令和57日目
2019/06/26
この日のできごと(何の日)
【慰安婦報道訴訟】東京地裁、元朝日記者の請求棄却
「慰安婦記事を捏造した」などと指摘する記事や論文で名誉を傷つけられたとして、元朝日新聞記者の植村隆氏(61)が、文芸春秋と麗澤大学の西岡力客員教授(63)に計2750万円の損害賠償と謝罪記事の掲載などを求めた訴訟の判決が26日、東京地裁であった。原克也裁判長(大浜寿美裁判長代読)は「指摘は公益目的で、重要部分は真実」などとして植村氏の請求を棄却した。植村氏側は控訴する方針。
朝日新聞記者だった植村氏は平成3年8月、韓国人元慰安婦とされる女性の証言を初めて掲載した。西岡氏は記事について「意図的に事実を捏造した」と批判する論文を発表し、26年の雑誌「週刊文春」では「“慰安婦捏造”朝日新聞記者がお嬢様女子大教授に」との見出しを付けた記事で同趣旨の指摘をした。
判決では、植村氏は、元慰安婦とされる女性について日本軍に強制連行されたとの認識がなかったのに、「戦場に連行された」との事実と異なる記事を書いたと認定。「強制連行したと報道するのとしないのとでは報道の意味が変わり得ることを十分に認識していた。記事は意識的に言葉を選択して記載したもの」として、西岡氏らの指摘は真実性があるとした。
植村氏は、文春の記事で平穏な生活が侵害されたとも主張していたが、判決は「植村氏が大学教員を務めることの妥当性について問題提起をする目的があった」とし「公共の利害にも関わることを考慮すると、表現の自由の範囲内」として訴えを退けた。
判決後に会見した植村氏は「非常に危険な司法判断。言論人として堂々と闘いを続ける」と述べた。
文芸春秋法務・広報部は「当然の判決と受け止めています」とのコメントを出した。《産経新聞》
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【海上自衛隊、海上保安庁】南シナ海で共同訓練
海上自衛隊と海上保安庁は26日、南シナ海で共同訓練を実施したと発表した。海自と海保が南シナ海で訓練を行うのは初めて。尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺や南シナ海で海洋進出を強める中国を牽制する狙いがある。
共同訓練はブルネイ沖の海空域で行われ、海自からは空母化への改修が決定した最大の護衛艦「いずも」など3隻、海保からは巡視船「つがる」が参加。海難災害支援に必要な通信訓練や、いずもの搭載ヘリがつがるに着船する人員輸送訓練で相互の連携を確認した。
海自は4月末からいずもなどを南シナ海やインド洋に長期派遣し、沿岸国との共同訓練を通じて存在感を示している。一方、海保は尖閣諸島周辺での活動を活発化させる中国海警局の船に最前線で対処している。海自と海保の連携を南シナ海で示すことで中国への抑止力を高めたい考えだ。《産経新聞》
【市井紗耶香さん】参院選出馬を表明
人気アイドルグループ「モーニング娘。」元メンバーの市井紗耶香氏(35)が26日、国会内で記者会見し、夏の参院選比例代表に立憲民主党から立候補すると表明した。4人の子供を持つ市井氏は、当選後は育児政策の充実に取り組む考えを示し、「日本を支えていく子供たちのために頑張ってみようと思って、政治の世界に飛び込む決意をした」と述べた。
立憲民主党を選んだ理由については「多様性を大切にしているからだ。違いを認め合い、支え合い、尊重し、助け合っていこうという気持ちに共感した」と説明した。育児以外に関心がある政治テーマに原発政策を挙げ「東日本大震災が発生するまで原発についてよく知らなかった。子供を育てる親として不安になっている。原発はゼロにすべきだ」と訴えた。《産経新聞》
【プロレス・長州力選手】引退試合
日本のプロレス界を長年にわたって盛り上げてきた長州力さん(67)が26日、「格闘技の聖地」と呼ばれる東京・後楽園ホールで引退試合を行い、プロレスラー人生の幕を閉じた。
