2023 令和5年7月25日(火)　ボクシング・井上尚弥選手、4階級制覇

令和1547日目

2023/07/25

この日のできごと(何の日)

【ボクシング・井上尚弥選手】4階級制覇

世界ボクシング評議会(WBC)、世界ボクシング機構(WBO)スーパーバンタム級タイトルマッチは25日、東京・有明アリーナで行われ、1階級下のバンタム級で世界主要4団体王座統一を果たした井上尚弥(大橋)が2団体王者のスティーブン・フルトン(米国)に8回TKOで勝ち、階級変更後の初戦で世界王座を獲得した。

30歳の井上尚はライトフライ、スーパーフライ、バンタムの各級で世界王者となっており、井岡一翔(志成)に続く日本男子2人目の4階級制覇を達成した。プロ初黒星を喫した29歳のフルトンは世界王座から陥落した。

戦績は井上尚が25戦全勝(22KO)、フルトンが22戦21勝(8KO)1敗。《産経新聞》

◇

5年2カ月ぶりに挑戦者として上がったリングで、井上尚弥が無類の強さを見せた。無敗の2団体王者フルトンを序盤から攻め立てて迎えた8回、左ボディーからの右ストレートでぐらつかせ、追撃の左を打ち込んで最初のダウンを奪った。コーナーで雄たけびを上げた「モンスター」は間髪を置かず、ロープ際に追い詰めて連打を浴びせ、TKO勝ち。スーパーバンタム級での初戦に快勝し、「すごくスピードもパワーも乗り、充実した試合をこなせた」とうなずいた。

周到なフルトン対策が実った。相手が得意とするアウトボクシングを封じ込めようと、序盤はあえてリング中央で足を止めた。「フルトンが出てこなきゃいけない展開をつくりたかった」。出てきたところでジャブの差し合いを制して主導権を握り、着実にポイントを稼いで相手に先行逃げ切りを許さなかった。

挑戦が決まった3月の時点では「自分の骨格、体格をオーバーしている階級。不安は少しある」と世界4階級制覇への確証はつかめずにいた。だが所属ジムの先輩で元世界3階級王者の八重樫東(あきら)トレーナーの下、階級変更を見据えて2021年から取り組んできた肉体改造で、長身のフルトンと渡り合える体躯を手に入れた。大きな減量に伴う体力面の不安も消え、「いい方向に傾いて試合ができた」と好感触を得た。

試合後、リングに上がった残る2団体のベルトを持つマーロン・タパレス(フィリピン)に「今年中に2つのベルトを懸けて闘いましょう」と呼びかけた。2階級での4団体統一という偉業は目前に迫ってきた。《産経新聞》

【ビッグモーター・兼重宏行社長】会見

中古車販売大手ビッグモーター(東京)は25日、自動車保険の保険金不正請求が横行した問題の責任を取り、創業者の兼重宏行社長(71)が26日付で辞任すると発表した。息子の兼重宏一副社長(35)も辞任する。創業一族が経営の一線から退く事態に追い込まれた。

兼重社長は不正発覚後で初めて記者会見し「客や損害保険会社に多大な迷惑と心配をかけた。誠に申し訳ない」と謝罪した。不正請求が横行したことは、6月に外部弁護士による調査報告書を受領するまで認識していなかったと釈明した。「経営層の関与は全くない」と言い切った。

後任の社長、副社長には和泉伸二専務(54)、石橋光国取締役(45)がそれぞれ就く。兼重社長は「企業風土を一新することが信頼を取り戻す近道だと判断した」と述べた。和泉氏は「社長のリーダーシップに頼り切っていた。(外部からの)さまざまな意見や指摘を聞く機会も非常に少なかった」と明かした。

新体制は新規出店計画の見直しを検討する。販売や買い取りの台数が半減しており、信用回復への道は険しい。《共同通信》

◇

中古車販売大手ビッグモーター(東京)による自動車保険金の不正請求問題で、不正を内部告発した工場従業員の証言が、当初の「工場長からの指示があった」から「指示はなかった」と改ざんされていたことが25日、分かった。複数の関係者が明らかにした。損害保険ジャパンはビッグモーターの改ざんを把握しながら、停止していた取引を再開していた。

不正請求問題は25日、創業者の兼重宏行社長(71)と長男の宏一副社長(35)が26日付で引責辞任する事態に発展した。兼重社長は自身を含め経営陣の不正への関与はないと断言したが、改ざんが明らかになったことで疑義が生じかねない状況だ。国土交通省は26日午後、同社への聴取を実施し、監督官庁による実態解明が本格化する。

工場従業員から内部告発があったのは2022年1月ごろ。工場長からの指示で自動車修理代を水増しするため、車体を傷つける行為などがあったとの内容だった。《共同通信》

【和歌山毒物カレー事件】発生から25年

和歌山市の夏祭り会場で4人が死亡し、63人が急性ヒ素中毒になった毒物カレー事件から25日で25年となった。殺人罪などに問われた林真須美死刑囚(62)の長男(35)によると林死刑囚は、大阪拘置所で6月に面会した際「私はやっていない」と変わらず無実を訴えたという。一方、今も後遺症に悩まされる被害者もおり、家族は「決して許せない」と憤る。

