平成6061日目
2005/08/12
【民主党・岡田克也代表】「民主党は『日本を、あきらめない。』」
岡田克也代表は12日、総選挙に突入して最初となる街頭演説を大阪の阪急・梅田駅前で行い、菅直人前代表(『次の内閣』ネクスト国土交通相)はじめ大阪選挙区から立候補する公認候補者ともに、民主党への支持を訴えた。
岡田代表は手前の歩道・中央分離帯・反対側の歩道を埋め尽くした聴衆に「果たして未来に対して希望を感じていますか?大きな不安を抱えている方も多いはず」と語りかけ、そうした状況を前に、現状維持でいいのか、それとも変えていかなければならないのか、国民ひとりひとりの思いを託す選挙となるとの認識を示した。
「民主党は『日本を、あきらめない。』」。岡田代表は11日に発表した選挙スローガンにこめた自らの熱い思いを強調し、若者はじめ多くの国民が未来の夢を語れない日本の現状を政治がリードして変えていくために、絶対に日本をあきらめないで政権交代を目指して選挙戦を戦い抜く姿勢をアピールした。
この選挙を郵政選挙と位置づけて小泉首相の姿勢については「自らの権力闘争と4年間の小泉政権下で改革の具体的成果が上がらなかったことを覆い隠すためのものだ」と岡田代表は批判。その上で、日本の行く末を決める大事な機会となる今回の選挙では、首相のそうした選挙手法にまどわされることなく、冷静な判断を下してほしいと聴衆に呼びかけた。
最後に「結党以来7年。民主党では人も育った。具体的な政策も揃った。まとまりもできた。いつでも政権交代して政権を担うだけの準備はできている」と強調した岡田代表は、「52歳。戦後生まれの初めての総理になります」と宣言。「日本を、あきらめない。」で日本を立て直していく民主党に力を貸してほしい、いっしょになってすばらしい日本を作っていこうと呼びかけると、大きな拍手がわき起こった。
続いてマイクを握った菅前代表は「菅と岡田で、KOパンチ。小泉政権をノックアウトしていく」と力説。その上で、官から民への郵政民営化の流れは、民主党ではすでに2年前の総選挙マニフェスト、先の参院選マニフェストで提示済みであることを説明。民主党こそが改革の本流であることをアピールした。《民主党ニュース》
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【 JALウェイズ58便】離陸直後にエンジンから炎
12日午後7時45分ごろ、福岡空港を離陸した直後のホノルル行きJALウェイズ58便DC10が、左エンジン付近から火を噴くトラブルを起こし、同空港に引き返した。その際、破損したエンジン付近の部品とみられる金属片が同空港近くの住宅街に多数落下。金属を触った子供ら5人が軽いやけどやけがをした。日航ジャンボ機墜落事故から丸20年を迎え、群馬県上野村の追悼慰霊式で新町敏行社長が「安全運航に全力を尽くす」と言明した当日の重大トラブルに批判が強まりそうだ。
日航によると、エンジン内部のタービンブレードかコンプレッサーブレードが破損し、エンジンの空気の流れが乱れて異常燃焼したとみられる。離陸直後の同機が「ドーン」という音とともに左側のエンジン付近から炎を出したのを、付近の住民が目撃していた。
福岡県警東署によると、午後7時50分過ぎから8時ごろにかけ、福岡空港北側の福岡市東区社領二、三丁目の住民から、「飛行機が通過した後に音がして金属片が落ちてきた」などの110番が相次いだ。小中学生約20人がサッカーの試合をしていた公園のグラウンドに金属片が落下し、小中学生4人が軽いやけどを負ったほか、金属片を触った男性1人も軽いやけど。また、車のフロントガラスにひびが入るなどの被害が出た。
日航によると、同機には乗客乗員計229人が乗っていたが、けが人はなかった。福岡空港を離陸直後に「左側のエンジンの調子が悪いので引き返す」と同機から連絡があった。国交省の調べでは、同機の左翼にある第一エンジン内に多数の金属片が認められたという。国交省は対策本部を設置し、詳しいトラブルの原因を調べている。 JALウェイズはJALグループで、チャーター専門だったジャパンエアチャーターが国際線の定期航路を開設し、平成11年に社名変更。福岡空港からはホノルル便が運航している。《産経新聞》
