平成6009日目
2005/06/21
【この日の小泉総理】
経済財政諮問会議(第16回)
平成17年6月21日、総理大臣官邸で経済財政諮問会議の第16回会合が開催されました。
この日の会議では、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005」を小泉総理に答申しました。
この「基本方針2005」は、この2年間における課題として(1)「小さくて効率的な政府」をつくること、(2)新しい躍動の時代に向けて、少子高齢化とグローバル化を乗り切る基盤をつくること、(3)デフレを克服し、民需主導の経済成長を確実なものとすることを挙げています。
臨時閣議終了後小泉総理は報道各社のインタビューに「これまで進めてきた改革をさらに促進していこうという大事な基本方針ですからね。できるだけ簡素で効率的な政府をつくっていこうと。民間にできることは民間にっていうのはそういうことなんですね。」と述べました。「基本方針2005」は、同日の臨時閣議で決定され、小泉総理は談話を発表しました。《首相官邸》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【麻生太郎財務相】靖国代替施設に慎重意見
小泉純一郎首相が日韓首脳会談で無宗教の国立戦没者追悼施設の建設を検討する意向を示したことに関連し、21日午後の記者会見で、閣僚から建設に慎重な意見が相次いだ。
麻生太郎総務相は新たな追悼施設について「亡くなられた方は『靖国で会おう』という前提で戦争で命をなくした。靖国にまつることをこっちの都合や他国の都合でやめるのは亡くなられた方々の気持ちに沿わない」との見解を示した。《共同通信》
【この日の民主党】
常任幹事会を開催 今後の国会対応と都議選への取り組みを確認
21日午前、国会内において第338回常任幹事会が開かれ、今後の国会対応について討議するとともに、東京都議会議員選挙への取り組みを確認した。
冒頭、岡田克也代表が挨拶し、与党によって決められた55日間の国会を、いかに有効に活用するかが重要だと語った。また都議選については、優秀な候補者がそろっているが、準備の時間が足りない場合があるので、全党を挙げて支援したいと語った。更に昨日、早稲田大学で学生との対話を行ったことに触れ、今後役員室の企画にもとづき、キャンパス作戦を展開すると語った。
続いて川端達夫幹事長が報告に立ち、国会延長阻止の闘いへの協力に感謝するとともに、本会議での自民党議員の酒気帯び問題について議長に抗議したこと、都議選期間中は選挙応援を最優先し、諸会議は最小限とすることなどを述べた。
中井洽副代表(党パーティー実行委員長)からは、その後の経過および成果の報告があった。鉢呂吉雄国会対策委員長は、自民党議員の酒気帯び問題の議院運営委員会での展開について報告するとともに、今後の国会運営について報告した。輿石東参議院幹事長は、今後の運営は衆議院をにらみながら行うと報告した。平野博文幹事長代理からは、モニターアンケートの結果分析が報告された。
次に報告・承認事項に移り、堀込征雄選挙対策委員長代理より、兵庫県議補選の公認について報告があり、承認された。平野幹事長代理からは、支部の設立・代表者の変更について報告があり、承認された。
その後、首長選挙での推薦のあり方などについて活発な討議が行われた。
[衆院郵政特]五十嵐議員、竹中秘書官への政府広報発注問題を追及
衆議院郵政民営化に関する特別委員会で21日、民主党・無所属クラブの五十嵐文彦衆院議員が質問に立ち、郵政民営化をPRする約1億5000万円の政府広報を竹中郵政民営化担当相秘書官の知人が経営する会社・スリード社に随意契約で発注していた問題を中心に取り上げた。
五十嵐議員はこの随意契約に関して、緊急を要さない限り、一般共同入札が原則であり、随意契約についても「緊急性を要し」「独創性を要す(他に競争業者がない)」場合だけに限定する等を規定した会計法第29条や、「契約担当官等は、随意契約によろうとするときは、なるべく二人以上のものから見積書を徴さなければならない」と定めた予算決算及び会計令第99条の6に違反するとの認識に立って追及した。
