平成5585日目

2004/04/23

この日のできごと(何の日)

【小泉内閣】3閣僚が国民年金「未納」

中川昭一経済産業相と麻生太郎総務相、石破茂防衛庁長官の3閣僚は23日の閣議後の記者会見で、加入義務がある国民年金の保険料について、過去に払っていない期間があったことを明らかにした。未納期間は中川経産相が約21年、麻生太郎総務相が3年10カ月などで、3ともミスを認め陳謝した。閣僚の未納問題の発覚は、国会審議にも影響を与えそうだ。

閣僚の公的年金加入状況は、衆院厚生労働委員会の理事会で民主党が公開を要求、各閣僚が23日の会見で説明した。

中川経産相は1983年に旧日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)を退職し衆院議員に転身。国民年金への加入義務があったが、保険料を払っていなかった。週刊誌などの取材をきっかけに調べたところ保険料未払いに気づき先週、2002−03年の2年分を払ったという。

麻生総務相は旧経済企画庁長官に就任した96年に、それまで務めていた会社役員を退職、国民年金への加入手続きを取らなかったため、60歳になるまでの約3年10カ月が未加入となった。石破防衛庁長官も、誤って保険料の自動引き落としを止めてしまい、02年9月から未納になったと説明。なぜ、そうなったか確認しているとした。《共同通信》

衆院厚生労働委員会は23日夜、国民年金の保険料未納を認めた中川昭一経済産業相と麻生太郎総務相、石破茂防衛庁長官に出席を求めて質疑を行い、中川氏ら3閣僚は陳謝した。

これに対し、民主党の枝野幸男政調会長は「保険料を値上げする(年金制度改革関連)法案の提案者として失格だ」と引責辞任を要求したが、3閣僚は拒否。与党側も「法案と関係ない」(幹部) として、年金法案の採決を予定通り28日までに行う方針だ。

野党は週明けにも日本歯科医師会の汚職事件とともにこの問題を追及。ほかの閣僚と副大臣に未納者がいないか、政府に回答を迫る構えで、採決日程をめぐる攻防は一段と激しくなりそうだ。

これに関連して、坂口力厚労相は委員会で、26日中に閣僚に限り年金加入記録を提出する考えを示した。

中川氏ら3閣僚は未納について「払わないという意識があったわけではないが、自分のミスでありおわびする」と述べた。その上で辞任要求を「任命権のある小泉純一郎首相のご判断だ」(中川氏)などと突っぱねた。

閣僚の保険料未払い問題が23日朝に判明したのを受け、民主党は3閣僚の委員会出席が実現するまで法案審議に応しない姿勢を示した。このため、委員会は昼前から半日近く空転した。

福田康夫官房長官は23日の記者会見で、閣僚の国民年金保険料未納問題に絡み、自らの納付状況について「60歳当時は納付していた」と述べるだけで、それまでの期間に未納の時期があったかどうかについては「個人の情報」との理由で説明を拒否した。国民に保険料納付を強く求める中で、自らの情報の開示を拒む姿勢は「国民の理解を得られない」とも指摘されそうだ。

福田氏は23日午前の記者会見で自らの納付状況を質問され「60歳当時は納付していた」と述べた。しかし午後の会見で、それ以外の時期の未納の有無を問われると「個人の情報について、そういうことを申し上げる必要はない」「(閣僚であっても)個人は個人だ」などと説明を拒んだ。

福田氏は3閣僚の未納問題についても「さかのぼって払う方法があるのか」「そういう事実が起きちゃったんだから、しようがないでしょう」と聞き直りとも受け取れる発言を繰り返した。衆院厚生労働委員会の審議が一時中断したことも「審議の引き延ばしと映ることは避けるべきだ」と逆に野党を批判した。《共同通信》

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【競泳・日本選手権】

アテネ五輪代表選考会を兼ねた競泳の日本選手権第4日は23日、東京辰巳国際水泳場で男女各2種目の決勝などを行い、女子800メートル自由形で山田沙知子(コナミスポーツ)が8分23秒68の日本新記録で7連覇を果たした。山田の記録は昨年の世界選手権優勝タイムに0秒02に迫る好記録。2位の柴田亜衣(鹿屋体大)も日本水連が設定した標準記録突破で2位以内の五輪派遣条件を満たした。