和歌山市に住む長男によると、約2カ月ぶりにアクリル板越しに面会した林死刑囚は、長年の拘置所生活で白髪交じり。顔にはしわが深く刻まれ、下の歯は虫歯でほとんどが抜け落ちた。長男に毎週のように届く手紙には、決まって「ちゃんと食べてる? 結婚しないのか?」と気遣う言葉が並んでいるという。

石塚伸一弁護士は「普段はよくしゃべり、意気揚々としている」と明かす。だが、2021年6月、林死刑囚の娘と孫が死亡した直後は「死にたい気持ちになった」と話し、自暴自棄だったと振り返る。

林死刑囚は25年間、一貫して事件への関与を否定。09年5月の死刑確定後、2度、再審請求している。《共同通信》

【プロ野球・25日】

オ0―5ソ

ソフトバンクが連敗を12で止めた。有原が4勝目を日本復帰後初の完封で飾った。三回に内野ゴロの間に先制。八回は柳田、九回は柳町の2点二塁打で加点した。オリックスは連勝が5で止まった。山本が八回途中3失点で4敗目。

西3―0ロ

西武の高橋が2試合連続完封で勝ち数先行となる7勝目。5安打に抑えて1四球と安定していた。打線は一回に佐藤龍の適時三塁打とマキノンの適時打で2点先制し、六回は古賀のスクイズで加点。ロッテは打線がつながりを欠いた。

楽3―1日

楽天の浅村が2本塁打の活躍。一回に先制2ラン、1点差の八回には20号ソロを放って全得点をたたき出した。1カ月ぶり登板の早川が6回1失点で5勝目、渡辺翔がプロ初セーブを挙げた。日本ハムは連敗が13に伸びた。

中3―5D

DeNAが連敗を5で止めた。今永が8回を1失点、無四球10奪三振の好投で7勝目を挙げた。打線は一回に宮崎、牧の連続適時打などで4点を先行。五回は桑原のソロ本塁打で加点した。中日は九回の追い上げも届かずに4連敗。

広6―3ヤ

広島が2019年以来の8連勝。1―3の六回に小園の適時打と代打野間の適時打で追い付き、七回はデビッドソンの2点二塁打と小園の適時三塁打で3点を勝ち越した。2番手のターリーが6勝目。ヤクルトは投手陣が崩れた。

神4―2巨

阪神が大山の2安打3打点の活躍。1点を追う六回に逆転2ランを放ち、七回は左前適時打でリードを広げた。2番手の島本が3勝目、岩崎が15セーブ目をマーク。巨人は菅野がリードを守れず、救援陣も精彩を欠いた。《共同通信》

【都市対抗野球】

都市対抗野球大会最終日は25日、東京ドームで決勝が行われ、トヨタ自動車(豊田市)がヤマハ(浜松市)を4―2で下し、7年ぶり2度目の優勝を果たした。22年ぶりとなった東海勢同士の対決を制し、昨年の日本選手権に続く頂点。ヤマハは33年ぶり4度目の制覇を逃した。

トヨタ自動車は一回に北村の2点本塁打で先制し、三、五回にも加点。先発の嘉陽が7回1失点と好投した。4点リードを許したヤマハは2本のソロホームランも及ばなかった。《共同通信》

【テニス】

男子テニスで世界ランキング439位の錦織圭(ユニクロ)が25日、アトランタで行われたアトランタ・オープンで2021年10月以来となるツアー復帰を果たし、シングルス1回戦で世界63位のジョーダン・トンプソン(オーストラリア)に7―6、7―6で勝った。

正確なストロークを軸に相手を振り切り、復帰戦をストレート勝ちで飾った。

昨年1月に股関節の手術を受けた元世界4位で33歳の錦織は、今年6月に下部ツアー大会のカリビアン・オープンで試合復帰して優勝。その後は下部2大会に出場した。8月28日開幕の四大大会最終戦、全米オープンにも出場する予定。《共同通信》

【東京株式市場】

25日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は小幅に反落した。前日に400円近く値上がりした反動から、当面の利益を確定する売り注文が優勢だった。

終値は前日比18円43銭安の3万2682円51銭。東証株価指数(TOPIX)は4.20ポイント高の2285.38。出来高は約14億4079万株だった。《共同通信》

【自民党・茂木敏充幹事長】「中国処理水の濃度さらに高い」

自民党の茂木敏充幹事長は25日の記者会見で、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出計画を批判する中国に反論した。「科学的根拠に基づいた議論を行うよう強く求めたい。中国で放出されている処理水の濃度はさらに高い」と述べた。

中国は、福島第1原発の処理水放出に関し「核汚染水の排出強行」などと主張。日本政府は国際原子力機関(IAEA)の包括報告書で国際的な安全基準に合致しているとの評価を受けたとして、各国に理解を求めている。《共同通信》

