平成5140日目
2003/02/03
この日のできごと(何の日)
【松井秀喜外野手】渡米
米大リーグ、ヤンキースの松井秀喜選手(28)は3日、ニューヨークに向けて成田空港を出発した。空港には、渡米する松井選手の姿を一目見ようとするファンが詰め掛け、松井選手は拍手の声援に手を振って応え、機上の人となった。
松井選手は出発直前のこの日午前、千葉県成田市内のホテルで会見し、「準備が遅くなってあまり眠れなかったが、その分、日の出から見ることができていい出発になったと思う」と笑顔を見せた。
また、ヤンキースの一員として新たな世界に飛び込むことには「この3カ月間メジャーでプレーしたいという強い気持ちだけは何一つ変わらなかった。決めたのは僕自身だし、この気持ちさえあれば頭張っていける」と自信を込めて語った。
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米大リーグ、ヤンキースの松井秀喜選手(28)は3日午前(日本時間4日未明)、ケネディ国際空港着の日航機でニューヨークに到着した。到着後に空港内で松井選手は「いよいよという引き締まった気持ちになってきた。しっかり力を出し切って集中してやりたい」と晴れ晴れとした表情で語った。松井選手は休む間もなく、パトカーの先導でヤンキースタジアムに向かい、米国本格上陸初日から練習を始め、大リーグ挑戦の意気込みを示した。
ケネディ空港には約70人の報道陣が待ち構えた。到着した松井選手は前回の渡米時と同様に混乱を避けて、一般の到着ゲートではなく、特別ゲートから姿を現した。長旅の疲れもないようで、ニューヨーク市民へのメッセージを求められた松井選手は「まず野球をしっかりやること。応援をよろしくお願いします」と語った。
松井選手は数日間、ニューヨークに滞在し、住環境を整える一方、ヤンキースタジアムで体を動かす予定。この後、ヤンキースのキャンプ地フロリダ州タンパに移動し、チーム施設で練習しながら18日からのキャンプに備える。《北國新聞》
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【日産・ティアナ】発売
【成田山新勝寺】節分会
千葉県成田市の成田山新勝寺で3日、恒例の節分会があり、大相撲の新横綱朝青龍関やNHK大河ドラマ「武蔵」主演の市川新之助さんらが参加して豆をまいた。
新勝寺の豆まきは「鬼は外」とは言わず、「福は内」とだけ唱えるのが習わし。この日のために用意されたのは、1000枚以上の小さなお守りや大豆860キロ、落花生400キロ。屋号が「成田屋」で新勝寺とも縁が深い市川団十郎さんも急きょ年男として参加。新之助さんと親子そろって大本堂の舞台に立った。
掛け声とともに豆がまかると、境内を埋め尽くすように集まった参拝客は「福」をつかもうと、競うように手を伸ばしていた。
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豆まきに参加した朝青龍は「よかったよ。みんなにいいことがあるといいね」と笑顔で話した。
横綱昇進後のスケジュールが過密で、故郷モンゴルへの帰国のめどが立たない。当初は10日を予定していたが、13日に日本相撲協会の公式行事が入ったためにキャンセル。その後もまとまった休日がなく「日にちは決まっていないが、いつかは帰る。師匠(高砂親方=元大関朝潮)とも相談しているんだ」と凱旋を心待ちにしていた。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・民主党の野田佳彦国対委員長は3日、同党代議士会で、先の政府四演説を「原稿の棒読みで極めてお粗末。何の思いも伝わらない」と切って捨て、代表質問に立つ岡田克也幹事長を「五臓六腑に染みわたる大演説を用意していただいた。民主党のパッション(情熱)がとどろく質疑をしてほしい」と励ました。ただ肝心の岡田氏は「記憶力が弱いので時々原稿を見ながらの質問になる。みなさんの拍手で補って」と支援を要請。情熱を伝えるには数の力も必要か。《共同通信》
【小泉純一郎首相】経済再生「私の責任」
衆院は3日午後の本会議で、小泉純一郎首相の施政方針演説など政府4演説に対する代表質問を行った。
民主党の岡田克也幹事長が景気低迷の原因を首相の経済失政と批判し、政権交代を迫ったのに対し、首相は「日銀と一体となってデフレ克服に取り組み、民間需要主導の持続的な経済の成長実現を図り、日本経済を再生させていくことが私に課せられた責任だ」と述べ、引き続き政権を担当し、構造改革と景気回復に全力を挙げる考えを強調した。
景気低迷の原因について「日本経済は単なる景気循環ではなく、複合的要因による景気低迷に直面している」と述べ、経済失政には当たらないと反論。経済低迷が続いてる状況については「改革は半ばであり、成果が明確に現れるまでにはまだしばらく時間が必要だ」と重ねて釈明した。《共同通信》
【この日の民主党】
岡田幹事長、小泉失政を全面批判
