平成9924日目
2016/03/10
この日のできごと(何の日)
【高浜原発3号機】大津地裁仮処分決定を受け停止
関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを命じた大津地裁の仮処分決定を受け、関電は10日午後7時59分、フル稼働していた3号機(出力87万キロワット)を停止させた。運転中の原発が仮処分で停止するのは初めて。
高温・高圧状態で運転を続ける原発を急停止させ、温度や圧力を急激に変化させると原子炉に負担がかかるため、原発設備の安全性を確認するなどした上で作業には約10時間かけた。手順は通常の定期検査時と同じで、午前10時に作業に入った。作業の一部は報道陣に公開され、午後5時2分に出力を5%程度にまで下げ、運転員がスイッチをひねって送電を中止した。約3時間後に核分裂反応を抑える制御棒を全て挿入し、原子炉が止まった。
核燃料を原子炉から取り出すかどうかは、停止期間がどうなるかを見極めてから判断する方針という。
高浜3号機は、原子力規制委員会の新規制基準に合格した原発としては九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(稼働中)に続く3基目として1月29日に再稼働。ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を使う「プルサーマル発電」で、2月4日にフル出力運転に入った。高浜4号機は同26日に再稼働、29日に送電を始めたが送電設備のトラブルで緊急停止している。
関電によると、2基の停止が続けば不足分の電力を火力発電などで補う必要があり、1日3億円程度のコスト増になる見込みという。
安倍晋三首相は10日、首相官邸での記者会見で「関西電力は安全性に関する説明を尽くしていくことを期待したい。政府も指導していく。世界で最も厳しい新規制基準に適合すると判断した原発のみ、再稼働を進める政府の方針に変わりはない」と語った。《毎日新聞》
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【DYM】タイ全裸騒動で謝罪
タイ王室の保養地として知られる同国中部のリゾート地フアヒンのビーチで、社員旅行で訪れていた日本人男性約30人が泥酔して集団全裸になった騒動で、社員旅行を行ったIT企業のDYM(本社・東京)が10日、ホームページ上で謝罪した。
同社は「旅行先の解放感でタガが緩み、深く考えることなく、タイ王国の国民の方々の名誉感情を害する行いに至りましたこと、深く反省し、心よりお詫び申し上げます」と謝罪。再発防止のため「今後、同様のことが無いよう、メンバーの教育を徹底して参る所存でございます」としている。謝罪文は水谷佑毅社長名義。《スポーツ報知》
【日本サッカー協会】副会長に岡田武史氏
日本サッカー協会は10日、東京都内で理事会を開いて田嶋幸三副会長(58)が新会長に就く次期体制の役員候補者を承認し、副会長に男子元日本代表監督の岡田武史氏(59)の就任が決まった。アトランタ五輪で男子日本代表を率いた西野朗氏(60)が新たに技術委員長として理事に就く。
この日承認した理事予定者は28人。副会長は留任の村井満(56)、馬渕明子(68)両氏と岡田氏に加え、47都道府県協会から4人目を選出する予定。女性理事も1人追加する方針で、田嶋氏は「最強のチームができた。日本サッカーを本気で変えていきたい」と抱負を語った。
新たな外部の学識経験者として柔道元世界女王の山口香・筑波大准教授(51)が選ばれた。野田朱美女子委員長(46)は退任し、今井純子副委員長(49)が昇格する。新体制は27日の評議員会を経て発足する。《スポニチ》
【東京大空襲から71年】遺族らが法要
約10万人が亡くなったとされる太平洋戦争末期の東京大空襲から71年となった10日、犠牲者らの遺骨が安置されている東京都慰霊堂(墨田区)で法要が営まれ、参列者が不戦の誓いを新たにした。被災者や遺族らの高齢化が進んでおり、どのように風化を防いでいくかが課題となっている。
空襲は全国の都市で相次ぎ、被害者に対する救済を求める声もあるが、支援法制定に向けた見通しは立っていない。法要には約600人が出席。東京都の舛添要一知事は「戦争の悲惨さを風化させることなく、命の尊さと平和の大切さを次の世代に語り継いでいく」と追悼の辞を述べた。《共同通信》
【この日の安倍総理】
フィンランド・ニーニスト大統領と会談
安倍晋三首相は10日、フィンランドのニーニスト大統領と首相官邸で首脳会談をした。両首脳は、中国を念頭に東シナ海や南シナ海の現状変更に懸念を表明。ロシアがウクライナ南部のクリミアを併合したことに対しても強く非難した。
両首脳は北朝鮮による核実験や弾道ミサイル発射を非難し、国連安全保障理事会の制裁決議を守るよう北朝鮮に要請することでも一致した。また、ニーニスト氏は、日本がめざす国連安全保障理事会の常任理事国入りへの支持を表明した。《朝日新聞》
帰宅困難区域の縮小を検討
安倍晋三首相は10日、東日本大震災の発生から11日で5年を迎えるに当たって首相官邸で記者会見し、東京電力福島第1原発周辺で放射線量が高い「帰還困難区域」の縮小を検討する考えを表明した。「帰還困難区域でも放射線量が低下している。区域見直しに向けた国の考え方を、今年の夏までに明確に示したい」と語った。
帰還困難区域は2011年度末に年間積算放射線量が50ミリシーベルトを超えていた地域で、原発周辺の7市町村に設定されている。首相はまた、JR常磐線の19年度中の全線開通を目指す考えを表明。暫定2車線で開通した常磐自動車道の一部区間について、20年度までに4車線化を実現する方針も明らかにした。《毎日新聞》
待機児童対策「取り組む」
安倍晋三首相は10日の政府与党連絡会議で、子どもが保育園に入れず、不満をぶつける匿名ブログへの賛同が広まっていることに関し「地域によっては、なかなか(保育園に)入れない実態がある。地域とよく連携しながら早急に対策に取り組む」と述べ、待機児童の解消に向け対策づくりを急ぐ考えを示した。
公明党の山口那津男代表は匿名ブログをめぐり「切実な国民の声だ。保育園を探す人たちの気持ちに政府、与党として寄り添い、きめ細かく対応する必要がある」と指摘した。《共同通信》
【ロシア軍】パルミラ周辺を空爆
ロシア軍とシリアのアサド政権軍は10日、シリア中部パルミラにある過激派組織「イスラム国」(IS)の拠点を空爆、フランス公共ラジオによると、少なくともIS戦闘員20人が死亡、50人以上が負傷した。シリア人権監視団(英国)の情報という。
シリアでは2月27日から一時停戦が発効しているが、ISは対象外。米シンクタンク「戦争研究所」によると、ロシア軍は停戦発効後、パルミラ周辺の空爆を強化している。
パルミラ奪還に向けてロシア軍とアサド政権軍が作戦を始める準備をしているとみられる。
パルミラは中部の要衝で、世界遺産の古代遺跡がある。《共同通信》