平成6010日目

2005/06/22

【この日の小泉総理】

日本・チェコ首脳会談

平成17年6月22日、小泉総理は総理大臣官邸で、チェコ共和国のイジー・パロウベク首相と首脳会談を行いました。

会談では、二国間経済関係、国連改革、欧州情勢などについて話し合いが行われました。

日本とチェコの経済関係について小泉総理は、「2年前自分がチェコを訪問したときに発出した共同声明に沿って順調に両国間の交流が拡大していることをうれしく思います。」と述べました。これに対してパロウベク首相から、「EUの年間経済成長率は平均が2〜3%に対してチェコは4%を超えている。これは外国投資のおかげであり、社会・政治体勢も非常に安定している中で、日系企業の役割を高く評価します。」述べました。

国連改革に関して同首相は、「安保理の常任理事国になるという日本の目標を我々も支持しています。」と述べました。これに対して小泉総理は、「国連改革に対するチェコの話を聞いて勇気付けられます。今年国連改革ができなければ今後もできない。」と述べるとともに、「G4が共同で提案している改革の案があり、今年の夏までに改革したいという意向を持っています。」と発言しました。

また、パロウベク首相はEUのサミットの結果について、「現状は大変難しい。欧州の拡大の意義に関して国民の理解を十分得る必要がある。」と述べました。小泉総理は、「ヨーロッパの国民に躊躇の動きがあるかもしれないが、遅れがあっても流れは不変であろう。この問題は欧州だけの問題ではなく、アジアにも影響をあたえると思います。今後国際社会でも、また、EUを通じても日本とチェコが協力していくことを期待しています。」と述べました。

日本・チュニジア首脳会談

平成17年6月22日、小泉総理は総理大臣官邸でチュニジアのガンヌーシ首相と首脳会談を行いました。

会談では、ノーネクタイでリラックスした雰囲気の中、二国間関係、国際情勢、国連安保理改革など様々な分野について話し合いました。

小泉総理は、「両国関係は大変良好で、来年の外交関係樹立50周年という節目を機に更に発展させていきたい。国連改革に関してチュニジアが日本の安保理常任理事国入りを支持することについて感謝しています。」と述べました。

それに対してガンヌーシ首相は、「両国関係が良好であることは喜ばしいことです。日本のチュニジアに対する支援に感謝しています。チュニジアは、94年から日本の安保理常任理事国入りを支持しています。日本が常任理事国入りするのは正当なことです。」と述べました。

首脳会談後、両首相の立会いの下、「ボルジュ・セドリア・テクノパーク建設計画」及び「太陽光地方電化・給水計画」の円借款二件の交換公文に対する署名式が行なわれました。《首相官邸》

歴史問題で見解

小泉純一郎首相は22日午前の衆院決算行政監視委員会で、韓国の盧武鉉大統領が首脳会談で靖国問題を「日韓関係の歴史問題の核心だ」と述べたことに対し「日中関係、日韓関係でわたしの靖国参拝が核心だとは思っていない」と表明した。

その上で「未来志向で過去の歴史を直視しながらいかに友好関係を発展させていくかが核心だ」と強調した。《共同通信》




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【寮管理人夫婦殺害事件】高1長男逮捕

東京都板橋区の社員寮が爆発し、管理人夫婦が殺害された事件で、警視庁は22日朝、行方がわからなくなっていた高校一年生の長男(15)を群馬県草津町で発見した。警視庁は長男が事件に関与したとして、殺人容疑で逮捕した。調べに対し、長男は「父親が自分をばかにしたので殺してやろうと思った。母はいつもハードな仕事をしていてかわいそうだった。母がいつも死にたいと言っていたので殺した。反省している」と供述、容疑を認めているという。

長男は21日昼過ぎに草津町の旅館を一人で訪れ、偽名でチェックイン。報道で事件のことを知っていた従業員が、宿帳に記載された住所が事件の現場である「板橋区成増」だったことなどから不審に思い、近くの駐在所に届け出た。22日午前7時半ごろ、朝食を食べるため、部屋を出てきたところを警視庁の捜査員に保護された。

長男は体の一部にけがをしていたが、捜査員が同行を求めた際も素直に応じていたという。 調べでは、長男は20日昼、準大手ゼネコン社員寮の一階管理人室で、父親(44)を鈍器で殴り、母親(42)の胸を刺すなどして殺害した疑い。爆発は同日午後4時40分ごろ起きた。父親は頭部を鈍器で殴られていたほか、刃物で首などを刺されていた。母親も刃物による傷が胸や腕などに数十カ所あった。台所に油がまかれ、都市ガスのホースが切られていた。タイマーがつけられた調理用の電熱器で、爆発を起こすようにセットされていた。《産経新聞》

