平成5017日目

2002/10/03

この日のできごと(何の日)

【北朝鮮による日本人拉致事件】

家族が生存者を確認

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に拉致された被害者の家族連絡会は3日、東京都内で開いた緊急会合で政府調査団から現地調査について詳しい説明を受け、中山恭子・内閣官房参与に対し、生存者1カ月以内の帰国と「死亡」とされた8人について生存を前提とした真相究明を要請した。

調査団が小浜市の地村保志さんと浜本富貴恵さんと対面した際に撮影したメッセージビデオは、都内のホテルで開かれた連絡会の会合で上映された。ビデオの中で保志さん、富貴恵さんは元気そうな姿で「家族に会いたい」と面会を強く希望した。拉致された1979年以来、2人の現在の姿と肉声が家族によって確認されたのは初めて。《共同通信》

生存者5人「会いに来て」

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に拉致された被害者の家族連絡会は3日、東京都内で開いた緊急会合で政府調査団から現地調査について詳しい説明を受け、中山恭子・内閣官房参与に対し、生存者の1カ月以内の帰国と「死亡」とされた8人について生存を前提とした真相究明を要請した。

会合では、現地で撮影された蓮池薫さん(45)ら生存者5人が家族に向け「会いに来てほしい」などと話している約10分間のビデオ映像の内容も確認。

連絡会代表で、横田めぐみさん=失跡当時(13)=の父滋さん(69) は会合後の記者会見で「厳重な監視の下で話をしており、『日本に帰りたい』などとは言えないはず」とし「強制的にでも連れ帰ってほしい」と訴えた。

滋さんによると、ビデオは9月29日と30日に撮影され、曽我ひとみさん(43)、奥土祐木子さん(46)、蓮池さん、地村保志さん (47)、浜本富貴恵さん(47)の順で登場。

続いて、めぐみさんが入院していたとされる病院の全景や医者、めぐみさんの娘とされる十五歳の少女が映っていた。

生存者は代わる代わる「家族に心配をかけて申し訳ないが、現在は幸せに暮らしている。すぐに帰国する意思はないが、会いに来てほしい」などと家族に呼び掛けたという。

滋さんは、調査団から少女について3週間程度で血縁関係があるかどうか鑑定結果が出ると聞いたことを明らかにし「結論が出た段階で訪朝するかどうか考える」と述べた。

蓮池さんの母ハツイさん(70)はビデオについて「わたしの気持ちの中には20歳の子供しかいなかった。年を取ったなと思った。24年間、つらい思いをしたと思う」と話した。

また松木薫さん=失跡当時(26)=の弟信宏さん(30)は「調査団が持ち帰った遺骨とされる骨は2度火葬されており、鑑定は極めて難しいと言われたが、親族がDNA鑑定のために血液を提供した。ちょっとの可能性があれば確かめてほしい」とした。

連絡会は、支援室を通じて生存者らにビデオレターを送ることを検討。調査団のビデオについては「公開しない条件で撮影された」として、調査団から提供された写真などと合わせ公開しないこと決めた。《共同通信》

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【寺越武志さん】39年ぶり帰国

1963年に日本海で行方不明となり、現在は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)で暮らす寺越武志さん(53)=石川県出身=が3日午後、経由地の北京から成田着の中国国際航空機で39年ぶりに一時帰国、行方不明になって以来初めて祖国の土を踏んだ。

3日は都内のホテルに宿泊。4日に代表団と別れて、金沢市にある母親の友枝さん(71)宅に向かう。12日までの滞在中、生家のある石川県羽咋市を訪れ、墓参りなどをする予定。

寺越さんは北朝鮮で平壌市職業総同盟の副委員長を務めており、自治労中国地区連絡協議会などが招待した代表団5人の一員としての来日。成田空港の到着ロビーでは、友枝さんら家族のほか、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)関係者らが出迎えた。

寺越さんは友枝さんと手を取り合って再会を喜び、集まった報道陣に「朝鮮と日本が近くて近い隣の国になるよう努力したい」と朝鮮語であいさつし、足早に迎えの車に乗り込んだ。

