平成5177日目

2003/03/12

この日のできごと(何の日)

【セルビア・ジンジッチ首相暗殺事件】

セルビア・モンテネグロを構成するセルビア共和国のゾラン・ジンジッチ首相(50)が12日午後、ベオグラードの共和国庁舎前で銃撃された。同首相は腹部などに2発の銃撃を受け、病院に運ばれ緊急手術を受けたが、約50分後に死亡した。

同共和国政府は同日、声明を発表し、首相の死亡を確認。「憲法の秩序が危機的状態にある」としてミチッチ大統領代行(共和国議会議長)に国家非常事態を宣言するように提案した。政府は同日、緊急閣議を開催し大統領代行が首相職を代行することを決めた。

西欧流改革派の旗手として、同共和国で急進的な経済改革を勧めてきた首相の暗殺は、発足したばかりの新国家連合セルビア・モンテネグロに影響を及ぼすのは必至だ。

AP通信によると、首相は庁舎に入るところを銃撃され、腹部と背中に銃撃を受けたという。タンユグ通信は、暗殺事件に関係して3人が逮捕されたと伝えた。

国会など首都一帯では警官が警戒に当たり、民族主義色の強い軍などの暴発に備えている。

ジンジッチ首相は2000年10月にユーゴスラビアのミロシェビッチ旧政権を打倒したユーゴ政変の中心人物。同12月の同共和国議会選に民主党を率いて勝利、01年1月に首相に就任。

その後、社会主義経済からの改革を進めるとともに、ミロシェビッチ時代の特権の廃止、腐敗・汚職対策にも取り組んでいた。《共同通信》

セルビア・モンテネグロのセルビア国営テレビによると、ジンジッチ・セルビア共和国首相の暗殺事件を受け、共和国のミチッチ大統領代行(議会議長)は12日、同国全土に国家非常事態を宣言した。

共和国政府はまた、暗殺事件に「ゼムン・クラン」と呼ばれる犯罪組織の関与を発表。大統領代行は飛行事態宣言は「組織犯罪との対決を目的としたものだ」と述べ、暗殺事件の犯人が逮捕、起訴されない限りは飛行事態宣言を継続する意向を示した。

しかし「ゼムン・クラン」関与の具体的証拠については公表されず、実行犯とみられる容疑者3人が逮捕されたとの報道にもコメントを避けた。

ゼムン・クランは、旧ミロシェビッチ政権の秘密警察の元幹部ら約200人がメンバーといわれ、麻薬取引のほか、要人暗殺などでも関与をうわさされてきた共和国でも最大規模の犯罪組織。

同政府は事件後、緊急閣議を開き「憲法の秩序が危機的状態にある」として大統領代行に非常事態を宣言するよう提案した。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【大相撲】

大相撲春場所4日目(12日・大阪府立体育会館)前日に初黒星を喫した横綱朝青龍は霜鳥を引き落とし、連敗を免れ、3勝目を挙げた。大関陣では、千代大海が高見盛を一方的に押し出して4連勝。魁皇は琴ノ若を突き落として3勝1敗としたが、武双山は関脇若の里の右上手出し投げに敗れ、4連敗となった。若の里は3勝1敗。関脇琴光喜は2敗目を喫した。両小結は土佐ノ海が勝ったが、出島は敗れ、ともに2勝2敗となった。全勝は千代大海と平幕の琴龍、十文字の計3人。十両は栃栄と浜錦の2人が4連勝でトップ。《共同通信》

【愛知・姉妹焼殺事件】2被告に二審も死刑

愛知県で姉妹がドラム缶で焼殺された事件で、強盗殺人などの罪に問われた6人のうち主犯格で、一審名古屋地裁で死刑を言い渡された中古車販売業A(38)、同業手伝いC(33)両被告の控訴審判決公判が12日、名古屋高裁であり、川原誠裁判長は一審判決を支持して被告側の控訴を棄却、両被告に再び死刑を言い渡した。

判決理由で川原裁判長は「ドラム缶のふたが開かないよう細工した上で火を付けるなど、殺害方法の残虐さには戦慄を禁じ得ない。犯行を認め反省していることを考慮しても一審の死刑判決はやむを得ない」と述べた。両被告の弁護人は控訴する方針。

共犯の4被告は、一審で無期懲役ー懲役12年の判決が言い渡され、検察側が控訴し公判中。《共同通信》

【自由党・小沢一郎党首】小泉首相に事前質問

自由党の小沢一郎党首は12日の記者会見で、イラク対応をめぐり13日に予定されている小泉純一郎首相との党首会談について、事前に首相に質問書を提出し、それに対する明確な態度を会談で表明するとの確約がなければ応じない意向を示した。

小沢氏は「国会答弁でも小泉首相は方針らしきことは何も言っていない。イラク問題は日本国憲法と自衛隊の問題に帰着する。こういうことについてきちんと話があるならば、呼びかけにも応じていい」と強調した。《共同通信》

【英国】イラク攻撃回避で6条件

英国のブレア首相は12日下院で、対イラク攻撃回避の条件として、フセイン・イラク大統領が大量破壊兵器隠匿の事実を認め廃棄の意思を公式に宣言することなど6項目を、国連安全保障理事会の対イラク武力行使容認の修正決議案に盛り込むとの提案を明らかにした。

