平成4995日目

2002/09/11

この日のできごと(何の日)

【九州南西海域工作船事件】不審船を引き揚げ

鹿児島県奄美大島沖の東シナ海で昨年12月、銃撃戦の末に沈没した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の工作船とみられる不審船の引き揚げで、第十管区海上保安本部(鹿児島)は11日午後1時すぎ、クレーンを使った船体の引き揚げを終え、台船に収容した。船体は約8カ月半ぶりに、姿を現した。

現場海域は中国の排他的経済水域内のため、中国船4隻や中国機も作業を監視した。

海上保安庁によると、船体には3枚羽根のスクリュー4本が付いており、船尾にある観音開きの扉には中国浙江省の「石浦」という地名が記されていた。また船橋部分は完全に脱落していた。

引き揚げ後、船体を鹿児島湾に運び、約1週間かけて安全確認を行うこととになっており、陸揚げは20日前後になるとみられる。焦点は船籍の確定や船体構造の解明などに移る。17日に行われる小泉純一郎首相と北朝鮮の金正日総書記の会談で、日本側は不審船を議題に取り上げる方針で、影響を与えそうだ。

海上保安庁は、6月27日から作業を開始。度重なる台風の接近で何度も中断され、1カ月と見込まれていた作業期間は大きくずれ込んだ。

不審船は昨年12月、奄美大島の西北西約390キロの東シナ海で、海上保安庁の巡視船と銃撃戦の末に沈没。これまでの調査で、十管は乗組員とみられる4遺体のほかロケット砲などを回収した。

不審船はエンジンを4基搭載しており、上陸用のボートを収容するスペースを持つほか、携帯用の対空ミサイルを装備するなど重武装だったことが分かっている。

十管によると、午前4時20分ごろ、起重機台船「第60吉田号」からつり上げ用のワイヤを海中に下ろして作業を開始。同9時すぎからつり上げ始めた。

途中でワイヤが絡んだため一時作業はストップしたが、ダイバーがほどいて、間もなく再開された。船体は船内の海水を抜いた上で、腐食防止などのため台船甲板上に設置された水槽に収容された。《共同通信》

海上保安庁は11日、鹿児島県・奄美大島沖の海底から引き揚げた不審船の中に、小型船1隻が格納されていたと発表した。小型船は、船尾にある観音開きの扉の中に入っており、エンジンとスクリューがそれぞれ3基あった。

1990年、福井県美浜町に漂着した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の小型工作船と、エンジン数などの共通点があるという。小型船は工作員の上陸などの目的で使われていたと考えられ、同庁は不審船が「工作母船」だった可能性もあるとみている。また、不審船は通常の漁船では考えられない特殊な船底の形をしており、高速航行に適した性能を持っていたことも判明した。船底の断面はV字形で、「滑走型」と呼ばれる軍艦などにみられる形状という。

海上保安庁は、過去に日本近海で確認された北朝鮮の工作船とみられる不審船と、共通した特徴を有しているとして陸揚げ後、詳しく調べる。

海上保安庁によると、同日午後、船体を起重機台船上の水槽内に固定する作業中に、同庁職員が、観音開きの扉のすき間から小型船を発見した。船尾部を扉側に向けた状態で格納されていたという。大きさや材質などは不明。

不審船の船体は鋼鉄製で、全長約30メートル、幅約5メートル。船首部にある機関室の屋根部分がなくなっており、エンジン4基が2基ずつ並んで前後に配置してあるのを確認した。

不審船は、爆発を起こした後、3、4分で沈没したとみられるが、船体に大きな穴などは確認できなかった。

引き揚げ後の会見で海上保安庁警備救難部の渡部典正管理課長は「船底に穴がなかったのは意外だった。何らかの理由で観音開きの扉が開き、浸水し沈没した可能性もある」と述べた。《共同通信》

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【大相撲秋場所】

大相撲秋場所4日目(11日・両国国技館)2日連続で横綱、大関陣が安泰。横綱貴乃花は雅山を力強く寄り切り、今場所初の連勝で3勝目を挙げた。横綱武蔵丸は栃乃洋を寄り切って3勝1敗とした。新大関の朝青龍は旭天鵬を右上手投げで退けて4連勝。残る大関陣は、横綱昇進を目指す千代大海が小結貴ノ浪、魁皇は関脇土佐ノ海、武双山は霜鳥をそれぞれ下し、いずれも3勝目。貴ノ浪は2勝2敗。土佐ノ海は初黒星。関脇若の里は新小結の高見盛を寄り切って3勝目。高見盛は4連敗。全勝は朝青龍と平幕の和歌乃山の2人となった。十両は小城錦がただ1人4連勝。《共同通信》