男子200メートルバタフライは松田丈志(中京大)が第一人者の山本貴司(近大職)を抑え、1分56秒14で初優勝。松田、山本が五輪出場を決めた。松田は2日の同1500メートル自由形予選で出した5分9秒の日本記録には及ばなかったが、この種目も15分秒00で初制覇した。

女子200メートル個人メドレーは天野美沙(神奈川・桐蔭学園高)が2分16秒57で初優勝し、400メートルとの2冠を達成した。

男子200メートル背泳ぎ準決勝では、森田智己(セントラルスポーツ)が1分59秒10で日本記録を12年ぶりに更新。同200メートル平泳ぎ準決勝では世界記録を持つ北島康介(東京SC)は2分14秒03で24日の決勝に進んだ。《共同通信》

【プロ野球】

巨人は23日、甲子園球場で行われた阪神4回戦の三回二死無走者で、仁志が井川から左中間席に3号本塁打を放ち、開幕から18試合連続本塁打のプロ野球新記録をマークした。これまでの記録は1969年に阪急(現オリックス)が記録した17試合連続だった。

開幕戦を起点としない連続試合本塁打のプロ野球記録は、西武が86年8月14日から9月27日まででマークした35試合。セ・リーグ記録は77年に阪神が記録した23試合。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・自民党の安倍晋三幹事長は23日の記者会見で、政権担当3周年を26日に迎える小泉純一郎首相を「積み上げタイプではなく、トップダウンで決めていくリーダーシップ型の首相だ」と持ち上げた。ただ「時には議論を積み上げていく党と摩擦が起こる。首相はこうした摩擦熱をエネルギーに変えているのではないか」との分析も披露。党内融和や政府との関係に心を砕く女房役としては、首相に頭を冷やしてほしい時もあるというのが本音かも。《共同通信》

【北朝鮮・竜川駅列車爆発事故】死者数百人に

中国国に近い北朝鮮北西部の平安北道、竜川駅で22日起きた列車爆発事故について、英外務省スポークスマンは23日、平壌駐在の英国大使が北朝鮮当局者から得た情報として、死者が数百人、負傷者が数千人に達するとみられると語った。北朝鮮は国連など国際機関に援助を正式要請した。死傷者数はさらに増える恐れが強く、大惨事となった。

北朝鮮の政府関係者は共同通信に対し、列車に積まれていたダイナマイトが爆発したと確認、同日朝までの調べで死者が54人、負傷者は1249人に上ったと述べた。

同関係者によると、爆発で現場付近の1850戸の住宅が全壊、6350戸が部分倒壊したほか、公共施設12カ所が全壊、10カ所が部分的な被害を受けた。現場周辺では捜索・救助活動が続けられている。

米CNNテレビの電話インタビューに応じた平壌駐在のスウェーデン大使によると、北朝鮮政府は外交団に対し、事故は2つの列車の衝突ではなく、操車場で爆発物を積んだ貨車2、3台が移動中に電線と接触、火花で、爆発が起きたとし、23日夕の時点で約100人の遺体を収容したと説明した。

北朝鮮政府関係者によると、ダイナマイトは北朝鮮が国家的事業として進めている大規模な水路工事に使うものだった。

一方、韓国の丁世鉉統一相は23日、「単純な事故であり、特別な背景はない」と述べ、テロの可能性を否定した。

韓国の大韓赤十字社によると、北朝鮮の朝鮮赤十字会の調査班が平壌から現場に向かった。国際赤十字社の平壌事務所も要員を現場に派遣し、調査終了後、各国に正式に支援要請する方針という。平壌駐在の国連関係者も24日に現地調査をする予定。韓国の丁統一相は、北朝鮮の意向を確認した上で医薬品や生活必需品などの緊急救援物資を送る用意があることを明らかにした。