政府側はこの間、「緊急性もあり、他に競争もなく、提案に独創性もあったため、随意契約に至った」との趣旨の答弁を繰り返してきたが、五十嵐議員は独自の調査に基づき入手したスリード社の「郵政民営化・合意形成コミュニケーション戦略(案)」と提示。その内容には具体的な提案はなく、一般的な手法に過ぎないインフォメーショングラフィックスの提示はあるが、政府広報の作成をスリード社に発注しなければならない確たる根拠が見当たらない点を指摘した。インフォメーショングラフィックスは特異なものではないことを重ねて五十嵐議員は指摘し、「インフォメーショングラフィックスは極めてユニークで、ここでしかできないため、随意契約した」とする答弁に変更はないか質した。
それに対して林大臣官房広報室長は、「判断にあたっては折り込みチラシという媒体が新聞に比べ、保存され、読み返される可能性が高く、じっくり読む可能性が高いと考えた。また、折り込みチラシにはインフォメーショングラフィックスは効果的な手法であり、政府広報としては珍しい手法と判断した」などとするだけで、「なぜ、スリード社に限定したか」の発注根拠に関しては明確な答弁を回避。「国会を侮辱しては困る」と五十嵐議員は厳しい口調でその答弁姿勢を批判し、数回にわたってこの点を追及したが、林室長は徹底して明確な答弁を拒み、審議は度々中断。委員長からも「明確な答弁を」との注意がなされるほど、不誠実な答弁が繰り返された。
五十嵐議員はスリード社からのラフの提示を政府側は12月15日としているが事実は1月7日であったこと、また広報物の納品期限は2月6日で仕上がりは急を要したと政府側が主張しているが実際には「法案が成立してもいないのに政府広報を配布するのは問題」とする自民党議員の反対にあい、配布自体が2週間も先送りされたことなどを明示。随意契約を可能にする「緊急性」が存在しないことを、こうした点からも炙り出した。
[衆院郵政特]岩國議員、政府に対し「郵便貯金銀行とは」の矛盾突く
衆議院郵政民営化に関する特別委員会で、中塚一宏衆院議員に続いて質問に立った岩國哲人衆院議員(『次の内閣』ネクスト政治改革担当大臣)は、貯金と預金の違い、預金保険機構への保険料と利子との差などを質し、「担当大臣が答えられないようでは、この国の金融行政は危ない」などと批判した。
岩國議員はまず、「国会への政府の誠意ある対応とは、誠意ある答弁だ。今日だけでも4つの修正が理事会を通じて我々のところに来た」とし、「この委員会でのお詫び、修正が多すぎる」とし、ロスタイムをカウントして、質問時間を延ばすよう求めた。これは理事会で協議することとなった。
また現在、預金保険機構に保険料が預金量に応じて銀行から支払われているが、その根拠を岩國議員が質したところ、竹中担当相は、民営化当初の「新契約は50兆円、0.083%と計算した」と答弁。岩國議員は、今100万円の利子が年で300円、保険料が750円、収益見込みが8500円であることを示し、適切な保険料かを質した。預金保険機構の永田理事長は、「制度としてご理解を」と答弁。岩國議員は「これでは保険料を支払うために預金をしているようなもの」と批判した。
更に岩國議員は、竹中担当相に貯金と預金の違いを質した。竹中担当相はこれに答えず、伊藤金融担当相が、「法律上の明文はない。性質は同じもの」と回答。また岩國議員が、「銀行が貯金通帳を発行することができるのか」を伊藤担当相は答えず、担当部長が答弁し、「どの名前が良いかは経営判断。貯金の名前をつけることも差し支えない」と明言した。岩國議員は、「このような質問に大臣が答えられないようでは、日本の金融行政は危うい」と批判した上で、「下駄しか売っていなくても、靴屋の看板を掲げることができるのか」と民営化法案による名称・郵便貯金銀行と法の条文の「預金業務を行う」との矛盾点を指摘した。これに対して南野法相が、商号登録は可能と答弁。名称と扱う商品の違い、何よりも貯金という名称が政府保証を前提とした100年以上も使われたものであることへの認識を全く欠いた政府のいい加減さを露呈した。
また地域貢献基金について、自治体の負担は一切ないのかの確認を岩國議員は求めたのに対し、竹中担当相は一切ないと明言した。岩國議員の質問の最後に竹中担当相は、「先ほど0.083%と答えたのは、0.008%だった」とまたも、答弁を修正した。
[衆院郵政特]大都市部の郵便局は減少 中塚議員の質問で明らかに
