2024 令和6年12月14日(土) 韓国・大統領の弾劾「可決」

令和2055日目

2024/12/14

この日のできごと(何の日)

【韓国】大統領の弾劾「可決」

韓国国会(定数300)は14日、尹錫悦大統領の「非常戒厳」宣言は憲法違反だとして野党が提出した2度目の弾劾訴追案を可決した。尹氏は職務停止となり、韓悳洙首相が権限を代行。憲法裁判所が罷免するかどうかを180日以内に判断する。1度目の弾劾案は与党「国民の力」のボイコットで廃案となり、国民が強く反発。さらに、尹氏が戒厳令を正当化し与党が求めていた早期退陣を拒否したことで、与党議員の一部が造反した。

尹氏は弾劾案可決を受け「決して諦めない。最後の瞬間まで国のために最善を尽くす」との国民向け談話を発表。憲法裁で争う姿勢を示した。

韓国大統領の弾劾訴追は2016年の朴槿恵元大統領に続き3例目。憲法裁は過去2例では約2〜3カ月で結論を出した。1987年の民主化後初だった戒厳令により、国家トップの不在という事態に発展。尹氏の主導で改善した日韓関係への影響は必至だ。

憲法裁は14日「迅速かつ公正な裁判を行う」と表明。16日に裁判官を招集し、審理日程を協議する。《共同通信》


【サッカー】

2020年シーズンで現役を退いたサッカー元日本代表の中村憲剛さん(44)が14日、18年間プレーした川崎の本拠地で引退試合に臨んだ。現役最後のリーグ戦や天皇杯全日本選手権決勝は新型コロナウイルス禍で歓声が消えていただけに、2万2千人超の声援で送り出された背番号14の名手は「本当に幸せな一日。思い残すことはない」と感無量の表情だった。

日本代表とJ1川崎のOBや現役選手など縁のある豪華なメンバーが参加。試合終了間際には直接FKでネットを揺らし「みんなが壁を低くしてくれた。気遣いに感謝しかない」と頭を下げた。

今季まで川崎を率いた鬼木達監督は「憲剛とパス交換できたので楽しかった」と笑った。《共同通信》

【北朝鮮による日本人拉致問題】

北朝鮮による拉致被害者の曽我ひとみさん(65)が14日、新潟県佐渡市のショッピングセンターで、共に連れ去られた母ミヨシさん=1978年の失踪当時(46)=ら被害者の早期救出を願い、署名集めを行った。

曽我さんは、28日で93歳となるミヨシさんに関し取材に「寒い冬を迎えることになる。一日一日、どう過ごしているのかなと心が痛む。なんとか冬を乗り越え、佐渡に帰ることを諦めず、元気でいてほしい」と訴えた。

佐渡市の会社員(32)は「少しでも力になれたら」との思いで署名した。

曽我さんは今年、香川、秋田両県で講演したことに触れ「有意義な1年だった」と振り返った。《共同通信》

北朝鮮による拉致問題に関する政府主催のシンポジウムが14日、東京都千代田区で開かれ、全面解決に向けた取り組みや、問題の風化を防ぐ必要性などを話し合った。横田めぐみさん=失踪当時(13)=の弟で、拉致被害者家族会の横田拓也代表は「現在進行形の人権問題」と強調した。

めぐみさんの母早紀江さん(88)も登壇し、いまだ被害者全員の帰国が実現しない状況に「どうしてこんなにも長い年月がたっても解決しないのか」と訴えた。

シンポでは、拉致問題をテーマにした中高生作文コンクールの受賞作が朗読された。《共同通信》

【北九州市中学生死傷事件】

14日午後8時半ごろ、北九州市小倉南区徳力1丁目のマクドナルド322徳力店で「(人が)ナイフで刺された」と119番があった。福岡県警によると、中学生の男女2人が刃物のような物で刺され、女性は病院に搬送されたが、死亡が確認された。男性も搬送されたが意識があり、命に別条はないもよう。刺した男は身長170センチくらいで40歳くらいとみられ、逃走した。

