平成5169日目
2003/03/04
この日のできごと(何の日)
【リクルート事件】江副元会長に有罪判決
政財官界に値上がり確実な未公開株がばらまかれたリクルート事件で、藤波孝生元官房長官(70)ら7人に対する贈賄などの罪に問われた元リクルート会長江副浩正被告(66)に対し、東京地裁の山室恵裁判長は4日、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役4年)の判決を言い渡した。
山室裁判長は判決理由で「大がかりな疑獄事件の首謀者。政界、官界と企業の癒着に不信感を持たせた責任は重い」と批判。しかし他の11被告の執行猶予付き有罪が既に確定していることも挙げ「被告も反省しており、実刑に処すべき事案ではない」と述べた。
1989年12月の初公判から約13年3カ月余り、公判回数が322回を数える異例の長期裁判。長期化について「被告側だけでなく、被告の疲労の影が色濃い」と有利な情状とした。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【自民党・坂井隆憲衆院議員】秘書2人逮捕
人材派遣会社などからの総額約1億2000万円に上る寄付を政治資金収支報告書に記載しなかったとして、東京地検特捜部は4日、政治資金規正法違反の疑いで、自民党の坂井隆憲衆院議員(佐賀1区)の政策秘書A容疑者(38)ら2人を逮捕、坂井議員の議員会館事務所や議員宿舎などを家宅捜索した。
特捜部は寄付の使途を追及、ほかにも適正に処理していない献金があるとみて不正の全容解明を急ぐ。
調べによると、A容疑者らは、人材派遣会社「旧キャリアフタッフ」(東京、1999年合併で「アデコキャリアスタッフ」)や職業訓練会社「日本マンパワー」(東京)など数社から97−2001年の5年間に総額1億2000万円の寄付を受けたのに、資金管理団体「隆盛会」の収支報告書に記載しなかった疑い。《共同通信》
【小泉純一郎首相】「イラクは国連決議の尊重を」
小泉純一郎首相は4日昼、首相特使として派遣した茂木敏充外務副大臣がイラクのアジス副首相と会談したことに関連し「イラクが戦争か平和かの鍵を握っている。日本も茂木氏が特使として行ったんですから、国連決議を尊重して十分協力しているという姿勢をはっきり打ち出してもらいたい」と述べ、イラクが査察に全面協力するよう重ねて求めた。
首相官邸で記者団の質問に答えた。《共同通信》
【フィリピン】爆弾テロ
フィリピン南部ミンダナオ島ダバオの国際空港到着ゲートの外で4日午後5時半ごろ、爆弾が爆発、軍によると少なくとも19人が死亡、約150人が負傷した。
マニラの日本大使館によると、死者に日本人はいないもよう。同市の米国大使館によると、米国人1人が死亡した。
また約45分後、夕バオの北東約100キロのタグム市内で手りゅう弾による爆発があったが、負傷者はなかった。
アロヨ大統領は「許されないテロ行為」と非難、イスラム反政府勢力による爆弾テロとみて緊急安全対策会議を招集した。軍は、対立を強めているモロ・イスラム解放戦線(MILF)の犯行の可能性が強いとみている。
大統領は今回のテロに関して、男数人の身柄を拘束、取り調べをしていると述べた。《共同通信》
【この日の民主党とそのなかまたち】
4野党、有楽町で小泉内閣退陣を訴える
03年度予算案が衆議院で採決される4日、野党4党は東京・有楽町において街頭演説会を開催。菅直人民主党代表、藤井裕久自由党幹事長、志位和夫共産党委員長、福島瑞穂社会民主党幹事長らが、政治と金の問題(大島農水相疑惑)、医療費の3割負担凍結などを訴えた。
菅代表は、「私たちが昨年法案を提出した医療制度改革は、安心して医者にかかることができることを目指している」と民主党の改革案を説明しつつ、「抜本改革もなく負担ばかりを国民に押し付け、どう改革するのかという中身もない小泉内閣は至急退陣してもらいたい」と口先ばかりの小泉政権を痛烈に批判した。
茨城7区補選、三重県知事選で推薦を決定
民主党は4日の常任幹事会で、4月15日告示、27日投開票の衆議院茨城県第7区補欠選挙で自由党公認の新人・加藤真砂子さん(医師、54歳)を、また3月27日告示、4月13日投開票の三重県知事選挙で無所属の新人・野呂昭彦さん(元松阪市長・元衆議院議員、56歳)をそれぞれ推薦することを決定した。
「農水相辞めさせられなければ、首相の責任問題」菅代表
民主党の菅直人代表は4日、定例の記者会見で大島農水相の想定問答作成問題に触れ、「大島大臣が自ら辞任しない場合は、総理の責任として辞めさせるべき。でなければ自身の責任問題になる」との考えを語った。
菅代表は、農水相問題について「衆議院を揺るがす問題になっている。衆院議長が今回の(想定問答を作成した)法制局の行動にどうけじめをつけるか。そして、行政府の長である総理が主犯の大島大臣にどういうけじめをつけさせるか。本人がきちっと責任をとって辞任しないなら、総理の責任として辞めさせるべきだ。そうでなければ、総理の責任問題になる」と厳しい口調で語った。
また、小泉首相の実弟が経営するコンサルタント会社が横須賀市の公共事業をめぐって受注会社から口利き料を受け取っていた疑惑が持たれている問題で、菅代表は、「(受注した)日立金属から受け取った金が、同社が証言したような趣旨(口利きの謝礼)のものではないというなら、何に対する対価なのか。総理は実弟から聞いて国民に明確に説明する責任がある」と指摘した。
