平成5063日目

2002/11/18

この日のできごと(何の日)

【国連監視検証査察委員会】先遣隊がイラク入り

イラクの大量破壊兵器開発疑惑の査察を実施する国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)と国際原子力機関(IAEA)の先遣隊約25人が18日昼すぎ、キプロスから国連機でイラクの首都バグダッドの空港に到着した。

国連査察団のイラク入りは、1998年12月にイラクが査察を拒否し、米、英両国軍がミサイル攻撃で軍事制裁して以来、4年ぶり。今回の査察の成果と結果で、危機回避か対イラク開戦かの流れが事実上、決まる。

先遣隊を率いるUNMOVICのブリクス委員長はバグダッドの空港で、記者団に「世界は、イラクに大量破壊兵器がないとの保証を求めている。情勢は緊迫しているが、新たな機会が訪れた。この機会を生かそう」と語った。

先遣隊にはIAEAのエルバラダイ事務局長も参加。空港では、イラク国家監視局のアミン局長(将軍)の出迎えを受けた。先遣隊は27日からの査察開始を目指し、バグダッドの査察団本部の整備や専用通信網、交通手段の確保などの管理・運営態勢の再構築に取りかかる。

イラクのフセイン政権は大量破壊兵器の開発、保有を否定。米国のブッシュ政権は、わずかな査察の遅れや隠ぺいも国連安全保障理事会決議の違反とみなし、軍事力でイラクの武装解除とフセイン政権打倒を目指す構えを崩していない。《共同通信》

イラクの大量破壊兵器開発疑惑を調べるため18日午後、国連査察団として約4年ぶりにバグダッド入りした国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長は同日夜、イラク政府高官と約2時間初会談し、査察活動への全面協力を求めた。

一方、米英軍機は同日、イラクの北部、南部飛行禁止空域でイラク軍の対空ミサイル攻撃を受けたためそれぞれ防空施設を空爆した。空爆は今年60回となったが、一日2度の空爆は異例。ラムズフェルド米国防長官は同日、飛行禁止空域での敵対行為は国連安保理決議への「重大な違反」とイラクを強く非難しており、査察活動初日からイラク情勢は緊迫している。《共同通信》

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【JR北陸本線・小松駅】高架化

JR小松駅付近連続立体交差事業で建設が進められてきた小松新駅舎と鉄道高架の完成記念式は18日、同駅舎で行われた。事業着手から10年。駅南北の線路3.64キロの高架化によって、小松市街地東西の分断は105年ぶりに解消された。今後は、一新した「小松の顔」を核に、周辺の文化施設建設、土地区画整理事業が順次進められ、小松の中心市街地は大きな変ぼうを遂げる。

新駅の高架下では、午前10時から小松駅周辺整備促進期成同盟会の総会が開かれた後、約300人が出席して小松新駅・高架本体完成記念式が催された。谷本正憲知事は式辞で「高架化で市街地が一体化し、中心市街地の再生が図られ、小松市が南加賀の拠点都市として発展することを確信する」とあいさつ。二口俊郎県小松駅鉄道高架事務所長が工事経過報告し、大石久和国土交通省技監、期成同盟会会長の森喜朗前首相、西村徹市長、南谷昌二郎JR西日本社長が順に祝辞を述べた。

式で森前首相は「この高架化を小松市の発展にどう生かしていくかが重要だ。北陸新幹線の延伸も含め、特徴ある駅前づくりに知恵を絞ってほしい」と小松の発展に期待を寄せた。《北國新聞》

【大相撲】

大相撲九州場所9日目(18日・福岡国際センター)大関朝青龍が土つかずの9連勝。1敗は消え、2敗は貴ノ浪、安芸乃島のベテラン2人となった。朝青龍は五城楼を切り返しで破り、ことしの勝利数を61とした。1位で並ぶ千代大海がこの日から休場のため、初の年間最多勝が決定した。大関武双山は貴ノ浪に小手投げで敗れ3敗に後退した。貴ノ浪は7勝目。かど番の大関栃東は関脇若の里を退け、5勝4敗とした。若の里は6敗目。安芸乃島は朝乃若に突き落とされ、2敗目。関脇琴光喜は敗れて4勝5敗。小結同士の対戦は旭天鵬が隆乃若に勝って4勝目。隆乃若は6勝3敗となった。《共同通信》

【松井秀喜外野手】3球団からオファー

巨人からフリーエージェント(FA)宣言した松井秀喜外野手は8日、交渉窓口となる弁護士のもとに米大リーグの3球団から電子メールで獲得の申し入れがあったことを明らかにした。

松井に関しては、来日しているヤンキースのキャッシュマン・ゼネラルマネジャー(GM)が獲得の意向を公言し、オリオールズが獲得意思をメールで伝えている。松井はヤンキースが3球団の中に含まれているかについて明言を避けており、現時点でメジャーから最大4球団が名乗りを上げた可能性もある。