県警は殺人事件として逃げた男の行方を追っている。

県警によると、2人はレジに並んでいた際、後から入店してきた男に刺されたとみられる。凶器は見つかっていない。県警が詳しい状況を捜査している。

現場の店は大通り沿いにあり、敷地の周囲には規制線が張られ、警察官が警戒に当たった。捜査員が周辺の店舗に聞き込みをしていた。

小倉南区に住む高校2年の女性(17)は「親戚の知人が刺された。よく使うマクドナルドなので怖いし、悲しさもある。犯人が早く捕まってほしい」と話した。

現場は、北九州モノレール徳力公団前駅から南西約350メートルの国道沿い。《共同通信》

北九州市小倉南区のファストフード店で14日夜、中学生の男女2人が男に刃物のような物で刺され死傷した事件で、福岡県警は15日、死亡した女子生徒は同区の3年生Aさん(15)と明らかにした。負傷した男子生徒は同学年で「全く知らない人に刺された」と説明。男は短時間に相次いで刺したとみられ、県警は殺人事件として捜査本部を設置し、逃走経路を捜査している。

県警によると、男は40歳くらいとみられる。防犯カメラの映像などから入店直後、レジに並んでいた2人を無言で立て続けに1回ずつ刺し、店舗出入り口から出て行ったという。男子生徒の命に別条はない。男とAさんの間に面識があったかどうかは不明という。

男は刃物のような物を所持したまま逃走した。身長170センチくらいで、着衣は上半身が灰色、下半身は黒。黄色っぽい履物を履いていた。

Aさんと男子生徒は同じ学校という。《共同通信》

【首相動静】

石破茂首相は14日、福島県を訪れ、就任後初めて東京電力福島第1原発を視察した。東日本大震災被災地の復興事業に関し「次の5年間は、今の5年間以上の財源を確保して施策を推進したい」と述べた。石破政権の最重要課題だと強調し「福島の復興に最後まで責任を持つ」と重ねて訴えた。視察後、記者団の質問に答えた。

首相は、2045年3月までに福島県外で最終処分すると法律で定める除染で出た土の再利用などに関し、関係閣僚会議を設置する方針も表明した。政府関係者によると、月内に初会合を開く方向で調整している。《共同通信》

【中国、フランス】戦略対話

中国の王毅外相とフランス大統領のボンヌ外交補佐官は14日、北京で戦略対話を開いた。ウクライナ危機や中東情勢などについて協議し、両国の戦略的協力を推進していくことも確認した。中国外務省が発表した。

王氏は来年1月に「米国第一」を掲げるトランプ次期米政権が発足するのを念頭に「平等で秩序ある多極的な世界を構築し、分裂や対抗には反対しなければならない」と主張した。

ボンヌ氏は貿易戦争に賛成しない考えを示し、原子力や人工知能(AI)など幅広い分野での協力拡大を求めた。《共同通信》

【ジョージア情勢】

旧ソ連構成国ジョージア(グルジア)で14日、国会議員らが大統領選出の投票を行い、親ロシアの与党「ジョージアの夢」が擁立した元プロサッカー選手の国会議員ミハイル・カベラシビリ氏(53)が与党などの賛成多数で選ばれた。タス通信が報じた。今回が初の間接投票で、唯一の候補だった同氏は欧米に批判的な立場で知られる。

10月の議会選を受けて再任された与党のコバヒゼ首相は11月末、欧州連合(EU)加盟交渉を2028年末まで凍結すると宣言した。議会選に不正があったと主張する親欧米の野党はデモを行い反発。「非合法の議会に大統領選出の権限はない」と主張し、大統領候補を擁立しなかった。EU加盟を目標に掲げつつロシアとの関係を重視する与党と、親欧米の野党の対立が当面続く見通し。

新大統領の就任式は今月29日に予定される。議会選の再実施を求める親欧米の現職ズラビシビリ大統領は13日「大統領宮殿を去らない」と宣言、混乱が予想される。《共同通信》