菅代表はさらに、一昨年8月に掲載された週刊新潮の記事をめぐって同社を告訴していた問題で、この日、和解が成立したことを報告した。当該の記事は、同年の参議院選挙で民主党から立候補して当選した大橋巨泉元議員が、労働組合票を回してもらっていたなどと報じたもの。
[衆院本会議]03年度政府予算案を可決
衆議院本会議が4日開かれ、平成15年度予算案および関連法案が与党などの賛成多数で可決された。野党4会派は共同で政府予算の撤回と組み替えを求める動議を提出したが及ばなかった。
組み替え動議では、4会派を代表して民主党の細野豪志衆議院議員が趣旨弁明を行った。細野議員は「政府の予算は国民生活を破滅させかねない新たな負担増」を含み、「雇用・中小企業に対する施策が全く不十分」と批判。さらに、小泉首相、大島農水相、森山法相、川口外相、竹中金融・経済財政担当相など予算を編成した内閣そのものの問題を鋭く指摘し、「このような閣僚の下で編成された政府予算では、国民の信頼・期待も得られることはなく、国民の不安は高まり、景気は一層悪化せざるを得ない。内閣を構成する全ての閣僚が自らを真摯に反省したうえで、新たな国民負担増の凍結・中止など真に国民の立場に立った予算へと組み替えることが、最低限の責任である」と断じた。
この動議に賛成し、政府予算に反対する討論に立った田中慶秋議員は「内閣発足以来、次から次へと新たな経済政策を発表するものの全て先送りに終わり、実効が伴わないために、わが国経済はますます悪化の一途をたどっている。バブル崩壊後の8つの内閣のなかで、小泉内閣は最もGDPを減らし、最も株価も下げた」「政権末期の内閣が編成したにふさわしい、末期的な欠陥予算」と批判した。田中議員は最後に「われわれはいつでも政権を担う覚悟がある。そのことを国民に強く訴える」と締めくくった。
リクルート事件・江副元会長への一審判決について(談話) 2003/03/04
民主党・総務ネクスト大臣
玄葉光一郎本日午前、東京地裁はリクルート事件で贈賄罪などに問われていた江副浩正元リクルート会長に対し、懲役3年・執行猶予5年の判決を言い渡した。江副元会長以外で起訴された11名の有罪は既に確定しており、今回の有罪判決は当然のものと考える。
リクルート事件は、政官財の癒着構造と政治腐敗の象徴であり、国民の政治不信の増大を招く大きな要因となり、政治改革の端緒となった事件である。日本の政治に対する信頼を限りなく堕落させたその罪は、判決以上に重いと断ぜざるをえない。
しかし、リクルート事件から14年を経た今なお、自民党の金権体質は改まることがない。さらに公共事業等をめぐる口利きなど、政治とお金に関わる汚職は深く広がっており、日本経済を蝕む大きな要因となっている。リクルート事件を真に終わらせるためには、民主党が提出している政治資金規正法改正案等を早期に成立させ、政治資金の透明化を図ることが必要であり、早急に審議日程にのせるべきである。
民主党は、これまで以上に自民党に対し、その本質である金権体質を改めて糾すとともに、厳しくその政治姿勢を追及していく。
平成15年度予算の衆議院通過にあたって 2003/03/04
民主党政策調査会長 枝野幸男
* 本日、平成15年度予算が衆議院本会議において可決され、参議院に送付された。衆議院の審議において参考人招致拒否、総理をはじめ政府の不誠実な答弁、野党共同で提出している「患者負担増凍結法案」の審議拒否など政府与党が国会を軽視した対応に終始したことに強く抗議する。
* 今回の予算委員会においては、わが党委員の活発な審議と厳しい追及によって、多くの問題が国民の前に示された。秘書疑惑・答弁問題で疑惑のデパートと化した大島農水大臣、部下の殺人にも、また、自らの答弁にも、責任をとろうとしない森山法務大臣、証券取引法違反まがいの発言をした竹中経済財政・金融大臣、二枚舌外交の川口外務大臣、そして極めつけは、公約破りを「大したことない」と公言し、国民を破滅に追い込もうとする小泉総理である。このような内閣に貴重な国民の税金の使い道を決める資格はない。
* それは、審議の対象となった予算を見ても明らかである。国民生活は、小泉政権の経済失政に危機に追い詰められている。それをさらに追い詰めるような多くの国民負担増を押しつける一方で、将来や経済活性化への展望を全く示さない予算である。自らの既得権益に汲々とする内閣、自民党、霞が関によって、国民生活は本当に破滅しかねない。
* 民主党は、憲政史上初めて、野党として独自の予算案を編成した。霞が関の手を一切借りず、日々国民と直接対話を繰り返す政治家が、国民の真の代表として編成した予算案である。国会審議におけるわが党議員の活躍と相俟って、民主党に十分政権担当能力があることが、国民に徐々に浸透しているものと考える。
* 既に衆議院の審議において、強い手応えを感じている。次なる参議院の審議においてもさらに追及を行い、わが党の政策を次々と示すことによって、民主党と現政権のどちらが真に国民の役に立つ政治勢力なのか、国民の判断を仰ぎたい。私たちは勝利を確信している。《民主党ニュース》