23日付の韓国紙、中央日報は韓国政府関係者などの話として、竜川駅には事故当時、多数の乗客を乗せた中朝間の国際列車が停車中だったと報じ、巻き添えとなった可能性を指南した。

中国国境に近い北朝鮮・竜川駅で22日起きた列車爆発事故は、訪中した金正日総書記が同駅を通過した約9時間後に発生したため、韓国では総書記通過に伴う長時間の運行制限が事故につながったのではないかとの見方が出ている。丁世鉉統一相は23日の会見で「単純な事故」と言明。テロなど特別な背景はないと指摘したが、韓国政府当局者は「書記の列車が通過し、運行制限が解除された後に起きている。解除後の混乱が事故につながった可能性が高い」と述べている。

丁統一相らによると、事故は22日午後2時ころ、引火性の油類を積載した貨物列車を竜川駅からの運行のため、本軌道に進入させようとした際に発生、衝突で大爆発を起こした。訪中を終えて金総書記が現場付近を通過したのは同日早朝とみられている。

北朝鮮では、金総書記が列車で移動する際は線路周辺に厳戒態勢が敷かれ、他の列車の運行などが厳しく制限される。《共同通信》

【中国】新型肺炎疑い患者死亡

中国衛生省は23日、北京市と安徽省でそれぞれ1人ずつ新型肺炎(SARS)の感染が確認され、さらに両地でそれぞれ1人ずつ、感染の疑い例があったと発表した。安徽省の疑い例の女性は既に19日に死亡していた。死亡した女性の感染が確認されれば、昨年7月に北京で感染者が死亡して以来、中国で初めてのSARSによる死者となる。

世界保健機関(WHO)が昨年7月に制圧宣言を出して以来、北京市と安徽省での感染確認は初めて。感染源は北京市にある中国疾病予防センターのウイルス予防所実験室の可能性が高く、衛生省は予防所を封鎖した。

ここが感染源と特定されれば「実験室感染」としてまん延を防げるが、感染者が発病後に列車で移動しており、広範囲な感染拡大の恐れも残っている。

北京市では感染者に密接に接触した188人のうち、家族や病院入院者ら5人が発熱症状を示し、市内の地壇病院に隔離された。安徽省でも117人の接触者を経過観察処置にし、うち1人が発熱症状を示している。

発表によると、安徽省で感染が確認されたのは26歳の安徽医科大学大学院生(女性)。ウイルス予防所実験室で研究を終えた後、安徽省に戻って肺炎症状を訴え、再び北京に列車で戻って健宮病院で治療を受けた。死亡したのはこの大学院生の母親で、娘に付き添って感染したとみられる。

北京市の感染者は22日に疑い例として報告された20歳の女性看護師で、大学院生が治療を受けた健宮病院に勤務。新たに感染の疑いが分かったのは31歳のウイルス予防所に勤務する男性だった。

北京で新型肺炎が確認された問題で、厚生労働省は23日、北京との間を往来する旅行者らに、注意を呼びかけるよう全国の検疫所に指示した。

厚労省検疫所業務管理室によると、北京に渡航する人には現地でうがいや手洗いをして感染予防に心掛けるよう注意喚起する。また、北京からの入国者には(1)発熱やせきなどの症状があれば申し出る(2)その後10日以内に症状が出た場合は電話で、保健所や医療機関に相談する―ことを促す。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、ヤンキースの松井秀喜外野手は23日、レッドソックス戦で3月31日の東京での開幕第2戦以来、15試合ぶりに右中間へ2号2点本塁打を放つなど4打数2安打と活躍した。だが、チームは宿敵に大敗した。

マリナーズのイチロー外野手はレンジャーズ戦で4打数2安打3得点、長谷川滋利投手も好救援したがチームは3連敗。メッツの松井稼頭央内野手はカブス戦で3試合ぶりに安打を放ち4打数2安打。パドレスの大塚晶則、ホワイトソックスの高津臣吾両投手もそれぞれ救援で無失点。カージナルスの田口壮外野手は守備だけの出場だった。

