平成4958日目
2002/08/05
この日のできごと(何の日)
【住基ネット】稼働
すべての国民に11けたの番号(住民票コード)をつけ、個人情報を管理する「住民基本台帳ネットワーク」(住基ネット)が5日、稼働した。
政府は電子政府の実現に欠かせないとしているが、個人情報保護をめぐる懸念から、6自治体がこの日の参加を見送り、約411万人の「空白」を抱えてのスタートとなった。 総務省のまとめによると、全国の6市村からトラブルの報告があり、うち3市1村では同日中に解消した。《朝日新聞》
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全国民に11けたの番号を付け、氏名、住所などの情報を市区町村から国の行政機関などにオンラインで提供する住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)が5日、稼働した。政府は行政の効率化と住民の利便性の向上を強調するが、個人情報の保護などへの不安から全国最多人口の横浜市が事実上、来年以降の参加となる市民選択制を導入するなど、6市区町、約400万人が参加を見合わせた不正常なスタートとなった。
総務省は同日、2回目の緊急対策本部会議を開き、最終準備作業の中で、富山県山田村のコンピューターのハードディスクに障害が発生、5日の稼働後も、住基ネットにアクセスできていないと報告された。
石川県内では、県と41市町村すべてが住民基本台帳ネットワークに接続している。県によると「トラブルや問題があったという報告はない」(地方課)という。
県の事務では(1)技能検定合格証書の再交付申請(2)職業訓練指導員免許の再交付申請(3)建設業許可の営業所調査−の3つの手続きで住民票の添付が不要になったが、5日午前の時点で許可・申請の申し込みはない。
金沢市では、出先機関を含め専用端末62台を置き、職員113人にICカードを貸与して事務をスタート。しかし、同午前段階でネットワークに接続する事務は発生していない。
千葉県で松戸市など4自治体で入力エラー、大阪市と京都府の八幡市、木津町で接続トラブルがあり、山田村を含め初日は8自治体でトラブルが発生。山形市は「ささやかな抵抗」とシステムの稼働を1時間遅らせた。また、北海道の逢坂誠二・ニセコ町長は9月に再度是非を判断、住基ネットからの離脱もあり得るとした。
市民選択制の横浜市のほか、不参加は福島県矢祭町と東京都杉並区、同国分寺市。三重県の二見、小俣両町は数日間参加を見合わせる。
片山虎之助総務相は5日、記者会見し「十分なセキュリティーとプライバシー保護対策を取っているが、今後もさらに万全の体制を整えたい。理解が得られないところとは十分話し合い、合意の努力をしていきたい」と述べた。
「住基ネット差し止め訴訟原告・弁護団」など、反対派が同日、「住基ネットはプライバシーの権利を侵害する」などと総務省に抗議した。
各自治体は7月22日から仮運用し、住民の転出・転入、出生、死亡などの変更情報を送信している。5日からも同様の作業が続く。8月中に市区町村から各個人または世帯あてに住民票コードが通知される。《北國新聞》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【マクドナルド】59円バーガー販売開始
日本マクドナルドは5日、全国の3900点店舗でハンバーガーを80円から59円に値下げし、これまでで最も安い値段で販売を始めた。チーズバーガーとフランクバーガーもそれぞれ120円から79円、150円から75円に値下げしており、同社は消費者の反応を見ながら値下げ商品を3ヶ月ごとに入れ替える方針だ。《共同通信》
【マブチモーター社長社長宅殺人放火事件】
5日午後3時50分ごろ、千葉県松戸市、「マブチモーター」社長Mさん(69)宅から出火、木造2階建て約170平方メートルのうち約70平方メートルを焼いた。焼け跡の1階と2階から1人ずつ、計2人の遺体が見つかった。《共同通信》
【川口順子外相】スー・チー氏と会談