引退試合は6人タッグマッチで、永遠のライバル藤波辰爾さん(65)らと対戦。サソリ固めやリキラリアットなどの得意技を惜しみなく披露した。最後は、かつて付き人でもあった真壁刀義さん(46)にフォール負けを喫した。
試合直後、長州さんはリング上で「もう私はここまでです。家族のもとに帰ります。本当にありがとうございました」とファンにあいさつ。「これからは若い選手たちをみなさんの声援でリングに押し上げてください」と呼びかけた。満員の会場から沸き上がる「ありがとう」の大歓声に包まれながらリングに別れを告げた。《朝日新聞》
【プロ野球】巨人、日本ハムがトレード
巨人の吉川光夫投手(31)、宇佐見真吾捕手(26)と日本ハムの鍵谷陽平投手(28)、藤岡貴裕投手(29)の2対2の交換トレードが26日に成立し、両球団から発表された。
救援の強化を図りたい巨人と、先発不足解消などを目指す日本ハムの補強ポイントが合致した。原監督は「両軍にとっていい形になるといい。しっかり手助けしながら、いいものが出せるようにしたい」と話した。《読売新聞》
【河野洋平氏】慰安婦「強制性あった」
河野洋平元衆院議長は26日、東京都内で講演し「中国、韓国、北朝鮮という極東アジアとの関係にもっと力を入れ、外交資源を集中的に使うことが必要だ」と述べた。日韓関係については「お互いに良い部分を見つけ合って、話し合いを続ける必要がある」と強調した。
慰安婦問題に関して河野氏は「強制性があったと今でも思っている。植民地支配が前提にあり、戦争になり、軍が全体を仕切っていたという状況をみれば、それ自体が非常に強制性はある」と持論を展開した。
韓国が慰安婦問題をめぐる日韓合意の中核である「和解・癒やし財団」の解散方針を発表したことについては「日韓の外相会談で合意している。(当時外相だった)岸田文雄政調会長が不本意だというのは当然だ」と述べるにとどめた。
河野氏はまた、安倍晋三首相の外交姿勢について「そんなに成功しているとは思わない。日露交渉はどうにもならない」と批判した。《産経新聞》
【香港】民主派、G20を前に集会
香港の民主派団体は26日夜、香港から中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の完全撤回などを求め、香港中心部で集会を開いた。大阪で開かれる20カ国・地域首脳会議(G20サミット)を前に国際的な関心を集め、香港政府への圧力を強めるのが狙い。
政府は来年7月に立法会(議会)の会期が終了すれば廃案になると表明しているが、民主派は完全撤回を要求。社会混乱を招いた政府トップの林鄭月娥行政長官の辞任も求めている。
集会に先立ち、若者ら約1500人は、米国などG20参加国の総領事館を訪れ、条例改正問題をG20で取り上げるよう請願した。《共同通信》
【東京株式市場】
26日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は続落した。米連邦準備制度理事会(FRB)幹部らが性急な利下げの実施をけん制する見解を相次いで示し、米国の金融緩和期待が後退して投資家心理が悪化した。
終値は前日比107円22銭安の2万1086円59銭。東証株価指数(TOPIX)は9.15ポイント安の1534.34。出来高は約9億3501万株だった。《共同通信》
【米・トランプ大統領】日本に不満表明
トランプ米大統領は26日、FOXビジネステレビの電話インタビューで「日本が攻撃されたら米国は日本を守らなければならないが、米国が攻撃されたときに日本はわれわれを助ける必要がない」と述べ、日米安全保障条約に基づく防衛義務は一方的だと強い不満を示した。
米ブルームバーグ通信は24日、トランプ氏が最近、日米安保条約は不平等だとして、近い人物との私的な会話で破棄に言及したと報道。日米当局は否定したが、トランプ氏は改めてこの問題を持ち出し、同盟国に対し米側の負担が重すぎるとの持論を展開した。日米貿易交渉で譲歩を迫る狙いもありそうだ。《共同通信》
