府は11日、サウジアラビア西部ジッダで開いた高官協議後に共同声明を発表し、ウクライナは米国が提案したロシアとの30日間の一時停戦を受け入れる準備があると表明した。米国は一時停止したウクライナへの軍事支援と機密情報提供の即時再開を約束し、ウクライナが再開を確認した。停戦実現にはロシアの対応が焦点となる。
3年以上に及ぶロシアのウクライナ侵攻で、具体的な期間を伴う停戦案が議題になったのは初めてとみられる。トランプ大統領は「ウクライナが停戦を受け入れた。ロシアも受け入れることを望んでいる」とし、週内にもロシアのプーチン大統領と対話するつもりだと記者団に述べた。ウクライナのゼレンスキー大統領を再びホワイトハウスに招くとも語った。
米政府は近く高官をロシアに派遣し、ロシア側の対応を確認する考え。米ウクライナ両政府は和平交渉に向けたチームを結成することや、ウクライナの鉱物資源の共同開発に関し協定を早期に締結することで合意した。ゼレンスキー氏は共同声明を受け、「空、海だけでなく、全ての前線が30日間の戦闘停止の対象となる」と表明。「ロシアは戦争を終結させるか、継続させるか、その覚悟を示さなければならない」とけん制した。《共同通信》
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ロシア国防省は11日、モスクワ周辺など各地で10日夜から11日未明にかけてウクライナ軍の無人機攻撃があり、計337機を撃墜したと発表した。2022年2月のウクライナ侵攻開始以降で最大のロシアへの無人機攻撃となった。
保健省によると、首都郊外のモスクワ州で2人が死亡し、子ども3人を含む18人が負傷。同州では住宅や多数の車が損傷した。国防省によると、同州上空で91機、ウクライナ軍の越境攻撃を受けるクルスク州では126機が撃墜された。
ロシアに対する過去の大規模な無人機飛来としては、170機以上を撃墜したと国防省が発表した昨年9月1日未明にかけての攻撃があった。《共同通信》
【東日本大震災】発生から14年
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故は11日、発生から14年となった。岩手、宮城、福島3県の被災地などでは、地震発生時刻の午後2時46分に遺族らが一斉に手を合わせ、犠牲者のために祈った。被災地では人口減少や産業再生の遅れといった課題に直面する中、震災の教訓の継承に誓いを新たにした。
津波で児童ら84人が犠牲になった宮城県石巻市の大川小では発生時刻に合わせ法要が営まれた。献花した同県東松島市のSさん(54)は長女=当時(12)=と長男=同(9)=を亡くした。震災後に生まれた次男が長男の年齢に追い付き「お兄ちゃんといた時間より長くなった。2人には、成長を見守ってほしいと伝えた」と話した。
福島市で開かれた福島県主催の追悼式に出席した石破茂首相は「防災庁を設置し、世界一の防災大国にすべく力を尽くす」と述べた。
2月26日に大規模山林火災が起き、一部住民が避難生活を強いられている岩手県大船渡市でも黙とうがささげられた。《共同通信》
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東日本大震災から14年となった11日、東京電力福島第1原発から北約5キロの福島県浪江町請戸地区の海岸で、県警双葉署員ら約70人が行方不明者の手掛かりを求め捜索活動を行った。
海からの風が強く吹き付ける中、署員らは二手に分かれ、熊手のような道具で砂をかき分けた。地震発生時刻の午後2時46分には海に向かって3列に並び、黙とうをささげた。
警察庁によると、2月末時点の福島県の行方不明者数は196人で、前年から変わらない。双葉署の佐久間正和署長は「現状ではなかなか手掛かりが見つからないが、捜索を継続することで行方不明者のご家族の気持ちに応えられるようにしたい」と決意を込めた。《共同通信》
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林芳正官房長官は11日、東日本大震災で親を失った子どもを支援するため、東京都内で開かれたチャリティーコンサートに指揮者として出演し、エルガー作曲の「威風堂々」のタクトを振った。
