平成5023日目
2002/10/09
この日のできごと(何の日)
【ノーベル賞】田中耕一さんに化学賞
スウェーデンの王立科学アカデミーは9日、2002年のノーベル化学賞を富山市新川原町出身で、島津製作所(京都市)分析計測事業部のライフサイエンス研究所主任、田中耕一氏(43)とジョン・フェン米バージニア・コモンウェルス大教授(85)、スイス連邦工科大のクルト・ビュートリッヒ教授(64)の3人に授与すると発表した。
授賞理由は「生体高分子の同定と構造解析のための方法の開発」。3氏は生体内で重要な働きをするタンパク質分子の大きさや構造を調べる技術を開発。ヒトの全遺伝情報(ゲノム)解読終了後、生命科学分野の大きなテーマになったタンパク質の構造解析を進める上で、極めて重要な成果だ。県人のノーベル賞受賞は初めて。
田中氏は戦後生まれで、日本の企業研究者としては初の受賞。「寝耳に水で信じられない」と喜びを語った。
授賞式は12月10日にストックホルムで開かれ、賞金1000万クローナ(約1億3000万円)が贈られる。うち田中、フェン両氏に4分の1ずつ、ビュートリッヒ氏には半分が贈られる。《北日本新聞》
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小泉純一郎首相は9日夕、島津製作所の田中耕一氏がノーベル化学賞を受賞したことについて「日本は捨てたもんじゃないと言ったけど、それどころじゃない。大したもんだ」と述べ、ノーベール物理学賞の小柴昌俊東大名誉教授に続く受賞を祝福した。首相官邸で記者団に答えた。
首相は、日本人が初めて一年に2人受賞したことについて「同時2人初めてでしょう。70代と40代、大したもんだね。もっと自信持っていいんじゃないの。心からお祝いをしたいと思います」と顔をほころばせた。《共同通信》
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【テレ朝系連続ドラマ・相棒season1】放送開始
【北朝鮮による日本人拉致事件】5人の帰国が決定
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による日本人拉致事件で、生存が確認された被害者の蓮池薫さん(45)ら5人が今月15日に一時帰国することが日本政府と北朝鮮との交渉で9日、決まった。
9月17日の小泉純一郎首相と金正日総書記の首脳会談で、生存が確認された拉致被害者の帰国は初めて。5人はいずれも1978年に拉致されたとされており、約24年ぶりの帰国となる。滞在は1週間程度の予定だが、延長される可能性もある。9日午後、被害者家族に伝達。この後、日朝国交正常化交渉関係閣僚会議に報告され、福田康夫官房長官が正式発表した。
正常化交渉は今月29、30両日にマレーシアのクアラルンプールで開催することが固まり、北朝鮮側が交渉前に一時帰国を受け入れた。交渉を円滑に進める環境を整えるため、北朝鮮側が受け入れたとみられる。
帰国するのは、新潟県出身の蓮池さんと奥土祐木子さん(46)、福井県出身の地村保志さん(47)、浜本富貴恵さん(47)と、新潟県佐渡島出身の曽我ひとみさん(43)の五人。蓮池さんと奥土さん、地村さんと浜本さんはそれぞれ拉致された後、北朝鮮で結婚しているという。五人は北京経由で帰国した後、故郷の新潟、福井両県にも帰る方向で調整中。
帰国は被害者本人の5人に限られ、死亡したとされる横田めぐみさん=拉致当時(13)=の娘は含まれていない。日本側が求めていた生存者家族の同行は今回は見送られる見通しだ。
拉致事件について被害者家族は、生存者の「1カ月以内」の帰国実現を要望。これを受けて、日本政府は北朝鮮側に国交正常化交渉再開前の生存者帰国を申し入れていた。
生存者五人は9月末に平壌に派遣した政府調査団(団長・斎木昭隆外務省アジア大洋州局参事官)が面談し、本人確認した。調査団が帰国の意思を確認したのに対し、一部の人は消極的な考えを示したが、日本にいる被害者家族は「北朝鮮国内では自由な意思表示はできない」として、あくまでも帰国を求めていた。《共同通信》
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小泉純一郎首相は9日夜、拉致被害者のうち生存者5人の一時帰国が決まったことについて「一歩一歩だが日本側の要望を北朝鮮は受け止めているとの感触を得ている」と述べ、「家族の要望に応えられるよう全力を挙げたい」と強調した。《共同通信》
【社民党】田嶋陽子氏に辞職勧告
社民党は9日の常任幹事会で、離党届を提出した田嶋陽子参院議員=比例代表選出=について、離党届を受理せず(1)議員辞職を勧告(2)党中央規律委員会で除名を含めた厳しい処分を検討する−ことを決めた。同日夕、福島瑞穂幹事長が秘書を通じて田嶋氏に辞職勧告書を渡した。
田嶋氏は7日の離党届提出後、「政治家として人生を全うしたい」として無所属で議員活動を継続する方針を明らかにしている。《共同通信》