【安倍晋三首相】憲法「議論すらしないのか」
安倍晋三首相は26日の記者会見で、7月の参院選で憲法改正の議論が大きな争点になるとの考えを示した。過去1年間の憲法審査会の開催状況について「衆院で2時間、参院でたった3分だった」と説明。「憲法の議論すら行われない姿勢がいいのかどうかを国民の皆さまに問いたい」と訴えた。
首相は「令和の日本がどのような国を目指すのか理想を語るのが憲法だ。憲法改正を決めるのは国民の投票だ。国会議員には国民に判断の材料を提供する大きな責任があるはずだ。少なくとも議論する責任があるのではないか」と訴え、立憲民主党や共産党を名指しで批判した。その上で「参院選では、憲法の議論すらしない政党を選ぶのか、国民にしっかり自分たちの考えを示す政党を選ぶのかを決めていただく選挙だ」と主張した。《産経新聞》
【安倍晋三首相】仏・マクロン大統領と会談
安倍晋三首相は26日、フランスのマクロン大統領と官邸で会談し、今後5年間の協力のあり方を新たに定めた「日仏協力のロードマップ」に合意した。首相のイラン訪問や米国とイランの対立激化を踏まえ、両首脳はイランの核開発を制限する2015年の核合意維持の重要性を共有した。北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決に向けた連携も確認した。
マクロン氏の来日は17年5月の大統領就任後初めて。約90分間の会談で両首脳は、保護主義の高まりを念頭に、多角的貿易体制の維持・強化の必要性で一致。中国の海洋進出を踏まえ「自由で開かれたインド太平洋」構想の下で協力を推進することを確認した。
一方、会談に同席した西村康稔官房副長官によると、日産自動車と仏自動車大手ルノーの企業連合については、両首脳とも会談で言及しなかったという。《産経新聞》
【諫早湾干拓事業】「閉門」確定
国営諫早湾干拓事業をめぐり、潮受け堤防閉め切りで深刻な漁業不振になったとして、諫早湾や周辺の漁業者らが国に堤防排水門の開門などを求めた訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は漁業者側の上告を退ける決定をした。開門を認めない判断が確定した。開門の是非が争われた訴訟の判決が最高裁で確定するのは初。具体的な理由は示さなかった。
決定は26日付。4裁判官全員一致の結論。また、干拓地の営農者らが国に開門差し止めを求めた訴訟も、同日付の決定で差し止めを命じた判決が確定した。
同種訴訟では、福岡高裁が平成22年12月、漁業被害を認め、5年間の常時開門を命じている。菅直人首相(当時)が上告しない政治判断をしたことで判決が確定。開門期限直前の25年11月には、長崎地裁が開門差し止めの仮処分決定をしている。司法判断がねじれた状態で、今回の最高裁決定でも状況は変わらない。
国が漁業者に潮受け堤防排水門の開門を強制しないよう求めた請求異議訴訟の上告審は7月26日に最高裁で弁論が開かれる予定だ。《産経新聞》
【高島忠夫さん】死去
ソフトな語り口で司会や映画解説でも活躍した俳優の高島忠夫さんが26日午後1時1分、老衰のため東京都内の自宅で死去した。88歳。神戸市出身。葬儀・告別式は親族で行った。お別れの会などの予定はない。
関西学院大法学部在学中の昭和26年、新東宝の第1期ニューフェイスとなり、翌27年に映画「恋の応援団長」でデビュー。長身に甘いマスクが受けて、「坊ちゃん」シリーズ7本に主演するなど、青春コメディー路線の看板スターとなった。東宝に移籍後は、「キングコング対ゴジラ」など映画のほか、ミュージカル舞台でも活躍した。
その後、活動の場をテレビに移し、幅広く出演。司会者を務めた曲名を当てるクイズ番組「クイズ・ドレミファドン!」(フジテレビ)では、「イエーイ!」という独特のかけ声でお茶の間の人気者に。また、「ゴールデン洋画劇場」(同)の解説を長く務めた。《産経新聞》