平成5420日目

2003/11/10

この日のできごと(何の日)

【保守新党】自民党に合流へ

保守新党は10日、衆院選での惨敗を受け、解党した上で自民党に合流することを決めた。19日にも召集予定の特別国会前の合流に向け、手続きを急ぐ。これにより小泉政権は自民、公明両党による2党連立になる。

自民、公明、保守新の与党3党は10日午後、国会内で党首会談を開き、小泉純一郎首相(自民党総裁)の下で連立政権を維持する方針を確認、19日に特別国会を召集し、首相指名の後、直ちに第2次小泉内閣を発足させる方向で調整に入った。小泉首相は会見で全閣僚をそのまま起用する意向を表明した。

党首会談後、首相は落選した熊谷弘代表の代わりに出席した保守新党の二階俊博幹事長に対し、自民、保守新両党の合流を提案した。二階氏は最高顧問の海部俊樹元首相らと協議し受諾を決定、10日夜の記者会見で「両党が合流して国民に約束した政策を具体的に実行することが国家、国民のためだ」とする党声明を発表した。

保守新党は衆院解散時の9人が今回の選挙で4人に激減し、党存亡の機に立たされた。二階氏は「政治には一刻も停滞が許されない。速やかに対応したい」と、早急に解党などの手続きに入る考えを示した。合流には衆院4人、扇千景前国交相ら参院3人が参加する見通し。自民は衆院で単独過半数となる。

党首会談に先立ち、首相は自民党本部で記者会見し、衆院選で改革推進の基盤ができたとの認識を示した。《共同通信》

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【プロ野球】

巨人は10日、ダイエーから無償トレードで獲得した小久保裕紀内野手(32)と2年契約を結んだ。年俸は今季と同額の2億1000万円。背番号は川相内野手がつけていた「6」と決まった。

契約後に東京都内のホテルで会見に臨んだ小久保は「ようやく巨人の一員としてスタートが切れる。緊張していますが、澄み切った気持ちです」と語った。今季は開幕前に右ひざを痛めて公式戦に出場できなかった。通算227本塁打の大砲は、新天地で「40本塁打を目指したい」と目標に掲げた。

また小久保は来季、順調に出場すればフリーエージェント(FA)の権利を取得する。しかし「その権利を封印しました。(3年目以降も)行使はしません。第2の野球人生を巨人で全うしたい」と表明した。(金額は推定)《共同通信》

【大相撲】

大相撲九州場所2日目(10日・福岡国際センター)連覇を狙う朝青龍、休場明けで今場所に進退を懸ける武蔵丸の両横綱が、相次いで敗れる波乱の土俵となった。朝青龍は平幕栃乃洋の寄りの速攻に土俵を割り、武蔵丸は関脇旭天鵬の寄りに屈した。栃乃洋は9個目の金星獲得。

大関陣は栃東が場所後の大関昇進を目指す関脇若の里を取り直しの末に押し出し、千代大海も闘牙を押し出して、ともに2連勝。かど番の2大関は魁皇が新小結岩木山をはたき込んで初日を出したが、武双山は琴光喜に引き落とされて2連敗。小結高見盛は土佐ノ海を押し出して1勝1敗とした。《共同通信》

【サッカー】

日本サッカー協会は10日、国際親善試合キリンチャレンジ・カップのカメルーン戦(19日・大分総合競技場)の日本代表選手23人を発表した。

海外組は中田英寿(パルマ)高原直泰(ハンブルガーSV)ら主力に加え、9月のチュニジア、ルーマニア戦に続き藤田優哉(ユトレヒト)が選出された。レッジーナの中村俊輔はコンディショニン不良のため招集を見送られた。

けがで代表を外れていた宮本恒靖(G大阪)、GKでは川口能活(ノアシェラン)に代わり都築龍太(浦和)がともに復帰した。《共同通信》

【テニス】

女子テニス協会(WTA)ツアーの今季最終戦、WTAツアー選手権最終日は10日、ロサンゼルスで行われ、ダブルス決勝に臨んだ杉山愛、キム・クライシュテルス組(ワコール、ベルギー)は、ビルヒニア・ルアノパスクアル、パオラ・スアレス組(スペイン、アルゼンチン)に4−6、6−3、3−6で敗れ、準優勝にとどまった。

杉山組の賞金は1人6万2500ドル(約680万円)。杉山のダブルスの世界ランキングは現在の1位から3位に落ちる見通しとなった。

シングルス決勝は、クライシュテルスがアメリ・モレスモ(フランス)に6−2、6−0で圧勝、2年連続2度目の優勝を果たした。ツアー今季9勝目、通算19勝目で、賞金100万ドル(約1億800万円)を獲得した。《時事通信》

