令和166日目
2019/10/13
この日のできごと(何の日)
【台風19号】10県26人死亡・19人不明
台風19号は12日夜から13日未明にかけて、東海と関東、東北地方を縦断して太平洋上に抜けた。東日本各地で記録的な大雨となり、国土交通省の午後6時過ぎの発表で、全国の21河川で堤防が決壊した。読売新聞社の午後5時現在のまとめによると、栃木県や福島県など10県で26人が死亡、19人が行方不明となっている。長野市や福島県本宮市などでは多数の住宅が浸水した。
国交省によると、堤防が決壊したのは千曲川(長野県)や都幾川(埼玉県)、宇多川(福島県)などで、氾濫は多摩川(東京都)、牛淵川(静岡県)など広い範囲で発生した。千曲川では、長野市穂保地区で堤防が決壊したほか、10か所以上で川の水が堤防を越え、周囲が浸水した。
相模原市緑区の串川では、同区の女性(39)と長女(11)が中州で倒れているのが発見され、いずれも間もなく死亡が確認された。一家4人で車ごと川に転落した可能性があるとみて、警察が残る2人を捜索している。群馬県富岡市では、住宅2棟が裏山の土砂崩れで全壊し、男女の計3人の死亡が確認された。負傷者は全国で177人に達している。
総務省消防庁によると、13日正午時点で、関東、甲信越や東北を中心に全国で約23万人が避難した。
経済産業省のまとめによると、13日午後5時現在、全国で約16万6220戸が停電している。「計画運休」を実施した首都圏の鉄道各社は、13日午後までにおおむね運転を再開したが、一部では線路の土砂流入により終日運転を取りやめた。
台風の中心は関東や東北の太平洋側を通ったが、中心から北側に発達した雨雲があったため、被害も内陸の広い範囲に広がった。
気象庁によると、13日午後3時までの48時間雨量は、神奈川県箱根町で1001ミリ、静岡県伊豆市で760ミリに達した。いずれも年間総雨量の3~4割。全国71か所で観測史上1位を更新した。台風は13日正午頃、温帯低気圧に変わった。
気象庁は12日夕から同日夜、東京や埼玉など12都県に大雨特別警報を発表。13日未明には岩手県にも同警報が発表され、同日午前までに順次解除された。
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【台風19号】交通にも大きな影響
台風19号の影響で、13日の交通網は乱れ、インフラにも大きな影響が出た。
北陸新幹線は、千曲川の堤防決壊で長野新幹線車両センター(長野市)が浸水し、全車両の3分の1にあたる10編成(120車両)が水没した。東京―長野間は13日夜から運転を一部再開したが、長野―富山間は再開のめどが立っていない。水が引いて再開できても、被害車両が多いため本数を減らして運行する見込みという。
浸水被害に遭ったのは、JR東日本が所有するE7系8編成と、JR西日本所有のW7系2編成。千曲川の西約1・5キロにあり、運行を終えた車両を収納して検査・点検作業を行う車両センターの屋内外に止められていた。
JR西日本によると、車両の下にはブレーキやモーターを制御するコンピューターや変圧器など走行に欠かせない機器があり、水没すると交換が必要だ。また、客席に浸水していた場合はカーペットや座席も替えなければならず、補修には1週間以上かかる可能性もあるという。
JR東日本の在来線にも広い範囲で被害が出た。中央線高尾(東京都八王子市)―大月(山梨県大月市)間で土砂流入があり、再開のめどが立っていない。横須賀線の武蔵小杉駅(川崎市中原区)では構内が冠水。設備が故障し、復旧まで電車が止まらず通過する。私鉄・地下鉄では小田急電鉄の秦野(神奈川県秦野市)―新松田(同県松田町)間が終日運休。線路脇の四十八瀬川の護岸が崩れ、架線を支える電力柱が傾いたという。
東武鉄道は佐野線や日光線で一部線路の敷石が流失するなどし、復旧には相当な日数がかかる見込み。他路線でも線路が水没するなどの被害が出た。京王電鉄は、京王動物園線と京王高尾線の一部区間に崩落した土砂が流入するなどの被害が出た。
高速道路も各所で高波によるガードレールの損傷や水没による料金所の機械故障、土砂流入などが発生し、複数区間が通行止めとなった。神奈川県の海岸線を走る西湘バイパスは、高波による損傷が複数見つかり、復旧のめどが立っていない。中央道大月インターチェンジ(IC)―八王子IC間、圏央道あきる野IC―相模原IC間などでも、13日午後7時時点で再開の見通しが立っていない。
空の便は成田空港(千葉県成田市)と羽田空港(東京都大田区)発着の国内外線計723便が欠航した。
広い範囲で停電も発生した。東京電力によると、強風で樹木が電線に接触するなどし、13日午前0時ごろ千葉県や神奈川県など約43万5600軒で停電。同午後4時44分時点で、約11万300軒で停電が続いている。中部電力管内では同3時時点で長野県などの約5万2170軒、東北電力管内では同1時時点で福島県などの約1万8800軒が停電している。《毎日新聞》
【長野・上田電鉄】鉄橋の一部崩落
13日午前8時過ぎ、長野県上田市の上田電鉄別所線上田―城下駅間で、千曲川に架かる鉄橋の一部が崩落しているのを同電鉄社員が見つけた。同電鉄によると、橋は長さ約220メートルの鉄骨製。川が増水して堤防が崩れたため、橋が落ちたとみられる。《読売新聞》
【ラグビー・カナダ代表】釜石でボランティア