林氏は音楽好きで知られ、昨年の同コンサートではビートルズの「レット・イット・ビー」をピアノで弾き語りした。《共同通信》
【大相撲】
大相撲春場所3日目(11日・エディオンアリーナ大阪)新横綱豊昇龍は若元春を首投げで下し、2勝1敗と白星を先行させた。
2大関は大の里が豪ノ山を押し出して3連勝。初のかど番で臨む琴桜は小結阿炎に押し出されて早くも2敗目を喫した。阿炎は1横綱1大関を破って3連勝とした。
関脇大栄翔は若隆景を突き倒して2勝目。新関脇王鵬は翔猿を押し出して初白星を挙げた。
大の里、阿炎に平幕の高安や遠藤ら計6人が勝ちっ放し。《共同通信》
【日産自動車】内田社長が退任
日産自動車は11日、内田誠社長(58)が退任する人事を発表した。後任には商品企画の責任者のイバン・エスピノーサ氏(46)が就く。4月1日付。業績低迷の責任を問われる立場でもあるエスピノーサ氏がリストラの具体化を急ぎ、経営再建の道筋を示せるかどうかが焦点だ。
内田氏は2019年12月に社長に就任した。業績の悪化やホンダとの経営統合協議破談で、手腕を疑問視する声が強まっていた。日産は今月6日に社外取締役を中心とする指名委員会を開いて新体制を協議していた。
日産は主力市場の米国と中国で販売が苦戦し、25年3月期の連結純損益は800億円の赤字を見込む。昨年11月には世界で9千人の人員削減を柱とするリストラ策の発表に追い込まれた。
日産の経営を巡っては、台湾の電子機器受託生産大手、鴻海精密工業が株式取得を目指して日産の筆頭株主のフランス自動車大手ルノーに接触するなど提携に前向きな姿勢を示している。新経営陣が鴻海を含め、他社とどのような提携戦略を描くのかが注目される。《共同通信》
【東京株式市場】
11日の東京株式市場は、日経平均株価(225種)が反落した。終値は前日比235円16銭安の3万6793円11銭となり、昨年9月以来の安値水準。景気後退懸念から前日の米国市場で主要株価指数が大幅下落した流れが波及し、一時1000円超値下がりした。ただ売り一巡後は割安感の出た銘柄を買い戻す動きが強まり、値動きの荒い展開となった。
東証株価指数(TOPIX)は30.04ポイント安の2670.72。
トランプ米大統領が9日放送の米テレビのインタビューで、米景気後退の可能性を問われ「移行期にある」と述べ、否定しなかったことから米国経済の先行きに不透明感があるとの警戒感が広がった。《共同通信》
【中国情勢】
中国の全国人民代表大会(全人代=国会)が11日、北京で閉幕した。2025年のGDP成長率目標を3年連続で「5.0%前後」に設定した政府活動報告や、過去最高の国防費を盛り込んだ25年予算案を採択・承認した。習近平指導部はトランプ米政権との貿易摩擦の激化を想定し、内需拡大で経済成長を維持する方針を示した。
全人代で恒例だった閉幕後の首相の記者会見は昨年に続いて予定されなかった。
国内で昨年相次いだ無差別殺傷事件を踏まえ、暴力犯罪を「厳しく処罰する」と強調した最高人民検察院(最高検)の活動報告も採択。汚職や職権乱用などの犯罪で昨年起訴されたのは2万4千人に上り、習国家主席が徹底する汚職撲滅に向けた「反腐敗闘争」の推進を確認した。
トランプ政権の対中追加関税で外需の低迷が予想される中、李強首相が提出した政府活動報告は国内消費を喚起し、金融緩和と積極財政で内需拡大を図る戦略を掲げた。
25年の国防費予算は前年比7.2%増の1兆7846億元(約36兆1千億円)。《共同通信》
【パキスタン情勢】
パキスタン南西部バルチスタン州で11日、武装集団が列車を襲撃して乗客を人質にし、治安部隊と銃撃戦になった。地元メディアなどによると、乗客ら400人以上が乗っていたとみられ、複数の乗客が負傷して病院に運ばれた。運転士も負傷した。治安部隊は襲撃犯16人を殺害した。
州の分離独立を求める反政府武装勢力「バルチ解放軍(BLA)」が犯行声明を出した。
武装集団はトンネル内で列車を停止させ、女性や子どもを盾にして車内に立てこもった。治安部隊は100人超を救出。ロイター通信によると、地元警察は人質となったのは35人で、350人は無事としている。