松井は今後の交渉スケジュールなどは未定とし、「オファーがあったものについては、なるべく早く回答したい」と話すにとどまった。《共同通信》

【北朝鮮による日本人拉致事件】

蓮池さん夫妻「5人で会いたい」

北朝鮮による拉致被害者の蓮池薫さん(45)の兄透さん(47)が18日、新潟県柏崎市の実家で記者会見し、蓮池さんと妻(旧姓奥土)祐木子さん(46)が他の拉致被害者と電話で連絡を取り「地村(保志)さんとも相談し、できれば5人で会いたい」などと話していることを明らかにした。

蓮池さん夫妻は、特に曽我ひとみさん(43)が「一人なので寂しいだろう」と気にしており、週刊誌に北朝鮮にいる曽我さんの家族の記事が出た後、電話で「心配しないで頑張りましょう」と励ましたという。

透さんは「1カ月たつので5人で会いたいということだろうが、警備など問題もあり、実現は難しいのではないか」と話した。

日朝交渉がこう着状態で子供と再会できるめどがたたない状況に、蓮池さんは「心配はしているが、動揺はしていない」と話しているが、透さんが東京にいる間も電話で「政府は動いてくれているのか」と毎日のように尋ねてくるという。

拉致被害者が80人に上る可能性や、北朝鮮の元工作員の国会証言が決まったことについては、関心を持っているが「判断材料も知識もなく、特に感想はない」と話した。

有本さん両親、兵庫県知事と面談

北朝鮮に拉致され、死亡したと伝えられた有本恵子さん=失跡当時(23)=の両親や、拉致された疑いが浮上しているラーメン店店員田中実さん=同(28)=の関係者らが18日、井戸敏三・兵庫県知事と面談し、解決への協力を訴えた。

有本さんの母嘉代子さん(76)は、救出運動の象徴の青いリボンを知事の胸に付け「娘たちが生きて帰って来るまで頑張りますので、ご支援をお願いします」と発言。井戸知事は今後、県庁にリボンと署名簿を備え、来庁者に勧める考えを明らかにした。《共同通信》

【田中耕一さん】「技術の種、見つけて」

ノーベル化学賞に決まった島津製作所の田中耕一さん(43)が18日、内閣府などが東京都内のホテルで開いた「産学官連携サミット」で講演、「大学や企業の中に埋もれている技術の種を見つけて、育てていくことが大切」と訴えた。

田中さんは、1200人を超える企業トップや大学学長らを前に少し緊張した様子だったが、自らの研究について語り始めると、がぜん熱心な口調になった。

失敗に端を発した自分の発見が2年間、社内に埋もれていたことを例に「当初は私自身が不完全な技術だと思っていた。発表して欧米の研究者に高く評価してもらったことが、実用化に結びついた」と話した。

小柴昌俊東大名誉教授の物理学賞受賞に大きな役割を果たした「スーパーカーミオカンデ」の光センサーを製作した浜松ホトニクスの晝馬輝夫社長も参加。討論会で「大学の官僚主義をなくして知識を活用し、新産業を起こそう」と発言した。《共同通信》

【衆院特殊法人改革特別委員会】

衆院特殊法人改革特別委員会は18日午後、特殊法人などを独立行政法人などに移行させる特殊法人改革関連法案を与党などの賛成多数で可決した。46法案のうち、民主、社民両党は一部法案に賛成したが、自由、共産両はすべて反対した。関連法案は19日午後の本会議で衆院を通過し、20日に参院で審議入りする。参院では特別会員会を設けず、法案ごとに所管の常任委員会に振り分け、審議する。与党などの賛成多数により今国会で成立する見通しだ。

小泉純一郎首相は締めくり総括質疑で、独立行政法人のあり方について「時代の進展に合わせ見直しを行い、廃止できるものは廃止する、役所がやるものは吸収する、民営化できるものは民営化する」と述べ、見直しを続け、必要があれば廃止や民営化を行う考えを強調した。自由党の都築譲氏への答弁。

特殊法人改革は首相の構造改革の柱の一つ。49法人を対象にした今回の関連法案は42法人を38独立行政法人に組織替えし、残り7法人を民営化する。《共同通信》

【自民党・亀井静香前政調会長】小泉首相の経済政策を批判

小泉内閣への批判を強める自民党の江藤・亀井派(江藤隆美会長)は18日、都内のホテルでパーティーを開き、会長代行の亀井静香前政調会長らが「景気対策をやるというなら、なぜこの国会でやらないのか。補正予算を組むのは10日もあれば十分だ」などと、経済対策を中心に厳しい注文をつけた。

亀井氏は小泉純一郎首相の構造改革路線を「弱い木を枯らせ、強い木だけで元気な森をつくろうとしているが、景気を悪くしながら枯れ葉作戦をやって、生き残れる企業があるか」と攻撃した。《共同通信》