イントディアンスは23日、傘下の3Aバファローに所属する多田野数人投手のメジャー初昇格を決めた。日本人大リーガーは21人目で、日本のプロ野球を経験しない選手では鈴木投手(現オリックス−マック鈴木)に次いで2人目。多田野は24日のデトロイトでのタイガース戦から合流する。

多田野は東京六大学リーグ通算20勝を挙げた右腕で、昨年インディアンスとマイナー契約。今春は招待選手としてメジャーキャンプに参加したが、開幕ベンチ入りは果たせなかった。今季はマイナーリーグで2試合に先発し、0勝2敗の成績。《共同通信》

【この日の民主党】

[衆院厚労委]3閣僚の年金保険料未納問題で中断

衆議院厚生労働委員会で23日、政府提出の年金関連3法案と民主党提出の年金抜本改革推進法案について審議が行われ、民主党の枝野幸男政調会長が、同日発覚した現職3閣僚の国民年金保険料未納付問題を追及。「現内閣に国民に負担を求める法案を提案する資格はない。3閣僚にここで答弁させよ」と求め、委員会審議は中断した。

保険料の未納が発覚した現職閣僚は、中川昭一経済産業相、麻生太郎総務相、石破茂防衛庁長官の3人。各大臣が記者会見して認めた。枝野政調会長は、「国民の4割が未納であることが問題になっている時に、そこに法案提出者が3人も含まれていた。本来、大臣の納付状況などは確認してから提出すべきだ。この内閣には提案者の資格はないし、法案も審議に値しない」と厳しく批判。坂口厚労相は「多くの大臣がいる。過去の経緯はいろいろあったんだろう」などとしどろもどろに答弁したが、枝野政調会長は3閣僚の釈明と全閣僚の納付状況の公開を強く要求した。

また、枝野政調会長に先立って質問に立った長妻昭議員は、5兆円を超える年金保険料が「福祉の増進」という名目で年金支払い以外に使われていたことに国民の批判が集まっているにも関わらず、今回の政府法案でも同様の流用が可能になっていることを指摘。その上で、平成16年度予算で保険料から支出されることになっている「コンピュータ予算」647億円の内訳を質したが、森副厚労相が答えなかったため、長妻議員は質問を保留した。

[衆院国交委]政府の道路公団民営化法案を可決

衆議院国土交通委員会で23日、政府提出の道路公団民営化関連4法案および民主党提出の高速道路事業改革基本法案について、小泉総理出席の質疑が行われ、民主党から岩國哲人『次の内閣』ネクスト国土交通相、古本伸一郎議員が質問に立った。

岩國議員は冒頭、3大臣が国民年金の保険料を支払っていなかったことを取り上げ、首相に感想を求めた。小泉首相は「詳しくは知らないが、払ってなければ払っていただきたい。信頼ある行動をしてもらいたい」と答えた。

岩國議員は6つに分割される新会社が上場できるという見通しの根拠について「いつ誰から、聞いたのか」と質した。首相は「覚えはない。識者から可能との話を聞いた」と答え、民営化委員会の答申ではないことを認めた。岩國議員はさらに、新会社の債権に政府保証がつくこと、プール制によって利益の調整もされることを問題にし、これでは民間会社とは言えないと断じた。

また、上下分離されることで、会社が通行料収入ではなく、サービスエリアなどで収益をあげることになることを取り上げ、高速道路を建設も所有もしない会社が高速道路会社と名乗るのは羊頭狗肉だとした。これに対して首相は「現に高速道路を持っている」と法案の中身を理解していない答弁。このため岩國議員はさらに「首相は夢の中で上下一体と思っている」と批判した。

古本議員は道路は公共財、国家であるとの観点から、民営化にはなじまないと政府案を批判した。

この後、民主党の奥村展三議員が民主党案に賛成する立場から討論に立ち、45年での償還計画の収入見込みなどが示されていないなどの政府案の根本的矛盾を突いたが、採決では政府案が与党の賛成多数で可決された。なお、自民党、民主党、公明党の3党により、新会社が国民に対して経営、財務状況を開示することなどを内容とする附帯決議が提出され、可決された。