【東京株式市場】
9日の東京株式市場は外国人投資家の売りが主導して相場を押し下げ、日経平均株価(225種)は反落、市場で「最後の防衛ライン」とされた8500円を一時割り込み、8498円46銭まで売られた。
終値はやや買い戻され、前日比169円56銭安の8539円34銭と7日に付けたバブル後最安値をさらに更新。1983年6月以来、約19年4カ月ぶりの低水準となった。大手銀行や生命保険会社は保有株式の含み損が一段と拡大し、財務基盤への深刻な影響が避けられない情勢だ。
市場全体の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)もバブル後最安値を更新し、16.50ポイント安の844.29。出来年高は約7億4900万株だった。《共同通信》
【ボクシング】
世界ボクシング協会(WBA)スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦は9日、東京・国立代々木競技場で行われ、チャンピオンの佐藤修(協栄)が挑戦者で同級1位のサリム・メジクンヌ(フランス)に0−3の判定で敗れ、初防衛に失敗した。
佐藤は終始前に出たが、逆に相手の的確な左ストレートなどを浴びてポイントを奪われた。終盤の打ち合いでも決定だがなく、大差の判定で敗れた。
戦績は佐藤が30戦26勝(15KO)2敗2分け、新王者となったメジクンヌは44戦40勝(21KO)3敗1分け。
これで、日本のジム所属の役世界王者は世界ボクシング評議会(WBC)スーパーフライ級の徳山昌守(金沢)1人となった。《共同通信》
【この日の民主党】
「株価下落は不良債権処理できない政府への失望」鳩山代表
民主党の鳩山由紀夫代表は9日の定例記者会見で、株価が連日大幅に下落し、バブル崩壊後の最安値を更新していることについて触れ、「小泉内閣では不良債権は処理できないという失望が広がっている」と指摘。臨時国会において政府の経済無策を厳しく追及する姿勢を明らかにした。
鳩山代表は、会見の冒頭、小柴昌俊・東京大学名誉教授がノーベル物理学賞を受賞したことに対してお祝いを述べ、「地球上の純水でニュートリノを発見するという、大変なロマンを国民に示してくださった。これを刺激に、日本の科学技術を発展させるため、若い人々が挑戦的に努力をしていってほしい」と語った。
連日株価が続落していることについて鳩山代表は、「柳沢金融担当大臣を更迭したにもかかわらず下がり続けていることの意味を考えるべきだ」と指摘。「過去の総括は不十分、経営責任、政治責任もいまだにあいまいにしている中で、小泉内閣では不良債権は処理できないという失望が広がっている」とし、中小企業や勤労世帯に対するセーフティネットの整備など、かつてから民主党が提起している金融再生ファイナルプランの厳格な実施を求めていく考えを明らかにした。
また、政府がペイオフの凍結解除を2年間延期したことについて、「かつてはペイオフ凍結解除が改革だと言っていたのが、今回は延期するのが改革だと言う。まさに見せかけの論理だ。国民をバカにしている」と強く批判。延期自体について「重病患者を手術しないまま退院時期だけ延ばしたようなもの。執刀医として大きな失政だ」と断罪し、政府の責任を厳しく追及する意向を示した。
[統一補選]神奈川8区おりた予定候補、総決起集会開く
衆議院神奈川県第8区補欠選挙に民主党公認で立候補するおりた明子予定候補者は、9日、横浜市青葉区で総決起集会を開いた。
集会会場は、当初用意した椅子では足りなくなり立ち見も出るほどの盛況。300人以上の人たちが詰め掛けた。決意表明に立ったおりた予定候補者は、「私たちに“見えない”政治はいらない。見えないのなら私が明らかにしていく。これを原点にして忘れずに進んでいきたい」と熱く訴えた。
この日は鳩山由紀夫代表も会場に駆けつけ、「この小泉内閣の1年半は日本にとって不幸だったが、おりたさんは日本を変えることができる力をもっている。おりたさんを国政の場に送るために、ぜひとも皆さんの力を貸してください」と、参加者に一層の支援を求めた。
また、おりた候補を推薦する自由党の平野参議院議員、連合神奈川の砥上副事務局長、女性支援グループ折り鶴の会の方などからも激励の挨拶があった。
愛知県知事選・福岡市長選で現職推薦決める
民主党は9日、常任幹事会で、来年1月16日告示、2月2日投票の愛知県知事選挙に現職の神田眞秋氏を、また11月3日告示、同17日投票の福岡市長選挙に現職の山崎廣太郎氏を、それぞれ推薦することを決定した。
「経済再生本部」「拉致問題・日朝交渉対策本部」の設置決める
民主党は9日、党常任幹事会で「経済再生本部」「拉致問題・日朝交渉対策本部」の2つの対策本部の設置を決めた。小泉内閣のもとでの不良債権処理問題やペイオフ解禁問題をめぐる経済政策の混迷、拉致問題の事実解明が進まないままでの日朝国交正常化交渉再開などに対し、政策・運動の両面から取り組みを強める目的で、いずれも鳩山由紀夫代表が本部長を務める。《民主党ニュース》