【日本水連・古橋廣之進会長】勇退表明

日本水泳連盟の古橋廣之進会長(73)は11日、任期満了となる来年3月に会長職を退くと表明した。後任には、10日の臨時理事会で副会長就任が決まった林利博氏(65)の昇格が確実視されている。林副会長は日大水泳部で古橋会長の後輩で、東京都水泳協会副会長。日本水連では競技委員長、学生委員長を歴任した。

古橋会長は「70歳で退くのが一番と思っていたが、任期途中で職を投げ出すことはしたくなかった。昨年の福岡での世界選手権、今年のパンパシフィックを成功させ、日本水連として積み残した事業もない今が、潮時と考えている」と退任理由を説明した。

古橋氏は、国際大学スポーツ連盟(FISU)副会長は2003年まで、国際水連(FINA)副会長、アジア水連会長の職は05年の任期終了時まで続ける。《共同通信》

【神奈川県警】織田無道容疑者らを逮捕

東京都内の宗教法人の乗っ取りを目的に登記を無断で変更したとして、神奈川県警捜査4課は11日、タレントで住職の織田無道容疑者(50)=神奈川県厚木市=ら3人を公正証書原本不実記載などの疑いで逮捕した。

調べでは、織田容疑者らは01年6月、東京都町田市内の墓地を経営する宗教法人の役員会の議事録などを偽造。法務局に提出し、法人の代表役員が織田容疑者に代わったという虚偽の登記変更をした疑い。

関係者によると、織田容疑者はこの宗教法人と、葬儀などの際に自分の寺から僧侶を派遣する契約を結んでいたが、00年春ごろ解除された。織田容疑者らは契約を復活させるよう迫ったが、拒まれていたという。

宗教法人によると、墓地の広さは約1万2000平方メートルで約3200区画が売れた。まだ約1800区画残っており、その資産額は数十億円という。《朝日新聞》

【小泉純一郎首相】パキスタン・ムシャラフ大統領と会談


https://www.kantei.go.jp/

訪米中の小泉純一郎首相は11日午後、ニューヨークの国連本部で、パキスタンのムシャラフ大統領と会談し、米中枢同時テロ1年を受け、今後も両国が「テロとの戦い」に協調して取り組むことで一致した。ただ大統領は米国の対イラク攻撃に懸念を表明した。

首相がパキスタン国民の対米感情を尋ねたのに対し、大統領は「率直に申し上げて、反米感情がある。特にイラク問題について語られることが、良い方向に持っていかないことを心配している」と述べた。

首相は「さまざまな困難を抱えながら、米国などと協力し、指導力を発揮してきた」と、テロに立ち向かう大統領の姿勢を評価し、昨年11月に表明した3億ドルの無償資金協力を着実に実施する考えを伝えた。《共同通信》

【アメリカ同時多発テロ事件】発生から1年

テロリストが操縦する乗っ取り機が米国の心臓部を直撃、世界中を揺るがせた米中枢同時テロから11日で、丸1年を迎えた。乗っ取り機が突入したニューヨークの世界貿易センタービル跡地、ワシントン郊外の国防総省、乗っ取り機が墜落したペンシルベニア州ピッツバーグ郊外など全米250都市で追悼式典が行われ、約3000人の犠牲者に祈りをささげ、テロとの戦い継続への誓いを新たにした。

国防総省での追悼式典でブッシュ大統領は「ここで始まった戦争に勝利することをあらためて決意する」と述べ、テロとの戦いの完遂を誓った。

同時テロは、世界の安全保障秩序を揺さぶり、米国を果てしなき対テロ戦に駆り立てた。今も黒幕とされるウサマ・ビンラディン氏の行方はつかめず、次の対米テロの懸念、新たな戦争の不安が募っている。

世界貿易センタービルの崩壊現場「グラウンド・ゼロ(爆心地)」では、最初の乗っ取り機のアメリカン航空11便がビル北棟に突入した午前8時46分(日本時間同日午後9時46分)、数千人の遺族らが出席して追悼式典を開催した。《共同通信》

ブッシュ米大統領は11日、ニューヨーク湾のエリス島で自由の女神像を背景に全米向けのテレビ演説を行い、「テロリストや独裁者が大量殺人兵器で文明社会を脅迫することを許さない」と述べ、自由と民主主義を守るため「テロとの戦い」を続ける決意を表明した。名指しは避けたものの「独裁者」の表現でイラクのフセイン大統領を批判、政権打倒の意思をあらためて示した。