台風19号の接近で浸水した岩手県釜石市の被災地に13日午後、ラグビー・ワールドカップ(W杯)のカナダ代表選手ら17人がボランティア活動に駆けつけた。
カナダ代表は台風のため、釜石鵜住居復興スタジアムで同日開催予定だったナミビア戦が中止となり、同市千鳥町の住宅地を訪問。同町は未明の大雨で、約1メートルの高さまで住宅が浸水、消防隊のボートで避難した住民もいた。選手らは道路の泥をブラシでかいてスコップで袋に詰め、住宅からぬれた畳を運び出した。
「試合ができずに失望したが、後かたづけの手伝いができ、(住民らに)勇気づけられた」とジョシュ・ラーセン選手。会社員の男性(39)は「本当に助かる」と話した。《読売新聞》
【競馬・第24回秋華賞】
第24回秋華賞(13日・京都11R2000メートル芝17頭、G1)3歳牝馬3冠レースの最終戦。4番人気のクロノジェネシス(北村友一騎乗)が1分59秒9で優勝、G1レース初勝利で1着賞金1億円を獲得した。北村友騎手はこのレース初勝利。
払戻金は単勝が690円、枠連は(3)―(4)で1680円、馬連が(5)―(8)で2180円、馬単が(5)―(8)で4950円、3連複は(5)―(8)―(14)で1万5170円、3連単は(5)―(8)―(14)で7万970円、ワイドは(5)―(8)が710円、(5)―(14)が2120円、(8)―(14)が2170円。《共同通信》
【プロ野球CSファイナル】巨人、ソフトバンクが頂上決戦へ
プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(6試合制)は13日、セ、パ両リーグともに第4戦が行われ、セは5年ぶりにリーグ優勝した巨人がレギュラーシーズン3位から勝ち上がった阪神を4―1で下してリーグ優勝による1勝のアドバンテージを加えて対戦成績を4勝1敗とし、パは2位ソフトバンクがリーグ2連覇した西武に9―3で快勝して4連勝を飾って日本シリーズ進出を決めた。巨人は6年ぶり35度目、ソフトバンクは3年連続19度目(南海、ダイエー時代を含む)の出場。
CS突破がセ、パ同日に決まるのは2度目。日本シリーズは19日にヤフオクドームで開幕する。《共同通信》
巨4―1神(13日) 巨人が快勝
巨人が快勝。1点を追う五回に岡本のソロ本塁打で追い付くと、六回2死三塁から丸がスクイズを決めて、1点を勝ち越した。七回にはゲレーロが2ランを放った。先発の高橋が六回途中1失点と好投。2番手の大竹が好救援し、終盤の継投も決まった。
阪神は打線が2安打に抑え込まれ、得点は犠飛の1点のみ。力投の西を援護できなかった。
西3―9ソ(13日) ソフトバンクが4連勝
ソフトバンクは17安打で9点を奪い、4連勝を飾った。今宮が三回にソロを放って先制すると3―2とされた直後の六回に2ラン、九回にも2ランをマークした。先発したバンデンハークが4回1/3を2失点で降板すると、その後は継投で反撃を抑えた。
西武は中盤にメヒアと山川の本塁打などで追い上げたが、投手陣が踏ん張れなかった。《共同通信》
【金田正一さん】葬儀・告別式
プロ野球国鉄(現ヤクルト)、巨人で歴代最多の通算400勝を挙げてロッテで監督も務め、6日に急性胆管炎による敗血症のために86歳で死去した金田正一さんの葬儀・告別式が13日、東京都内で営まれた。近親者や巨人で一緒にプレーした王貞治さん、プロ野球最多安打記録を持つ張本勲さんら約210人が訪れ、別れを惜しんだ。
生前の希望に沿って弔辞は、金田さんのロッテ監督時代に投手として共に日本一を経験した村田兆治さんが読んだ。喪主で長男の賢一さんは「温かい村田さんの言葉をいただいた。いい雰囲気で、アットホームにできました」と述べた。戒名は付けないという。《共同通信》
【ラグビーW杯】日本、決勝トーナメント進出
ラグビーのワールドカップ(W杯)は13日、横浜市港北区の横浜国際総合競技場で1次リーグA組の最終戦日本-スコットランドが行われ、日本が28-21でスコットランドを下し、史上初の決勝トーナメント進出を決めた。
前半6分、スコットランドに7点を先制された日本は17分、WTB松島幸太朗のトライで同点で追いつくと、その後はは素早い球出しからの連続攻撃でボールを支配し、25分にPR稲垣啓太、WTB福岡堅樹が立て続けにトライを決めて14点差で前半を終了。
後半2分にB福岡のトライで一時は21点差まで開いたが、その後、スコットランドに2トライを返され、7点差まで追い上げられる。その後は一進一退が続いたが、スコットランドの猛攻に耐えきって勝利した。
日本は4連勝で勝ち点を19に伸ばし、アイルランドの16を上回ってA組1位での予選通過となった。20日に南アフリカと対戦する。《産経新聞》
【吾妻ひでおさん】死去
「失踪日記」などで知られる漫画家の吾妻ひでおさんが13日死去した。69歳だった。葬儀・告別式は近親者で行った。食道がんの治療中だった。
昭和44年にデビュー。「ななこSOS」など美少女を描いた作品や、「ふたりと5人」などのギャグ漫画、SF・不条理をテーマにした「不条理日記」など幅広い作風で知られた。
平成17年、失踪やアルコール依存症など自身の壮絶な実体験を描いた「失踪日記」がロングセラーに。日本漫画家協会賞大賞、手塚治虫文化賞マンガ大賞などを相次ぎ受賞した。
一貫して美少女を描き続け、日本のポップカルチャーの源流の一人として近年再評価が進んでいた。《産経新聞》