平成4924日目
2002/07/02
この日のできごと(何の日)
【天皇、皇后両陛下】韓国・金大中大統領と会見
サッカーのワールドカップ(W杯)閉会式出席などで来日した韓国の金大統領夫妻が2日、皇居・宮殿に天皇、皇后両陛下を訪ねて会見。宮内庁によると、金大統領は陛下と別れる際に「ご都合のよろしい時にどうぞ(韓国に)おいでください」と述べた。
大統領は国賓として来日した1998年10月、陛下の訪韓を要請。一時、W杯での訪韓に向け機運が盛り上がったが、実現しなかった。
今回は重ねて天皇訪韓への期待感を表したとみられる。陛下から特に返事はなかったという。
陛下は「W杯が成功裏に終わったことをうれしく思います」「これからも、日韓友好親善が推進されることを願っています」と話された。
金大統領も「日本が負けた後、熱意と友情を持って韓国を応援してくれたことを国民は感謝しています」などと応じた。
会見に続き、宮殿の小食堂・連翠で、両陛下主催の昼食会が行われ、皇太子ご夫妻や、日本サッカー協会名誉総裁の高円宮ご夫妻、韓国サッカー協会の鄭夢準会長らが出席した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【トヨタ・プロボックス/サクシード】発売
トヨタ自動車は2日、新型の商用バンで小型の「プロボックス」と中型の「サクシード」を発売した。
営業や配達で使うことを想定して専用に開発した。荷室を従来よりも2割程度広くし、運転席の近くに伝票記入に便利な机を設け使い勝手を良くした。排ガスの有害物資も減らし燃費も向上させた。排気量1300ccで手動変速の「プロボックスDX」は101万円。1500ccで手動変速、前輪駆動の「サクシードUL」は128万円。《共同通信》
【プロ野球】
プロ野球のサンヨーオールスターゲーム運営委員会は2日、ファン投票の最終結果を発表し、巨人の松井秀喜外野手が2年連続2度目の最多得票となる129万8046票を集め9年連続出場を決めた。ファン投票選出は7年連続8度目。阪神からは8年ぶりに巨人と並ぶ5選手が選ばれた。
役割別の投手はセで阪神の井川慶が先発部門で初の1位、パは松坂大輔が2年ぶり3度目のトップとなった。セの抑えの河原純一とパの中継ぎの森慎二は初めてファン投票で選ばれた。
セの野手は矢野輝弘捕手、今岡誠二塁手、片岡篤史三塁手、桧山進次郎外野手と阪神勢が最多の4人を占めた。巨人は3選手で、清原和博一塁手は16度目のファン投票選出となった。
パはローズ外野手がパの外国人選手としては初のリーグ最多票、全体でも2位の124万1803票を獲得した。小笠原道大一塁手は初のファン投票1位。秋山幸二外野手は長嶋茂雄(巨人)を抜き歴代単独3位の18度目(18年連続)のファン投票選出となった。投票総枚数は過去最多を約200万枚上回る585万1295枚。9選手が100万票以上の票を得た。
3日に監督推薦(セはヤクルト・若松監督、パは近鉄・梨田監督)での出場選手が発表され、全陣容が決まる。オールスター戦は第1戦が12日に東京ドーム、第2戦は13日、松山中央公園野球場(坊っちゃんスタジアム)でともにナイターで開催される。《共同通信》
◇
阪神の星野仙一監督は2日のヤクルト14回戦(神宮)で、監督として史上14人目の通算800勝を達成した。中日時代と合わせ12シーズン目で到達。中日時代の11シーズンは766勝668敗27分けで2度のリーグ制覇。通算成績は800勝699敗2分け。《共同通信》
【福井署】福井でひき逃げ、自転車で鹿児島まで逃亡した40歳男を逮捕
福井署は2日、追突事故で相手にけがをさせ、自転車を盗んで鹿児島まで逃げていた新潟県出身、住所不定、無職A容疑者(40)を道交法違反(ひき逃げ)などの疑いで逮捕した。A容疑者は「自転車であてもなく鹿児島まで逃げた」と話しているという。
調べでは、A容疑者は6月11日午前0時40分ごろ、福井市北四ツ居三丁目の国道8号線で乗用車を運転。信号待ちしていた富山市の女子大生(19)の乗用車に追突して軽傷を負わせ、逃走した疑い。
A容疑者は事故を起こした後、県内で自転車を盗んで逃走。6月30日、鹿児島県警志布志署に建造物侵入の現行犯で逮捕されて犯行が発覚した。《福井新聞》
【政界談話室】
○・・・自民党の麻生太郎政調会長は2日の都内での講演で、郵政関連法案の修正協議をめぐり「毎晩、大勢の新聞記者に囲まれている。向こうは超過勤務手当が出るが、こっちはただだなあと思いつつ質問に答えている」と恨み節。さらに「記者の評判は悪いが、マスコミの評判が悪いのは先代(故麻生太賀吉衆院議員)、先々代(故吉田茂元首相)から続く話で、いまさら急に受けを狙っても仕方がない。地だから仕方ないと思っている」と開き直るあたり、これも先祖代々?《共同通信》