【岸田文雄首相】サラリーマン増税を否定

岸田文雄首相は25日、自民党税制調査会の宮沢洋一会長と官邸で会い「サラリーマン増税は全く考えていない」と伝えた。一部で取り沙汰されている通勤手当への課税などを否定した。宮沢氏が面会後に明らかにし「税調で議論したことは一度もないし、私の頭の隅にもない」と述べた。

首相の諮問機関である政府税制調査会が、6月に公表した中期答申で「非課税所得」の一例に通勤手当を挙げたことから、課税の可能性が指摘されていた。

宮沢氏は、防衛力強化の財源を確保するための増税のうち、法人税増税は来年4月の実施を見送るとの自民税調幹部会の方針を首相に伝えた。《共同通信》

【岸田文雄首相】処理水安全性訴え

岸田文雄首相は25日、自身のツイッターで、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を巡って外務省の英語版アカウントが投稿した安全性を説明する動画を紹介した。「#STOP風評被害」のハッシュタグ(検索目印)を付け「ぜひ皆さんにも広く拡散していただきたい」と訴えた。

同時に「今後とも日本政府として科学的根拠に基づいた正しい情報を積極的に発信していきます」と書き込み、国際社会の理解獲得に努める考えを強調した。《共同通信》

【立憲民主党・岡田克也幹事長】維新代表発言を批判

立憲民主党の岡田克也幹事長は25日の記者会見で、共産党を「日本からなくなったらいい政党だ」と評した日本維新の会の馬場伸幸代表を批判した。「公党トップとして度が過ぎる。いろいろな意見の中から一致点を見つける民主主義の基本が全く分かっておらず、恥ずかしい」と述べた。

馬場氏が、第1、第2自民党の改革合戦が政治を良くすることにつながると言及した点も問題視。「自民が改革政党だと思っているのか。『自民が好きで仕方ない』としか聞こえない」と当てこすった。立民がいても日本は何も良くならないとした発言の撤回も要求。次期衆院選に向けた維新との候補者調整は困難との認識を示した。《共同通信》

【中国・秦剛外相】解任

中国の全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会は25日の会議で、動静不明が続いてきた秦剛外相を解任する人事を決めた。国営通信新華社が伝えた。外相という要職を就任から半年余りで交代させるのは極めて異例。3期目の指導部人事を腹心で固め、秦氏を重用した習近平国家主席に痛手となった。中国は外交の立て直しを迫られる。

全人代常務委員会は後任に前外相の王毅共産党政治局員を充てる人事を決定した。

秦氏は2022年12月に外相に就任。新華社は解任理由や、兼務していた国務委員も解任されたかは伝えていない。

秦氏は今年6月25日に北京でロシアを含む3カ国の高官と会談したのを最後に公の場に姿を見せなくなった。中国外務省は7月11日の記者会見で健康上の理由から秦氏は7月中旬のインドネシアでの国際会議を欠席すると説明。これと前後して、新型コロナウイルスに感染したとの報道や、女性問題で調査を受けているとの情報が伝えられた。《共同通信》

◇

米国務省のパテル副報道官は25日の記者会見で、中国の秦剛外相の解任について、米中の対話継続に影響は及ばないとの見方を示した。「責任を持って関係を管理することが非常に重要だ」と述べた。《共同通信》

【ウクライナ侵攻】

米、ウクライナに追加支援563億円

米国防総省は25日、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの4億ドル(約563億円)規模の追加軍事支援を発表した。ブリンケン国務長官は声明で「ロシアは黒海経由のウクライナ産穀物輸出合意から離脱後、ウクライナの港や穀物インフラを攻撃し続けている」と非難した。

追加支援には装甲車ストライカー32両のほか、高性能地対空ミサイルシステム「NASAMS」や高機動ロケット砲システム「ハイマース」用の弾薬、無人機が含まれる。《共同通信》

【NBA】

米プロバスケットボールNBA、セルティックスのブラウンが、5年総額3億400万ドル(約428億6400万円)で2028〜29年シーズンまでの契約延長に合意したと25日、AP通信などが伝えた。ナゲッツのヨキッチが昨年結んだ5年2億6400万ドルを超え、史上最高額となる。

オールスター戦に2度選出されている26歳のブラウンは、22〜23年シーズンに1試合平均で26.6得点、6.9リバウンド、3.5アシストを記録した。《共同通信》

【MLB】

米大リーグは25日、各地で行われ、エンゼルスの大谷は敵地デトロイトでのタイガース戦に「2番・指名打者」で出場し、3打数無安打だった。チームは延長十回7―6で勝った。

オリオールズの藤浪はフィリーズ戦で2―2の七回から登板し2回を無安打無失点、3三振だった。チームは3―4でサヨナラ負け。

レッドソックスの吉田はブレーブス戦に「4番・左翼」で出場し、12号2ランを含む4打数3安打2打点で、7―1の勝利に貢献した。カブスの鈴木はホワイトソックス戦に「5番・右翼」で先発し、5打数1安打。チームは7―3で勝って4連勝を飾った。《共同通信》

7月25日　その日のできごと(何の日)