平成4908日目

2002/06/16

この日のできごと(何の日)

【東京地検】鈴木宗男議員を事情聴取

国有林無断伐採事件の行政処分をめぐり製材会社「やまりん」(北海道帯広市)から不正の請託を受け、現金約500万円のわいろを受け取った疑いが強まったとして、東京地検特捜部は16日、鈴木宗男衆院議員(54)に出頭を求め、あっせん収賄の疑いで任意で取り調べたもようだ。

鈴木氏は「受け取った現金は400万円。正当な政治献金で、わいろではない。全額を返却した」などと容疑を否認したとされる。取り調べは都内で、この日午後2時から約6時間にわたり行われた。

これを受けて法務・検察当局は、証拠隠滅の恐れがあり、全容解明には逮捕が不可欠と判断。17日に検察首脳会議で方針を最終確認した上で、逮捕許諾請求の手続きに入る。

国会議員の逮捕許諾請求は、戦後19件目。鈴木氏をめぐる一連の疑惑捜査は、公設秘書や外務官僚らの逮捕・起訴を経て、最大のヤマ場を迎えた。

調べなどによると、鈴木氏は小渕内閣の官房副長官に就任した直後の1998年8月4日に官邸で、やまりんの会長や社長らから無断伐採事件をめぐる林野庁による7カ月の入札参加資格停止処分に、国有林野事業特別会計法施行令などの規定を曲げてでも随意契約で優先的に国有林公売などを受けられるよう口利きを依順された。

鈴木氏は謝礼として現金約500万円を受け取り、林野庁幹部に電話を入れたり官邸に呼びつけたりして「何とかしてやれ」などと働き掛けた疑いが持たれている。林野庁側は施行令などを盾に応じなかったという。現金は鈴木氏の指示で、政策秘書(50)が受領したとされる。

現金授受について鈴木氏側はこれまで「400万円しか受け取っていない」とし「400万円は献金として適法に処理したが、やまりんからの献金を批判する新聞報道があったため、98年12月30日に銀行振り込みで返却した」と説明していた。

鈴木氏の資金管理団体「21世紀政策研究会」の政治資金収支報告書には、98年分のやまりん側からの献金として、約300万円しか記載されていなかった。

やまりん側の贈賄容疑は公訴時効(3年)が既に成立。特捜部は、参考人聴取で林野庁幹部らが鈴木氏からの働き掛けを詳細に証言し、やまりん関係者も鈴木氏への依頼などを認めているため、鈴木氏のあっせん収賄容疑が強まったと判断したもようだ。

やまりんは50年創業。会長が、鈴木氏が初当選した83年衆院選で選対幹部を務めるなど有力後援企業として知られ、97年にも役員の個人名義や関連会社名義で、計600万円を献金している。《共同通信》

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【サッカー・W杯】

サッカーの第17回ワールドカップ(W杯)は16日、決勝トーナメント1回戦2試合を行い、ともに延長戦の接戦を経て、初出場のセネガルとスペインが準々決勝進出を決めた。アフリカ勢のベスト8は第14回イタリア大会(1990年)のカメルーンに次いで2度目。

大分でのスウェーデン−セネガルは、セネガルが今大会初の延長戦を2−1で制した。開幕戦でフランスを破ったセネガルは延長前半14分に、H・カマラのゴールデンゴール(Vゴール)で接戦に決着をつけた。

韓国・水原でのスペイン−アイルランドは1−1からの延長戦でも決着がつかず、スペインがPK戦を制して、2大会ぶりに8強入りした。《共同通信》

【平沼赳夫経済産業相】「ボツワナは半数エイズ」

平沼赳夫経済産業相は16日、秋田市内で講演し「日本国債の格付けはボツワナ国債よりも下になった。ボツワナ国民の半分くらいはエイズ患者。そんな国より格付けが下とはけしからん」と述べた。

米国の格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが5月、日本の格付けを2段階引き下げたことを批判した中での発言。平沼氏は「こんなこと言ったらボツワナの名誉にかかわるが」と前置きした上での発言。「日本はボツワナの最大の援助国なのに、それより(格付けを)下げられた」とも述べた。

国連エイズ合同計画の推計によると、ボツワナの1999年末での15−49歳のエイズウィルス感染率は35.8%で世界最悪となっている。《共同通信》

【民主党・鳩山由紀夫代表】「体質一掃へ政権交代を」

民主党の鳩山由紀夫代表は16日、徳島市で講演し、東京地検特捜部が自民党の鈴木宗男衆院議員をあっせん収賄容疑で逮捕許諾請求の準備を進めていることについて「宗男氏1人を逮捕して追及してもそれ一つでは日本の政治は変わらない。『宗男的体質』を一掃するには政権後退をしなければならない」と述べ、政権交代の必要性を訴えた。《共同通信》