【イラク・ガジ師】「日本の首相を大声でののしろう」
陸上自衛隊が駐留するイラク南部サマワで12日、イスラム教シーア派反米指導者サドル師派の金曜礼拝があり、説教に立ったアブドルカリム・ガジ師は「米国のブッシュ(大統領)と日本の首相を大声でののしろう」と参加者に呼び掛けた。
日本非難の具体的理由は示さなかったが、同派が求める地元ムサンナ州のハッサン知事解任をめぐり政治的混乱が続く中で、サドル師派が「占領軍」とみなす陸自への敵意をあおる狙いがあるとみられる。
またガジ師は、同日サマワ市内で新たな反知事デモが予定されていたが、サドル師の指示で中止されたと説明した。《共同通信》
【橋本龍太郎元首相】引退へ
橋本元首相(68)が政界引退に追い込まれることになった。日本歯科医師会(日歯)側から自民党旧橋本派への1億円ヤミ献金事件の発覚を受け、昨年7月、「小選挙区から出馬しない」と宣言して1年余り。比例選出馬には意欲を見せていたが、党本部の方針でそのもくろみは崩れた。大物政治家は事件の真相を語らないまま、「退場」を余儀なくされる。
橋本元首相は12日午後0時50分ごろ、東京・虎ノ門の事務所を出た際、比例選出馬が困難な状況について質問されると、苦笑いして「分かりません」とだけ答え、車に乗り込んだ。
関係者によると、元首相は地元・岡山の支援者から数回、岡山4区からの不出馬撤回を要請されたが、「政治家として発言を曲げることはできない」と言い続けた。11日午後、支援者と都内のホテルで会った際は、「僕自身、問題を抱え、(小選挙区で)出馬しても難しい」と話したという。《読売新聞》
【東京都・石原慎太郎知事】小林興起氏の応援「行きますよ」
石原慎太郎東京都知事は12日、郵政民営化関連法案に反対票を投じた亀井静香元自民党政調会長らの行動について、「なんでおれが出てって、一緒に手をつないで赤信号を渡るのか」と語り、造反議員が新党を結成した場合でも、合流する考えのないことを明らかにした。一方で「本当に必要だったら、私も身を粉にして奉仕する準備も心構えもある」と述べ、含みを残した。造反組の小林興起前衆院議員(東京10区)の選挙応援には「行きますよ。彼は苦戦しているし」と明言した。
24日に開業する常磐新線(つくばエクスプレス)の試乗後、秋葉原駅で記者団に語った。石原知事は「新党と言ったって、時と場合による。今度のは状況の分析が足りない。友人として残念」と述べ、亀井氏が構想していた新党案を批判した。
また、小林氏については同日の定例会見で「仲間だったし、発想力のある人。日本の政治から失いたくないね」と話した。東京10区では、対抗馬として小池百合子環境相が自民党公認で立候補する意向を表明しているが、小池氏については「親しい友人の娘だが、(応援をしてほしいと)言ってこないんじゃないか」と述べた。《毎日新聞》
【小渕優子氏】弁明書提出を拒否
郵政民営化関連法案の衆院採決で棄権した自民党の小渕優子・前衆院議員が、自民党政治倫理審査会(笹川尭会長)への弁明書提出をただ一人拒否している。
党政倫審は、反対票を投じた37人に10日までに弁明書を提出するよう求めたところ、提出対象ではない欠席・棄権の14人からも提出が相次いだ。党政倫審幹部によると、12日現在、引退する前議員を除くと、小渕氏だけが未提出という。
同じ旧橋本派の笹川会長が提出を促しているが、小渕氏は応じていない。母親の千鶴子さん(故小渕元首相夫人)も「あなたは間違っていない」と応援しているとされ、党政倫審幹部は「女性の方が意地になる」と頭を痛めている。《読売新聞》
【小泉純一郎首相】15日の靖国参拝を見送り
