2024 令和6年12月4日(水) 韓国・尹錫悦大統領「非常戒厳」解除

令和2045日目

2024/12/04

この日のできごと(何の日)

【韓国・尹錫悦大統領】「非常戒厳」解除

韓国の尹錫悦大統領は4日未明(日本時間同)、3日夜に宣布した非常戒厳を「解除する」と表明した。閣議で解除を決定した。尹氏は国会で出席した与野党議員190人全員の賛成で戒厳解除要求決議が可決されたことを受け、国会などに展開させた軍部隊も「撤収させた」と明らかにした。

1980年代初頭以来で、87年の民主化後初めてとなる戒厳令の宣布は、宣言から約6時間で解除された。

国会で多数派を占める革新系最大野党「共に民主党」が尹政権の閣僚らの弾劾訴追案の国会提出を繰り返すなどし、国政運営に支障を来す中、尹氏は非常戒厳の宣布という極端な手段で事態打開を図ろうとしたものの、数時間で解除に追い込まれた形だ。

野党は尹氏や金竜顕国防相の責任を追及する姿勢を強めており、保守系与党「国民の力」の韓東勲代表も非常戒厳に反対する立場を表明。尹氏の求心力低下は避けられず、今後の国政運営は一層混迷するとみられる。

尹氏は3日夜、緊急談話で野党側の動きを「内乱を画策する明白な反国家行為だ」と批判し、戒厳司令部を稼働させた。司令部は国会や政党の活動やデモなど、一切の政治活動を禁じ、全てのメディアや出版も統制を受けるとする布告令を発表。国会内に軍部隊を展開させていた。《産経新聞》

韓国の尹錫悦大統領は4日未明(日本時間同)、3日夜に宣言した「非常戒厳」の解除を表明し、国会などに展開した軍を撤収させたと明らかにした。国会の要求を受け入れ、宣言から約6時間で解除を閣議決定した。「共に民主党」など野党6党は4日、戒厳令は「憲法違反」だとして尹氏の弾劾訴追案を国会に提出。6日か7日に採決する方向で手続きを進めるとしている。野党だけでは可決に届かず、与党「国民の力」から賛成する議員が出るかどうかが焦点だ。

韓国メディアによると、全閣僚が4日韓悳洙首相に辞意を伝えた。大統領府要職の室長、首席秘書官らも辞意を表明。金龍顕国防相は「あらゆる事態の責任を取る」と述べた。

尹氏は少数与党で厳しい政権運営を強いられており、強硬手段で事態打開を狙ったとみられるが、さらに窮地に追い込まれた。一部野党は内乱罪でも告発。韓国政局は重大局面を迎えている。

弾劾訴追案は国会議員の3分の2に当たる200人以上が賛成すれば可決される。《共同通信》


【伝統的酒づくり】無形遺産登録

南米パラグアイで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)政府間委員会は4日(日本時間5日)、日本酒や本格焼酎などの「伝統的酒造り」を無形文化遺産に登録した。各地の風土に応じて杜氏や蔵人らが築き上げた独自の技術の価値を認めた。日本からの登録は2022年の豊作祈願や厄払いの「風流踊」以来23件目。国内消費が縮小する中、関係者らは登録を機に輸出拡大や地域活性化、技術の継承につなげたい考えだ。

政府間委員会は決議で、伝統的酒造りの知識と技術が「社会にとって強い文化的意味を持つ」と指摘。祭事や婚礼といった日本の行事に酒が不可欠で、酒造りが地域社会の結束に貢献しているなどと評価した。

ユネスコ日本政府代表部の加納雄大大使は登録決定後のスピーチで「神々からの神聖な贈り物とみなされる酒は、日本の社会的・文化的行事に欠かせない。登録を契機に、無形文化遺産への関心がさらに高まると確信する」と述べた。

伝統的酒造りは、カビの一種のこうじ菌を使い、蒸したコメなどの原料を発酵させる日本古来の技術。《共同通信》

【プロ野球】

今季のセ、パ・リーグの新人王、巨人の船迫大雅投手と西武の武内夏暉投手が4日、それぞれ契約交渉し、船迫は3300万円増の年俸5600万円、武内は今季年俸1600万円の約3倍の4500万円とそろって大幅アップで更改した。

船迫はプロ2年目の今季、主に勝ち継投の一員として51試合に登板して4勝0敗22ホールド、防御率2.37。「最優秀中継ぎのタイトルを狙いたい」と目標を掲げ、一層の飛躍を期した。