【この日の民主党】

「首相は経済失政について説明責任を果たせ」羽田特別代表

民主党の羽田孜特別代表は18日の定例記者会見で、現在の経済状況について「株価は今週中にも8000円を切ろうという勢いだ。実体経済は森(喜朗)内閣の時よりひどいのではないか。小泉政権は無策に等しい。非常に心配だ」と述べるとともに、「このままいくと、来年早々にも内閣総辞職あるいは解散があるのではないか」との予測を示した。

羽田代表はまた、国会審議が盛り上がりに欠けると指摘されていることについて、「小泉首相は、なぜ経済がこういう状態になっているのかに関して説明責任を果たしていない」と述べ、政府与党が野党との議論を回避していることを批判。野党第一党として、政府の経済失政や大島農水相秘書官疑惑などをさらに厳しく追及していく意向を明らかにした。

[衆院特法委]特殊法人等改革46法案を可決

衆議院特殊法人等改革に関する特別委員会で18日、特殊法人を独立行政法人等に改めるための関係46法律案について、小泉首相出席のもとで締めくくり総括質疑を行ったのち、採決した。民主党は、東京地下鉄株式会社法案など民営化を図るものや、徹底した業務の見直しを図りつつも独立行政法人化がやむを得ないと考える23法案について賛成。また、事務事業の見直しが不十分で、予算等が焼け太りしているもの、あるいは民間や地方に任せるべき業務が多く含まれていると考えられる23法案については反対したが、全法案とも賛成多数で可決された。

締めくくり総括質疑に立った民主党・無所属クラブの岩國哲人議員は、「これまでの特殊法人改革では、組織をくっつけたり離したりしているだけで、国民の暮らしにどうプラスになるのか、どれだけコストが下がってサービスが上がるのかがさっぱりわからない。国民に分かりやすい身近な行革こそが必要だ」と述べたうえで、出雲市長時代の自らの取り組みも紹介しながら、行政文書での西暦使用、行政機関窓口の土日開庁、基本的な高速道路網の無料化などの持論を展開。小泉首相も、「地方や民間の方がいいサービスを安いコストで提供しているなら、いいところを取り入れていくべき。土日に窓口を開いてかえって人件費が軽減するという話は、大いに参考にしていくべき課題だ」などと応えた。

岩國議員はまた、これまでに独立行政法人化された57法人について独自に調査したところ、独立行政法人化して役員ポストの数、職員数、予算額などを減らしたのはわずか2法人のみだったと指摘。「1年たっての通信簿を示せ。とても合格とはいえないのではないか」と質した。片山総務相は、「57法人は、国の仕事そのものだったもので、今回のものとはちょっと違う。指摘の点は、行政評価の結果を見ながら対応していきたい」などと苦しい言い訳。

採決に先立ち討論に立った伊藤忠治議員は、「そもそも特殊法人等の抜本的改革は、小泉内閣の目玉の一つ。総理は『原則廃止、民営化』という明確な指示を各省庁に出し『民でできることは民に、地方でできることは地方に任せる』との観点から検討が進められてきたはずだった。しかし、今回の46法案、改革対象49法人をみると、組織形態を『独立行政法人』に衣替えしたものが38法人と8割近くもあり、廃止・統合が5、民営化はわずか7つ。徹底した事務事業の見直し、整理合理化が進められた結果とは到底思えない。国の関与を残すべく改革逃れの駆け込み寺に独立行政法人を活用していると言われても仕方がない」と小泉内閣の特殊法人改革の不徹底を厳しく批判、23法案に反対することを表明した。

法案を可決後、与党3党と民主党、社民党の共同提案により、「独立行政法人の移行後においても、民間に委ねられるものは民間に委ねるなど、事務・事業や組織の見直しを行う」「法人の長の選任においては、適切な人材を広く内外から起用する」「法人の役員の報酬及び退職手当については、業務の実績を的確かつ厳格に反映させること」など6項目の附帯決議を賛成多数で可決した。《民主党ニュース》

【ジェームズ・コバーンさん】死去

ジェームズ・コバーン氏(米俳優)18日、心臓発作のため米ロサンゼルス郊外の自宅で死去、74歳。

ネブラスカ州出身。舞台俳優を経て1959年に映画デビュー。黒澤明監督の「七人の侍」をリメークした人気西部劇「荒野の七人」(63年)でナイフ投げの達人を演じ、脚光を浴びた。「大脱走」(63年)でスティーブ・マックィーンと共演し「地上最大の脱出作戦」(66年)に主演した。

70年代には演技の幅をさらに広げ、名画「夕陽のギャングたち」(71年)や「戦争のはらわた」(75年)「大いなる決闘」(76年)などに次々と出演した。出演作は約80本を数え「白い刻印」(98年)でアカデミー賞助演男優賞を受賞した。《共同通信》



11月18日 その日のできごと(何の日)