平成5591日目

2004/04/29

この日のできごと

【自民党・安倍晋三幹事長】改憲の必要性強調

自民党の安倍晋三幹事長は29日午後、ワシントン市内の保守系シンクタンク、アメリカンエンタープライズ研究所(AEI)で講演し、憲法について「現行憲法では国家の安全を保てないことが明確になった」と述べ、日米安保体制の双務性を高めるためにも集団的自衛権の行使の容認など憲法改正が不可欠との考えを強調した。

小泉純一郎首相がイラク戦争を支持した際に日米関係の重要性に触れたことを「同盟の神髄だ」と位置付け、「この発言は多くの国民の支持を持って迎えられた」と説明。自衛隊のイラク派遣は「歴史的な決断だった。国家100年の計を思惟した深甚なものだった」と評価した。

一方、戦後の憲法論議に関して「敗戦の呪縛からか、憲法を不磨の大典のごとく扱い、指一本触れてはいけないとの風潮が支配的だった。マインド・コントロールのようなものだ」との認識を示し、「こうした風潮は打破していかなければならない」と強調した。

安倍氏は、集団的自衛権の行使を認めていない政府の憲法解釈について「そんな国内向けの理屈を言っても世界には通用しない。政府の解釈が限界にきているのは確かだ」と指摘した。

ラムズフェルド米国防長官は29日午後、自民党の安倍晋三、公明党の冬柴鉄三両幹事長と国防総省で会談し、米軍再編に伴う在沖縄米軍の見直しについて「互いの利益を考えながら、日本政府と連携して決めていきたい」と表明した。

同長官は米軍再編に関し「その地域の人々が望んでいない所に兵を送りたくない。望まれ、感激されている所に送るという選択肢が考えられる」と説明。その上で、在日米軍について「日本との関係では素晴らしい関係を持続していきたい」と述べた。《共同通信》

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【柔道・全日本選手権】

体重無差別で柔道日本一を決める全日本選手権は29日、38選手が参加して東京・日本武道館で行われ、世界選手権無差別級王者の鈴木桂治五段(推薦・平成管財)が、史上3人目の4連覇を狙った井上康生五段(推薦・綜合警備保障)を決勝で下して初優勝し、アテネ五輪100キロ超級の代表の座を獲得した。

全日本選抜体重別選手権100キロ級を制した井上は、同級の五輪代表に選ばれシドニー五輪に続く金メダルを目指す。2回戦から登場した鈴木は順当に勝ち上がり、準決勝で五輪代表争いのライバル、100キロ超級世界王者の棟田康幸四段(推薦・警視庁)に優勢勝ち。昨年の決勝で敗れた井上にも優勢勝ちで雪辱を果たした。《共同通信》

【小泉純一郎首相】和歌山県入り

小泉純一郎首相は大型連休初日の29日、和歌山県入りし、森林整備による雇用対策事業の現場や、梅の生産農家を駆け足で視察、途中に熊野本宮大社を参拝した。

歴代首相は大型連休時には外国訪問で首脳外交を展開、政権浮揚を図るのが通例だが、小泉首相はイラク情勢の急変に備え、新春外遊に続いて取りやめた。代わりに国内数カ所を視察し、失業問題や地域再生に取り組む姿勢をアピールする意向だ。

ただ、国民年金保険料の納付問題をめぐり、福田康夫官房長官ら7閣僚の未納、未加入が発覚したことは参院選に向けての大きな痛手。首相は視察後記者団に「地域で頑張っている姿に元気づけられた」と強調したが、熊野大社では沿道から「年金をしっかりやってくれ」との厳しい声が飛ぶ場面もあり、懸念を抱えての「熊野詣で」となった。

空路で和歌山県入りした首相は最初に中辺路町を訪れ、森林整備に都市部の労働力を活用する「緑の雇用事業」の作業場を見学。木村良樹和歌山県知事らから事業の説明を受けながら、「緑豊かないいところだね」と作業員らに声を掛けた。《共同通信》

4月29日のできごと(何の日)【小泉純一郎首相】和歌山県入り

平成16年4月29日、小泉総理は和歌山県を訪れ、緑の雇用事業などを視察しました。

最初に訪れた中辺路町では、「緑の雇用事業」の現場を視察しました。「緑の雇用事業」は、森林事業への就業を希望して都市部から地方にUターン、Iターンする人の就業を支援し、森林技術者として育成するとともに、過疎化する山村地域への定着や地球温暖化防止対策を図るものです。小泉総理は、間伐作業を行っている現場を訪れ、都市部から移住した林業経験2年くらいの作業員たちと懇談しました。また、作業員たちの家族とも懇談し、激励しました。

その後小泉総理は、世界遺産への登録が見込まれている熊野本宮大社を訪れ、桜の苗を植樹しました。

午後には、南高梅で名高い南部川村の梅畑を訪れ、梅生産農家から説明を受けました。 視察を終えた小泉総理は、「緑と太陽に囲まれ土を踏んで歩くのは、東京ではなかなかできない。地域が頑張っている姿を見て、私も元気づけられた。」と述べました。《首相官邸》