武内はチームが低迷した中、新人ながら先発の軸として10勝(6敗)を挙げ、防御率はリーグ2位の2.17と奮闘した。「高い目標を設定していたのでうれしい」と笑みを浮かべた。(金額は推定)

オリックスの宮城大弥投手が4日、大阪市内の球団施設で契約交渉に臨み、4千万円増の年俸2億円で更改した。今季は故障の影響で離脱期間もあり、7勝(9敗)止まり。防御率1.91と安定していたが「規定投球回数に届かなかったのが悔しい」と振り返った。

6年目の来季は山本由伸が昨年まで着けた背番号「18」を受け継ぐ。2年連続で開幕投手を務める予定のシーズンに向けて「常にチームの中心で引っ張りたい」と意欲をにじませた。

プレミア12代表にただ一人選出された紅林弘太郎内野手は700万円アップの年俸7900万円でサイン。「長打力をつけ20本塁打を目指したい」と目標を設定した。(金額は推定)

8年目で初タイトルの奪三振王に輝いた西武の今井達也投手が4日、埼玉県所沢市内の球団事務所で契約交渉し、1億円増の年俸1億8千万円で更改した。勝ち星でも2年続けて10勝(8敗)を挙げ「チームが苦しい状況だった中でも常にレベルアップしていく姿勢を崩さず、一年間全うできた」と誇らしげだった。

奪三振を今季の187個から来季は200個に伸ばしてのタイトル防衛を狙い、「もっと投球の幅を広げていければ。フォークボールの落差を安定して出せるように」と取り組む課題を挙げた。

外崎修汰内野手は現状維持の1億6千万円で4年契約3年目の来季は三塁転向が濃厚だ。(金額は推定)《共同通信》

【サッカー】

サッカー元日本代表MFで、関東リーグ1部の南葛SCに所属する稲本潤一(45)が4日、都内で記者会見し、現役引退を発表した。日本が初めてベスト16入りした2002年W杯日韓大会で2ゴールと活躍。06年ドイツ大会、10年南アフリカ大会にも出場した。日本代表として国際Aマッチ82試合出場5得点。

G大阪の育成組織出身で、01年にG大阪からイングランド・プレミアリーグの名門アーセナルへ移籍。トルコやドイツ、フランスのクラブでもプレーし、10年にJ1川崎で国内復帰。札幌、相模原にも在籍した。

22年からはサッカー漫画「キャプテン翼」の作者、高橋陽一氏が代表を務める南葛SCに所属していた。《共同通信》

【東京株式市場】

4日の東京株式市場は、日経平均株価(225種)が3日続伸した。終値は前日比27円53銭高の3万9276円39銭。前日の米ハイテク株高の流れを引き継ぎ、株価水準が高い半導体関連株などが買われた。一方、前日までの2日で計1000円超上昇した反動で、当面の利益を確定させる売り注文が出て、下落する場面もあった。

東証株価指数(TOPIX)は12.98ポイント安の2740.60。出来高は約18億9700万株。

「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが上昇し、相場をけん引した。前日公表した国内既存店売上高が堅調で、好感された。日本の長期金利の上昇一服も相場の支えとなった。《共同通信》

【南海電鉄】「通天閣」を子会社化

鉄道乗車券と通天閣入場券のセット販売の検討や、人材交流などを進める。

記者会見で通天閣観光の高井隆光社長は2025年大阪・関西万博後を見据えた次の一手として南海グループ入りが「ベストな回答だ」と話した。

通天閣は初代が1912年に開業。56年に現在の2代目通天閣が再建された。《共同通信》

【日・スゥエーデン防衛相会談】

中谷元・防衛相は4日、スウェーデンのヨンソン国防相と防衛省で会談し、防衛装備品や技術など安全保障分野の協力を推進する方針で一致した。覇権主義的な動きを強めるロシアや中国を念頭に「力や威圧による一方的な現状変更の試み」への対応で連携強化を申し合わせた。