【この日の民主党】

野党国対委員長会談開催 郵政民営化法案の廃案めざし意見一致

鉢呂吉雄国会対策委員長は22日午前、国会内で共産・社民両党と国会対策委員長会談を行い、終了後の記者会見では、郵政民営化関連法案については十分な審議を行って廃案にしていくという点で、意見の一致を見たことを明らかにした。また、衆議院郵政民営化に関する特別委員会での審議時間については、政府側が答弁の削除や陳謝を繰り返してたびたび中断するため、70時間とは言えない「極めて不十分な形になっている」と指摘した。

郵政民営化に関する政府広報の発注問題について、鉢呂国対委員長は、22日に政府側から提出された経緯に関する文書の中で、スリード社からの見積書送付が2月1日とされていたと指摘し、「これまでの政府答弁が全くうそであったことが明確になった」ため、「極めて重大な局面である」との認識を示した。

鉢呂国対委員長はまた、郵政民営化の問題点や必要性が必ずしも明らかになっていない段階で、「緊急という名において入札を回避して、見積もり合わせも全くしていない」この随意契約により、6億円の税金が使われたとして、厳しく追及を続ける姿勢を示した。

[衆院決算委]岡田代表、成果なき日韓首脳会談に憂慮 首相責任問う

衆議院決算行政監視委員会で22日、民主党・無所属クラブの松本龍議員に続いて、岡田克也代表が質問。20日に行われた日韓首脳会談で争点となった靖国参拝や歴史認識の問題、子育て支援対策、年金問題等を取り上げ、小泉首相に厳しく注文をつけた。

「今日6月22日は日韓国交正常化40周年の記念すべき日だ」と語った岡田代表は、1998年に小渕元首相と金大中元韓国大統領との間で会談を経て出された、21世紀に向けた新たな日韓パートナーシップを構築するとした日韓共同宣言に言及し、「(両首脳が)リーダーシップを発揮して、そういう流れをつくり出したと評価している」と語った。それに比して、20日の日韓首脳会談は「寒々としたものだった」と岡田代表は述べ、韓国側にも問題や責任はあるが、小泉首相にも責任があると指摘。首脳会談という貴重な機会から何ら成果が得られなかった現状に憂慮を示した。

岡田代表は、「不戦の誓いのため靖国神社に参拝する」との発言を繰り返す小泉首相に対し、それを信念とするのならば靖国神社参拝に不快感を示す韓国や中国政府にその信念を理解してもらうまで説得する義務が首相にはあると強調。このままの状態を続けていくことは国益を損うことに繋がりかねないことも重ねて指摘し、「この関係が続いていて本当にいいのか」と首相に質した。首相は「私の靖国神社参拝が日中関係、日韓関係の核心とは思っていない。過去の歴史を直視しながら未来志向で友好関係を重視するのが核心だと思っている」などと主張。20日の日韓首脳会談で韓国の盧武鉉大統領が靖国参拝について「歴史問題の核心」と指摘していた点を、否定してみせた。

岡田代表はこうした答弁を受けて、「しかし韓国側はそう思っていない」と語り、首相を厳しく批判。日本国総理として友好な日韓関係をつくる責任があると訴え、姿勢を改めるよう首相に強く求めた。更に、重要課題である国連の常任理事国入りの問題や東アジア共同体構想、北朝鮮の核問題等を会談で掘下げなかった首相の政治手法も問題視した。

小泉首相は質疑の中で、「心ならずも戦場で亡くなった多数の戦没者に追悼の念を持って参拝しているわけで、どこの国でも自然のことだ。今後よく(中国や韓国の)理解を得られるよう努力したい」などと述べ、参拝継続の意欲を示した。一方、新たな国立追悼施設の建設の意思をめぐって岡田代表が質したのに対しては、調査費の予算計上をめぐり「(予算を)つけるのか、つける必要がないのか、与党の意見を踏まえて検討していく」とするだけで、首相は明言を回避。いつまでに結論を出すかを岡田代表は重ねて質したが、「いつまでにという点については、今決めているわけではない」とするだけだった。岡田代表は軍人だけでなく市民を追悼する意味でも国立追悼施設は不可欠であることを改めて強調した。

