平成5399日目
2003/10/20
この日のできごと(何の日)
【日ロ首脳会談】
小泉純一郎首相は20日午前、バンコク市内のホテルでロシアのプーチン大統領と会談し、北朝鮮が核開発計画放棄の見返りとして求めている「安全の保障」について配慮が必要との認識で一致、関係国が緊密に協議することを確認した。
両首脳は6カ国協議の継続も確認、首相は日本人拉致事件の解決でロシア側の協力を要請した。
首相は平和条約締結に向け、北方領土問題について「政治的決断はわれわれ首脳が行わなければならない」と強調。条約交渉の環境整備のため有識者が協議する「日ロ賢人会議」を設立することで合意した。
カシヤノフ首相の12月中旬の訪日も確認。来年3月の大統領選でのプーチン氏再選を前提に、早期の訪日を招請した。大統領はイラク復興支援をめぐる日本の資金拠出を評価した。《共同通信》
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【皇后陛下】69歳の誕生日
皇后さまは20日、69歳の誕生日を迎えられた。宮内記者会への文書回答で、拉致被害者の帰国一年に触れ「長い断絶の時を経、恐らくは私たち誰もが十分には察しきれない悲しみを内に持ちつつ、日本の社会に再適応する困難に耐えていることを忘れてはならないと感じています」と気遣った。
昨年は拉致事件に「驚きと悲しみとともに、無念さを覚えます」とつづっていた。
一年を振り返る中で「心の痛むこと」として、地震や台風などによる被害を挙げ、冷夏で苦しむ農家の人々や、避難生活が続く三宅島民のことを案じた。
天皇陛下の1月の前立腺がん手術に関する質問には「初めての経験が多く、心細い日々でした」「何回となく、これは夢の中の出来事で、今にほっとして目覚めることができるのではないか、と願ったことでした」と当時の不安な胸中を明らかにした。
がんが完治していない可能性を示す血液検査結果が発表されたことを受けて「少しずつ陛下のご負担の軽減を図っていってくれるよう願っています」とされた。《共同通信》
【GMグループ】首脳共同会見
米国のゼネラル・モーターズ(GM)と同グループのいすゞ自動車、スズキ、富士重工業の4社首脳は20日、東京モーターショー開催を前に都内で共同記者会見し、「中国やインドなど、アジア・太平洋地城を中心とする新興市場で連携を強化する」(リチャード・ワゴナーGM会長)との考えを示した。
ワゴナー会長は「中国では4社すべてが現地との合弁会社を持っており、アジア太平洋地域で4社合計の市場販売シェア(占有率)が17%を超えている」と指摘。また、アジア・太平洋地域で共同購入している部品やサービスなどの数が去年に比べ30%以上増え、10%以上コスト削減ができたと強調した。
記者会見では、いすゞの井田義則社長が、オペル車に対するいすゞのディーゼルエンジン供給などの成果を紹介。鈴木修ズズキ会長は、GMの協力で燃料電池を搭載した軽自動車の開発に成功したと述べた。竹中恭二富士重工業社長す。サーブとの関係強化方針を示した。
ワゴナー会長は「今後は4社共通のプログラムを増やしたい」と語った。《共同通信》
【東京株式市場】
週明け20日の東京株式市場は、外国人投資家の買い意欲が強く、日経平均株価(225種)は3営業日続伸。終値は前週末比123円83銭高の1万1161円71銭と年初来高値を交信、終値としては昨年6月13日以来、約1年4カ月ぶりに1万1100円台を回復した。
全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)も、11.00ポイント高の1105.59と3営業日続伸、1100台に乗せ、年初来高値を更新した。出来高は約18億株。《共同通信》
【プロ野球】
プロ野球創設期の名投手、故沢村栄治氏を記念した「沢村賞」選考委員会が20日、大阪市内のホテルで開かれ、セ、パ両リーグでそれぞれ最多の20勝を挙げた阪神の井川慶、ダイエーの斉藤和巳両投手がともに初受賞した。
2投手受賞は1966年に阪神の村山と巨人の堀内が選ばれて以来2度目。《共同通信》
【東電OL殺害事件】最高裁、ネパール人被告の上告棄却
東京都渋谷区で東京電力の女性社員=当時(39)=が殺害され現金を奪われた「東電OL殺害事件」で、最高裁第三小法廷(藤田宙靖裁判長)は、強盗殺人罪に問われたネパール人の元飲食店従業員A被告(37)の上告を棄却する決定をした。決定に関与したのは4人の裁判官で全員一致の意見。一審の無罪判決を破棄し、無期懲役とした二審判決が確定する。決定は20日付。