[衆院本会議]金融機能強化特措法案を可決

衆議院本会議で23日、金融機関に対する公的資金の予防的注入を可能にする政府提出の「金融機能の強化のための特別措置に関する法律案」など2法案と金融システム全体の健全化を一気に断行する民主党提出の金融再生ファイナルプラン関連2法案(「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律等の一部を改正する等の法律案」「金融再生委員会設置法案」)の採決が行われ、政府案が与党などの賛成多数で可決された。

討論に立った民主党の島聡議員は「予防的資本注入といえば聞こえがいいが、実際には個別金融機関の救済が目的。個別金融機関救済のための公的資金投入はすべきでないとしてきた政府の姿勢に矛盾する」と指弾。また、お上主導での地域金融機関の合併推進は地域経済の活性化につながらないこと、かつての護送船団式裁量行政を復活させる恐れがある点などを指摘。「個別金融機関の救済という欺瞞の金融行政でなく、金融機関全体の健全化を断行しようと政策が民主党案だ」として、民主党案を実行すれば金融システムは半年以内に健全化し、中小企業への貸し渋り、貸し剥がし解消につながると強調した。

続いて内閣提出の「地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法立案」の質疑が行われ、民主党の城井崇議員が質問に立った。城井議員は法案にある「地域運営学校」について、「仕組みは評価するが中身がない。運営の際に問題を引き起こす危険性が高い」と指弾。形骸化が進んでいる教育委員会に運営権限を委ねるのでなく、学校現場への権限委譲・集中が必要だと指摘した。

「衆院補選手応え感じる」岡田幹事長

民主党の岡田克也幹事長は23日の定例記者会見で、25日投票の衆議院補欠選挙について「広島、埼玉は感触としては悪くない。何とかして当選に向けて努力したい」と、残り2日間も全力を傾けることを明らかにした。

また、年金法案の審議に関して「働く人のみならず、経済界からも反対の声が政府案にはある。十分に審議されたとは言えない。これほどおざなりで採決という話は聞いたことがない。小泉内閣の姿勢が問われる」と政府の姿勢を批判、さらに3大臣が国民年金の保険料を払っていなかったことについて「論外。責任者であることの自覚がない。政府の責任を追及していく」として、追及の手をさらに強めていくこと明確にした。

[衆院厚労委]3大臣が保険料未納を陳謝 辞任は拒否

現職閣僚の国民年金保険料未納問題をめぐって中断していた衆議院厚生労働委員会の23日の審議は、夜に入って再開し、民主党の枝野幸男政調会長の求めに応じて出席した中川経産相、麻生総務相、石破防衛庁長官の3大臣が保険料未納を陳謝した。

審議の冒頭、3大臣が釈明。麻生総務相は3年10カ月分、石破防衛庁長官は1年5カ月分、中川経産相に至っては21年分の保険料が未納であったことを認め、「申し訳ない」「お詫びする」などと述べた。これに対して枝野政調会長は、「事の本質を理解していない。自分が義務を果たしているかも確認しないで国民に値上げをお願いする法案に署名していることの政治的責任をどう考えるのか」と厳しく追及し、3大臣に辞任を求めた。しかし、3大臣は「辞任するつもりはない」(麻生)「小泉総理が判断されること」(中川、石破)などと居直った。

また枝野政調会長は、「未納者に強制徴収をかけ、保険料を使って納付のキャンペーンまで展開しながら、実は足元に3人も未納者がいたなどということが許されると思っているのか」と厚労省の責任も追及。しかし、坂口大臣は「反省して、さかのぼって2年分は払っている。それ以上してもらうことはない」などと責任感のない答弁に終始した。枝野政調会長は、26日までに副大臣を含めた全閣僚の納付状況をあらためて確認し、間違いがあれば公表することを坂口大臣に確約させた。《民主党ニュース》



4月23日 その日のできごと(何の日)