岡田代表はまた、女性が生涯に産む平均子供数である合計特殊出生率が4年連続で過去最低を更新した現状に憂慮を示し、当事者の立場に立った有効な少子化対策に本気で取り組むよう首相に要請した。さらに年金の抜本改革をめぐっては、社会保障に関する衆参両院合同会議の設置をもってお茶を濁そうとしている小泉首相の手法を批判し、国民年金を含めた一元化が可能かを議論し、その可能性を見極めたうえで、総理自身が秋までに結論を出す年金の抜本改革の骨格をつくるとよう強く求め、質問を締めくくった。

[衆院決算委]松本龍議員、竹中大臣を政府広報随意契約めぐり追及

衆議院決算行政監視委員会で22日、民主党・無所属クラブの松本龍衆院議員が質問に立ち、郵政民営化をPRする約1億5000万円の政府広報チラシを竹中郵政民営化担当相秘書官の知人が経営する会社・スリード社に随意契約で発注していた問題を改めて取り上げた。

松本議員はこの問題をめぐり、「永田町のルールと民間で働く人々との間には大きな乖離があると感じた」と冒頭語り、竹中担当相に対し、この間、政府広報室長が答弁している随意契約に至った経緯に関する認識と、瑕疵はなかったか否か、スリード社社長と面識はあったか等を質した。それに対して竹中担当相は、「契約をどうするかは所管外」などとした上で、担当部署で適切に対処したものと思うとの認識を示した。スリード社社長との面識に関しては「1月8日に折り込みチラシの撮影をした際に初めて会った」と語った。

松本議員は、衆議院郵政特別委員会で多くの時間を費やしてこの問題が取り上げられているにもかかわらず、「自分は部外者」とする姿勢を貫く竹中担当相に対し、理解を超える、とする厳しい認識を示し、仮に部外者だったとしても、問題が拡大している現状にあっては、なぜ随意契約にしたか、なぜ一般共同入札にしなかったかを政府広報室に強く抗議するとともに、真相究明に努めるのが竹中担当相に求められる役割のはずだと指摘した。

松本議員はまた、通念として、仮に企画内容が優れたものであっても、その立案内容にのみ対価が支払われるべきで、この業者でなければ優れた広報チラシがつくれないとする根拠もないままに、1億5000万円もの対価が支払われること自体、根本的な誤りだと指摘。竹中担当相にその点の認識を質したが、竹中担当相は、「委員の委員としてのご見解と思う」などとするだけで、随意契約を誤りと見るか否かの答弁を回避した。松本議員は、そうした政治姿勢に対し、「公の機関が国民の税金を使って行う際は、これでもかというくらいの細心の注意が必要であるはず。一点の曇りもなく公平・公正でなければならない」と強調。李下に冠を正さずの姿勢を肝に銘ずるべきと釘を刺し、竹中担当相が政治家として決意をもって物事に対処しているか、公と私の区別がなされているか疑問だと指摘し、質問を終えた。

小泉総理は総理の立場を自覚しているか疑問 岡田代表が記者団に

岡田克也代表は、衆議院決算行政監視委員会で小泉首相に対しての質疑を終えた後、記者団からの質問に答え、「議論をしていて、(小泉首相は)1億3000万人の日本人の命、安全、将来に責任を持つ総理としての立場を自覚していないのではないかと改めて感じた」などと印象を語った。

懲罰動議に対する小泉首相からの抗議については、岡田代表の質問時間を割く形でなされた首相の行動が許されるのかどうか疑問を呈すとともに、自らの反論については「言われた以上はやはり、きちんと説明しておかなければならないと思った」と説明。17日夜の衆議院本会議で酒気帯びで出席した疑いのある自民党議員数名の飲酒の有無について、議院運営委員会理事を通して確認を求めたが、明確な答えを示さなかったのは自民党側の議運理事であり、「全く関係ない人(民主党の3議員)も含めて(自民党が)懲罰動議を出していることは事実だ」と改めて反論した。

岡田代表はまた、先の日韓首脳会談で取り上げられた国立追悼施設の建設について、「来年の9月の任期一杯まで先送るということだと受け止めた」と述べ、「建設の検討を開始するというような言い方」は、期待を持たせるが従来と変わらないことで不信感が増幅されるという意味では非常に問題があると指摘した。

岡田代表はこのほか、質疑で取り上げた合計特殊出生率が4年連続で過去最低を更新する中、取り組みが急がれる子育て支援策に言及し、「(団塊ジュニアが30代である間に集中的に政策転換していく必要があり、)この5年間が重要なのだが、いかに重要かということについて、総理は全く認識していなかった」と感想を語り、首相自らが示した21世紀ビジョンでも明確に述べられているにもかかわらず、関心の低い首相の姿勢を批判した。《民主党ニュース》



6月22日 その日のできごと(何の日)