衆議院郵政民営化に関する特別委員会で、中塚一宏衆院議員が21日午後、民営化後の郵便貯金銀行の経営、窓口に関して質問し、東京・大阪の大都市部で郵便局が減る可能性があることが明らかになった。
中塚議員は、「郵便貯金銀行はユニバーサル・サービスを放棄するのか」の確認を求めた。竹中民営化担当相は、「全国一律サービスは、郵便は義務付け、銀行・保険はできるだけ自由にやっていただく。金融にユニバーサル・サービスを義務付けている先進国はない」と答弁。経営状態によっては、儲からないと判断された郵便局と郵便貯金銀行が、代理店契約を結ばないことがあることを認めた。
また中塚議員が、「中山間地の銀行郵便局はどうなるのか、ちゃんとやっていけるのか。また、都市部では銀行も合理化され、合併で支店が減っている」と質したのに対して、伊藤金融担当相は、「基本計画を審査するにあたって、十分に審査する」とだけ答える一方、竹中担当大臣は、「銀行法との関係で監督権限は残る。しかし、規制をかけることはない」として、事実上、経営判断により窓口が減ることを認めた。
この答弁に対して、中塚議員は更に、移行期間の10年が過ぎたらどうなるのかを追及。竹中担当相は、「経営の判断。しかし2万4000の窓口を新たにつくるのは大変だから、代理店契約を継続するのでは」と答弁。中塚議員は、「あなたのフィクション。効率を上げるため不採算部分を切る。現に郵便局単位でみれば半数が赤字」と鋭く、政府の計画のいい加減さを突いた。
首相は参拝の説得の失敗を真摯に受け止めるべき 岡田代表、会見で
岡田克也代表は21日午後、党本部で定例の記者会見を行い、通常国会の会期延長や日韓首脳会談などについて語るとともに、民主党として第5回インターネット政策公募を行うことについても、パネルも用いて発表した。
岡田代表は冒頭、先週末に決定した国会の会期延長について、「決まった以上は、しっかりとした議論を行って、国会議員としての責任、政党・野党第一党・政権準備政党としての責任を果たしていきたい」と表明。郵政民営化関連法案のほかに、積み残している多くの課題として、年金を中心とする社会保障制度の協議、政治とカネの問題、政治資金規正法改正などを挙げた。
続いて岡田代表は、20日の日韓首脳会談に言及。事務方の合意文書の他には特に進展がなかったと指摘するとともに、恒久平和を祈念して靖国に行くと説得できなかった小泉首相には、自らの判断で参拝を取りやめるか、総理を辞めるかという選択肢しか残っていないように思われる、などと述べた。更に岡田代表は、「総理が今回の説得の失敗を真摯に受け止めて、日韓関係を改善するための政治決断が求められている」として、現在の日韓関係が正常でないことによって、六カ国協議や自由貿易協定(FTA)、日本の常任理事国入りなどの課題で、多くの国民の利益が失われているという現実を真剣に受け止めるよう要請した。
24日に告示される東京都議会議員選挙について岡田代表は、「1人でも多くの当選を目指して、しっかりとがんばっていかねばならない」と決意を表明した。
岡田代表はまた、「第5回インターネット政策公募」を22日から9月15日まで受け付けると発表し、「積極的な提案をいただき、それを法案化する。政権交代で具体化する」という「新しいやり方に力を尽くしていきたい」とコメントした。
岡田代表はさらに、明日22日の衆議院決算委員会で質問に立ち、日韓首脳会談、年金協議のあり方、子育て支援の具体策について小泉首相へ尋ねることを明らかにし、こちらの質問に答えずに時間稼ぎのため行われる逆質問には応じないが、議論を深めるような性質であれば、逆質問も基本的には歓迎すると表明。実のある議論をしたいという姿勢を示した。
岡田代表、ケリー前米国務次官補と、北朝鮮問題中心に意見交換
岡田克也代表は21日、国会内で、来日中のジェームス・ケリー前米国務次官補と会談し、北朝鮮問題を中心に意見交換を行った。会談には、前原誠司『次の内閣』ネクスト防衛庁長官、武正公一ネクスト外務総括副大臣が同席した。
会談の冒頭、ケリー氏は、北朝鮮問題について米国は平和的解決を望んでいると表明。核開発問題を話し合う六者協議の中断によるリスクの高まりは、日本・米国・北東アジアにとって良くないことであるが、六者協議以外に選択肢はないとの見解を示した。岡田代表はこれを受けて、六者協議の進展がないならば、国連に持っていくという選択肢はないかと質した。ケリー氏は、中国・ロシアが参加しないと経済制裁の意味はないとして、国連による解決には悲観的な考えを示した。