【郵政関連法案】調整が政治決着
郵政関連法案の取り扱いをめぐる政府、与党の調整は2日、日本郵政公社法案を一部修正し、郵便事業への民間業者参入を認める信書便法案を修正せずに成立を図ることで決着した。
自民党は(1)民間の参入条件を示す省令は党の事前の了解を得る(2)郵政公社後化後4年間は民営化などの論議は行わない−などを条件にこうした方針を受け入れたが、小泉純一郎首相が拒否。このため、自民党幹部と公明、保守両党幹事長らが再度協議し、受け入れ条件などを明記した自民党の文書を「要望」と位置付けることで“政治決着”させた。
与党3党は3日の自民党総務会を経て、郵政公社法案の修正案を提出、5日の衆院通過を目指す。これにより、今国会での法案成立のめどが立った。ただ、郵政族議員の反発も予想され、法案成立後も参入条件などで首相との綱引きが続くのは確実だ。《共同通信》
◇
小泉純一郎首相は2日、郵政関連法案をめぐる自民党の合意案をきっぱり拒否、自民党郵政族との対決姿勢を明確に打ち出し、これが「政治決着」への誘い水となった。
首相にとって郵便事業への民間参入は長年の持論。強硬姿勢の背景には構造改革の「一丁目一番地」で妥協すれば、政権の致命傷になりかねないとの危機感がある。同時に自民党内の「抵抗勢力」とぎりぎりの対決構図を再び作り上げることで、改革の旗手としてのイメージを際立たせ、一気に政権浮揚を狙おうとの思惑もありそうだ。《共同通信》
【小泉純一郎首相】独・ラウ大統領と会談
小泉純一郎首相は2日、首相官邸でドイツのラウ大統領と会談し、大統領は「いずれドイツにおいでいただきたい」と小泉首相のドイツ訪問を要請した。
首相は会談冒頭、サッカーのワールドカップ決勝戦について「残念だったけど、いい試合でしたね」と健闘をたたえた。ラウ大統領は2005年を日本におけるドイツ年として交流を深めることを提案。首相も協力の意向を示した。《共同通信》
【この日の民主党】
札幌公聴会、地域社会における郵便事業の意義など議論
2日、衆議院総務委員会は郵政関連法案をめぐる地方公聴会を札幌市内で開いた。郵政労働組合関係者、大学教授、消費者協会会長の3人が意見陳述を行い、民主党からは後藤斎、松沢成文議員が出席した。
意見陳述者の最初に、全日本郵政労働組合北海道地方本部執行委員長の秋田喜美男氏は、郵政事業現場の立場から北海道内における郵便ネットワークの規模および活動の特徴について報告。「過疎と過密化が進んでいる中で細部にわたる公平なサービスを提供している。道内状況を考えても民間が参入する際にユニバーサルサービスの確保についての問題はあるのではないか。また雇用の拡大と地域の活性化も含めて郵政事業の民間参入に対し、賛成はできない」と意見を述べた。
北海道大学大学院文学研究科教授の金子勇氏は、「研究によると交番、学校、公民館、郵便局が1km圏内に存在することがコミュニティづくりの核となり、高齢社会の情報センターとしても活用できる。その上でも郵便局の存在は大きい。単に民間参入を認め、効率性だけを求めるのではなく、個々のネットワークの特徴を生かしたものに作り変えていくべき」とし、地域コミュニティにおける郵便局の重要性について意見を述べた。
また、社団法人札幌消費者協会会長の山本順子氏は「都市部ではコンビニエンスストアが現代社会におけるネットワーク構築の重要なインフラになっているが、過疎地においてはコンビニにかわるライフラインとなるものが郵便局である」とし、「今後は民も官も様々な地域において求められるサービスに対応していく仕組みをつくることが大事である」と述べた。
意見陳述に続き質疑に立った後藤議員は、今回の公社化法案はきわめて中途半端なものであり、民間の活力を削ぐようなものであることを指摘し、金子氏に同氏の“郵便局と地域のコミュニティ”の論点で考察すると「現行の国家機関が行っている郵政事業に戻ってしまうのではないか」と質した。金子氏は「4つ(交番、学校、公民館、郵便局)のうち1つが機能していれば問題ない。さらに民間の営利的業務形態から鑑みると過疎地になればなるほど郵便局にしかできないサービスもあり、必要性は大きいのではないか」と答えた。