【連合・笹森清会長】菅氏を批判

「労働者の祭典」である連合系の第75回メーデーが29日、東京・代々木公園など21都県の会場で、約15万2000人(主催者発表)が参加して開かれた。

あいさつで笹森清会長は「景気が回復しているといわれているが、現場からはほど遠い。仕事のある人とない人との格差など社会構造の二極分化が確実に起きている」と指摘。サービス残業の撲滅や男女の均等待遇を課題に挙げた。

笹森会長は、菅直人民主党代表の年金保険料の未納問題に触れ「何とも言いようがない。残念だ」と批判し、国会議員全員が自ら保険料の納付状況を公開するよう求めた。

来賓としてあいさつした菅代表は「国民に不信感をもたらしたことは心からおわびします。ただ(未納は)わたしの意図するところではない」と年金制度の複雑さが未納の背景にあることを説明したが、参加者からは「払え」「辞めろ」とやじが飛んだ。《共同通信》

【イラク情勢】

イラク中部ファルージャを包囲する米海兵隊司令官は29日、包囲を続けてきたすべての米軍部隊が撤退し、旧フセイン政権軍幹部が指揮する新たなイラク人部隊が30日から治安維持のため市内に入ることで地元代表と合意したと明らかにした。AP通信などが伝えた。

ロイター通信によると、米軍の一部は既に29日に撤退を始め、地元警察幹部は30日に米軍の撤退が完了すると述べた。

しかし、同通信などによると、米軍は29日もファルージャの3カ所で空爆を行ったほか、散発的な銃撃戦も起きた。26日から4日連続の攻撃で、イラク人側の反米感情が高まっており、米軍の撤退が順調に行われるかどうか、予断を許さない情勢だ。

米軍の撤退が完了すれば、4月5日以来の米軍の包囲作戦で断続的な激しい戦闘が続いていたファルージャ情勢は当面、イスラム教スンニ派武装勢力と米軍の全面衝突は回避されることになる。《共同通信》

イラク南部サマワの陸上自衛隊の宿営地付近で29日午前2時すぎ、爆発音が2回あった。サマワの地元治安当局者らが、宿営地から200メートル先に砲弾が着弾しているのを確認した。隊員は宿営地内の退避壕や軽装甲機動車の中に夜明けまで数時間退避した。けが人が施設への影響はない。

4月7日夜にも陸自宿営地近くに砲弾が撃ち込まれており、現地の治安維持などを担当するオランダ軍などは、陸自を狙った連続攻撃の可能性もあるとみて調べている。《共同通信》

 

【この日の民主党】

菅代表、第75回メーデー中央大会に参加

民主党の菅直人代表は29日、東京・代々木公園で開催された連合主催の第75回メーデー中央大会に参加して連帯挨拶し、さらにメーデー特別企画として行われた「昼でもナマ討論」で年金改革、イラク問題などについて討論を交わした。

中央式典では、まず主催者を代表して連合の笹森会長が挨拶。「政府や経営団体は景気が着実に回復していると言うが、弱者と強者とへの社会構造の2極分化が進んでいる」とし、実態失業率が10%を越え、貯蓄ゼロ世帯が2割を越えていることなどを指摘しながら、仕事と暮らしが両立する社会をめざす社会改革の一翼を担おう、と呼びかけた。

また前日に衆議院厚生労働委員会で与党が年金法案の強行採決を行ったことについては「誠に遺憾で残念だ」とし、税制と社会保障制度を一体とする改革の必要を力説。政権交代を確実にするため参院選にも総力で取り組む決意を訴えた。

菅代表はまず、自らの国民年金脱退問題についてお詫びを述べるとともに、間違いを生みやすい現在の年金制度を公明なルールのもとに一元化する必要を改めて指摘。国民負担を増やし雇用を破壊する政府法案を廃案にするためにさらに奮闘する決意を述べた。

またイラク問題では、サマワ近辺も含めて現地の情勢はイラク支援特措法で言う「非戦闘地域」とはとても言えないとして自衛隊の撤退・退避を求めるとともに、国連主導の枠組みの中での貢献を新たに検討すべきだと主張。最後に参院選に向けた支援を訴えて挨拶を締めくくった。

式典後の「昼でもナマ討論」では、菅代表が笹森連合会長、福島社民党首、インサイダー編集長の高野孟氏(司会)と屋外でディスカッションを交わした。

年金問題をめぐって、制度改革の考え方を問われた菅代表は、政府の見通しの誤りによって今後100年間の年金給付の財源は470から480兆円足りない状況だとし、その不足を3%程度の消費税引き上げで賄うのが民主党案であるのに対して、政府案は主に厚生年金の保険料値上げによって賄うため現役サラリーマンと企業に負担が集中し、生活と雇用を破壊してしまう、と論じた。

また今後のイラク復興支援の課題については、権力移譲へ国連中心の枠組みをつくり、米軍は治安のサポートの役割まで引くこと、自衛隊は撤退し、国連から選挙監視・サポートなどの要請があれば改めて日本としての関与を検討すること、などを提案した。

最後に、参院選をいかに戦うかについて菅代表は、年金改革、イラク問題に加え、地方主権、農山村再生のプランをも掲げて取り組むとし、「小泉政権を信任しないという意思表示を訴え、改選過半数を獲得したい」と決意を述べた。《民主党ニュース》



4月29日 その日のできごと(何の日)