川口順子外相は5日午後、ミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんをヤンゴン市内の自宅に訪ねて約1時間会談した。スー・チーさんは、民主化や国造りに対する日本の支援に一定の理解を示すとともに、軍事政権との「政治対話」を継続、強化していく意向を表明。民主化に関し「今まさに速やかな変革を進める必要がある」との認識で外相と一致した。
今年5月のスー・チーさんの自宅軟禁解除後に、主要国(G8)の閣僚が会談したのは初めて。
川口外相は、日本の政府開発援助(ODA)について民主化と国造りを支援する目的と説明した上で「民主化の動きを見守りながら、教育、保健など基礎生活分野で積極的にやっていきたい」との考えを伝達。スー・チーさん率いる最大野党・国民民主連盟(NLD)と政権側との対話を通じて合意した案件があれば、積極的に支援したいとの意向を示した。
スー・チーさんは「本当に援助が必要な人々に届くものであれば反対しない」と、日本の援助に一定の理解を示す一方「支援する際の透明性と説明責任が重要だ」と注文を付けた。
外相は「既にやっている日本の援助で、意見があれば知らせてもらいたい」と、スー・チーさんがこれまで海外からの経済援助が軍事政権を支援する側面があると批判してきた点に配慮を示した。外相が、軍事政権との対話推進を呼び掛けたのに対し、スー・チーさんは「前に進む用意はある。政府も前に進んできてくれることが重要だ」と述べ、現在行われている閣僚とNLD熱行部との会合を継続していく意向を表明。同時に「NLD内部では政策を提示する段階に至っていない。(本当の意味の)政治対話は、まだ始まっていない」との認識も示した。《共同通信》
【中国製ダイエット食品問題】
中国製ダイエット食品による健康被害で京都、徳島、兵庫各府県は5日、それぞれの検査で、計5商品から新たに医薬品成分を検出、厚生労働省や関係自治体に通報したと発表した。京都府は輸入業者に販売停止と回収を指示した。また、大阪府は中国製ダイエット茶から医薬品である下剤成分を検出、やはり業者に回収を指示した。
未承認医薬品が検出されたのは「スーパースレンダー45」「恵草」「エンジェルリンク・ラヴィータースリム1」「スーパーシティング(思婷消胖健美素)」「TINA」の5商一品。下剤成分が見つかったのは「御芝堂清脂茶」。
いずれも服用による被害の届けがあり、成分を調べたところ、未承認の食欲抑制剤フェンフルラミンや、医薬品とみなされるN−ニトロソフェンフルラミン、あるいは甲状腺ホルモンを含んでいた。
京都府は「スーパースレンダー45」を販売した輸入業者「内山」(京都市)に、薬事法に基づき、販売中止と製品回収を指示した。
京都府によると、内山は昨年7月から計1140箱(1箱276カプセル)を輸入。代理店を通じて宮城、東京、京都、大阪、広島、福岡など全国21都府県で販売した。
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中国製ダイエット食品問題で、厚生労働省は5日、自治体から同日午後5時時点で報告があった被害が、山形県を除く46都道府県で計634人に上ったと発表した。死者は4人で変化なし。
未承認医薬品として新たに「やせチャイナ」「スーパースレンダー」「茶素減肥麗」「恵草」の4品目を公表。ダイエット食品と合わせ、同省が名前を公表した商品は30品目となった。《共同通信》
【御木本伸介さん】死去
俳優の御木本伸介氏が5日午前、肺がんのため東京都世田谷区の病院で死去した。71歳。
押水町出身。旧制金沢二中、金沢二水高を経て立教大に進み、卒業と同時に芸能界入り。前田家の御典医を代々務めた家柄で、1986(昭和61)年の第35回百万石まつりの百万石行列では、豊富な時代劇出演のキャリアが買われ、「二代目」の俳優前田利家公役を演じた。
50年代から映画に出演し、主な作品に「赤穂城断絶」「徳川一族の崩壊」などがある。テレビでは「柔道一代」(62年)に主演したほか、「銭形平次」「水戸黄門」「暴れん坊将軍」などの時代劇シリーズに多数出演した。舞台でも、萬屋錦之介さんの公演を中心に貴重な脇役として活躍した。《北國新聞》