平成4877日目

2002/05/16

この日のできごと(何の日)

【柳家小さんさん】死去

落語界初の人間国宝で、前落語協会会長の柳家小さんさんが16日午前、東京都豊島区の自宅で心不全のため死去した87歳だった。長野県出身。今年に入って高座を休みがちで、数日前から風邪をこじらせて自宅で療養していたという。

昨年10月に亡くなった古今亭志ん朝さんに続く、名人芸の喪失に落語界は大きなショックを受けている。

戦後の東京落語界を桂文楽さん、古今亭志ん生さん、三遊亭圓生さん(いずれも故人)らと担い、「最後の大輪」と称された。1995年、落語界で初めて重要無形文化財保持者(人間国宝)に指定された。

長野市に生まれ、3歳から東京・浅草で育った。1933(昭和8)年に四代目柳家小さんに入門。陸軍の青年将校による二・二六事件では二等兵として反乱部隊にいた。

47年、真打ちに昇進し、50年、五代目小さんを襲名した。

明るい芸風と親しみやすい容ぼうで「うどん屋」「大工調べ」など長屋ものや職人ものを得意とした。ドラマやCMでも人気を集め、映画監督の山田洋次さんの新作落語をレコード化したこともあった。剣道の達人としても知られた。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【渡辺玉枝さん】63歳でエベレスト登頂

女性としては最高齢の63歳で世界の最高峰エベレスト(8850メートル)登山に挑戦していた横浜市の渡辺玉枝さんが16日、登頂に成功したと、東京都内の登山家、野口健さんの事務所に連絡があった。

渡辺さんは2000年春に50歳で登頂したポーランド人を上回る世界最高齢の女性エベレスト登頂者となった。《共同通信》

【大相撲】

大相撲夏場所5日目(16日・両国国技館)横綱、大関陣は安泰。横綱武蔵丸は土佐ノ海を引き落とし、全勝を守った。大関千代大海も小結若の里を力強く押し出して5連勝。若の里は3敗目。大関栃東は雅山をはたき込み、大関武双山は大善を押し出し、ともに1敗を堅持。大関魁皇は闘牙を寄り切り、白星が先行した。関脇朝青龍は小結栃乃洋に押し出されて2敗目。栃乃洋も3勝2敗。全勝は武蔵丸、千代大海、平幕旭鷲山の3人。《共同通信》

【公益法人】1年で39増

「聖域なき構造改革」の目玉の一つで改革の対象となっている国所管の公益法人が、小泉政権になった昨年4月から今年4月末までに、新たに39法人設立されていたことが、自民党行政改革推進本部事務局の調査で16日、分かった。

国所管の公益法人は約7000あり、官僚の天下りの受け皿となり高額な役員報酬を支給していることや、補助金などの無駄遣いが指摘されている。このため、小泉純一郎首相が先頭となり徹底した業務の見直しなど整理合理化に取り組んできたが、こうした改革路線に逆行する格好だ。《共同通信》

【瀋陽日本総領事館駆け込み事件】亡命者の措置「主権の範囲内」

中国外務省の孔泉報道局長は16日の定例会見で、瀋陽の日本総領事館から連行した北朝鮮住民5人について「身元確認後に法律に基づいて自ら妥当な処理をする。これは中国の主権の範囲内」と述べ、日本との交渉に関係なく中国独自の判断で第三国移送などの措置を取れるとの立場を示した。

同時に日本に対しては「事実を無視し理由のない批判をして中国の国際的イメージを傷つけている。(事実について)まともな説明をすべきだ」と批判し、日中関係発展の障害にならぬよう「冷静、慎重な」処理を求めた。

「主権行為」としての5人の移送を保留しつつ、事実関係についての対立の棚上げを暗に求めた形で、中国が5人の扱いを外交カードに使って事件の「一括収拾」を図ろうとする姿勢が明確になった。

