平成5539日目
2004/03/08
この日のできごと(何の日)
【金沢大学】教授がセクハラ
金大は8日、女子大学院生にセクシュアル・ハラスメント(性的嫌がらせ)をしたとして大学院自然科学研究科の50代の教授を停職3カ月の懲戒処分とした。
金大によると、男性教授は昨年6月、学会の出先で女子大学院生を打ち合わせと称してホテルの自室に呼び出し、上半身を触ったり、性的な言葉を掛けるなどしたとされる。セクハラ行為による懲戒処分は金大で初めてで、中村信一副学長は会見で陳謝した。
金大側は昨年9月に女子大学院生からの訴えを受けセクシュアル・ハラスメント調査委員会を設置、学内で事実調査を行い、同教授のセクハラ行為を認定した。社会的信用を大きく損ねた責任は重いと判断し、7日の臨時評議会で男性教授の懲戒処分を決めた。教授本人もセクハラ行為を認め、昨年10月に大学を通じて書面で女子大学院生に謝罪したという。
ただ、セクハラ行為に際して男性教授が飲酒していたのかなどの細かい事実関係は「聞いていない」としており、女子大学院生が登校できなくなる状態になったか、慰謝料の有無などは「被害者のプライバシー保護のため一切言えない」としている。
8日会見した鹿野勝彦セクシュアル・ハラスメント総括相談員は「大学にはセクハラが起こる構造的な問題があり、その構造は払しょくはされていない」と述べ、新年度は大学院生向けのセクハラに関する研修を行うなど、再発防止に努めるとした。
金大では2001年にも医学部の男性助教授が複数の男子学生を裸にしたり体を触るなどのセクハラ行為があった。《北國新聞》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【小泉純一郎首相】スウェーデン首相と会談
平成16年3月8日、小泉総理は総理大臣官邸で、スウェーデンのパーション首相と首脳会談を行いました。
席上小泉総理は、「スウェーデンは日本人にとって非常に好きな国の一つ。我が国では福祉国家として知られ、日本の国会議員は福祉政策というとスウェーデンを視察に訪れるほどです。」と挨拶しました。
会談で両首脳は、イラク人道復興支援について、国際社会の協力が重要、との認識で一致しました。
また、北朝鮮問題で小泉総理は、スウェーデンが北朝鮮との国交があることを踏まえ、「国際社会の一員となることが北朝鮮の安全と繁栄に重要である、とのメッセージを伝えてほしい」、とパーション首相に対し要請しました。このほか、二国間の政治的・経済的関係の強化についても協議を行いました。《首相官邸》
【小泉純一郎首相】韓国・潘基文外相と会談
小泉純一郎首相は8日夕、韓国の潘基文外交通商相と首相官邸で会談し北朝鮮の核開発問題について「検証可能で後戻りできない完全な核放棄」との方針で平和的解決を目指すことで一致した。日本、韓国、米国が緊密な連携をとっていくことも確認した。《共同通信》
【鳥インフルエンザ問題】
8日午前7時40分ごろ、鳥インフルエンザ感染が確認された京都府丹波町の養鶏場を経営するA農産本社がある兵庫県姫路市の鶏舎近くの空き地で、会長(67)と同社監査役の妻(64)が首をつって死んでいるのを女性従業員(53)が見つけた。
現場の状況や近くにある自宅から「大変ご迷惑をおかけしました」と書かれた遺書のようなものが見つかり、姫路署は自殺とみている。《共同通信》
【長野県山口村】岐阜県へ
県境を越えた合併を目指している長野県山口村と岐阜県中津川市は8日、同市で合併協定調印式を開き、山口村の加藤出村長と同市の中川鮮市長が協定書に署名した。
県境の変更を伴う今回の合併は、両市村議会での議決後も、両県議会の議決、総務相の告示などが必要だが、手続きはスムーズに運ぶ見通し。山口村は来年2月13日に中津川市に編入、「平成の大合併」で初の県境越え合併が実現する。《共同通信》
【自衛隊イラク派遣】
イラク南部サマワで活動する陸上自衛隊の宿営地の借地料交渉が合意に至ったことを受け、陸自側が地主の属する2つの地元部族から計16人を宿営地の警備員として仮採用したことが8日分かった。複数の部族関係者らが明らかにした。
1月の先遣隊到着以来、地元住民を警備員として雇い入れたのは初めて。交渉を通じ部族側への信頼感が高まった結果だが、安全確保の観点からはリスクも抱え込むことになる。
部族関係者らによると、陸自側と地主代表は2月末、賃借料を2500平方メートル(0.25ヘクタール)当たり200ドルとすることで合意。宿営地全体で年間、約28万ドル(約3000万円)を支払うことになった。
地主側は交渉の際、自分たちの属する2部族の関係者を宿営地の警備員として雇い入れるよう要求。陸側は検討の末に「これを受け入れ、月給200ドルで計16人を仮採用した。
16人は3月から1日8時間、4交代制で宿営地入り口などの警備を始めており、順調に実績を積めば、近く正式採用される見通し。地主側は「16人の雇用は賃借料合意の見返り」と受け止めている。