小泉純一郎首相は12日夕、15日の終戦記念日とその前後の靖国神社参拝を見送る意向を示した。記者団が首相官邸で、2002年4月の首相参拝の際に発表した「終戦記念日やその前後の参拝にこだわり、再び内外に不安や警戒を抱かせることは私の意に反するところだ」との所感について「思いは変わっていませんか」と質問したのに対し「変わりません」と明言した。
首相の靖国参拝は戦争責任をあいまいにするとして中韓両国などが批判。戦後60年のことし、中止を再三求めていた。9月11日投開票の衆院選を控え、対中関係を重視する公明党の「自公関係がしっくりいくためにも、参拝は避けていただきたい」(神崎武法代表)などと自粛を強く求めており、首相も選挙協力への影響を考慮したとみられる。《共同通信》
【この日の民主党】
乾坤一擲の勝負 陣容を整え投票日を迎える 川端幹事長が会見で
川端達夫幹事長は12日、党本部での定例記者会見で、衆議院総選挙に関し「272人の第1次公認候補を発表する。300人に近づけたい」とするとともに、「乾坤一擲の勝負の時」として、この総選挙で政権交代を成し遂げる強い決意を改めて示した。
また、「結党以来、政権交代で日本を変えると言ってきたが、4年間の小泉政権がどういう国をもたらしたか。国には方向性を失い、海外から批判を受けている。国内では2極化が進み、希望が持てない社会になった」と改めて小泉政権を批判。その上で「この国をまともな国にするために、陣容を整えて9月11日を迎えたい」とした。
川端幹事長はさらに、12日午後、千鳥ヶ淵の戦没者墓苑を、岡田代表を先頭に参拝し、哀悼と感謝の念を捧げたこと、同時に岡田代表が戦後60年の談話を発表したことを報告した。
今日が、日航ジャンボ機墜落から20年であることにも川端幹事長は触れ、「お見舞いを申し上げたい。今年はJRの事故もあり、また管制トラブルもあった。お盆、民族大移動の時期でもあり、政治の場でもこういうことのないように改めて思いを致した」などと感想を述べた。
第1次公認候補272人を発表 玄葉光一郎選挙対策委員長
玄葉光一郎選挙対策委員長は12日午後、党本部で、総選挙の第1次公認候補272人と推薦候補1人の選挙区と氏名を記者発表した。
玄葉委員長は「単独で政権を担うに足る候補を擁立した。志の高い強い候補を揃えることができた。勝つために土壇場で差し替えも行った」と表明。その上で「35歳から45歳が最も多く35%を占める。新人候補の平均年齢は40.5歳。前・元職の候補の平均年齢は51.1歳。候補全体の平均年齢は47.0歳」などと、他党と比較しても、若い候補が揃ったと指摘。また、「新人候補88人のうち18人が公募による候補。女性候補は21人、うち新人は8人」などと、多種多様な候補者の特徴を説明し、「より地力のある候補を揃えたと自負している」と人選に自信を示した。
玄葉委員長は「小泉法案だけが郵政改革ではない。郵政改革は民主党が担う」とも述べた。さらに、和歌山1区から立候補する岸本修平氏(第2次公認発表予定・前内閣府政策参与)の「竹中チームにいてよく分かったが、自民党では構造改革を実現できない」との言を引き、民主党からの立候補者が多いことが、今回の特徴だとした。
情勢、環境の変化踏まえ「民主党21世紀沖縄ビジョン改訂版」発表
円より子『次の内閣』ネクスト沖縄及び北方問題担当大臣、沖縄ビジョン改訂ワーキングチーム座長の武正公一前衆議院議員、ネクスト沖縄北方問題担当総括副大臣の榛葉賀津也参議院議員は12日、党本部で会見し、「民主党21世紀沖縄ビジョン改訂版」を発表した。
結党以来、沖縄政策に取り組んできた民主党は1999年に「民主党沖縄政策」を発表し、2000年2月に「軍用地返還特別措置法(軍転法)改正案」を提出、同年5月には「日米地位協定の見直し案」を提示。その後、2002年に「沖縄ビジョン協議会」を沖縄の有識者で設立して意見交換を行い、「民主党21世紀沖縄ビジョン」を発表。今回は、その後の3年間の情勢や環境の変化等を踏まえ、第三次沖縄振興開発計画の進捗も考慮し、新たなメンバーを加えたビジョン協議会での議論や現地調査を踏まえて改訂した。