武装警官の立ち入りをめぐる日中の対立に関しては、もし日本側の同意と協力がなければ武装警察官は(1)ビザ申請待合室にたどり着けなかった(2)2人を見つけられなかった(3)2人を館外に連れ出せなかった−の3点を挙げて、日本側の同意があったことは「客観的に明らか」と述べ、「にほんは客観的事実を認めるべきだ」と強調した。《共同通信》

中国遼寧省瀋陽で起きた亡命者連行事件の真相究明のため現地を訪問している海江田万里衆院議員らの民主党調査団は16日、遼寧省の外事弁公室当局者は事件直後の8日午後、現場で対応した日本総領事館の査証担当副領事から電話を受け「事件は一件落着した」と謝意を表明されていたことを明らかにした。

この電話は亡命者連行で日中両当事者間の「同意の有無」に直接関係する極めて重要な事実といえるが、日本の外務省が13日に発表した事件の調査報告には記載がなかった。重要事項の記載漏れが相次いだことで報告の信用性は大きく揺らぎ、調査の見直しを迫られる可能性も出てきた。

外事弁公室当局者は聞き取り調査で、8日午後3時半ごろ、副領事から電話を受け感謝を表明された、と証言した。この副領事は外事弁公室に電話をしたことを認めたが、「抗議の電話だった」と主張している。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手は16日、トロントのブルージェイズ戦に「1番・右翼」で出場。4打数2安打で打率は3割5分8厘。

イチローは第1打席で左前打、第2打席は空振り三振、第3打席は遊撃内野安打、第4打席は左飛、第5打席は四球。大量リードの七回の守備から退いた。

長谷川投手が八回から2番手で登板。1回を1安打、無失点だった。試合は15−2でマリナーズが勝った。《共同通信》

【この日の民主党】

三宅島避難民支援策拡充の決議を採択

衆議院災害対策特別委員会は16日、三宅島噴火災害により2年間にわたって避難生活を余儀なくされている島民への生活支援等の充実、火山ガスとの共存を前提とした、段階的な帰島への行動計画を策定することなどを盛り込んだ決議を全会一致で採択した。

2000年6月末の三宅島雄山緊急火山情報発表からまもなく2年。しかし、火山噴火の歴史で例を見ない大量の火山ガスの噴出は長期にわたって継続し、現在もその危険が去っていないため、島民はいまだ帰島の見通しが立たないまま、慣れない環境下での避難生活を続けている。また、避難先での生業のめども立たず、島に残した財産の保全もままならない状況に置かれている。

決議案は、こうした状況を踏まえて民主党が提案し、各党がこれに賛同して成文化された。この間、特別委員会では10回近い審議と3回の現地視察を重ねた。

生方議員、連結付加税導入の法人税法改正を批判

16日、衆議院本会議において民主党の生方幸夫議員が代表質問に立ち、法人税法等の一部を改正する法律案について、その基本的考え方を質した。

質問の冒頭、生方議員は、昨日、鳩山邦夫議院運営委員長の解任決議案が否決されたことに触れ、「外務省職員の逮捕で事態は変わった」として、改めて鈴木宗男議員の議員辞職勧告決議案の本会議採決を求めた。

法案に関して生方議員は「連結付加税に至っては、何のために連結納税制度の導入を図るのかという、制度の基本的考え方を疑わせるもの」と、その基本姿勢を問うた。これに対して、塩川財務相は「ある意味では連結納税導入のメリットを帳消しにするとの心配もあるが、税収の減を防ぐために連結付加税をつけた」と答えた。

岡田議員、武力攻撃事態の定義で政府見解を批判

16日、衆議院の武力攻撃事態対処特別委員会が開かれ、政府の武力攻撃事態対処法案における武力攻撃事態の定義および指定公共機関の範囲に関する政府統一見解に対して、民主党の岡田克也議員が質問を行った。