【鳩山由紀夫氏、小沢一郎氏】“蜜月”強調

民主党の鳩山由紀夫代表と自由党の小沢一郎党首は16日午前、テレビ朝日番組にそろって出演、両党の協力関係を深めて小泉内閣打倒を目指す姿勢を重ねて示すとともに、2人の蜜月ぶりをアピールした。

小沢氏は「10月にある衆参5つの補選に全部勝てば総選挙をしたのと同じだ。5つ負けたら(小泉純一郎首相は)辞める以外にない」と述べ、10月の補選で小泉内閣を退陣に追い込む姿勢を強調。鳩山氏は「自民党の固い岩盤を壊すには両党が協力しなければできない。その一つが選挙協力だ」と指摘、自由党との選挙協力を進めていく考えをあらためて表明した。

新党結成が取りざたされている石原慎太郎東京都知事との連携に関して鳩山氏が「民主党の考えとは相いれない」と否定すると、小沢氏が「民主党の方が(自由党と)はるかに近い」と応じるなど、息が合ったところを見せた。ただ衆院解散の可能性について「(首相は)負けるときはやらない」と否定的な小沢氏に対し、鳩山氏は「総辞職するなら解散だとの思いを秘めている」と述べるなど、認識の違いも見せた。《共同通信》

【河野洋平元外相】退院

肝硬変治療のため4月に生体肝移植手術を受けた河野洋平元外相は16日、入院していた信州大病院(長野県松本市)を退院した。河野氏は正午ごろ、病院の玄関にゆっくりとした足取りで現れ、笑顔で病院長らにあいさつ。「体調は非常にいいです。こんな気持ちは久しぶり」と話し、迎えの車に乗り込んだ。

同病院によると、河野氏は手術後、大きな拒絶反応もなく順調に回復、肝機能に問題はない。今後は血液検査などのため定期的に東京都内の病院に通院することになるという。同病院の説明では、河野氏は免疫抑制剤の服用を続けるため感染症の危険が高く、政界復帰が可能となるのは、抑制剤の量を減らす秋以降になる見込み。《共同通信》

【仏総選挙】

フランス国民議会(下院、定数577、任期5年)の総選挙第2回投票が16日行われ、即日開票の結果、シラク大統領の与党「大統領与党連合」(UMP)を中心する保守・中道連合が399議席を獲得、大勝を果たした。

左派優勢だった下院で与野党が逆転し、保守派の大統領の下で左派内閣を運営するコアビタシオン(保革共存政権)は5年ぶりに解消、大統領は、上下両院と過半数の地方議会で与党を掌握した。圧倒的な権力基盤に加え、「欧州右派回帰」の潮流にも後押しを受け内外の政策課題に取り組む。極右は議席ゼロだった。

議席の内訳は、577議席のうち保守・中道派がUMP(355)、フランス民主連合(29)など計399議席。左派は社会党(140)、共産党(21)、緑の党(3)など178議席。

保守・中道連合は選挙戦で共存政権の解消と「強い大統領」の復活を訴えた。大統領選後に任命され、1カ月余りの選挙戦を率いた中道のラファラン首相は「大統領の政策が勝利した。これからは実行あるのみ」と演説し、本格政権の運営に自信を示した。

左派は新党から大統領選に出馬したシュベヌマン元内相、ドロール元欧州委員長の長女で前内閣の副首相だったオブリ元雇用相ら有力者が相次ぎ落選した。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手は16日、サンディエゴでのパドレス戦で両リーグ一番乗りとなる今季通算100安打を放った。イチローは三回に安打を放って連続試合安打を7に伸ばし、四回の左前打で100安打を達成。この日は5打数3安打で打率を3割7分5厘に上げ、依然リーグトップ。長谷川投手は3点リードされた五回途中から登板し、1回1/3を無安打無失点。試合はマリナーズが3−5で敗れた。

ドジャースの野茂投手はエンゼルス戦に先発し、5回を3安打4失点、レンジャーズの伊良部投手はアストロズ戦で六回途中から登板して2/3回を無失点で、ともに勝敗に関係なかった。ジャイアンツの新庄外野手はアスレチックス戦に九回代走で出場した。カージナルスの田口外野手は、傘下の3Aメンフィスに降格した。《共同通信》



6月16日 その日のできごと(何の日)