その内容については、ワーキングチーム座長の武正公一前衆議院議員が説明。在沖米軍基地問題の項目では、普天間米海兵隊へリポートの返還を民主党政権となった暁にはいち早く実現しなければいけないという岡田克也代表の考えにより、「海兵隊の機能分散などにより、ひとまず県外移転の道を模索すべきである。言うまでもなく、戦略環境の変化を踏まえて、国外移転を目指す」と、何よりも早期返還を実現する姿勢を明確にした。在沖海兵隊基地問題全般についても、整理・統合・縮小を進める上での選択肢を丁寧に説明した表現としたことを明らかにした。
「沖縄に関する特別委員会(SACO)」による合意については「期待通りに進まない間に地域・国際環境は大きく変化し、米軍の軍事技術も目覚ましい進展をみた」と指摘。「SACO合意の適切な実施に向けて努力をし、また、沖縄県民の意思を最大限尊重した更なる基地の整理縮小を検討するSACO2の設置を目指す」と明確に打ち出した。
日米地位協定の改定をめぐっては昨年8月に起きた米軍ヘリ沖国大墜落事故を受けて、「航空管制権および基地管理権の日本への全面的返還を視野に入れつつ、大幅な改定を早急に実現する」としている。
さらには、経済政策として「雇用創出機会の拡大と自立型経済の構築」を提示。航空機燃料税の軽減の拡大による航空運賃の見直しの環境整備なども盛り込んでいる。
なお、13日14時から那覇市パシフィックホテルで「沖縄ビジョン改訂記者発表&シンポジウムが行われる予定。
小泉政権に終止符を打つため 党と連合が政策協定結ぶ
9月11日投票の衆議院総選挙に向けて、民主党は12日、連合(日本労働組合総連合会)との政策協定を結んだ。都内のホテルで行われた調印式には、民主党からは岡田克也代表と仙谷由人政策調査会長、連合からは笹森清会長と草野忠義事務局長が出席した。
調印に先だって、岡田代表が「小泉改革と称するものの、看板倒れ、中身のない、そして国民生活を厳しい方へ追いやる一方の政策に対して、違う選択肢をしっかりと示していかねばならない」と挨拶。笹森会長も「4年間の小泉政権は全く評価できない。特に働く者を痛めつけ、二極化を拡大し続けた。無策の末に無責任なサラリーマン大増税を押しつけてくる。国民生活の根幹を揺るがす社会保障を、ただの数字合わせで済ませようとしてきた。こんな小泉政権に終止符を打ち、民主党政権を何としても確立したい」と述べ、全面的な支援を約束した。
今回の政策協定は、国民が政治に求めるものは、雇用とくらしの「安心・安全・安定」であるという立場から、次の3項目を基本目標として掲げている。
「1.サラリーマン大増税を阻止し、不公平税制を是正する」「2.『安心・安全・安定』のくらしを支える社会保障制度の抜本改革を実現する」「3.小泉構造改革路線を転換し、弱者切り捨ての二極化・格差社会を解消する」。
これらを踏まえた特に重点的に取り組む課題として「雇用労働者を標的にした安易な税負担増を強いることなく、積極的に財政構造改革をはかるとともに、不公正と格差を是正する税制改革の実現」「安心と信頼の社会保障制度改革の実現のための年金制度改革などの諸政策の実現」「パート労働法制定、最低賃金制度、不払い残業撲滅などのワークルール強化」「良質な雇用創出を実現するための重点的な予算配分」「中小企業、地場産業に焦点を当てた地位経済活性化施策の強化」「公務員に労働基本権を確立し、透明かつ民主的な公務員制度改革の実現」が掲げられた。
そして、協定で確認されたこれらの内容を十分に考慮し、民主党はマニフェストを策定し、連合はその実現に向け民主党に協力するとともに、個別課題の実現の検討にあたって民主党と連合が十分な協議を行い、合意形成に努めることとした。
調印後、岡田代表と笹森会長は会談し、サラリーマン税制のあり方や、選挙戦の見通しやキャンペーン方法などについて意見交換した。
千鳥ヶ淵戦没者墓苑を参拝し、平和への決意新たに
岡田克也代表をはじめとする民主党幹部、党所属前衆議院議員、参議院議員は12日午後、東京都千代田区の千鳥ヶ淵戦没者墓苑を参拝した。