衆議院本会議において3日、小泉首相の施政方針演説などに対する質疑が行われ、民主党の岡田克也幹事長が代表質問に立った。岡田幹事長は、経済失政、構造改革の後退、政治腐敗の放置、無原則な外交姿勢の4項目にわたって小泉政権の問題性を果敢に追及。施政方針演説の原稿を再読してお茶を濁そうとする首相に対して、異例の再々質問をも行って食い下がり、無気力な現政権に代わって政権を担おうと決意する民主党の勢いを国民に示した。
小泉政権の経済失政について岡田幹事長は、まず個人破産件数や住宅ローンの代位弁済額の増大、世帯主・長期失業の増加、勉学環境の悪化など、具体的な数字を挙げながら生活者の視点から深刻な経済破綻状況を明らかにし、首相の責任を質した。しかし首相は、「改革の成果が明確に現れるにはまだ時間がいる。悲観主義に陥ることなく、自信と希望をもって改革にあたる」などと、国民生活の現実とはかけ離れた能天気な答弁。岡田幹事長は、「血の通った答弁を」と再度求めたが、首相は同じ内容を繰り返した。
次に、来年度予算案において個人消費を冷え込ませる国民への負担増、増税を強行しようとしている理由を質し、とりわけサラリーマン本人の医療費窓口負担の引き上げについては凍結した上で医療制度の抜本改革を先行させることを求めた。しかし首相は、「個々の負担増のみでなく、社会保障給付の拡大や先行減税の効果なども含め、総合的に考えるべき」などと対置し、医療費本人負担引き上げの凍結についても拒否した。
また岡田幹事長は、政府の来年度予算案について、歳出構造改革が頓挫していることを指摘し、作成中の民主党版予算案の骨子──(1)間違った税金の使い道を改める、(2)次の世代に対する投資、過重な負担の回避を重視する、(3)公共事業、特殊法人などの見直しによる財源確保、経済活性化につながる分野への重点配分、を柱とするもの──を提起。これに対する首相の見解を質した。しかし首相は、政府案の趣旨を淡々と説明するにすぎなかった。
岡田幹事長はさらに、自ら規制改革の切り札と位置付けた構造改革特区構想における首相のリーダーシップ欠如、中小企業対策の欠落などを指摘し、地域金融円滑化法制定など民主党の中小企業金融対策への見解も質した。首相は、構造改革特区構想については「関係大臣に指示を出している」などとし、民主党の地域金融円滑化法案については「金融機関の業務内容を政府が画一的な基準で評価しようとするもの」などととらえた上で、慎重な姿勢を示した。
構造改革をめぐっては、まず道路関係4公団民営化問題を取り上げ、改革案づくりで何の方向性も示さず民営化推進委員会の議論を混乱させたこと、自民党道路族の介入を野放しにしたこと、などについて反省の弁を求めた。小泉首相は、「(民営化推進委での議論は)委員長の辞任など残念な面もあったが大きな成果を挙げた。(民営化推進委と自民党道路調査会の)両会の意見を尊重して取り組む」などと当事者意識の乏しい答弁に終始。岡田幹事長がさらに、民営化推進委員会の最終答申を「基本的に尊重する」という首相の発言を取り上げ、「地方分割(全国を5つの地域に分割して新会社を設立する)は実行するのか」と具体的に質したのに対しても、「その方向で検討する」とあいまいさを残した。
次に税制改革について岡田幹事長は、リーダーシップを発揮しないまま自民党税制調査会のペースで改革案がつくられ、「聖域なき税制改革」でなく「不況下の大衆増税案」になったと指摘。その責任とともに、自民党税調の廃止を求めた。小泉首相は、「私が指示した方針の下に(経済財政諮問会議と政府税制調査会の)両会議で検討してとりまとめた」などとして、リーダーシップ欠如はあたらないと反論した。岡田幹事長はさらに、小泉税制改革の理念を分かりやすく説明するよう求めたが、首相は「簡素、公平、公正、中立」などと思いつき的にしゃべった以上、言葉が続かなかった。
さらに地方分権をめぐって岡田幹事長は、補助金・地方交付税・税源移譲がほとんど進んでいないことを指摘し、「私が総理の立場なら、まず補助金を思い切って統合し、一括交付金とすることで地方自治体の自由な判断と責任に委ねる」と明快に主張し、見解を求めた。首相は「地方に任せることが税金の無駄のない使い方につながるという考え方は同感」などと言わざるを得なかったが、現状については何も言及できなかった。
政治腐敗問題については、まず大島農水相疑惑、自民党長崎県連事件など「政治とカネ」をめぐる問題が噴出していることを指摘し、それらについて自民党総裁として調査し、国会に報告することを要求。また、民主党が提出している公共事業受注企業からの献金禁止法案に賛成するよう呼びかけた。さらに、民主党が本年度から党本部の決算について全面的に外部監査を導入したことを紹介し、自民党も同様の措置をとる考えはないか、と質した。しかし首相は、疑惑調査については「各党・会派間の議論を踏まえて対応したい」などとまたしてもまったくの他人事答弁に終始し、献金禁止法案についても「自民党内で検討していく」と賛同を拒否。党財政への外部監査導入については「将来の検討課題」などとし、まったくやる気のない姿勢をさらけ出した。