6項目の条件はイラクの武装解除の意思を確認する基準となり、対イラク武力行使容認修正決議案をさらに修正することで、態度が明確になっていない安保理の中間派6カ国の支持取り付けを狙ったものとみられる。

今回の提案は期限を明確に設けておらず、米政府がどの程度了承しているかは不明だ。

ストロー英外相が与党議員団に行った説明などによると、6項目は(1)フセイン大統領がイラク国営テレビで大量破壊兵器の隠匿を認め、廃棄を宣言(2)大量破壊兵器開発に携わったイラク人科学者30人をキプロスで国連査察団が聴取(3)イラクが貯蔵している炭疽菌1万リットルの即時廃棄(4)弾道ミサイル廃棄の公約(5)無人機の説明(6)移動式の生物兵器生産施設の廃棄の公約。

ロイター通信によると、英国はイラクの武装解除の最終期限を現在の修正決議案が示している17日から21日か24日に延期する検討をしている。オブライエン英外務次官は修正決議案の採択を13日の行うよう希望すると語った。《共同通信》

【イラク】無人機公開

イラク政府は12日、バグダッド北方の軍需工場アビンフィルナスで、国連査察団から疑問があると指摘された無人機を記者団に公開し、国連安全保障決議に違反しないと訴えた。

公開されたのは全幅約7メートルの小型無人機。小型エンジンを機体の前後に一つずつ搭載している。

イラク側の説明によると、この無人機は偵察目的に使うもので、化学兵器などの搭載能力はない。航続距離も安保理決議で禁止された150キロ以上にはならないという。

イラクは無人機について、既に1月に国連側に報告済と主張。政府当局者は「隠すことは何もなく、決議に反することも一切ない」と強調した。《共同通信》

【この日の民主党】

「党首会談では国会軽視を糾すべき」枝野政調会長

民主党の枝野幸男政策調査会長は12日、定例の記者会見を行い、小泉自民党総裁から明日の党首会談が申し入れられたことについて、「会談は受けるとしても、国会で国民に対して十分説明することを怠ったまま党首会談を求めるのは国会軽視であり、非難されるべきだ」との考えを述べた。

枝野政調会長はまた、同日午前に行われた自由党、社民党との政策責任者会議について、人権擁護法案およびパート労働法案に対する共同の対案づくりを追求することで原則一致した、と報告した。

さらに、選挙対策検討委員会が進めている「マニフェスト」(総選挙政策)づくりについて、「今後、決定している政策の再整理に力を入れ、今国会中に第1次案をまとめたい」とした。

[次の内閣]日銀総裁人事案への不同意決める

民主党の『次の内閣』(ネクストキャビネット)は12日、第11回閣議を開き、日本銀行総裁人事、内閣提出の社会資本整備関連法案、産業再生機構関連法案などへの対応を検討した。

日銀総裁人事をめぐっては、政府から総裁に福井俊彦氏、副総裁に岩田一政氏と武藤敏郎氏をあてる案が示されているが、1)野党4党が要求した候補者の国会招致が実現せず、その基本姿勢等が把握できない、2)福井、武藤両氏は日銀および旧大蔵省幹部として過去の金融失政の責任を負っているが、その総括がなされていない、3)岩田、武藤両氏は官僚OBであり、中央銀行の独立性という観点からみて問題がある、との理由から同意しないことを決めた。

また、社会資本整備重点計画法案など関連2法案については、政府側が修正要求をいっさい拒否したことから反対することを決め、民主党提出の公共事業基本法案の成立を目指すことを決めた。株式会社産業再生機構法案など関連3法案に対しては、修正案を提出する方向で具体的内容の検討を進めることとした。

また、民主党が議員立法として提出することを目指している公職選挙法改正案──自治体が首長の多選(4選)を禁じる条例をつくることができるようにするもの──については、地方組織から早急に意見聴取を行った上で内容を決定することに決めた。

「政府与党が開き直るならえらいことになる」角田参院会長

大島農水相の辞任を求め野党4会派が審議を拒否している参議院で12日午前、民主党の参院会派である民主党・新緑風会の議員総会が開かれ、この問題で政府与党が明確な結論を示すまで一致団結して対応していくことを確認した。

挨拶に立った角田義一参院議員会長は、「大島農水相は、かつて自民党国対委員長として加藤紘一、田中真紀子、鈴木宗男らを国会に参考人として呼び、引導を渡してきた人ではないか。それが自分のことは棚に上げて居座っているという品性を疑う。『秘書も参考人に出さない、自分も辞めない、何もしない』と頬かむりして許されるはずがない」と大島農水相の姿勢を厳しく批判した。

また、角田会長は、審議拒否戦術のあり方について、「予算をきちっと審議して30日以内に上げるのは参院の良識だ。国民生活に重大な影響のある日切れ法案やイラク問題についてもきちっと対応するのは当たり前の話。この枠をきちっと堅持して、ぎりぎりの日程で臨んでいる。もし政府与党が『野党が勝手にやっている』などと開き直るなら、えらいことになると申し上げておく」と表明、一致団結して政府与党に迫っていくことを訴えた。《民主党ニュース》



3月12日 その日のできごと(何の日)