【イスラエル・パレスチナ情勢】

イスラエル軍は14日、戦闘を続けるパレスチナ自治区ガザの北部ガザ市の学校2カ所を攻撃し、パレスチナ通信によると、計9人が死亡した。イスラエル軍はイスラム組織ハマスが「指揮所」として利用していたなどと主張した。

ガザ保健当局は14日、昨年10月に戦闘が始まって以降のガザ側死者が4万4930人になったと発表した。

一方、レバノン南部の複数の地域でイスラエル軍によるものとみられる爆発音や銃声が相次いだ。レバノン国営通信が伝えた。イスラエル軍は停戦発効後も攻撃を繰り返している。《共同通信》

【シリア情勢】

シリアのアサド政権崩壊を受け、米国や欧州、中東諸国は14日「シリアの人々が希望に満ち、安全で平和な未来を築けるよう全面的に支援する」との共同声明を発表した。女性や少数民族を含む全ての人の権利を尊重することや、近隣諸国との平和的な関係を築くことなど、新体制に求める原則も示した。

ブリンケン米国務長官は14日、ヨルダンで記者会見し、暫定政府の始動を図るシリアの旧反体制派に米政府側から共同声明で示した原則を伝えたと明らかにした。バイデン政権が旧反体制派との接触を公式に認めたのは初めて。

旧反体制派を主導するのは過激派「シリア解放機構」で、米国はテロ組織に認定している。《共同通信》

【ウクライナ情勢】

ウクライナ空軍は14日、ロシアから無人機132機がウクライナ各地に飛来し、このうち58機を撃墜したと通信アプリで明らかにした。72機は所在が分からなくなり、2機はロシアに戻ったという。

無人機はイラン製の自爆型シャヘドなどで、北部キーウ(キエフ)州や南部オデッサ州、東部ハリコフ州など11州に飛来。ウクライナ軍の対空ミサイル部隊や射撃部隊が迎撃した。

ロシア軍は13日にも、ウクライナ各地のエネルギー施設を狙い、93発のミサイルや200機近い無人機で大規模な攻撃を仕掛けた。《共同通信》

ウクライナのゼレンスキー大統領は14日の動画声明で、自国軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州に、ロシア軍が「かなりの数の北朝鮮兵」を戦闘に投入し始めたと述べた。目立った数の死傷者も出ていると述べたが、暫定的な情報だとして規模には言及しなかった。「戦争に別の国を引きずり込んだ」とロシアを非難した。

ロシアの一部軍事ブロガーはクルスク州で北朝鮮兵が初めて戦闘に参加し、集落の奪還作戦に加わったと13日までに通信アプリに投稿した。ロシア側から北朝鮮兵の参戦情報が出てくるのは珍しい。

ゼレンスキー氏は「これがエスカレーションでなければ何がエスカレーションなのか」と述べ、プーチン大統領が戦争を拡大していると訴えた。

北朝鮮兵の役回りは不明だが、ロシアの部隊に組み込まれ、他の戦線にも投入される可能性を示唆する情報があるとも語った。

ゼレンスキー氏は1日の共同通信との会見で、ロシアに派遣された北朝鮮兵は約1万2千人だと説明。ロシア兵の「弾よけ」として、今後数万人が派遣されるとの見通しを示した。《共同通信》

ウクライナ国防省情報総局は14日、ロシアのウクライナ侵攻に参加している北朝鮮兵がロシア部隊に誤射し、8人が死亡したと通信アプリで発表した。双方の「言葉の壁」が障害になっていると分析した。誤射が事実なら、指揮命令系統が十分に機能していない可能性がある。

北朝鮮兵は、ウクライナが越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州での戦闘に参加している。情報総局によると、ロシア軍の海兵隊と空挺部隊に編入され、攻撃作戦に従事している。

情報総局はクルスク州の一部地域で北朝鮮兵の動向を無人機で監視していると主張。北朝鮮兵がロシア側の車両を誤射したとしている。14日時点でロシアと北朝鮮の兵力計約200人が失われたと推定しているが、内訳は明らかにしていない。《共同通信》

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