被告と犯行を結びつける直接証拠がなく、被告側は一貫して無罪を主張。一、二審判決は「状況証拠の評価」が結論を左右した。二審判決でさえ「未解明な点はある」と指摘したが、最高裁の判断は示されず、疑問を残しての決着となった。《共同通信》
【民主党】女性向けマニフェスト発表
民主党は20日、マニフェスト(政権公約)の中から子育て、年金関連など主婦層の関心の高い分野を抜き出した新たなパンフレット「マニフェスト・暮らしを考える編」を発表した。ポケットサイズで約400万部を作成、各地の街頭演説や集会などで配布する。
幼稚園と保育園の一元化や学童保育施設の増設など、子育て環境の改善をアピールしている。《共同通信》
【田中真紀子前外相】自民離党の意向
28日公示の衆院選に新潟5区から無所属で出馬する意向の田中真紀子前外相は20日、新潟県長岡市内で開いた後援会幹部との会合で、「すっきりして出馬したい。離党せざるを得ない」として、自民党を離党する考えを表明した。同時に「ひとりで頑張る。新党はまったく考えていない」と述べ、新党結成や民主党など他党との連携は否定した。
出席者からは「今のまってまでいい」「党に残っていれば同情論も出てくる」など自重を求める意見も出たが、最終的な対応は田中氏に一任した。ただ、後援会内では慎重論が根強く、田中氏が離党に踏み切るかどうかなお流動的との見方もある。
田中氏は公設秘書給与流用疑惑で、自民党党紀委員会の処分で来年6月まで党員資格を停止されている。詐欺容疑で告発されたが、東京地検が不起訴処分としたのを受け、衆院選出馬準備を本格化。その際の記者会見で、自民公認候補に対抗しての出馬に伴い党除名など新たな処分が予想されることに自ら言及、「いろいろなオプションがある」として自民党離党にも含みを残していた。《共同通信》
【北朝鮮】ミサイル発射
韓国合同参謀本部は20日、北朝鮮が同日正午ごろ、同国北東部海洋地域(日本海側)で、ミサイルを発射したことを明らかにした。ミサイルの種類は不明だが、同本部当局者は「保有している既存の地対艦ミサイルの性能を改良するための試験発射の一環と推定される」とした。
当局者はさらに「毎年定例的に行われている活動で、今年に入り似たようなミサイル発射訓練が2、3回あった」と述べたが、ミサイルの種類や発射地域などの詳しい内容については明らかにできないとした。
日本政府は事実関係の確認を急いでいるが、タイのバンコクでアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれ、北朝鮮問題への対応も協議されていることから「一種のけん制ではないか」(日本外務省幹部)との見方も出ている。《共同通信》
【日韓首脳会談】
小泉純一郎首相は20日午前、バンコク市内のホテルで韓国の盧武鉉大統領と会談し、日韓自由貿易協定(FTA)締結に向けて、2005年内の実質的な交渉終結を目標に年内に交渉を開始することで合意した。
両首脳は、北朝鮮の核開発問題の平和的解決に向けた6カ国協議が重要との認識で一致。大統領は「6カ国協議には日本の参加が必要であり、この問題が長引けば日本はますます重要な役割を果たすだろう」と述べ、日本の参加の必要性を強調。さらに「核問題とともに拉致問題も重要だ」と指摘し、核開発と拉致問題の包括的な解決を目指す日本の立場に理解を表明した。
両首脳は相手国に長期赴任したビジネスマンが年金の「二重払い」を回避できるようにするための日韓社会保障協定の早期発効を目指すことでも合意。両国間の交流を円滑にするため、韓国から日本を訪れる場合の査証(ビザ)免除や、韓国・金浦、羽田両空港の間の航空便の運航実現に引き続き努力することも確認した。《共同通信》
【日中首脳会談】
小泉純一郎首相は20日午前、バンコク市内のホテルで中国の胡錦濤国家主席と会談した。両首脳は北朝鮮の核問題の平和的解決に向け6カ国協議を継続し、北朝鮮の求める「安全の保証」への対応を検討することで一致した。
胡主席は歴史認識問題で「戦争被害国の国民感情を傷つけないことが極めて重要だ」と指摘、首相の靖国神社参拝を念頭に日本側の姿勢に注文を付けた。途絶えている両国首脳の相互訪問には言及せず、中国側の厳しい姿勢を示唆した。
首相は日本人拉致事件の解決に協力を要請。主席も理解を示し、日朝間での早期解決を希望する考えを示した。北朝鮮問題で、首相は「(日米両国は)中国の役割を高く評価している」と指摘した上で「6カ国協議を活用した中国との協力を強化したい」と述べ、協議再開に向けた努力を要請。これに対し胡主席は「引き続き話し合いのプロセスを堅持すべきだ。日本が積極的な役割を果たすことを希望する」と述べ、6カ国協議からの「日本外し」には同調しない意向を示した。
