令和1038日目

2022/03/03

この日のできごと(何の日)

【ウクライナ侵攻】

2度目の停戦交渉

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は3日、ベラルーシで行われたロシアとの2度目の停戦交渉で、戦闘地域から一般市民を退避させる間、双方が一時的に交戦を停止することで合意したと記者団に明らかにした。次回の停戦交渉は来週初めに再びベラルーシで開かれるという。一方、ロシアのプーチン大統領はモスクワでの会議で軍事作戦に自信を示した。

停戦交渉に関しウクライナのゼレンスキー大統領は3日、テレビ中継方式で記者会見し継続の意思は示しつつ「妥協できない点もある」と述べ、難航を示唆した。ロイター通信などが伝えた。《共同通信》

ロシア軍、集結の9割侵攻

米国防総省高官は3日、記者団に対し、ウクライナに侵攻しているロシア軍がこれまでに480発以上のミサイルを発射したとの分析を明らかにした。非人道的な兵器として知られるクラスター(集束)弾や殺傷能力の高い燃料気化爆弾の使用は確認できていないと改めて述べた。ウクライナ周辺に集結した戦闘部隊の9割が侵攻したとした。

バイデン大統領は3日の閣議で、ロシアからウクライナに向けて「無差別にミサイルが発射されている」と指摘した。《共同通信》

日米豪印、現状変更の試み反対で一致

日本、米国、オーストラリア、インド4カ国の協力枠組み「クアッド」は3日深夜、首脳によるテレビ会議を開催した。ロシアのウクライナ侵攻を踏まえ、力による一方的な現状変更をインド太平洋地域で許してはならないとの認識で一致。「自由で開かれたインド太平洋」に向けた取り組みの一層の推進が重要との認識を共有した。

会議後の4日未明、岸田文雄首相が官邸で記者団に明らかにした。

会議には首相のほか、バイデン米大統領、オーストラリアのモリソン首相、インドのモディ首相が出席した。《共同通信》

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【東北新幹線】23歳男、車掌に暴行

3日午前7時40分ごろ、東北新幹線の白石蔵王(宮城県白石市)―福島間を走行中の盛岡発東京行きはやぶさ102号の車内で、乗客が車掌に暴行したため、JR東日本は福島駅で臨時停車させた。

福島県警などによると、30代の車掌は顔を殴られけがを負い、病院に運ばれた。県警は男を傷害の疑いで現行犯逮捕した。男は岩手県在住の23歳。

JR東日本によると、102号は福島駅で運転を取りやめ、乗客は後続のはやぶさ4号に乗り換えた。4号も最大23分遅れ、乗客計約360人に影響した。《共同通信》

【名張事件】名古屋高裁、再審認めず

三重県名張市で1961年、女性5人が死亡した名張毒ぶどう酒事件で、名古屋高裁は3日、2015年に89歳で獄中死した奥西勝元死刑囚の再審開始を認めない決定をした。妹の岡美代子さん(92)による第10次再審請求の棄却決定への異議審。弁護団は決定を不服として特別抗告する方針で、その場合、最終判断は最高裁に委ねられる。

一審無罪が二審で逆転死刑となり確定、05年に第7次請求審で出された再審開始決定がその後、取り消されるなど異例の経緯をたどった。元死刑囚側は自白や物証の信用性に何度も疑義を唱えており、今回の決定を受け再審制度の在り方が改めて問われそうだ。《共同通信》

【卓球・Tリーグ】

卓球のノジマTリーグのプレーオフは3日、東京都のアリーナ立川立飛で男子決勝が行われ、レギュラーシーズン1位の東京が同2位の彩たまを3―1で下し、2季ぶり3度目の優勝を果たした。

東京は第1試合のダブルスで大島、田添組が上田、松平組に2―0で勝った。その後のシングルスは東京五輪代表の張本が曽根に3―0で快勝。大島は丹羽に0―3で敗れたが、第4試合で及川が篠塚に3―2で競り勝った。

4日の女子決勝はレギュラーシーズン1位で3連覇中の日本生命と、同2位で2日の準決勝を勝ち上がった日本ペイントが対戦する。《共同通信》

【北京パラリンピック】ロシア、ベラルーシを排除

国際パラリンピック委員会(IPC)は3日、ロシアとベラルーシの選手団に対して北京冬季パラリンピックへの参加を認めない決定を下したと発表した。2日の理事会では国名などを使わない「中立」の立場で個人資格の出場を認めると決定したが、多くの出場国が両国との対戦拒否やボイコットの意向を示したことを受けて一転して撤回した。

ウクライナに侵攻したロシアと支援したベラルーシをスポーツ界から排除する動きが世界的に急拡大しており、IPCは除外の理由を「複数のチームや選手が大会に参加しないと表明し、大会存続の危機だった」と説明。4日の開幕目前に決断を下した。《共同通信》

【バスケットボール・河村勇輝選手】プロに

バスケットボール男子Bリーグ1部の横浜BCは3日、横浜市内で記者会見を開き、特別指定選手としてプレーする東海大の河村勇輝(20)と来季の選手契約を結んだと発表した。今季終了まで特別指定選手として活動する。河村は「日本を代表するプレーヤーになり、パリ五輪に出場することが目標」と高い目標を掲げた。

河村は司令塔役のポイントガード。2018、19年に福岡第一高で全国高校選手権を2連覇し、同高在学中の20年には18歳でB1三遠に特別指定選手として加わり、B1最年少デビュー(当時)を果たした。昨季から横浜BCでプレー。今季は13試合で1試合平均10.5得点。《共同通信》