寺越さんは63年5月、叔父らと一緒に3人で漁に出た際、日本海で行方不明になった。87年1月に叔父の手紙が日本に届き、北朝鮮での生存が判明。同年九月に両親が訪朝し寺越さんと再会した。父の太左エ門さん(81)は昨年7月から平壌で寺越さんの家族とともに暮らしている。《北國新聞》

【東京株式市場】

3日の東京株式市場は、不良債権処理の加速に伴って国内景気が失速するとの懸念が支配的となり、銀行、ハイテク株などを中心に売られ、日経平均株価(225種)は4日間続落。終値は1983年8月以来、約19年ぶりに9000円の大台を割り込んだ。

終値は前日比112円90銭安の8936円43銭。東証株価指数(TOPIX)も9.64ポイント安の883.59と続落し、バブル後最安値となる84年12月以来の低水準。出来高は約7億9700万株。市場では構造改革の推進を歓迎する一方、景気失速による企業収益の悪化を織り込み始めており、「8500円も視野に入った」(大手証券)との見方も出ている。《共同通信》

【日立製作所、三菱電機】半導体統合

日立製作所と三菱電機は3日、システムLSI(高密度集積回路)を軸に半導体事業を実質統合すると発表した。来年4月に新会社を設立、両社の半導体事業をほぼすべて移管する。売り上げ規模は初年度9000億円に達し、半導体の世界市場での売上高シェアは約5%と、米インテルに次いで世界2位となる。

また、日立とNECが折半出資する汎用DRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)の専業会社、「エルピーダメモリ」は来年3月末に、赤字に陥っている三菱電機のDRAM事業を買収すると正式に発表。日本のDRAMはエルピーダ1社に集約されることも決まった。

国内大手半導体メーカーは情報技術(IT)不況を背景に今年3月期決算で巨額の赤字を計上、今回の一連の再編は「日の丸半導体」復活に向けた最後のチャンスとなりそうだ。《共同通信》

【USJ】社長が辞任

米映画テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ、大阪市此花区)を運営する「ユー・エス・ジェイ」の阪田晃社長(62)は3日、記者会見し、賞味期限切れ食材の使用など一連の不祥事の責任を取って辞任すると発表した。土崎敏夫会長(大阪市助役)も退任する。

後任社長には、USJの前会長で大阪市元助役の佐々木伸氏(68)が就任の予定。今月中に開催する臨時株主総会後の取締役会で正式に決める。

阪田社長は「ゲストや株主の皆さんに多大な迷惑をおかけした。不祥事の改善という点では一定の進歩があったため、辞任を決意した」と述べた。《共同通信》

【象のオリ】移設で合意

日米両政府は3日の日米合同委員会で、1996年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告に盛り込まれた沖縄県読谷村の米軍楚辺通信所(通称象のオリ)移設に関して、移設先のキャンプ・ハンセン(同県金武町)での建物工事実施に合意した。政府は10月中に施工業者と契約を結び、その後、着工する予定。《共同通信》

【小泉純一郎首相】ベトナム書記長と会談

小泉純一郎首相は3日午後、公賓として来日中のマイン・ベトナム共産党書記長と首相官邸で会談した。

首相は、ベトナム政府によるバイクの輸入部品規制により日本メーカーの現地工場が操業停止に追い込まれた問題に関連し「日本企業が一層活動を拡大できるよう投資環境の整備を進めてほしい」と要請。書記長は「今後も環境整備を進めたい」と述べた。

その上で首相は、現在両国間で協議を進めている日本・ベトナム投資協定について「早期締結へ向け可能な限り今年中に実質的な作業を終えることを目指し、最大限の努力をしよう」と表明。書記長は「早期締結へ向け政府関係者に指示したい」と同意した。これにより同協定は来年にも締結の見通しとなった。《共同通信》

【民主党】鳩山、中野氏が対立

民主党は3日午後の両院議員総会で、鳩山由紀夫代表の3選を受けて新たに構成するネクストキャビネット(次の内閣)や常任幹事会のメンバーなどを承認、新体制の陣容が決まった。

しかし、この後の議員懇談会では、旧民社党グループの活動をめぐり、自粛を求める鳩山氏と、同グループ出身の中野寛成幹事長との間で見解の相違が表面化。代表選で、投票権が与えられたサポーター登録科の「立て替え問題」も指摘され、党としてこの問題も含め代表選の在り方について検討することになった。