歴史認識問題で胡主席は「敏感な問題に対処し、歴史を鑑として未来に向かい長期的な観点から大局を踏まえることが必要だ」と指摘、中国の国民感情への配慮を求めた。首相は「歴史の教訓を学び、未来に向けて協力していくことが大事だ」と応じるにとどまった。《共同通信》
【米韓首脳会談】
ブッシュ米大統領は20日、バンコク市内のホテルで韓国の盧武鉉大統領と会談、北朝鮮の核問題などについて協議、北朝鮮の核兵器保有は認めず、核問題を平和解決するとの原則を再確認した。
会談後発表された「共同発表文」によると、両首脳は、次回の6カ国協議が早期に開催され、具体的な進展があることが望ましいとの見解で一致。北朝鮮が求めている「安全の保証」について「手段と方法を研究する」ことで合意した。
19日の米中首脳会談などを受け、北朝鮮に核放棄を促すための具体的な取り組みが本格化したことを意味するとみられる。両首脳はこのために北朝鮮に対し、6カ国協議参加国の努力に積極的に応え、これ以上事態を悪化させないよう「自制」を要求した。《共同通信》
【イスラエル・パレスチナ情勢】
イスラエル軍は20日夜、パレスチナ自治区ガザ市近郊のパレスチナ難民キャンプを空爆、イスラエル放送などによると、パレスチナ人9人が死亡した。その直後にもガザ市周辺で空爆を行った。
死者にはイスラム原理主義組織ハマスの幹部らが含まれているとみられる。負傷者は70人以上に上る見込み。イスラエル軍は同日昼ごろまでに計3回にわたってガザ市を空爆。ガザ市への空爆は一日に5回となり、死者は計12人となった。
ハマスと、別のイスラム原理主義組織イスラム聖戦は、イスラエルに対し報復するとの共同声明を発表した。《共同通信》
【この日の民主党】
菅代表、「マニフェスト・暮らしを考える編」を発表
民主党の菅直人代表は20日、遊説で訪れた秋田市で小沢一郎前自由党党首とともに記者会見を開き、民主党政権政策(マニフェスト)の「暮らしを考える編」パンフレットを制作したことを発表した。
「暮らしを考える編」は、従来の政党パンフレットとは異なって専門用語の使用を極力抑え、ビジュアルなデザイン性を重視。生活者の視点から、保育、労働、年金、介護、治安などの問題を取り上げ、マニフェストがどのように暮らしを変えていくかを、分かりやすく、語りかけるように明らかにしている。菅代表は「女性や年輩の方など、さらに多くの方々にマニフェストに関心を持ってほしい」と制作の趣旨を語った。
パンフレットはタテ型とヨコ型の2種類があり、計400万部発行。民主党の全国都道府県連、総支部で配布する。
菅代表・小沢前党首、秋田で政権政策をアピール
民主党の菅直人代表は20日、小沢一郎前自由党党首とともに秋田県に入り、県連主催の集会に参加。集まった1500人を越える有権者を前に「東北から日本の政治を変えよう」と力強く呼びかけた。
まずマイクを握った小沢前党首は、小泉首相について「改革を標榜しているが、庶民のためにどういう政策を実行したのか。地方の振興や農林漁業政策について何かまじめに言ったことがあるか」と厳しく指弾。また、日本道路公団の藤井総裁と国交省とのドタバタ劇については、「政治家と官僚との馴れ合い政治の象徴だ」と一刀両断にし、「小泉自民党に任せていたら日本は沈没する」と危機意識もあらわに訴えた。
菅代表は、藤井道路公団総裁をめぐる問題の背景に触れ、「日本の官僚政治の問題は、個々の官僚の能力がないからでなく、政治が官僚に対して組織としての方向性を出すことができなかったから生まれている」と喝破。同時に、「今国交省がやるべきことは、省内にこれまでの道路建設の問題点を徹底調査するプロジェクトチームを設置することだ」と指摘した。
さらに菅代表は、自民党のマニフェストにあたる「小泉改革宣言」について、「民主党は30年後、50年後にも安定した給付を維持できる年金制度改革案を提示した。ところが自民党は何もない。それどころか総理は、“自分の任期の間は消費税は上げません、辞めた後は上がるでしょう”などと言っている。こんな無責任な話があるか。まるで“ポスト小泉宣言”だ」と批判。「どちらが責任ある公約を示しているか、しっかり見比べて判断してほしい」と呼びかけた。
また演説の中で菅代表は、総選挙の公示日前後に民主党政権の主要閣僚名簿を発表する考えを明らかにした。《民主党ニュース》