続いて後藤議員は秋田氏に「雇用と地域の活性化について郵政事業の中間管理執行部が現場に近づいた取り組みができるかということが公社化されても求められる課題であるが、どのように考えているか」と意見を求めた。秋田氏は「同感だ。各地域においても対応が違うことから現場に判断を委ねられるような新しい体制づくりを行い、雇用と地域の活性化を促すという観点で中間管理執行部の見直しは一番の課題である」とその重要性を述べた。
民主党代表選挙、9月23日に決定
民主党は2日に開いた常任幹事会において、鳩山由紀夫代表の任期満了(9月30日)に伴う党の代表選挙を9月23日に行うことを決定した。
常任幹事会では、代表選挙の告示を9月9日、投・開票を行う代表選挙集会(臨時党大会)を9月23日に行うことを決定。また、登録有権者数は7月2日現在で10万1006名に上ることが報告され、今後さらにインターネットなどを通じて投票権を持つ党員、サポーターの拡大を目指すことを確認した。
山本議員、首相の「三方一両損」論を改めて批判
参議院厚生労働委員会で2日、健保法改正案をめぐる質疑が小泉首相出席のもとで行われ、民主党の山本孝史議員が質問に立った。
山本議員はまず、小泉首相がくり返し口にする「三方一両損」の真偽について質問。診療報酬を引き下げをめぐり、「医療機関も損をすると国民の多くは認識しているが、全体の収入として減るか」と小泉首相に質した。それに対して小泉首相は「今まで増えていたものが減る」などとして、単に増え幅が減るにすぎないことを暗に認めた。山本議員は医療機関の手取り収入減にはつながらない実態を指摘し、「そこを説明しないまま、医療機関の収入も減るとして三方一両損とするのは間違い。混乱を生じる」と批判した。
続いて山本議員は、診療報酬改定の影響で、6カ月を超える長期入院患者が病院を出ざるを得なくなり、透析患者が透析時間の短縮を迫られるなどしている現状について指摘。そもそも診療報酬を動かして政治誘導することが正しいやり方なのか、と問題提起した。
小泉首相は「私より事務方の方がくわしい。事務方よろしく」などとして答弁を避け、山本議員が「事務方が応える話ではない。ご自身がとった政策の結果として医療現場がどうなっているかの総理自身の認識は如何か」と数回に渡って質したが、首相はあいまいな答弁に終始した。山本議員はそうした首相に対して「医療費がかかる。それを誰かがどこかで負担しなければならない。その認識のもと、小泉首相は診療報酬体系をマイナス改定した。その結果として現場がどうなっているかを把握していない限り、今回の改定が正しかったかどうか判断できないのではないか」と疑問を呈した。
また、山本議員が医療保険制度改革によってもたらされる共済組合の負担増、政管健保・国保での国民の負担増の総額を質したが、小泉首相は本筋からそれた答弁をくり返すだけで何ら答えず、坂口厚労相も明確な数値を把握していないというずさんな状況だった。
さらに山本議員は、医療制度改革が遅れた原因について質問。小泉首相は「医療保険制度は調べれば調べるほど関係者が多く、複雑」などと、まるで傍観者のような答弁に終始した。
山本議員は、平成9年に負担増はするが抜本改革を行うと表明し、その後も改革案が出尽くし、小泉首相自らも「あとは政治主導で大胆な決断をする必要がある」とまで言いながら、結局また負担増だけが決定されようとしている現状を厳しく糾弾。「小泉首相であれば抜本改革ができるのではないかと思っていたが、失望した」として、質問を締めくくった。
熊本公聴会、4種郵便無料制の継続など訴え
衆議院総務委員会の地方公聴会が2日、熊本市で開かれ、今川敦子・大分商工会議所女性会連合会長、西田洋一・熊本点字図書館長、山本文男・福岡県添田町長が、意見陳述した。民主党からは安住淳、武正公一両議員が出席した。
今川氏は「郵便局は庶民の窓口。民営化はとんでもない暴論。郵便局のネットワークは地域に貢献している。弱者にやさしいサービスを」と地域での郵便局の果たす役割を強調した。
西田氏は「第4種郵便(盲人用郵便)無料の現行制度の維持を。障害者が必要な情報を必要なときに得るには第4種郵便は必要。現行の郵便法26条の条文を法案でも復活してほしい。有料になれば図書館の運営はできない」と訴えた。
山本氏は「郵便局は地域の中心的存在で、精神的なより所。信書、通信の秘密は国営だから守られると安心できた。ローカル線廃止でJRの再建がなったとは思わない。国鉄の轍を踏んではならない」と過疎の町の実情を踏まえて、訴えた。
安住議員は「宅急便も信頼がなければ、ここまで伸びなかった。ヤマト運輸の社長も過疎の地域でも配達しているから信頼されている、と中央公聴会で陳述している。第4種郵便については、法案を修正して現行のままにしたい」と発言した。《民主党ニュース》