人口約20万人のサマワでは労働人口の60%以上が失業中とされ、日本の人道復興支援に伴う新規雇用創出が治安維持のためにも期待されている。採用に慎重さを要する警備員に地元住民を充てたことで、建設作業員ら他職種の雇用にも弾みがつくと地元では期待されている。《共同通信》
【中国】憲法改正へ
中国憲法に、私有財産の保護強化と初の人権保障規定を明記、共産党の存立基盤を私営企業家を含む幅広い階層に広げた「三つの代表思想」を国家の指導理念に加えた改正案を、王兆国・全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会副委員長が8日、全人代会議に提案した。14日に採択される見通し。
憲法改正は5年ぶりで私有財産権や人権といった市民生活の基礎的な権利を保障。今回の改正が直ちに本格的な政治改革につながる可能性は低いものの、胡錦濤指導部の国民本位の「親民路線」を反映した提案となった。持続的な経済成長のため、外国との合弁を含む私営企業の権利保障が不可欠との胡指導部の判断も働いたとみられる。
序文と12の条文にわたる改正案は、あいまいだった財産権に関する13条を全面的に改め「合法的な私有財産は侵害されない。国家は公民の私有財産権と継承権を保護する」と修正。33条に「国家は人権を尊重し保障する」との文言を新たに盛り込んだ。
また、民間経済に関する条文では「国家は指導、監督、管理する」との規定を「国家は奨励、支持、指導する」と修正、より自由な企業活動を認めた。80条にある「戒厳令の公布」を「緊急事態の宣言」とソフトな表現に改めた。
1982年に制定された現行憲法の改正は、鄧小平理論をマルクス・レーニン主義、毛沢東思想と並ぶ指導理論に加えた99年に次いで4回目。《共同通信》
【この日の民主党】
野党3党で公益開示法案を共同提出
民主党をはじめ野党3党は8日、行政機関における公益通報者の保護などを規定した「国の行政運営の適正化のための公益通報に関する法律案」(公益開示法案)を共同の議員立法として参議院に提出した。
同法案は、行政の不正・腐敗を早期に是正することを目指すもの。国の行政機関に不正・不当な運営が認められる場合、国民または職員は、「行政適正化委員会」に告発できるとし、告発によって不利な処罰を受けないように保護する内容。
提出者の櫻井充議員は提出後の会見で、政府が提出しようとしている公益通報者保護法案について、「内部通報のハードルを高くし、むしろ内部通報ができなくするようなもの」と批判。また、政府案が民間も対象に含めているのに対し、野党としては民間を対象にした法案を別個に提出する方向で早急に対応する考えを示した。
[参院決算委]弱者支援、年金保険料問題に切り込む
参議院決算委員会が8日開かれ、2002年度決算に関する全般質疑が行われた。民主党・新緑風会から円より子議員、関連で松井孝治議員が質問に立った。
円議員は母子世帯の就労支援、生活保護・ホームレス問題、児童虐待問題などを取り上げ、「小泉改革がいかに社会の弱者に痛みをもたらしているか」を追及した。
円議員はまず、失業率が9%、臨時雇用・パート率が4割、年間平均所得が一般・高齢者世帯の5割以下、低金利の母子貸付金の償還率低下など母子世帯の厳しい経済状況を指摘。また、昨年作られた母子家庭の母親の就労支援のための自立支援教育訓練給付金制度が中核市や政令市で全く実施されていない実態を挙げ、「小泉内閣の三位一体改革によって地方財政がますます苦しくなって教育、福祉など暮らしに密着したものの予算を削らざるを得ないからだ」と批判した。
また児童虐待問題では貧困や失業、母親の孤立化、父親の無関心・放任によって「誰でも鬼のような母親・父親になり得る」として、育児休業取得の奨励や地域のネットワークの必要性を力説した。これらの質問に対し小泉首相は、人ごとのようなはぐらかし答弁に終始した。
松井議員は、5兆6300億円にも上る厚生労働省の保険料の保険金以外への支出、これを生み出す構造としての高級官僚の天下り問題などを質した。
とりわけ松井議員は、問題になったスパウザ小田原が中止にならなかったのは、理事長に元事務次官がおさまっているからで、ここの構造にメスを入れなければ問題の解決にならないと迫った。小島人事院総裁は現行では「チェックは無理」と率直に答弁。小泉首相も「各般の意見を聞き、見直してもいいのでは」と答弁、官僚の天下りにメスを入れる考えを示した。
また、スパウザ小田原の収益還元法による計算では16億円の価値があったが、なぜ8億円なのかを質した。坂口厚労相は「小田原市に売った。そこから先は知らない」と答弁。松井議員は「公共目的で半額ということだが、リゾート&スパがどうして公共目的なのか」と迫ったが明確には答えなかった。《民主党ニュース》