平成7597日目
2009/10/26
【この日の鳩山総理】
所信表明演説
鳩山由紀夫首相は26日午後、衆参両院の本会議で就任後初の所信表明演説を行った。政権交代による鳩山内閣の取り組みを「無血の平成維新」と位置づけ、国民生活と弱者を重視した「友愛政治」の実現に向けた決意を表明した。
一方で、首相は政治への信頼回復を訴える中で自身の政治資金問題について触れ、「政治への不信を持たれ、国民にご迷惑をおかけしたことを申し訳なく思っている」と謝罪。「捜査に全面協力する」と表明した。《朝日新聞》
「あの暑い夏の総選挙の日から、すでに二か月が経とうとしています。また、私が内閣総理大臣の指名を受け、民主党、社会民主党、国民新党の三党連立政策合意の下に、新たな内閣を発足させてから、40日が経とうとしています。」
「まず行うべきことは『戦後行政の大掃除』です。特に二つの面で、大きな変革を断行しなければなりません。」
「ひとつめは『組織や事業の大掃除』です。もうひとつの『大掃除』は、税金の使い途と予算の編成のあり方を徹底的に見直すことです」
「政治には弱い立場の人々、少数の人々の視点が尊重されなければならない。そのことだけは、私の友愛政治の原点として、ここに宣言させていただきます」
「本当の意味での『国民主権』の国づくりをするために必要なのは、まず、何よりも、人のいのちを大切にし、国民の生活を守る政治です」
「現在、鳩山内閣が取り組んでいることは、言わば、『無血の平成維新』です。今日の維新は、官僚依存から、国民への大政奉還であり、中央集権から地域・現場主権へ、島国から開かれた海洋国家への、国のかたちの変革の試みです」
「国民の皆さま、議員の皆さま、私たちの変革の挑戦にお力をお貸しください。是非とも一緒に、新しい日本をつくっていこうではありませんか」
第173回国会における鳩山内閣総理大臣所信表明演説-平成21年10月26日|政府インターネットテレビ
政府インターネットテレビの動画です。
鳩山由紀夫総理大臣(代表)は26日午後、衆参両院の本会議で総理就任後初の所信表明演説を行い、「政治には弱い立場の人々、少数の人々の視点が尊重されなければならない。そのことだけは、私の友愛政治の原点としてここに宣言させていただく」と表明した。
鳩山総理は、所信を(1)はじめに(2)いのちを守り、国民生活を第一とした政治(3)「居場所と出番」のある社会、「支え合って生きていく日本」(4)人間のための経済へ(5)「架け橋」としての日本(6)むすび――の6項目に分けて表明。
(1)では、先の総選挙の勝利者を国民一人ひとりであるとしたうえで、戦後行政の大掃除を、「組織や事業」と「税金の使い路と予算編正のあり方の見直し」の二つの面から断行すると表明。さらに、右肩上がりの成長期に作られた中央集権・護送船団方式の法制度を地域主権型の法制度に変えるとした。また、地球全体の利益を得るとの視点に立ち、「コンクリートから人へ」の理念に沿ったかたちで硬直化した財政構造を転換するとした。
(2)では、まず何よりも人のいのちを大切にし、国民の生活を守る政治を目指すとして、年金、医療、介護、子育て・教育に関する政策の方針にふれ、「多文化が共生し、誰もが尊厳をもって、生き生きと暮らせる社会を実現する」とした。
(3)では、地域の絆がいまやずたずたに切り裂かれつつあると指摘し、新しい共同体を目指して「スポーツや芸術文化活動、子育て、介護などのボランティア活動、環境保護運動、地域防災、そしてインターネットなどでのつながりなどを活用して『誰かが誰かを知っている』という信頼の市民ネットワークを編みなおす」とした。さらに、「国民一人ひとりが『自立と共生』の理念を育み発展させてこそ、社会の『絆』を再生し、人と人との信頼関係を取り戻すことができる」として、その先頭に立つと表明した。