列車は州都クエッタから北西部ペシャワルに向かっていた。クエッタでは昨年11月にも、鉄道駅でBLAによる自爆テロがあり、地元メディアによると、少なくとも26人が死亡し60人以上が負傷した。《共同通信》
【フィリピン情勢】
フィリピン大統領府は11日、香港からマニラの空港に同日到着したドゥテルテ前大統領(79)に対し、国際刑事裁判所(ICC)の逮捕状を執行したと発表した。大統領府によると、在任中に進めた薬物犯罪対策「麻薬戦争」で多数の容疑者が超法規的に殺された問題に絡み、ICCが人道に対する罪の疑いで逮捕状を出していた。
側近のボン・ゴー上院議員は、前大統領が空港に隣接する空軍基地に連行されたと記者団に説明。基地前では前大統領の支持者らが集まる中、盾を並べた警官隊が警護に当たった。
前大統領にはフィリピン法務省も刑事訴追の可否を検討中。下院の合同委員会は昨年12月、麻薬戦争で容疑者3万人以上が超法規的に殺されたとして、前大統領らを訴追するよう勧告した。
ドゥテルテ前大統領は9日、香港で開いた出稼ぎ労働者らとの政治集会で演説し「彼らが逮捕するのなら仕方ない。これが私の運命だ」と語った。麻薬戦争は「自分のためではなく、国家と子どものためにやった」とも主張していた。《共同通信》
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フィリピンのマルコス大統領は11日夜に記者会見し、マニラの空港で国際刑事裁判所(ICC)の逮捕状を執行したドゥテルテ前大統領(79)を、ICCがあるオランダ・ハーグに向けて航空機で移送したと発表した。12日に到着するとみられる。
ドゥテルテ前大統領が在任中に進めた薬物犯罪対策「麻薬戦争」では少なくとも数千人の容疑者が超法規的に殺されている。ICCは前大統領を拘束下に置いた後、人道に対する罪の疑いで出廷を求める方針。
マルコス政権は、ICCが国際刑事警察機構(ICPO)を通じて前大統領の逮捕を要請した場合、ICPOに参加しているフィリピンは協力する義務があると表明していた。マルコス氏は会見で、11日にICPOから逮捕状を受け取ったため「約束義務を守った」と強調。政治的迫害との見方を否定し、法的な手続きに従ったと訴えた。
マルコス氏は中間選挙の選挙戦でドゥテルテ陣営と全面対決する。《共同通信》
【石川一雄さん】死去
埼玉県狭山市で1963年に女子高校生=当時(16)=が殺害された狭山事件で、無期懲役が確定し服役後に仮釈放され、裁判をやり直す再審を求めていた石川一雄さんが11日夜、病院で死亡したことが12日、関係者への取材で分かった。86歳。狭山市出身。
狭山事件では強盗殺人容疑などで逮捕され、一審で死刑判決を受けた。二審で全面否認に転じたが、無罪主張は退けられ、77年に最高裁で無期懲役が確定して服役。94年に仮釈放された。
再審請求はこれまでに2回退けられ、2006年に東京高裁に第3次請求を申し立てた。集会で「冤罪が晴れるまで応援をお願いします」などと訴えていた。《共同通信》
【いしだあゆみさん】死去
ヒット曲「ブルー・ライト・ヨコハマ」などで知られる歌手で俳優のいしだあゆみさんが11日午前4時48分、甲状腺機能低下症のため東京都の病院で死去した。76歳。大阪府出身。葬儀は近親者で行った。お別れの会を開く予定はないという。
中学生の時に上京し、作曲家のいずみたくに師事。1968年に発表した筒美京平さん作曲、橋本淳さん作詞の「ブルー・ライト・ヨコハマ」はミリオンセラーとなった。鼻にかかったような声と、抑揚を抑えた歌い方で人気を集め、NHK紅白歌合戦にも出場した。
俳優業にも活動を広げ、幅広い役柄を演じた。映画「駅 STATION」では高倉健さんとの夫婦役、「火宅の人」では無頼の作家檀一雄の妻役で映画賞を受賞し、高い評価を受けた。
テレビドラマでは、新興住宅地を舞台に団塊世代の不倫を描いた出演作「金曜日の妻たちへ」が社会現象となった。「北の国から」では田中邦衛さん演じる黒板五郎の妻役で存在感を示した。
2021年に旭日小綬章。《共同通信》
