平成5022日目

2002/10/08

この日のできごと(何の日)

【ノーベル賞】小柴昌俊教授に物理学賞

スウェーデンの王立科学アカデミーは8日、2002年のノーベル物理学賞を素粒子ニュートリノによる天文学を開拓した小柴昌俊東京大名誉教授(76)、レイモンド・デービス米ペンシルベニア大名誉教授(87)の2氏と、エックス線天文学を築いた米国のリカルド・ジャコーニ博士(71)の3人に授与すると発表した。

授賞理由は3氏とも「天体物理学への先駆的貢献」。小柴、デービス両氏は「宇宙からのニュートリノ観測」、ジャコーニ氏は「宇宙のエックス線源の発見」が評価された。

小柴氏らは、どんな物質もほぼ素通りしてしまうため観測が難しいニュートリノを独自の観測装置でとらえることに成功。光や電波などで天体を観測する従来の手段に、ニュートリノという「窓」を加えることで宇宙観を変え、天文学に新たな道を開いた。

受賞の知らせに小柴氏は「うれしいとしか言いようがない」と語った。

授賞式は12月10日にストックホルムで開かれる。賞金1000万クローナ(約1億3000万円)のうち、小柴、デービス両氏には4分の1ずつ、ジャーコーニ氏には2分の1が授与される。

日本人の受賞は化学賞を受けた白川英樹筑波大名誉教授、野依良治名古屋大教授に次ぎ、11人目で初の3年連続。物理学賞は1973年の江崎玲於奈芝浦工業大学長以来29年ぶり4人目。

小柴氏は80年代、岐阜県北部の神岡町にある神岡鉱山の地下1000メートルに、3000トンの水をたたえた素粒子実験装置カミオカンデの建設・実験を指揮した。87年2月、地球から10万光年離れた大マゼラン星雲で起きた超新星爆発で発生し、地球を貫いて届いたニュートリノのうち11個の検出に成功。爆発エネルギーの98%がニュートリノに変わるという超新星理論の正しさを裏付けた。

デービス名誉教授は60年代、太陽の核融合反応で発生するニュートリノの観測を世界で初めて計画。太陽から飛来するニュートリノの数が理論予測よりも少ないことを見つけた。

小柴氏らのグループもカミオカンデでこの現象を確認。後継機スーパーカミオカンデなどによる観測で、ニュートリノが質量を持つため種類が変わり、見かけ上減ることが判明。ニュートリノに質量がないとしていた素粒子の標準理論に変更を迫る画期的成果につながった。《共同通信》

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【日産キューブ】フルモデルチェンジ

10月8日のできごと(何の日)【日産キューブ】フルモデルチェンジ
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【住宅供給公社横領事件】元主幹に14億円全額賠償命令

青森県住宅供給公社(青森市)の巨額横領事件で、公社が元経理担当主幹のS被告(45)に、横領した約14億5400万円の損害賠償を求めた訴訟で、青森地裁の河野泰義裁判長は8日、S被告に横領金全額の支払いを命じる判決を言い渡した。

S被告は口頭弁論で全額の横領を認め、判決は「当事者間に争いがなく、請求は理由がある」と判断した。公社側とS被告の代理人の弁護士は、ともに法廷に姿を見せなかった。《共同通信》

【北朝鮮による日本人拉致事件】新たに4人認定

北朝鮮による拉致事件で警察庁は8日、新潟県真野町(佐渡島)の曽我ひとみさん(43)と母、ミヨシさん=失跡当時(46)=親子と、欧州で失跡した札幌市出身の石岡亨さん=同(22)=と熊本市出身の松木薫さん=同(26)=の計4人を拉致被害者に正式に認定した。政府認定の拉致事件は10件15人となった。

警察庁によると、曽我さん親子は1978年8月12日、買い物から帰宅途中、工作員とみられる男に襲われた。ひとみさんは工作船で北朝鮮へ運ばれたが、ミヨシさんの安否は不明で、北朝鮮は「承知していない」としている。

石岡さんは83年に欧州で失跡した元神戸外大生の有本恵子さん=同(23)=と北朝鮮で結婚したとされ、88年9月には、家族に「有本さんと松木さんと3人で平壌市で暮らしています」と書かれた手紙が届いた。

北朝鮮の説明では、石岡さんと有本さんは同年11月に石炭ガス中毒で、松木さんは96年8月に交通事故で死亡したとされる。

石岡さんはスペインのバルセロナで失跡直前の80年4月、よど号メンバーの妻2人と撮影した写真があり、日本の警察当局は拉致には同メンバーが関与したとみている。《産経新聞》