委員会の冒頭、前回の審議における岡田議員の要求に応えて、福田官房長官が政府見解を発表した。

政府見解は、武力攻撃事態の定義をめぐって、武力攻撃を「わが国に対する外部からの組織的・計画的な武力の行使」と規定し、その主体については「国だけでなく国に準ずるもの」とした。また、武力攻撃事態に含まれる「武力攻撃が予測されるに至った事態」については、「武力攻撃のおそれのある場合」には至らないものの、ある国がわが国を攻撃するために予備役召集や軍事施設の構築を行っているなど「武力攻撃を行う可能性が高いと客観的に判断される場合」が該当すると説明。「武力攻撃のおそれのある場合」については、ある国がわが国に武力攻撃を行う意図を明示し、多数の艦船あるいは航空機を集結させているなど「武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していることが客観的に認められる場合」が該当する、とした。

法案の第2条5項にいう指定公共機関の範囲については、具体的には個別の政令で指定するものとしたが、放送事業者については警報等の緊急情報の伝達のため指定することを考えているとし、日本放送協会(NHK)を主に想定していると言及。また新聞社については一般には考えにくいとし、報道機関に対して報道を規制するなど言論の自由を制限することは考えていないとした。

岡田議員はまず、政府見解における武力攻撃事態の定義を法案の条文にも書き込むべきではないか、と質した。福田官房長官は、「厳密な定義はむずかしい」などと難色を示したが、岡田議員は「政府見解程度の定義は入っていないとあいまいすぎる。法律に書くのと書かないのとでは全然違う」と反論した。

次に岡田議員は、政府見解における武力攻撃の定義が、国外からの組織的・計画的な攻撃を規模の大小にかかわらず対象にしていることを指摘し、「小規模なテロなどでも必ずこの法律で対応するというのは過大すぎる」と批判した。福田官房長官は、「武力攻撃事態の認定とそれへの対応は別の判断」とし、認定された場合に必ず防衛出動がなされるわけではないと説明したが、岡田議員は、対処基本方針をつくり、私権制限まで可能になる形で対応することになると指摘し、武力攻撃の定義の幅広さ・あいまいさの危険性を浮き彫りにした。

岡田議員はまた、指定公共機関が実施する対処措置の規定(第2条6項ロ)について、「『その他の措置』という一語が入っていることによって、何でもできる形になっている」と指摘し、その内容を質した。福田官房長官は、生活関連物資等の生産・輸入等に関する指示などを想定しているとし、具体的には国民生活・権利関係の法律において定める、とした。

関連して岡田議員は、「一番問題なのは、メディアに対する規制だ」とし、報道規制など言論の自由の制限は行わないことを法律の中に書き込むよう要求。しかし福田官房長官は、「書いてはいないが、制限は考えていない」と答えるにとどまった。

最後に岡田議員は、対処基本方針の国会承認の問題を取り上げ、いきなり攻撃を受けた場合の防衛出動については原則的に事前承認なのに、「武力攻撃が予測されるに至った事態」の場合は、より時間的な余裕があるにもかかわらず事後承認になっていることについて、「よくわからない」と批判。「予測されるに至った事態」についても事前承認にすべきだと指摘した。

「政権交代で政治浄化を」新橋駅頭で街頭宣伝

民主党は16日、新橋駅頭において街頭宣伝を行い、羽田孜特別代表をはじめ衆議院議員6名が、道行く人々に政権交代の実現を訴えた。

羽田特別代表は、「今日、ムーディーズの格付けが先進7カ国の中で最下位になった。これは、日本政府の行う政策が信用されていないからだ。海外の日本を見る目は非常に厳しいものがある」と話し、「信用を取り戻すためには、政権交代しかない」と訴えた。

また、上田清司議員は、「官が官を監視することは不可能だ。会計検査院や人事院、公正取引委員会などが行う監査業務は、ほとんどが官僚に都合のよいことばかりだ。本当に浄化しようとするなら、政権交代しかない」と話し、その他、細野豪志、井上和雄、川内博史、山村健、近藤昭一ら若手衆議院議員もそれぞれ自民党、小泉政権の問題点、矛盾点を指摘し、政権交代の必要性をアピールした。《民主党ニュース》



5月16日 その日のできごと(何の日)