役員室次長の武正公一前衆議院議員の進行に従い、参列者全員が黙祷を捧げた後、岡田代表が献花を行った。藤井裕久代表代行、川端達夫幹事長、仙谷由人政策調査会長が続き、参列した岡崎トミ子、大塚耕平、榛葉賀津也、鈴木寛、白眞勲、松井孝治、円より子、蓮舫各参議院議員、宇佐美登、海江田万里、手塚仁雄、長島昭久、長妻昭各前衆議院議員も、それぞれの思いを込めて花を手向けた。
これに先立ち「戦後60年の節目を越えて」と題する談話を発表した岡田代表は、参拝終了後、記者団に対して、戦後生まれの若い世代の皆さんにも、60年前の戦争と自分とを関係づけて考えてほしいなどとの見解を示した。
談話の中で岡田代表は、「なぜあの悲惨で愚かな戦争に至ったのか、どこで大きく間違えたのかについて、今こそ私たち自身がきちんと検証することが必要」だと指摘。戦後60年という節目を越え、今まで成し遂げてきたことに自信と誇りを持ちながら、同時に自信に裏付けられた謙虚さを持ち、近隣諸国などと相互の信頼関係を深めることが、何よりも大切だと主張している。
元内閣府政策参与・岸本周平氏、和歌山1区の公認候補に決定
岡田克也代表、菅直人前代表(『次の内閣』ネクスト国土交通相)は12日、総合選挙対策本部事務局次長の福山哲郎参議院議員の司会のもと、大阪市内で会見し、衆院選和歌山1区に元内閣府政策参与の岸本周平氏が公認候補として立候補することを明らかにした。
岡田代表は岸本氏の公認決定に関連して、「15年前を思い出す」と述べ、12年間の通産省官僚時代を経て、政治がもっとしっかりしなければダメだとの思いで立候補して当選を果たし、3年半後の自民党離党後は一貫して政権交代可能な政治、また政権交代そのものの実現を目指してきた自らの経歴を振り返った。
その上で岡田代表は、民主党における官僚出身の前衆議院議員が14名、元衆議院議員が2名、新人の公認候補は11名に上ることを明らかにし、「政府のなかにあって身近に与党の政治家を見、仕事を手伝うなかで限界を感じ、自らも政治家になっていく。しかも自民党ではなく民主党を選んでこの国を変えたいという思いは(みんな)共通している」と分析。岸本氏については「大型新人だ」と述べるとともに、民主党政権下で重要な役割を果たしてほしいとする考えを示した。
続いて菅前代表は「民主党ができて7年目になるわけだが、優れた若い皆さんが集まってくれている」と述べるとともに、「いろいろな立場で活動されてきた中で、あえて野党の民主党を自ら選んで立候補して頂いたのは大きな決断であると同時に、(国民のみなさんも)期待をして見ていてほしい」と語った。
岸本氏は「まさに官僚として、政策スタッフとして、これまで日本の構造改革のために働いてきた」と述べ、立候補を決意した二つの理由を提示した。
まず、年々増加する医療費の伸びは、基本的には一定の経済成長の範囲内で抑えられるような制度をつくっていくべきとの提言を経済財政諮問会議で行ったにもかかわらず、結果としては自民党政権下では医師会などの圧力団体のもとで骨抜きにされていく実態を再確認したと岸本氏は説明。しがらみのある自民党政権下では自分を含めた若い改革派の官僚たちが目指す政策が実現できないことを痛感したことを立候補理由の第一に上げた。
また、立候補理由の第二として、自民党政権のアジア外交の不安定さを指摘。アジア通貨室長として2年間、中国、マレーシア、シンガポール、インドネシア等で通貨外交を担当してきたが、不安を覚える自民党政権のアジア外交を前にしたとき、「官僚としての20数年に終止符を打ち、リスクがあっても政治の世界に入り、これまでの思いを実現していきたいと思い、立候補を決意した」と語った。
岸本氏は「圧力団体のプレッシャー、たくさんのしがらみのある自民党政権下では私のやりたい改革はできない。私が愛してやまないアジアの諸国との関係がこのままでは本当に断ち切れてしまう。そんな思いで立候補を決意した」と重ねて強調した。《民主党ニュース》