(4)では、「市場にすべてを任せ、強い者だけが生き残ればよいという発想や、国民の暮らしを犠牲にしても経済合理性を追求するという発想がもはや成り立たない」と指摘、国民の暮らしの豊かさに力点を置いた経済・社会への転換を訴え、家計を直接応援することで、国民が安心して暮らせる「人間のための経済」を提唱した。
(5)では、外交方針の基本を説明、「世界の『架け橋』として国際社会から信頼される国になる」ことを目標に掲げた。特に地球温暖化対策において、「2020年に、温室効果ガスを、1990年比で25%削減するとの目標を掲げ、国際交渉を主導していく」とした。また、「他の地域に開かれた透明性の高い協力体として東アジア共同体構想を推進する」とも強調した。
(6)で、鳩山総理は、「日本は140年前、明治維新という1大変革を成し遂げた国」として、「鳩山内閣が取り組んでいることは、いわば、『無血の平成維新』である。今日の維新は、官僚依存から国民への大政奉還であり、中央集権から地域・現場主権へ、島国から開かれた海洋国家への国のかたちの変革の試み」と指摘、「これまで量的な成長を追い求めてきた日本が、従来の発想のまま成熟から衰退への路を辿るのか、それとも新たな志と構想力をもって、成熟の先の新たなる飛躍と充実の路を見出していくのか、今、その選択の岐路に立っている」として、「国民とともに本当の意味で歴史を変え、日本を飛躍へ導くために全力を尽くす」と結んだ。
そのうえで、国民と議員に変革への挑戦に力を貸すよう求め、「新しい日本をつくっていこう」と呼びかけた。《民主党ニュース》
献金問題「私がしたわけでない」
鳩山由紀夫首相は26日、自身の資金管理団体をめぐる個人献金の虚偽記載問題で、匿名献金の大半が鳩山家の資産管理会社の管理資金だったとの一部報道について「私がしたわけではない。秘書がなぜこういうことを行ったのか必ずしも本心が見えていないところがある」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。
同時に「(問題の)一部始終を存じているわけではない。捜査に協力し、全容が解明されることを期待するばかりだ」と強調した。《日経新聞》
日本・オランダ王国首脳会談
平成21年10月26日、鳩山総理は総理大臣官邸で、公賓として来日したオランダ王国のヤン・ペーター・バルケネンデ首相を出迎え、歓迎行事を開催しました。式典では、鳩山総理はバルケネンデ首相とともに儀仗隊による栄誉礼を受けました。
夜には首脳会談を行い、戦争犠牲者問題、海上安全の問題、BSEに関連した子牛肉の輸入問題、サハリン3、ミャンマー情勢・北朝鮮問題・国連改革・アフガニスタン支援等について意見交換が行なわれました。
会談を受けて、両首脳による共同記者発表が行なわれました。まず、鳩山総理から「バルケネンデ首相を通商400周年の筋目の年に公賓としてお迎えでき、嬉しく思う。400年にわたり発展してきた日蘭通商関係について、お互いに最大の投資国であることは喜ばしい、その更なる発展に向けて、また、EUとのFTAの締結にも向けて努力していきたい。」との発言がありました。
これに対し、バルケネンデ首相は「今回お招き頂き、また本日は総理が国会で所信表明をされた特別な日と聞いており、そのような日に親切な歓待を受けたことに対し御礼申し上げる。美しいこの国に、通商400周年の節目に訪問できて嬉しく思う。両国の関係は400年の長きに亘り、歴史的に重要であり、同時に、現代の両国の関係についても十分語ることがある。」と述べました。
その後鳩山総理は、大統領のほか、両国関係者を招いて晩餐会を開催し、挨拶で「この400年間日本とオランダの関係は良好でありました。過去から現在、そして未来に向けて、オランダと日本の関係を発展させていこうその意欲を持った方々が、今日お集まりいただいていると思います。特に日本もオランダもイノベーションということに関しては、大変強い関心を有しております。この二国の間のイノベーション、その発展によって、二国だけではなく世界に向けて大きなリーダーシップを発揮できるのではないかと期待致します。」と述べました。《首相官邸》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【悠仁親王殿下】動物園ご訪問