【MLB】

米大リーグの新人王が10日発表され、ア・リーグはロイヤルズのアンヘル・ベロア遊撃手(25)が受賞し、ヤンキースの松井秀喜外野手(29)はわずか4点差で2位だった。松井はこれで大リーグ1年目の公式行事を全て終え、今月20日をめどに帰国する。

記者28人による投票の結果、松井は10人から1位票を集めるなど84点を獲得した。だが、松井を上回る7本塁打、21盗塁をマークし、好守も誇るベロアは1位票12を含む88点で大接戦を制した。ベロアはドミニカ共和国出身でメジャー3年目。

ナ・リーグは14勝6敗を記録したマーリンズの左腕、ドントレル・ウィリス投手(21)が選ばれた。《共同通信》

【自民党・山崎拓副総裁】辞職

衆院選で落選した山崎拓自民党副総裁は10日、党本部で小泉純一郎首相(党総裁)に副総裁の辞職願を提出、受理された。山崎氏は小泉首相ら党執行部のメンバーに「大変申し訳なかった」と述べた。

首相が「捲土重来を期すべきでないか」と再起を促したのに対し、山崎氏は「分かりました」と答えた。山崎氏は記者団に政界引退について「考えていない」と否定した。《共同通信》

【自民党】田中真紀子前外相の離党届を受理

自民党は10日、衆院新潟5区で党公認候補に対抗し無所属で出馬、当選した田中真紀子前外相が提出していた離党届を受理した。田中氏への対応については、党執行部が党紀委員会から一任を受けており、安倍晋三幹事長らが協議して決めた。《共同通信》

【民主党】政権交代へ基盤強化

民主党は10日夕、党本部で役員会を開いた。菅直人代表は「次の総選挙を目指してしっかり体制をつくらないといけない」と述べ、政権交代実現に向け、衆院選での躍進をバネに各選挙区で支持基盤の強化に取り組むよう指示した。

また19日に召集される方向の特別国会で、小泉純一郎首相の所信表明演説と代表質問、予算委員会審議を行うよう与党側に申し入れることを確認した。実現すれば、菅氏が質問に立ち、主にイラクへの自衛隊派遣問題で、派遣反対の立場から首相との対決姿勢を鮮明にする考えだ。

役員会ではこのほか、来年の参院選や次期衆院選に向けて、今週中にも選挙対策本部などで今回の衆院選の総括を行うことを決めた。「自民党に比べて格段に弱い」(小沢一郎氏)とされる日常的な地元活動の強化策をまとめ、党内で徹底を図る。

党役員人事については菅氏と岡田克也幹事長に一任され、特別国会終了後に「次の内閣」(ネクスト・キャビネット)の各大臣を含め見直しを行うことになった。当面の焦点は衆院副議長人事で、党内では当選10回の中野寛成副代表らの名前が浮上している。

党役員人事で、菅氏らは小沢氏ら旧自由党幹部を執行部に迎え、一体感を高めたい意向だ。《共同通信》

【社民党】土井党首、続投へ

衆院選で議席数を激減させた社民党の土井たか子党首は10日、当面続投する方向となった。

同党は議席数が過去最低となる惨敗を喫したが、土井氏の知名度に依存する「土井党」の性格が強く、党首を辞任した場合「解党状態」(党関係者)となりかねない。

土井氏本人は進退について明言を避けているが、土井氏に近い同党幹部は同日、こうした事情を指摘し「党首辞任の選択肢はない」と述べた。別の幹部も「敗北の責任をすべて党首に負わせるのは気の毒だ」と強調した。

混乱回避を優先した格好だが、党内から土井氏の責任を問う声が上がる可能性もあり、土井氏は11日午後の三役会議などで、幹部の意見を聞いた上で最終判断する。《共同通信》

【WTO】米の鉄鋼輸入制限は違法

世界貿易機関(WTO)の紛争処理上級委員会は10日、米国の鉄鋼緊急輸入制限(セーフガード)はWTO協定に違反すると認定した最終報告書を関係国に配布した。訴えていた日本や韓国、欧州連合(EU)など8カ国・地域の主張を認める内容。

米国と日欧などが激突する大型通商紛争となった米鉄鋼セーフガード問題は、WTOを舞台とした紛争処理プロセスが終結。今後米国の出方次第では報復合戦に発展する恐れも出てきた。

米国が昨年3月に発動した鉄鋼セーフガードは3年間の時限措置で、継続、撤廃は大統領が最終決定する。日本、EUなどは、撤廃されなければ、米国からの輸入品に報復関税を課すなど対抗措置をとると警告している。

ブッシュ米大統領には来年の大統領選を控え産業界の支持を固めたいとの思惑もあり、国際的な自由貿易ルールの順守と国内産業保護をどう両立させるかの難題に直面している。《共同通信》



11月10日 その日のできごと(何の日)