平成6347日目
2006/05/25
【民主党・菅直人代表代行】「改革偽装内閣」であることが明らかに
菅直人代表代行は25日午後、党本部で定例の記者会見を開催し、各地の社会保険事務所による不正な保険料納付免除の問題に関して、社会保険庁長官や小泉首相の責任問題も含めて批判を加え、小泉内閣が「改革偽装内閣」であることが明らかになってきていると、厳しく指摘した。
菅代表代行はこの中で、社会保険庁の村瀬長官とは、代表代行自身が社会保険庁の間違いで未加入扱いにされていた期間の保険料を払いたいとして、かなりやり取りを行ったことを明らかにし、長官に対して常々、「お役人の頭で判断するのではなくて、国民的な常識で判断する」よう求めてきたことを明らかにした。そして、保険料を払わないでよいという手続きを本人の承諾なしに行うというのは、「お役人のつじつま合わせ以外の何ものでもない」と厳しく指摘。この、「社保庁の納付率偽造問題」は、「二重三重に呆れてモノが言えない出来事だ」として、単に一部の部局が間違ったということではなく、「明らかに、納付『率』を国会や国民に言い訳するために行った偽造だ」と断じた。
その上で菅代表代行は、社会保険庁全体の責任は明らかで、「長官の責任は免れない」とするとともに、その長官を民間から登用した小泉首相の任命責任にも言及し、「小泉総理は国民に謝罪をすべきだ」と述べた。そして、現在国会で議論されている社会保険庁の改革案についても、「真相解明をまずきちっとやる」ことが重要で、「そういう前提なしで審議・採決を強行することがもしあれば、国民的立場から見て受け入れられない」とし、民主党として厳しい姿勢で臨んでいく姿勢を明確にした。
菅代表代行は更に、小泉首相の訪米のいわば「お土産」として、「米国産牛肉の輸入解禁が予定されていると言われている」ことにも言及し、わが国の要求する基準が守られているかどうか、民主党調査団の報告を見ても甚だ疑わしいと指摘。それでも輸入を解禁するのであれば、「日本のこれまでの基準と違う基準で輸入するということについて、きちっと説明すべきだ」とし、「あたかも安全性が確認されたかのような、偽の基準で評価することになれば、これまた偽装ということになってしまう」と指摘した。
そして、「イラクの大量破壊兵器のガセネタを信用したところから始まり、偽装に次ぐ偽装の偽装内閣だ」と小泉内閣を批判した菅代表代行は、道路公団も社会保険庁も、「中身をしっかり見てみると、何一つ改革になっていない」とし、「『改革偽装内閣』と言わざるを得ないことが順次明らかになってきている」と切り捨てた。
教育基本法の質疑についても菅代表代行は言及。「憲法に、ある意味では匹敵する基本的な考え方が盛り込まれる法律」だとして、「国民の皆さんに広く意見を聞くことを含めて色々な議論があり得る」ことから、幅広い議論の必要性を強調した。
記者団からは、共謀罪の修正協議について質問が出され、「毅然とした姿勢をもって臨んでいきたい」などと菅代表代行は回答。社会保険事務所の不正な納付免除の問題についても、「小泉改革の大きな流れの中で、これもまた偽装だったということ」だと改めて述べ、「5年間の小泉改革を総括する、まさに象徴的な出来事だ」などと語って、党として厳しい姿勢で臨んでいくことを改めて強調した。《民主党ニュース》
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【ヤクルト・ガトームソン投手】ノーヒットノーラン達成
楽天0−6ヤクルト◇25日◇神宮
ヤクルトのリック・ガトームソン投手(29)が25日、神宮球場で行われた楽天5回戦でプロ野球通算72人目、83回目の無安打無得点試合(ノーヒット・ノーラン)を達成した。セ・リーグの投手としては33人目、36回目。昨年から始まったセ・パ交流戦では初の達成。投球内容は打者29人に対し、許した走者は失策と四球による2人のみ、9奪三振だった。プロ野球では04年10月4日に井川慶(阪神)が広島戦で達成して以来。外国人投手としては00年6月20日にエルビラ(近鉄)が西武戦で達成して以来6年ぶり。《毎日新聞》
【安倍晋三官房長官】ポスト小泉に意欲
9月の自民党総裁選に出馬する意向を事実上表明した安倍晋三官房長官は、25日の参院行政改革特別委員会の答弁でも「ポスト小泉」への意欲をにじませた。
総裁選のテーマとなる「格差問題」につて見解を求められた安倍氏は「改革で目指すのは一生懸命汗を流した人、知恵を絞った人が報われる社会だ。切磋琢磨が国力を押し上げる」と小泉純一郎首相の改革路線を基本的に継承する姿勢を強調。
その上で「勝った人、負けた人が固定化してはいけない。誰もが何回もチャレンジできる社会をつくれば活力を維持できる」と述べ、政権構想の柱にする予定の「再チャレンジ推進策」をアピールした。《共同通信》
【この日の民主党】
未来世代応援政策を発表、シンポジウムで小沢代表が挨拶
民主党は25日、子ども・子育て支援策「未来世代応援政策 育ち・育む応援プラン」を発表し、シンポジウムを開催した。小沢一郎代表も出席し、「政治の責任は、みんなが安心して、十分に子どもたちを育てていける環境条件を整備すること」などと挨拶した。
泉健太衆院議員が司会を務め、冒頭、小宮山洋子衆院議員(『次の内閣』ネクスト子ども政策担当)が政策を発表。色々な経験を持つ議員たちが約5年の時間をかけてじっくり作ってきた民主党の政策を、総合的に見やすい形で冊子にまとめたと述べた。
冊子には、経済的な支援や環境づくり、また個々のニーズに応えるために民主党が掲げる政策が、12本の4コマ漫画やイラストなどとともに、分かりやすくまとめられている。子どもたちのための行動計画も記されている。4コマ漫画の3コマ目には必ず小沢代表が登場し、民主党の未来世代応援政策を紹介する形が取られている。
パネルディスカッションでは、林久美子参院議員がコーディネーターを務め、ニューチャーネットワークス代表の高橋透氏、「保育園を考える親の会」代表の普光院亜紀氏、連合副事務局長の山口洋子氏が、プランの評価や提言などを述べた。
高橋氏はこの中で、企業側にも、生活者の視点に立ったビジネスや制度に関する発想転換と、もう一段高い努力が必要であると指摘。すでにできている制度の運用方法にまだまだ課題があることにも言及した。普光院氏は、地域の公教育の信頼回復と質の向上を求める親の意見を紹介し、認定こども園法案に関する問題点も提起した。山口氏は、冊子に書かれていることをいかに運動として広めるかが重要との見解を提示。また、均等待遇の促進が大きな意味での子育て支援につながると考えているなどと語った。
小沢代表は締めくくりの挨拶で、「我々の、政治の責任としては、みんなが安心して、そして十分に子どもたちを育てていける環境条件を整備していくこと」と指摘し、「抜本的な思い切った対策を打ち出さないといけない」と語った。また「大事なところに、きちっとしたお金を使うことが大事」だとして、財政的支援のあり方にも言及した。最後に泉議員が「小沢代表を先頭に、プランをしっかり実施できるよう頑張りたい」と表明し、シンポジウムは終了した。《民主党ニュース》