平成5198日目

2003/04/02

【イラク戦争】米軍、首都まで30キロに

イラクの首都バクダット攻略を目指し、開戦後最大級の地上戦に乗り出した米軍は2日、首都南方の要衝カルバラ、南東の要衝クートを次々と確保、一部部隊が首都から約30キロの地点まで一気に進撃した。

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戦況のこう着を破り二方向から大規模な攻勢に転じた米軍は、イラク精鋭の共和国防衛隊との本格的な地上戦で首都の南方防衛線の突破に成功、早期の首都包囲を目指し圧力を強めた。

米CNNテレビなどによると、米陸軍第三歩兵師団は2日、カルバラを守る共和国防衛隊のメディナ機甲師団への攻撃を続行、カルバラを包囲、確保した。カルバラの東方では陸軍第101空挺師団が北進。先頭部隊は首都の南約30キロに迫った。《共同通信》



【小泉純一郎首相】米攻撃支持による国連での地位「悪影響ない」

小泉純一郎
https://www.kantei.go.jp/

小泉純一郎首相は2日付の米紙ワシントン・ポストのインタビューで、日本が米国などのイラク攻撃を支持したことに関連して「日本は戦闘に参加しない。戦後復興に参加すると言っており、国連での尊厳は傷つかない」と述べ、国連内の日本の地位に悪影響はないとの認識を明らかにした。戦後復興には自衛隊派遣も含め協力する姿勢を示した。《共同通信》

【この日の民主党】

「有事関連法制の対案は着々と準備している」野田国対委員長

民主党の野田佳彦国会対策委員長は2日の国対役員・筆頭理事合同会議の冒頭、有事関連法制の今後の審議再開問題に触れ、「与党の幹事長会談で『14日まで民主党の対案提出を待つ』と確認したとのことだが、与党に期限を切られる筋合いはない。対案は着々と準備している」と表明した。

野田国対委員長はまた、前日の「北朝鮮が地対艦ミサイル発射」との誤情報に政府が振り回された問題について、「有事以前の体質を露呈したものではないか」と防衛庁などの対応を批判した。

[次の内閣]個人情報保護法の野党案提出など確認

民主党『次の内閣』(ネクスト・キャビネット)が2日、閣議を開き、野党4党共同でとりまとめを進めている個人情報保護法案、健康保険法改正案についての報告などが行われた。

閣議の冒頭、菅直人ネクスト総理は、「イラク戦争が泥沼化している。テロをなくすためといって米国が無理に始めた戦争によって、テロが拡散するという結果になることを危惧する。本来あるべき外交の姿について、根源的な議論が必要だ」と挨拶の中で見解を述べた。

続いて、枝野幸男ネクスト官房長官は、個人情報保護法案、緊急事態法制、健康保険法改正について以下の通り現状を報告した。

1)個人情報保護法については、民主党ほか自由党、日本共産党、社民党の野党4党で対案をつくり、国会提出の運びとなった。政府案が早期に審議される見通しの中で、野党案の国会提出の時期については国会対策委員会に委ねる。野党案は、第三者機関を設置することによって、自己情報コントロール権(=個人情報の取得、利用、第三者に対する提供等に関し本人が関与すること、その他の個人の権利利益)を保護することなどが盛り込まれている。

2)緊急事態法制については、昨年来、民主党の基本的考え方と、政府案に対する10項目の指摘がすでに党議決定されている。それら政治文書を法文になじむ形で整理しつつあり、日程が整い次第、党内で協議を開始する。

3)政府の健康保険法改正の強行により、4月1日から被用者の窓口2割負担が3割負担となった。野党4党は、3割負担を当面2割のまま凍結すべきであると主張し法案を提出していたが、今後は3割負担を2割に引き下げる法案を国会提出する作業に入る。

引き続き行われた報告・協議での主な案件は、以下の通り。

1)「犯罪被害者基本法案」(民主党議員立法)の国会再提出が了承された。2)「保険業法の一部を改正する法律案」について中間報告があった。3)「国立大学法人法案」関係6法案の対応について中間報告があり、国立大学の独立法人化は一見改革のように見えるが、文部科学省の関与が続き大学の独立性がそこなわれる危険性がある等の意見が出された。

法案審査では、「雇用保険等の一部を改正する法律案」(反対の方向)など13案件が処理された。

豪労働党幹部が菅代表と会談

オーストラリア労働党副党首のジェニー・マックリン下院議員が2日、民主党本部を訪れ、菅直人代表、伊藤英成外務ネクスト大臣、ツルネンマルテイ国際局長と会談した。

会談では、まずイラク問題が取り上げられた。マックリン下院議員はオーストラリア政府の立場について、軍隊の増派を決めるなど、戦争に対してはかなりの決意で臨んでいると説明。ただし「オーストラリア労働党としてはイラクを攻撃する正当な理由がないということで、国連を通して平和的に解決すべきだとの立場をとっている」とした。これに対して菅代表は「われわれの立場と共通だ」とし、日米安保条約を支持するが、国連決議のないままイラク攻撃に踏み切った米国は支持できないとの民主党の立場を明らかにした。

また、マックリン下院議員が北朝鮮問題をめぐる民主党の立場について質問。菅代表はまず、盧武鉉大統領、金大中前大統領らと相次いで意見交換した2月の訪韓の折の印象を踏まえながら、「韓国政府は北朝鮮の核開発に反対しているが、それ以上に、米国の武力制裁によって、50年前の朝鮮戦争のような戦闘が勃発することは何としても避けたいと強く思っている」と説明。同時に韓国民の多くが、「北朝鮮は韓国に対しては核兵器を使用しない。あくまでも米国へのカードであり、日本への脅しとして保持している」との考えを持っている点を明らかにした。

その上で菅代表は「北朝鮮問題については、米国・韓国・日本が連携して共通した提案を示すべきだ」と提起。(1)核兵器開発の停止、(2)拉致事件に対して積極的な解明に努めること、(3)北朝鮮国内を改革・開放の方向に進めること、の3点を北朝鮮に要求するとともに、これを北朝鮮が受け入れた見返りとしては、(1)米国政府は軍事力で北朝鮮政府を倒さない、(2)日本政府は国交回復後に経済的支援を行う、(3)韓国政府は建設的な協力体制をとる、という案を提示した。



4月2日のできごと