平成6960日目

2008/01/28

【民主党・菅直人代表代行】暫定税率を含む道路特定財源の廃止求める

衆議院予算委員会が28日午前、福田首相はじめ全閣僚出席のもとで開かれ、2007年度補正予算案の実質審議に入り、菅直人代表代行が午前、午後の計1時間半にわたって民主党・無所属クラブを代表して質問を行った。

菅代表代行は冒頭、「この国の形、国会と内閣、自治体との関係について議論したい」として、国民主権国家とは名ばかりで官僚主権国家ともいえる状況に陥っている日本の現状を取り上げた。あわせて、国土交通省の巨大利権ともいえる道路特定財源について、一般財源化を明言していた小泉元首相に逆行する福田内閣の姿勢を問題視し、「残念ながら今の福田内閣になってからは、本当の意味での改革が行われているとはいえない」と批判した。

本来、国民主権国家でありながら「官僚主権国家」という指摘があり、議院内閣制であるはずが「官僚内閣制」という言い方がなされる所以について菅代表代行は、内閣を補佐する専門家である官僚が、自らの立場の優位性を保つために首相、大臣、与野党幹部と自由に接触し、それらを分断する形でコントロールしていることに問題があるとした。菅代表代行は官僚と政治家との接触を厳しく制限している英国の事例をあげてその重要性を指摘するとともに、渡辺金融担当相の答弁からも同一の問題意識を引き出した。

続いて道路特定財源の問題に言及。今から50年前の1954年、貧困な状況下にあった日本では道路整備が必要であり、その財源確保のためにつくられた制度であると改めて説明。菅代表代行は、当時の考え方を妥当としながらも、現時点においては、国土交通省と一部道路族の巨大利権の温床に他ならない実態を問題視し、「54年たった今もなぜ道路だけを特定財源でまかなわなければならないのか」と指摘。病院や医師の確保、教育費の拡充、福祉環境整備など、それぞれの地域に個々のニーズがあるなか、道路整備費だけが特定財源化されている現状の不可思議さに言及し、「必要だということと特定財源でなくてはならないというのはかなりギャップがある」と語った。

「道路予算をゼロにしろと言っているのではない」と菅代表代行は重ねて訴え、一般財源化して各自治体毎のニーズに合った使い方をするのが妥当だとの見解を示した。その上で、「なぜ道路だけが特定財源でなければいけないのかご説明を」と、首相に迫った。しかし、首相は「道路に関する利益と負担が明確である」「自動車ユーザーという受益と負担が明確である」などと繰り返すだけで、何ら納得できる見解は示さなかった。

菅代表代行は、宅配便や公共交通などによって自動車の便宜を享受している人は国民・納税者全員といってもいい現状だと指摘。そうした現状を考慮すると、道路に限定する特定財源と位置づけることには本来理解は得られないと重ねて指摘した。

さらに菅代表代行は、道路族議員による道路特定財源のムダづかいの象徴ともいえる現地視察を行ったことを報告。福岡県八女市にある朧大橋で、40億円以上かけて山中に建設された豪華な橋だが、道の整備は完了しておらず、少ない交通量に留まっている現状に、その必要性が疑問視されているもの。道路族議員である自民党の古賀誠選対委員長の選挙区で、地元では別名「まこと橋」とも呼んでいる。その視察を踏まえて菅代表代行は「道路族の強いところ(選挙区)には豪華な橋もできる。そういうひずみが出ているのではないか」と問題提起し、道路特定財源の不透明な使い方を浮き彫りにした。

「とにかく、何度も申し上げたが道路が必要ないと申し上げているのではない、道路がすべてに優先する時代は終わった」と述べ、暫定税率を含む道路特定財源の廃止の必要性を重ねて指摘した。《民主党ニュース》




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【警視庁】男子中学生のパンツを強奪、26歳小学校教諭逮捕

東京都昭島市の小学校校庭で今月20日、遊んでいた中学生の少年らが男に刃物で脅され、パンツなどを奪われた事件で、警視庁昭島署は28日、強盗致傷の疑いで東京都羽村市立羽村西小学校教諭Y容疑者(28)を逮捕した。容疑を認めているという。

調べでは、Y容疑者は20日夜、昭島市の市立小学校校庭で、12−13歳の中学1年の少年8人に、刃物を突きつけ「ズボンを脱げ」と脅迫。ジーパンやパンツを脱がせて奪った疑い。2人は逃げたが、残った6人のうち1人が刃物に触れて、あごの下に軽いけがをした。Y容疑者は事件後も通常通り勤務していた。《共同通信》

【与党】つなぎ法案提出へ

自民、公明両党は28日、揮発油税などの暫定税率の期限を延長する「つなぎ法案」の議員立法提出を決めた。経済の混乱回避を名分とした苦しまぎれの強硬策に、福田康夫首相は与党任せを決め込んだ。

野党は審議拒否や首相問責決議案提出を視野に徹底抗戦の構えだが、「想定外」(民主党議員)の展開に戸惑いも隠せない。ねじれ国会は一気に緊迫の度を増した。《共同通信》

【この日の民主党】

つなぎ法案は国会の審議権侵害であり、国会運営のルールを無視するもの 会見で代表

小沢一郎代表は29日、党本部で会見し、揮発油(ガソリン)税など暫定税率の5月末までの期限延長を政府与党が目論む「つなぎ法案」への対応等に関して語った。

つなぎ法案をどう受け止めるかとの記者からの問いに小沢代表は、「俗に言う『つなぎ法案』は、国会の審議権を侵害するものであり、また国会運営のルールを無視するものだ」と批判。3月末で期限が切れる揮発油(ガソリン)税の暫定税率維持などを含む租税特別措置法改正案の成立を求めておきながら、一方で期限を5月31日まで2カ月延長する「つなぎ法案」を提出しようとしている政府与党の姿勢について、「全く信じられないむちゃくちゃな話である」と非難した。

あわせて、政府与党はじめマスコミの間で、片方は政府提案であり、もう一方は議員立法であるならば問題ないといった不見識な話がなされている点については、「そういった考え方が、日本に議会制民主主義が定着しない最大の要因である」と指摘。議院内閣制では本来、「政府=与党、政府と与党はまったく同一のものである」との認識を示した。

そのうえで、「あらゆる意味において、もし、そういうことを政府与党が意図しているとすれば、本当にむちゃくちゃな、邪道である。多少の良識のある人が政府与党にいれば、そういうことはやらないであろう」と語った。

こうした政府与党の強引な手法にどう対処するか問われたのに対しては、「普通の感覚では信じられないような馬鹿げた手法であるので、そんなことをするとは思わない」と重ねて前置き。そのうえで、「もしやってきたとすれば大多数の国民のひんしゅくを買うと思うし、それらを許すべきでないという声が圧倒的になるだろう」と語り、民主党はそうした国民の総意を国会に反映できるように努力していく考えを表明した。《民主党ニュース》



1月28日 その日のできごと(何の日)