【政府】補正予算検討に着手

政府は8日、本年度の補正予算案編成の検討に入った。不良債権処理の加速がもたらす経済不安を緩和する雇用対策や中小企業対策が柱で、従来型の公共事業は盛り込まない。

小泉純一郎首相は同日夕、官邸で記者団に「今国会は考えていません」と記者団に述べ、18日召集の臨時国会には補正予算を提出しない考えを表明。政府は時間の制約などから、来年1月召集の通常国会に来年度予算と一緒に提出することを目指す。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・民主党の岡田克也幹事長代理は8日午後の記者会見で、臨時国会に向けた対応について「中野寛成幹事長の下でしっかりアシストし国会対応をフォローしたい」と党務への専念を強調。さらに「政調会長としてこれまで政策問題に当たってきたが、政策は正直、勘弁してくれという感じだ。口を慎もうと思う」と述べ、売り物だった「政策通」の返上を宣言した。しかし、得意分野の発言封印は難しいのか、さっそく「記者の皆さんもあまり質問しないでください」と協力を要請。《共同通信》

【米・ブッシュ大統領】港湾封鎖を強制解除

ブッシュ米大統領は8日、米西海岸の主要港湾施設が封鎖されている労使紛争に介入、大統領による指揮権発動を認めたタフト・ハートレー法(労使関係法)に基づき、港湾封鎖の強制解除を命ずるようサンフランシスコ連邦地裁に要請した。同地裁は同日、要請を認める決定を下した。

9月末から港湾施設を封鎖していた経営側の太平洋海事協会、国際港湾倉庫労組ともに同地裁の決定を受け入れ、荷積み作業を9日午後6時から再開する。

米経済を混乱に陥れた港湾封鎖は解除され、西海岸を経由する物流は復旧への一歩を踏み出すことになったが、労使紛争の根本的な解決にはなお時間がかかる見通し。

米大統領が同法で労働争議に介入したのはカーター政権下の1978年以来、24年ぶり《共同通信》

大統領令によって設置された調査委員会が8日、労使間交渉が短期間でまとまる公算は小さいとの見通しを大統領に報告。ロサンゼルスやシアトルなど29の港湾の封鎖による経済的損失は1日20億ドル(約2500億円)に上るとの試算もあり、大統領は異例の介入を決断した。

【この日の民主党】

「選挙制度見直し指示で衆院議長は権威汚す」岡田幹事長代理

民主党の岡田克也幹事長代理は8日、就任後初の定例会見に臨み、民主党の古賀一成衆議院議員(比例九州ブロック)が議員を辞職して福岡県第6区の補欠選挙に出馬することに一部で批判が出ている問題について、「惜敗率という考え方を採った以上、必ず出てくる」と述べ、問題はないとの見解を示した。

会見で岡田幹事長代理は、古賀議員の問題について、「本選になれば当然出てくる人が、その前に補選になったから出るというのは、当然とは言わないが、あっていいことだ。別の人を立てるとなれば、かえって有権者に判りにくいのではないか」「惜敗率という考え方を採った以上、必ず出てくるケースで、いけないとは言えない」と指摘。個人的な意見と断った上で、「同じ立場だったら、同じことを必ずした」と述べた。

また、衆議院の綿貫議長が古賀議員の辞職願受理を拒否したことに続いて、与党の選挙制度改革協議会に比例区をめぐる制度見直しの検討を指示したことについて、「今回のことは当然予想されていたこと。これをもって問題を議論しろというのは妥当なのかどうか。むしろ、議長の権威を自ら汚しているのではないか」と批判した。

「ペイオフ解禁延期は金融失策の結果」鳩山代表

民主党の鳩山由紀夫代表は8日、第4次鳩山ネクストキャビネット(NC)の第1回会議で挨拶し、「われわれは国民に理解される政策を訴えていかなければならない。そのためには大いに発言をし、議論を深めていくことを望む」と述べた。

鳩山代表は挨拶の中で、政府の景気対策、とりわけペイオフの全面解禁を2年間延長することについて「政府は現在の金融が危機なのかそうでないのかの区別も理解していない。われわれが主張してきた金融の健全化策を行っていれば、ペイオフの解禁はできているはずだ。政府の腰の定まらない対応を浮き彫りにした結果である。この責任は極めて重い」と厳しい口調で批難した。

また北朝鮮問題について「本当の意味での国交正常化が実現できることを期待しているが、現状は北朝鮮側の考え方をうのみにしているだけである。拉致家族の思いを考えれば、一刻も早い拉致問題の全面解決を望む。そのことを踏まえると、国交正常化交渉は時期尚早ではないか」と語った。

米国のイラク攻撃については「米国の攻撃がどこまで必要なのか、日米同盟を結んでいる立場に立ってわれわれも議論していくべきである」と指摘した。《民主党ニュース》



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