大統領は「テロリストを地球のどこまでも追い詰める。正義が実現し米国が安全になるまで容赦しない」と「歴史的使命」を強調。一方で、「米国の理想は世界の希望だ」と述べ、前世紀までに大量の移民を受け入れた同島を舞台に、米国が自由で開かれた国であることを世界に向けてアピールした。

大統領は「9月11日は米国の記憶に刻み込まれた」と指摘。「米国民は手ごわい敵を相手にしており、彼らの攻撃に無傷でないことを悟らされた」と語り、米国の安全保障環境が新たな時代に入ったことを強調した。大統領は「過去一年は、愛する者を失った人や、この世で父の姿を決して見ることがない定めに生まれた赤ん坊にとって悲しみの年だった」と哀悼の意を表明。また「軍人は家から遠く離れた地で、犠牲になった」とねぎらった。一方で「われわれは、イスラムの信仰を尊重する」とイスラム世界に配慮を示した。《共同通信》

【サッカー・プレミアリーグ】

サッカーのイングランド・プレミアリーグ、フラムのMF稲本潤一は11日、本拠地のロンドンで行われたトットナム戦に先発フル出場し、後半24分にプレミアリーグでの初ゴールを決め、チームの3−2の逆転勝利に貢献した。

稲本は0−2で迎えた後半24分、右クロスからのこぼれ球をゴール前約20メートルから右足でゴール左隅に決めた。稲本はこれまでインタートト杯決勝でのハットトリックなどで4点を挙げていたが、同リーグでの得点は初。フル出場を果たしたのもフラム移籍後初めてだった。

フラムは稲本の得点で勢いに乗り、後半38分にPKで2−2の同点に追いついた後、ロスタイムにレグバンスキが決勝点を奪った。フラムはこれで2勝1分け1敗で勝ち点7となった。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、ドジャースの野茂投手は11日、ジャイアンツ戦に先発。七回途中まで6安打2失点、毎回の8三振を奪う好投で14勝目(6敗)を挙げた。野茂は5連勝。ジャイアンツの新庄外野手は欠場した。試合はドジャースが7−3で勝った。

マリナーズのイチロー外野手はレンジャーズ戦で4打数2安打1打点。打率は3割2分9厘。マリナーズは3−4で、サヨナラ負けし、3連敗。

エクスポズの吉井投手はカブス戦に先発し、5回を6安打6失点(自責点4)で9敗目(4勝)を喫した。吉井は4連敗。メッツの小宮山投手はブレーブス戦に3番手で登板し、3回を3安打2失点、4奪三振で、勝敗には関係なかった。カージナルスの田口外野手はブルワーズ戦を欠場した。《共同通信》

【この日の民主党】

信田邦雄参院議員が初登院

11日、今井澄参院議員の逝去に伴い繰り上げ当選となった参議院比例代表選出の信田邦雄議員が初登院した。

信田さんは午後2時に総務省で当選証書を受け取り、同25分すぎ、参院議員面会所に到着。参院正面玄関に案内されて職員に議員バッチをつけてもらい、報道陣のカメラのフラッシュを浴びながら登院ボタンを押した。

初登院の感想を記者団から求められた信田さんは「当選証書と議員バッチを受け取り、国民の代表としての自覚がひしひしと湧いてきた」としながらも、「今井澄議員が亡くなったことによる繰り上げ当選だったので、複雑な気持ちで受け止めた」と胸の内を語った。

また「私は農民ですから、食料を生産して、国民のいのちのもとである安全な食べ物を安定的に供給する義務と責任がある。消費者と生産者が理解し合う政策。とりわけ農業政策ではなく、『農民政策』をつくりあげ、消費者の信頼を得る国内自給を確立していくことに力を注ぎたい」とし、地球環境を守るという視点でも農業をはじめとする第一次産業重視の政策を推し進めていく考えを示した。

[代表選]4候補、大阪・高槻で政治の転換を訴える

民主党代表選に立候補した横路孝弘、菅直人、鳩山由紀夫、野田佳彦の4候補は11日夕、大阪の高槻駅ロータリー前で第4回立会演説会を開催。残暑厳しい中、各候補の応援団、帰宅途中のサラリーマンやOL、学生、買い物帰りの主婦など約550人が各候補の熱のこもった演説に足を止めて耳を傾けた。

4候補は、これから22日までの選挙運動期間中、連日全国各地で立会演説会などを開き、日本の政治を再生させる新たなリーダーとしての決意とビジョンを国民に訴える。

11日午後、民主党中央代表選挙管理委員会は、党本部にて第1回不在者投票を行った。投票には、衆議院山形県第4区の補欠選挙に立候補予定の斎藤淳公認予定候補者が訪れた。《民主党ニュース》



9月11日 その日のできごと(何の日)