これに対して岡田幹事長は、「自民党総裁としての責任がある。何を改めるのか」と厳しく追及したが、首相は「国民の疑惑を招かないために何が必要か検討する」などと驚くほど暢気に答え、政治改革へ意欲のかけらもないことを自己暴露した。
最後に岡田幹事長は、イラク問題を中心に政府の外交姿勢を追及。ブッシュ米大統領の単独行動・先制攻撃容認論、ならびに新たな国連安保理決議がなくともイラク攻撃は可能だという主張に対する態度を明確にするよう求めた。しかし首相は、イラクの武装解除が大事、問われているのはイラクの姿勢、などと繰り返すばかりで、原則もなく米国に追随する姿勢が明らかになった。岡田幹事長は「米国の先制攻撃容認論は従来の国際法における自衛権の考え方の否定だ」とさらに見解を求めたが、首相が質問の意味をとらえられず、議論はかみ合わなかった。
岡田幹事長は、質問の終わりに、「国民の皆さまに申し上げたい。政治を変え、日本を変えるためには政権交代しかない。われわれに任せていただきたい」と力強く訴えて締めくくった。
伊藤(英)議員、小泉改革の誤りと挫折を指弾
衆議院本会議で3日、首相の施政方針演説などに対する質疑が行われ、民主党から岡田克也幹事長に続いて伊藤英成副代表(『次の内閣』外務ネクスト大臣)が代表質問に立った。
伊藤議員は冒頭、1月23日の衆院予算委員会における菅直人代表の追及に対する小泉首相の答弁について追及。「8月15日に靖国神社へ参拝すること、当初予定通りペイオフ解禁を実施すること、国債発行を30兆円以下に抑えること、という国民への3つの公約について『この程度の約束を守れなかったのは大したことではない』と答弁したのは、呆れるほど無責任な発言」と指摘し、首相の政治責任を問題にした。しかし首相は、靖国神社参拝については「真意は多くの国民に理解を得ている」、ペイオフ解禁延期については「不良債権処理の加速化という構造改革強化のため」、国債30兆円枠突破については「残念だが、その精神は財政規律を守るために大切な役割を果たしている」などと答え、「首相の公約」の重さについての言葉はまったく聞かれなかった。
伊藤議員は次に、特殊法人改革について質問。小泉首相の就任以来、民営化された特殊法人はまだ一つもないだけでなく、郵貯・簡保改革、特殊法人等への天下りなどあらゆる問題が滞っていることを指摘し、見解を求めた。首相は、「改革は着実に成果を上げている」などと強弁したものの、独立行政法人において特殊法人の時よりも常勤役員が2割5分減ったといったことを挙げることしかできなかった。
また、公務員制度改革をめぐっては、労働基本権が制約されている日本の現行制度の改善などを求めたILO(国際労働機関)の勧告に対する対応を質問。ところが首相は、ILO側が人事院勧告などの日本の制度に対する理解が不十分だとして、今国会提出予定の関連法案でも勧告内容を受け入れるつもりのないことを明らかにした。
医療制度改革については、国民への負担増だけを先行させ、抜本改革を先送りしたことを批判。今年3月までに改革項目の基本方針を打ち出すという約束を実行できるのか、と質した。首相は、昨年12月の厚労省案を叩き台にして今年度中に基本方針をつくる、と事実上の先延ばしを表明した。
年金改革についても、国民が安心できる制度をつくるための次期改革ビジョンを質したが、首相は「どのような給付と負担のあり方いいのか、国民的議論を進める」などと答えたにすぎなかった。
また伊藤議員は、治安対策についても質問。首相が施政方針演説において「『世界一安全な国』の復活を目指す」と宣言したことを取り上げ、その実現のための具体的な対策を質した。首相はここでも具体策をほとんど挙げられず、外国人犯罪の多発に対応して入管・税関・海上保安などを強化するといった方針を場当たり的に述べるにとどまった。
有事法制をめぐって伊藤議員は、国民保護法制やテロ・武装工作船等への対策を同時並行で進めるべきだと提起。とりわけ、表現の自由の保障が軽視されていることを批判した。しかし首相は、憲法に保障された国民の権利・自由を尊重する、などと一般論を述べることしかできなかった。
北朝鮮問題の関連で伊藤議員は、北朝鮮から脱出してくる日本人妻、元在日朝鮮人、難民の人々境遇は重要な人道問題だ、と指摘。具体的な支援策を質した。首相は、人道上の観点から対応すると一言述べたにすぎなかった。
伊藤議員は最後に、イラク攻撃問題について質問。米国などが、武力行使を容認する新たな国連決議なしにイラク攻撃に踏み切れば、国連自体の存在意義が問われる事態になると指摘して、首相の見解を求めた。しかし首相は、米国による単独攻撃への態度、およびその場合の政府の対応についてはあくまで明確にせず、ひたすら「イラクが国連決議(1441号)を誠実に履行することが問題だ」と繰り返すという、米国への追随ぶりだった。
伊藤議員は、「内憂外患の日本をこれ以上小泉総理に任せれば、日本株式会社は倒産してしまう」と危機意識をもって訴え、質問を終えた。《民主党ニュース》