平成5048日目

2002/11/03

この日のできごと(何の日)

【北朝鮮による日本人拉致事件】

地村さん夫妻「一日も早く子供たちの帰国を」

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)から小浜市に帰郷した地村保志さん、富貴恵さん夫妻のもとに3日、安倍首相官房副長官と中山恭子内閣官房参与が訪れた。安倍副長官らは先の日朝国交正常化交渉に詳細を直接説明。子供たちの帰国問題について「政府が責任をもってやる」との決意を示した。

これに対し地村さん夫妻からは「一日も早く子供たちの帰国を実現させてほしい」との意向が伝えられた。夫妻から家族を含めた永住帰国を視野に入れた発言があったのは初めて。《福井新聞》

安倍晋三官房副長官と中山恭子内閣官房参与は3日夜、福井県小浜市を訪れ、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による拉致事件被害者の地村保志さん(47)、(旧姓浜本)富貴恵さん(47)夫妻と面談した。

地村さん夫妻は「一日も早く子供たちの帰国を実現させてほしい」と、永住帰国も視野に家族と早く再会したい意向を伝達。地村さんの父、保さんによると、夫妻から永住に気持ちを固めているような発言もあったという。安倍氏は先の日朝国交正常化交渉の結果を報告し「政府として責任を持って必ず子供たちが帰ってくるよう努力する。長引くかもしれないが我慢してほしい」と、子供たちの帰国を最優先に取り組む決意を表明した。

安倍、中山両氏が古里に戻った拉致被害者を訪問するのは初めて。中山氏は子供の帰国について、「そんなに簡単ではない。長期化する恐れがあるが覚悟してほしい」と指摘。「北朝鮮が、子供が病気とか事故に遭ったとか言ってくるかもしれないが、政府は方針転換しない」と強調した。

第三国で被害者と子供たちが面会する案について、富貴恵さんの兄、浜本雄幸さんが「拉致の本質を変えるような話ではないか」と難色を示したのに対し、安倍氏は「そういうことは一切考えていない」と述べた。

親族側は「どういう手段でもいいから一日でも早く子供たちの引き取りをお願いしたい」と要請。さらに「2人の生活支援をしてもらいたい」として、今後の生活支援を求めた。

安倍氏らは政府内に「拉致被害者・家族支援室」を設置したことを説明し「専門幹事会で支援できる態勢を組みたい。生活面で困ったことがあれば何でも言ってほしい」と述べた。

また安倍氏が正常化交渉で北朝鮮側が「残された家族の安全を保証する」と説明したことを伝えるとともに「長期化になって子供たちは大丈夫ですか」と気遣ったのに、対し、夫妻は「大丈夫です」と応じた。《共同通信》

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【早大・和田毅投手】プロ入りを表明

早大の和田毅投手(島根・浜田高)と慶大の長田秀一郎投手(神奈川・鎌倉学園高)が3日、東京六大学野球リーグの全日程終了後、プロ入り希望を表明した。和田毅は自由獲得枠でのダイエー入りが濃厚で、長田も自由獲得枠での西武入りが確実視されている。

和田毅はリーグ通算27勝の左腕。今季は5勝を挙げ、早大の52年ぶりの春秋連覇に貢献した。《共同通信》

【第34回全日本大学駅伝】

第34回全日本大学駅伝対校選手権は3日、名古屋市の熱田神宮から伊勢市の伊勢神宮までの8区間、106.8キロのコースで25校が参加して行われ、駒大が5時間18分41秒で2年連続4度目の優勝を果たした。

3区を終えて6位と出遅れた駒大は中盤で1、2年生が踏ん張った。4区の田中が2位に浮上し、6区の塩川が区間1位記録の快走。これでトップに立ち、そのままリードを守り切った。

初優勝を狙った山梨学院大は通算2度目の2位。3位には日大が食い込み、以下、大東大、東洋大、早大の6位までが来年の出場権を得た。《共同通信》

【レスリング・世界女子選手権】

レスリングの世界女子選手権最終日は3日、ハルキダ(ギリシャ)で7階級の決勝などを行い、日本は72キロ級の浜口京子(浜口ジム)、63キロ級の伊調馨(愛知・中京大女大高)、55キロ級の吉田沙保里(中京女大)の3人が優勝した。

浜口は1997年から3連覇した75キロ級以来3年ぶり4度目の世界一で、伊調と吉田は初制覇。馨の姉、51キロ級の伊調千春(中京女大)も銀メダルを獲得した。《共同通信》

【小泉純一郎首相】機内談話

小泉純一郎首相は3日午後、東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓3カ国の首脳会議に出席のためカンボジアに向かう政府専用機内で記者団と懇談し、4日の日中韓3カ国首脳会談で北朝鮮に核開発計画の放棄を要求、朝鮮半島の非核化を目指す考えで一致できるとの見通しを明らかにした。

日本政府は、先のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で北朝鮮に核開発放棄を求める特別声明を出したのを踏まえ、中国、韓国とも連携して、北朝鮮への働き掛けを強める方針だ。

首相は、北朝鮮について「責任ある国際社会の一員になってもらうことが北朝鮮にとってもプラスになるということは、3カ国の共通認識として持てると思う」と強調。北朝鮮と緊密な関係を持つ中国についても「北朝鮮の核保有を望んでおらず、平和的解決を支持している」と指摘した。《共同通信》

【トルコ・総選挙】

3日投票のトルコ国会(一院制、定数550)選挙は即日開票の結果、イスラム主義色の強い正義進歩党(AKP)が予想を上回る360議席以上を獲得して大勝を収め、トルコ史上初めてイスラム系政党による単独政権樹立の可能性が濃厚となった。与党3党はすべて議席を失い、大敗した。

議席獲得の条件となる10%の得票ラインに達したのはAKPと中道左派の共和人民党(CHP)だけで、AKPのエルドアン党首は3日夜「連立は必要なさそうだ」と言明、単独政権樹立に自信を示し、勝利宣言を行った。

政教分離を国是とするトルコでは、軍を中心にイスラム主義への拒否感が根強い。軍が新政権への介入に動けば、大きな政治混乱が生じる恐れもある。また、AKPは米国の進める対イラク攻撃の計画に反対しており、同計画に影響を与える可性も出てきた。《共同通信》



11月3日 その日のできごと(何の日)