ケリー氏は「核兵器プログラムをすべて放棄するのは難しいと思うが、一部放棄する可能性がある」と北朝鮮の核保有について述べるとともに、(1)古いプルトニウム、(2)新しいプルトニウム、(3)濃縮ウランの3種類の核がある可能性を指摘。このうち新しいプルトニウムについては、我々に買わせるというような形での放棄の可能性があると明らかにした。
ケリー氏はまた、北朝鮮による拉致問題について「北朝鮮は早く解決したいと思っている。ただ、どのように解決したらよいか迷っているのではないか」「真実を明らかにしたいが明らかにできないようなこともある」などと意見を述べた。
前原ネクスト防衛庁長官は、金日成主席の遺訓である核放棄ができない理由について、北朝鮮は米国の敵視政策のためと説明するが、北朝鮮は米国に何を求めているのかと尋ねた。ケリー氏は、協議を長引かせる狙いがあると指摘し、「米国政府は体制の崩壊を望んでいるわけではない。あくまでも北東アジアの安全保障ということを北朝鮮に対しても投げかけている」と語った。
岡田代表は「ブッシュ政権は2期目になって北朝鮮に対する関心が薄れたのではないか」と質したが、ケリー氏は、そのようなことはないと否定。北朝鮮問題は「簡単に解決できるような問題ではない」が、米国はあくまでも平和的解決を望んでおり、「(北東アジアの戦争という)軍事オプションは認められない」と答えた。
前原ネクスト防衛庁長官は、先月の中国訪問で、王家瑞中国共産党中央対外連絡部(中連部)部長らと会談した際、北朝鮮問題に関して、米朝の接触を望むとの見解が中国側から示されたと紹介し、ある意味米国に責任を押し付けようとする印象を持ったと発言した。これに対してケリー氏は、確かにそういったところがあるかもしれないと認めた。前原ネクスト防衛庁長官はさらに、北朝鮮が核実験を実施した場合に、中国、韓国の態度が変わるのではとないかと質問。ケリー氏は「核実験をするという意見には懐疑的である」との見解を示した。
都民の立場に立った政治の実現を 岡田代表、街宣演説会で訴え
東京都議会議員選挙告示日まで3日となった21日、岡田克也代表は、田園都市線二子玉川駅近くでマイクを握り、民主党公認予定候補者中最年少の世田谷区から立候補予定の関口太一予定候補らとともに街頭演説を行った。
岡田代表は冒頭、前日20日に行われた日韓首脳会談に言及。韓流ブームやワールドカップサッカーの日韓共同開催等で両国間の距離は近くなった印象があるが、政治は全く別の状況にあるとの見方を語った。
歴史認識や靖国神社参拝の問題等でお互い激論を交わし、とげとげしい雰囲気に終始したとされる日韓首脳会談における小泉首相と盧武鉉大統領との関係に岡田代表は憂慮の念を示し、「来日した金大中前韓国前大統領が、これからはお互いに未来を見ていい関係を築こうと訴えた国会での演説に感銘を受け、これから日韓関係は良くなると確信したが、小泉首相就任後の4年間で日韓関係はむしろ逆流してしまった」と指摘した。
更に岡田代表は、隣国同士は対立点があるのは当然だが、現在のような日韓関係の悪化は日本の国益を損なう事態を招く可能性があることにも言及。韓国の協力なしには、北朝鮮を核開発阻止に追い込むことも、拉致問題を解決させることも、到底なし得ないと強調した。
そして、「総理の独りよがりの政治の中で、日本の立場はどんどん悪くなっていく。そういう政治が続いている」として岡田代表は、小泉首相の独りよがりの政治姿勢を語気を強めて批判した。その上で、「国民のための政治を実現したいと願う私たち民主党を勝たせていただき、政権交代を実現させていただきたい」と力説。総選挙の前哨戦ともいえる東京都議会議員選挙で、都民の声を反映し、都民の立場に立った都政の実現に向けて力を尽くしている民主党に、力強い支持を寄せて欲しいと要請した。
今回の街頭演説会には、地元選出の小宮山洋子・手塚仁雄両衆議院議員はじめ、樽床伸二衆院議員、東京都選出の蓮舫参議院議員、大学が同窓の福山哲郎参院議員も参加。03年に世田谷区議選挙当選後の、区議会議員としての関口予定候補の活躍ぶりをそれぞれ報告するとともに、「さらに都議会議員としてお役に立ちたいと願う彼を立派な政治家に育てていただくため、力を貸して欲しい」と岡田代表は訴えた。《民主党ニュース》