【東京株式市場】

3日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は反発した。終値は前日比184円24銭高の2万6577円27銭。ロシアへの経済制裁に伴う影響などを踏まえ、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げペースが緩むとの見方から買いが優勢だった。ロシアとウクライナの停戦交渉への期待も相場を支えた。

東証株価指数(TOPIX)は21.86ポイント高の1881.80。出来高は約12億3400万株。

ロシアとウクライナによる2度目の停戦交渉が3日開かれると伝わり、協議進展への期待も投資家心理を支えた。平均株価が朝方に300円超上昇し、プラス圏のまま推移した。《共同通信》

【COVID-19】国内新規感染7万348人

国内で3日、新たに7万348人の新型コロナウイルス感染者が確認された。内訳は東京1万2251人、大阪7749人、神奈川7192人、愛知4808人など。死者は大阪40人、東京28人、愛知と兵庫それぞれ27人など計256人の報告があった。

厚生労働省によると、全国の重症者数は前日から34人減少し、1418人だった。宮城などで過去に公表した感染者の取り下げがあった。《共同通信》

【岸田文雄首相】防衛力の抜本的強化を

岸田文雄首相は3日の記者会見で、政府の外交・安全保障政策の長期指針「国家安全保障戦略」改定はロシア軍のウクライナ侵攻を踏まえて行われるとした上で「防衛力の抜本的強化を考えていかねばならない」と強調した。ロシアによる核部隊の警戒態勢引き上げは言語道断だと批判。「核兵器による威嚇も、ましてや使用も許されない」と改めて強調した。

ウクライナ侵攻で国際秩序が動揺する中、中国と対峙する米国がアジアに十分目配りできなくなる可能性がある。防衛力強化に触れた首相の発言の背景にはそうした問題意識があるとみられる。《共同通信》

【韓国大統領選】野党候補、尹氏に一本化

9日投開票の韓国大統領選で、保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦候補と中道野党「国民の党」の安哲秀候補は3日、尹氏への候補一本化で合意したと発表した。両氏が記者会見で明らかにした。尹氏は「安氏の思いを受け取り、必ず勝利する」と述べた。

選挙戦は尹氏と与党「共に民主党」の李在明候補が激しく競り合っている。文在寅政権への不満から政権交代を求める声は根強い。選挙戦の構図が変わり、野党側に有利になるとの見方が強い。

韓国メディアが2日に報じた世論調査会社「リアルメーター」の発表では、尹氏の支持率は46.3%、李氏は43.1%で、安氏は6.7%だった。《共同通信》

【台湾】全土で大停電

3日午前9時(日本時間同10時)ごろ、台湾全土で大規模な停電が発生した。王美花経済部長(経産相)は「発電所の事故」が原因と述べ、「全国民に不便をかけた」と謝罪した。同日中の復旧を目指す。

各地で多くの信号機が作動しなくなった。消防当局によると、全土で200基以上のエレベーターが停止、閉じ込められた人々の救出作業が続けられた。地下鉄や高速鉄道などの運行に大きな影響は出ていない。

台北市中心街を走る幹線道路の交差点でも信号機が止まり、警官が交通整理に当たっていた。《共同通信》

【ポンペオ前米国務長官】台湾・蔡英文総統と会談

台湾訪問中のポンペオ前米国務長官は3日、蔡英文総統と会談し「米国は常に台湾と共にあり続ける」と述べ、民主・共和両党の垣根を越えて台湾との関係を強化していく考えを表明した。2日には米軍制服組トップを務めたマレン元統合参謀本部議長が蔡氏と会談。対中強硬派のポンペオ氏も会談したことに対し、中国はさらに反発を強めそうだ。

ポンペオ氏はロシアのウクライナ侵攻に触れ「自由は簡単に得られるものではなく、平和を求める人々で守っていかなければならない」と表明し、台湾と自由などの価値観を共有しているとの認識を示した。

蔡氏は米台の対話メカニズムを構築するなど「台米関係の進展に多くの貢献」があったとして、ポンペオ氏に勲章を授与した。《共同通信》

【三沢淳さん】死去

プロ野球中日などで通算107勝を挙げ、引退後は衆院議員も務めた三沢淳さんが3日、中皮腫のため名古屋市の病院で死去した。69歳。島根県出身。

島根・江津工高、新日鉄広畑(現日本製鉄広畑)で活躍し、1970年にドラフト3位で中日に指名され72年にデビュー。右下手からのシュートが出色で、エースとして2度のリーグ優勝に貢献した。85、86年は日本ハムでプレー。通算成績は505試合で107勝106敗、防御率3.81。

96年の衆院選では愛知4区で新進党から出馬して初当選し1期務めた。《共同通信》

【西村京太郎さん】死去

鉄道ミステリーの第一人者で、「十津川警部」シリーズなどで知られる作家の西村京太郎さんが3日、肝臓がんのため神奈川県湯河原町の病院で亡くなった。91歳。

東京都出身。人事院に勤務したが、29歳で退職し執筆業に専念。1963年に「歪(ゆが)んだ朝」でオール読物推理小説新人賞、65年に「天使の傷痕」で江戸川乱歩賞を受賞した。78年にブルートレイン「はやぶさ」を舞台にした「寝台特急殺人事件」が大ヒット。列車や時刻表をトリックに用いた鉄道ミステリーを数多く執筆した。

著作は600作品を超え、警視庁の十津川省三警部が難事件に立ち向かう「十津川警部」シリーズなど多くの作品がテレビドラマや映画になった。

2004年から05年にかけて、毎日新聞「日曜くらぶ」で小説「小樽 北の墓標」を連載。81年に「終着駅殺人事件」で日本推理作家協会賞、19年に「十津川警部」シリーズで吉川英治文庫賞を受賞した。関係者によると、昨年末から体調を崩して入院していた。《毎日新聞》



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