中谷氏は会談で「わが国周辺における軍事活動の状況に重大な懸念を持っている」と指摘。欧州とインド太平洋地域の安全保障は不可分だとの認識を重ねて示した。

ヨンソン氏は、日本とスウェーデンの防衛協力の必要性を強調。ロシアによる侵攻が続くウクライナへの日本の支援に謝意を示した。《共同通信》

【国民民主党】玉木代表に役職停止3カ月

国民民主党は4日、両院議員総会を国会内で開き、不倫問題が発覚した玉木雄一郎代表について党の名誉と信頼を傷つけたとして、党倫理規則に基づき役職停止3カ月とする処分を全会一致で決めた。玉木氏は「衆院選で期待を寄せてくれた皆さんに改めておわびしたい」と謝罪。代表辞任は否定した。党首の職務から一時的に退くことで、自民、公明両党との政策協議に影響するとの見方が出ている。

役職停止は4日から来年3月3日まで。その間は古川元久代表代行が職務を担う。

玉木氏を巡っては一部週刊誌が先月11日、女性タレントとホテルやバーで密会していたと報じ、玉木氏はおおむね事実と認めた。党倫理委員会が調査し、先月22日に「重大な注意義務違反だ」として役職停止が相当と答申。榛葉賀津也幹事長らが期間を検討していた。

玉木氏は、辞任しない理由を記者団に問われ「党の役職は党員、サポーターから託された地位だ。両院議員総会の決定は重く、真摯に従い、受け入れたい」と話した。榛葉氏は記者団に「3月4日から代表に復帰してもらう」と説明した。《共同通信》

【米・バイデン大統領】アフリカ各国首脳と会談

バイデン米大統領は4日、訪問先のアフリカ南部アンゴラで、コンゴ(旧ザイール)とザンビアの資源を大西洋に面したアンゴラの港に運ぶ輸送路「ロビト回廊」の整備を支援するため約6億ドル(900億円)を投資すると発表した。既に30億ドル以上を投じており、追加支援によって地域の資源争奪戦で存在感を示す中国に対抗する狙い。

バイデン氏はアンゴラ、コンゴ、ザンビアの各首脳との会談で「この地域には電気自動車(EV)や半導体に必要な鉱物が存在する」と述べ、資源確保に向けた米国の関与継続を強調した。

アフリカのサハラ砂漠以南を現職の米大統領が訪れるのは2015年のオバマ氏以来。《共同通信》

【米・ニューヨーク】保険大手幹部撃たれ死亡

米ニューヨーク・マンハッタン中心部で4日早朝、医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループの関連会社の最高経営責任者(CEO)を務めるブライアン・トンプソンさん(50)が男に銃で撃たれ、死亡した。警察はトンプソンさんを狙った計画的な犯行とみて、逃げた男の行方を追っている。

観光名所が多いマンハッタン中心部は警察官が頻繁に巡回しており、発砲事件は珍しい。通勤途中の男性は「こんなところで銃犯罪が起きるなんて信じられない」と驚いた様子だった。

現場はロックフェラーセンターに近いホテル前。警察によると、午前6時45分ごろ、フェースマスクをした男がホテルに入ろうとするトンプソンさんに近づき、背後から数回発砲した。男はレンタル自転車で逃走した。

トンプソンさんはグループ傘下のユナイテッドヘルスケアのCEO。ホテルでの会議に出席しようとしていた。男は約5分前から待ち伏せしており、トンプソンさんの予定やホテルのどの入り口を使うのかを把握していた可能性がある。消音器付きの銃を使ったとの報道もある。《共同通信》

【フランス】内閣不信任決議案可決

フランス国民議会(下院、577議席)は4日、2025年の社会保障に関する予算案を採決なしに強制採択したバルニエ首相率いる内閣の不信任決議案を賛成多数で可決した。9月に発足したばかりの内閣は崩壊、バルニエ氏を任命したマクロン大統領も窮地に立たされた。同国の政治混迷が深まり、欧州経済にも打撃となる。

フランスで内閣不信任が決まったのは、1962年のポンピドゥー内閣以来62年ぶり。ドイツも今年11月に連立政権が崩壊しており、欧州連合(EU)のけん引役を担う両国の政治が同時に混乱する異例事態になった。

マクロン氏は混乱長期化を回避するため直ちに後任選びを進めるとみられるが、適任が見つかるかどうかは不透明だ。

社会保障を含む予算案は24年に国内総生産(GDP)比6.1%の見通しの財政赤字を25年に5.0%に減らす計画だったが、野党の左派や極右政党の国民連合(RN)が猛反発。バルニエ氏は2日、与党が少数の下院で可決の見通しが立たないとして強制採択に踏み切った。《共同通信》

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