秋篠宮家の長男悠仁さま(3)は26日午前、秋篠宮ご夫妻に連れられて東京・上野の上野動物園を訪れ、園内の「こども動物園」でモルモットなどの小動物と触れ合った。
悠仁さまは休園日を利用して来園。今年春にも訪れているという。雨のため小屋の中にモルモットなどが運び込まれ、悠仁さまは「どうやって持ちますか」と担当の動物園職員にはきはきと質問、楽しそうにモルモットやウサギを抱っこした。報道陣にも「こんにちは」とあいさつしていた。《共同通信》
【自民党・谷垣禎一総裁】囲み取材
10月26日谷垣禎一総裁は、第173回国会(臨時会)における 鳩山由紀夫首相の所信表明演説について記者の質問に答えました。《自民党》
【この日の民主党・小沢幹事長】
足腰を鍛え、党の基盤、個々人の支持基盤をさらに充実していく努力を
小沢一郎幹事長は26日夕、党本部で記者会見を行い、参議院補欠選挙の受け止めなどについて語った。
はじめに、神奈川、静岡両選挙区の参議院補欠選挙をはじめ25日に投開票された選挙戦の受け止めとして、「2つの参院補選で国民の皆さんのご理解とご支持をいただき、議席を獲れたことを大変うれしく、また感謝を申し上げている」と述べた。同時に、苦杯を喫した他の首長選挙については、「大きなところといっても地方選挙であり、地域の事情が複雑に絡む。その意味で、神戸(市長選挙)しか獲れなかったことは非常に残念だが、それを教訓にして足腰を鍛え、党の基盤、個々人の政治家の支持基盤をさらに充実していく努力をしてもらいたい」と総括した。
これに関連し、自治体の首長選挙における相乗りについて見解を問われ、「俗説的に地方選挙は政党の争いは持ち込むなというのがあるが、私は必ずしも正しくないと思う。民主主義は突き詰めるとイコール政党政治であり、地方であれ、中央であれ、政党としての考え方を持っている以上はできる限り、その考え方を地方の、地元の皆さんに理解していただくことが民主主義の定着に繋がるのではないか」と主張。欧米では政党で争っているが日本ではまだ割り切れない民主主義の状態だと指摘したうえで、「少しずつ党も地方の幹部にも理解していただき、結果として党勢の拡大や国民の皆さんの党に対する理解に繋がるという意識が大きく広がってきたのではないか」との見解を示した。
次に、政府の行政刷新会議で不要不急の事業を洗い出す「事業仕分け」を担うワーキンググループから、先の衆院選で当選した新人議員を外すように幹事長が指示したことについては、党の知らない間に進んでいたというプロセスの問題であると同時に中身が何をするかという問題であると指摘。「事業仕分け」はベテランでもなかなか難しいものであり、実質的にきちんとムダを省くためには何が必要かというと、大きなビジョンと官僚をきちんと説得できる見識と考えを示さなければいけないとの認識を示した。
「実際、政権与党であり、権限を持っているのだから、あとはいかに行政、官僚スタッフを納得させ、ムダを省き、我々の公約を実行するかという問題である」とした。《民主党ニュース》
参院選「若さと女性がキーワード」
民主党の小沢一郎幹事長は26日夜、都内の日本料理店で党役員会メンバーと会食し、来年夏の参院選について「若さと女性がキーワードだ。(参院で)あと10議席は増やさなければならない」と語り、参院での単独過半数の獲得に向けて結束を求めた。
民主党は25日投開票の参院神奈川・静岡両補欠選挙でいずれも勝利し、過半数まではあと7議席となった。若者と女性の候補者擁立に力を入れ、政権安定を目指す自身の構想の一端をうかがわせた。今回の会食は新メンバーで開いた13日の役員会で小沢氏が呼びかけたという。《日経新聞》