2023 令和5年12月12日(火)　今年の漢字「税」

令和1687日目

2023/12/12

【今年の漢字】「税」

日本漢字能力検定協会は12日、2023年の世相を1字で表す「今年の漢字」が「税」に決まったと発表した。京都市東山区の清水寺で森清範貫主が和紙(縦約1.5メートル、横約1.3メートル)に揮毫した。

1995年に始まった今年の漢字は29回目。協会のウェブサイトなどで全国から募集し、最多得票の漢字を選ぶ。

昨年はロシアによるウクライナ侵攻や、サッカー・ワールドカップ(W杯)の熱戦などを理由に「戦」が選ばれた。《共同通信》

【プロ野球】

阪神、来季も「アレ」

阪神は12日、来季のチームスローガンが「A.R.E. GOES ON」に決まったと発表した。今年の新語・流行語大賞にも輝き、関西の盛り上げを彩った「アレ(A.R.E.)」というフレーズは引き続き使用。選手が意識しすぎないよう、優勝を「アレ」と表現してきた岡田彰布監督は「変える必要ないから。継続という意味でな」と思いを語った。

球団初のリーグ連覇へ向け、挑戦し続けることをコンセプトに「ゴーズ・オン」を新たに加えた。「A.R.E.」は明確な目標(Aim!)、敬いの気持ち(Respect!)、パワーアップ(Empower!)を意味する。《共同通信》

契約更改

ヤクルトの村上宗隆内野手が12日、東京・北青山の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸6億円プラス出来高払いでサインした。来季が3年契約の2年目。

昨季は56本塁打を放つなど圧倒的な成績で三冠王になったが、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝に貢献して迎えた今季は序盤に苦しみ、140試合で打率2割5分6厘、31本塁打、84打点だった。(金額は推定)《共同通信》

【吉本興業・和牛】解散へ

お笑いコンビ「和牛」が12日、来年3月末で解散することを所属事務所の吉本興業の公式ホームページで発表した。水田信二さん(43)と川西賢志郎さん(39)は吉本興業に所属のまま、それぞれ芸人として活動を続けるという。

「和牛」は2006年に結成。漫才コンテスト「M―1グランプリ」で3年連続準優勝し、バラエティー番組などで活躍。解散の理由について互いの「漫才に対する姿勢の違いが目立つようになりました」などとしている。《共同通信》

【東京株式市場】

12日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は続伸した。半導体関連株が買われ、平均株価を引き上げた。米重要統計の発表を控え、後場に上げ幅を縮めた。

終値は前日比51円90銭高の3万2843円70銭。東証株価指数(TOPIX)は5.39ポイント安の2353.16。出来高は約15億271万株だった。《共同通信》

【衆院】官房長官の不信任案「否決」

衆院は12日午後の本会議で、松野官房長官の不信任決議案を自民、公明両党などの反対多数で否決した。立憲民主党、日本維新の会、共産党、国民民主党などは賛成した。

松野氏への不信任案は、自民安倍派が政治資金パーティー収入を還流させて裏金化していた疑惑について説明責任を果たしていないとして、立民が11日に提出した。《読売新聞》

【首相動静】

健康保険証、来秋に廃止

岸田文雄首相は12日、首相官邸で開かれたマイナンバー情報総点検本部の会合で「予定通り健康保険証の発行を来年秋に終了する」と表明した。保険証廃止後は基本的に、マイナカードを使ったマイナ保険証に一本化する。政府はマイナンバー総点検の結果、個別データの精査対象は計約8208万件で、他人のマイナンバーをひも付ける誤登録があったのは0.01%の8351件だったと発表した。総点検の前に先行実施した分なども含めると計1万5907件となる。

2024年秋以降も発行済みの保険証を最長1年後まで使える猶予期間が設けられる。マイナ保険証を利用していない人には「資格確認書」を発行して、受診できるようにする。岸田首相は、こうした対応と総点検の結果で、国民の理解が得られると判断した。ただ保険証廃止には、マイナカード取得の事実上義務化との批判がある。

総点検で判明した健康保険証のひも付け誤りは1142件。健康保険組合が先行して実施した点検などで7553件が判明しており計8695件となった。《共同通信》

【中国・ベトナム首脳会談】

中国の習近平国家主席は12日、ベトナムを6年ぶりに訪問し、最高指導者グエン・フー・チョン共産党書記長と首都ハノイで会談した。両首脳は「全面的戦略協力パートナーシップ関係を深化させ、両国の運命共同体を構築する」ことで合意し、伝統的な友好関係の強化を表明した。中国国営通信新華社が伝えた。

習氏の訪問は2017年以来で、ベトナムに接近する日米両国をけん制する狙い。東京で17日に開かれる日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)の特別首脳会議をにらみ、地域への中国の影響力を誇示した。

ベトナムにはバイデン米大統領が9月に訪問し、関係格上げで合意したばかり。《共同通信》

【ウクライナ侵攻】

ゼレンスキー氏、米議会を訪問

ウクライナのゼレンスキー大統領は12日午前、米議会を訪問した。上院議員を前に演説し、ウクライナ支援予算案に反対する共和党議員を直接説得した。支援が止まればロシアに敗北し、北大西洋条約機構(NATO)の安全保障や民主主義陣営を脅かすと改めて訴えたとみられる。午後にホワイトハウスを訪れ、バイデン大統領と会談する。

上院の民主党トップ、シューマー院内総務は「ゼレンスキー氏は支援が早急に必要だと言った。プーチン大統領が勝てば米国にとって非常に危険だとも話した」と述べた。

ゼレンスキー氏は支援継続の条件として米南部の国境警備の強化を求める共和党下院議長とも会談。《共同通信》

【イスラエル・パレスチナ情勢】

イスラエル、ガザ病院襲撃

パレスチナ自治区ガザの保健当局は12日、地上侵攻を進めるイスラエル軍が北部ベイトラヒヤでカマルアドワン病院を襲撃したと明らかにした。ガザ各地の病院をイスラム組織ハマスの拠点とみなして掃討を進める軍がここ数日、包囲していた。国連機関は11日、ガザで「飢えが人々に忍び寄っている」と指摘し、食料不足の深刻化を警告した。

イスラエル当局は12日、イスラエルとガザ南部の境界にあるケレムシャローム検問所を支援物資の検査用に開放した。当局は支援物資が「倍増する」と強調するが、検査した物資は直接ガザに搬入せず、これまで通り、ガザとエジプト境界のラファ検問所から搬入される。事態改善につながるかどうかは不透明だ。

ガザ保健当局は12日、10月に戦闘が始まって以降のガザ側の死者が1万8412人に達したと明らかにした。国連総会は12日午後(日本時間13日午前)にガザ情勢を協議する緊急特別会合を開く。「人道目的の即時停戦」を求める決議案を採択する見通し。《共同通信》

イスラエル軍が「水攻め開始」

米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は12日、パレスチナ自治区ガザにイスラム組織ハマスが構築した地下トンネル網にイスラエル軍が海水を流し込む「水攻め」を始めたと報じた。中の戦闘員を追い出すための浸水には数週間かかる見通しだとしている。

イスラエルは計7台のポンプを設置し、地中海からの水で地下トンネル網を氾濫させようとしている。米側には、海水の使用は効果的ではなく、ガザの淡水供給に悪影響を及ぼす可能性があるとの懸念も出ている。

ハマスは総延長が約500キロに及ぶともされる地下トンネル網を使いゲリラ戦を展開。人質の拘束場所になっているとも考えられている。《共同通信》