ネクストキャビネットは、「次の首相」である鳩山氏以外に、岩國哲人行政改革・規制改革担当相など15人を起用。代議士会長に玉置一弥氏を選んだ。

懇談会では、松沢成文氏が「鳩山代表は『党中党』はなくすと言った。民社協会はそれに当たる」と批判。

鳩山氏は早急に旧党派グループの解消に取り組む考えを示したが、中野氏は「(同協会は)独立組織で、構成メンバーが判断すべきだ」と、解消に否定的な考えを示した。《共同通信》

【この日の民主党】

常任幹事会、NC大臣など決まる

民主党の両院議員総会(続開)が3日、党本部で開かれ、1日の総会で承認された以外の常任幹事、局長、NC大臣および国会の委員長人事を提案通り承認。鳩山新体制の陣容が整った。

鳩山由紀夫代表は挨拶で「常在戦場、毎日が戦場という気持ちで臨まねばならない。野党も待ったなしの状態、厳しい国民の声がある。筋を通していきたい」と述べた。討論では「代表選およびサポーター制度の総括を第三者を入れてしっかりやるべき」「民主党には市民の支持がなければならない。いったいどういう政党なのか。保守と労組の党なのか」などの意見が出された。鳩山代表は「サポーター制度導入自体は良かった。完璧かどうかは議論があるので、検討したい」「保守、労組の党というつもりはみじんもない。民主党はリベラル勢力の結集だ」と答弁した。

なお、議員総会に先立ち代議士会が開かれ、新代議士会長に玉置一弥議員、同代理に山元勉議員が選出された。玉置新会長は「国会活動の中で、元気で頑張れるように運営していきたい」と挨拶した。

常任幹事会で「政権戦略委員会」の設置決める

民主党常任幹事会は3日、新執行部のもとで初めて開かれた会合で、鳩山由紀夫代表の諮問機関として「政権戦略委員会」を設置することを決めた。党改革のあり方、新人議員が当選しやすい環境づくりなどについて審議し、鳩山代表に答申する。人選は鳩山代表に一任された。

統一補選対策本部がスタート

民主党の統一補欠選挙対策本部(本部長・鳩山由紀夫代表)が3日、第1回の会議を開き、始動した。会議では、選対本部の構成、選挙情勢、告示に向けた取り組みなどが確認された。

会議の冒頭で挨拶に立った鳩山本部長は、今回の補選を「民主党だけでなく、日本の未来の浮沈がかかった闘い」と位置付け、「全ての候補の勝利に向けて全力で取り組もう」と檄を飛ばした。

続いて、鳩山本部長、中野寛成事務総長、赤松広隆事務局長以下、選対本部の構成を確認した後、赤松事務局長が各選挙区の候補者擁立状況などを報告。さらに、衆議院、参議院それぞれの告示日に向けた訪問活動、応援演説などの取り組みについて意思一致がなされた。

川橋議員、拉致問題でさらなる調査求める

民主党・新緑風会の川橋幸子議員は3日、参議院決算委員会で質問に立ち、北朝鮮による日本人拉致問題での政府調査団の調査結果と今後の対応策について外務省、谷垣国家公安委員長、安倍官房副長官らに質問した。

川橋議員の「被害者家族の感情と国家間の政治的な決着とがないまぜに処理されることは大変危険だ。政府は家族の納得の行くまで家族の味方となって頑張るべきではないか」との問いに、谷垣国家公安委員長は、「情においてはまことに忍ばざることだが、他方、東アジアの平和のために理性的に考えなければならない。情と理のバランスを欠いている中では、(国交正常化交渉の中で)できるだけ事実解明を警察としても努力していかなければならない」と答弁した。

川橋議員はまた、被害者家族や国民の間に広がっている不信感には、北朝鮮への不信感、日本政府への不信感と合わせて「国家はつねに個人を犠牲にするのではないか」という不信感があると指摘。「被害者の人権のみならず国家主権の侵害も看過できない」との安倍官房副長官の発言に対しては「国家主権侵害の前に個人の人権を最優先で考えていただきたい」と要望した。《民主党ニュース》



10月3日 その日のできごと(何の日)