平成4818日目

2002/03/18

この日のできごと(何の日)

【自民党・加藤紘一元幹事長】離党

自民党の加藤紘一元幹事長は18日午後、元秘書の脱税事件に対する責任は免れないとして山崎拓幹事長に離党届を提出、派閥会長も辞任した。

加藤氏は記者会見で「監督不行き届きの責任が政治的、道義的にある。けじめをつけて離党させていただきたい」と表明、議員辞職は否定した。自民党の党紀委員会は18日夕、加藤・鈴木宗男両氏の離党を承認した。

田中真紀子前外相の更迭で支持率が急落した小泉純一郎首相や自民党にとって、加藤、鈴木両氏の離党は「政と官」の関係、「政治とカネ」をめぐり強い政治不信を巻き起こしただけに、大きな痛手。首相が厳しい政権運営を強いられるのは必至で、政治不信払しょくに向けて抜本的な立て直しを迫られている。

野党は鈴木氏を虚偽容疑で告発、加藤氏の証人喚問や議員辞職も求め政治倫理問題で攻勢をかけており、国会は緊迫した状況が続きそうだ。

加藤氏は会見で「党に対する信頼が傷ついていくことが、日一日多くなっていく。選挙や各県連に迷惑を掛ける」と離党の理由を説明。元秘書の問題で忠告を受けていたことも明かし「心耳を澄まし対応すべきでなかったかと反省している」と述べた。元秘書の事件への関与を否定した上で「傷ついた信頼を回復するのは簡単ではないが、一議員として半歩でも回復できるようにしたい」と表明した。《共同通信》

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【フジ系連続ドラマ・人にやさしく】最終回

【大相撲】

大相撲春場所9日日(18日・大阪府立体育会館)横綱武蔵丸が闘牙を押し出し、土つかずの9連勝でトップを守った。大関魁皇は皇司を右小手投げで退け、8勝1敗と勝ち越した。大関栃東は旭鷲山を落ち着いて突き出して2敗を堅持。大関武双山は琴ノ若を寄り切って6勝3敗とした。大関千代大海は安芸乃島を押し出し、連敗を2で止め白星を先行させた。琴光喜と朝青龍の関脇対決は琴光喜が浴びせ倒しで勝ち、ともに5勝4敗。若の里と貴ノ浪の小結同士の一番は、貴ノ浪が左小手投げで勝って5勝目を挙げ、若の里は4勝5敗となった。《共同通信》

【北海道広尾町3児殺傷事件】被告に死刑判決

北海道広尾町で昨年、留守番をしていた幼い姉弟3人が殺傷された事件で、強盗殺人、住居侵入などの罪に問われた同町、無職、A被告(24)の判決公判が18日、釧路地裁帯広支部で開かれた。榎戸道也裁判長は強盗殺人ではなく殺人罪を適用したうえで「無抵抗で泣き叫ぶ幼児を何度も刺して殺傷させた罪は、人間性の一片もうかがえず残虐非道の極み」と、求刑通り死刑を言い渡した。

判決によると、A被告は昨年8月8日午後2時25分ごろ、小遣い銭を盗もうと自宅近くの会社員、Bさん(46)方に侵入。長女C
ちゃん(7)に見つかったため、持っていたカッターナイフで胸を刺し、1週間のけがを負わせた。さらにBさん方の台所にあった文化包丁で二女Dちゃん(5)と長男Eちゃん(2)を刺して殺害し、逃げる際に下着6点を持ち出した。

判決は、被告が被害者宅から持ち出した下着について「被告には下着を盗む意思はなく、家を出てすぐ捨てている」として、強盗殺人ではなく殺人罪を適用。この部分の弁護側の主張を認めた。

そのうえで榎戸裁判長は(1)長女が死亡を免れたのは幸運に過ぎない(2)長女の心に残った傷と極刑を望む父母の被害感情の大きさ−などから「被告が若いことを考慮しても、刑事責任は重大であり死刑をもって臨むほかない」と述べた。《毎日新聞》

【田中真紀子前外相】「小泉内閣は蜃気楼」

18日付の英紙ガーディアンは、田中真紀子前外相が「今の小泉内閣は森喜朗前首相にコントロールされた蜃気楼のような政権」などと小泉首相を批判したインタビュー記事を掲載した。

この中で前外相は、小泉政権が誕生した時は「改革実行と自民党を壊すとの公約に国民は興奮したが、今では公約倒れになっている」と厳しく指摘。さらに「率直に言って首相は私をねたんでいるのではないか。日本は男性社会であり、特に自民党では顕著。私はたくさんの嫌がらせを受けた」と告白した。《共同通信》

【この日の民主党】

柳田議員、自衛隊派遣、有事法制のあり方を検証

18日、参議院予算委員会において、民主党・新緑風会の柳田稔議員が質問に立ち、15日に行われた鈴木宗男議員の離党表明をめぐって、「離党ではなく議員辞職すべき」との考えを示した。

また、北海道比例区選出である立場をめぐっては特に「自民党議員として選ばれたからには、離党となった時点で辞職すべき」と指摘した。さらに議員辞職勧告決議案に対する対応を坂口厚労相に質したが、坂口大臣は「党の決定に従う」と表明。福田官房長官も「態度を決めなければならないときは決める」などとし、川口外相も明言を避けた。柳田議員は「国民がこれだけ問題にしているにもかかわらず、(閣僚が)態度をはっきりしないのはおかしい」と言及した。

続いて柳田議員は、シビリアンコントロールをめぐる政府の解釈について、まず中谷防衛庁長官に質問。中谷長官は「武力組織に対して、ある程度のお墨付きを与えて行動させるということで、民主主義国家においてはそれを与えるのは政治だ」と述べ、「政治の優先の確保」は必要との考えを示した。

この言葉を受けて柳田議員は「自衛隊の出動・派遣において、国会の関わりの整合性がとれていない」と提起。国会の関与をめぐって、国内の治安出動の際は事後承認、防衛出動の際は事前承認、PKO派遣は事前承認、周辺事態法については事後承認、テロ対策特措法では事後承認とバラバラとなっている現状を示した上で、「(中谷長官がいう)政治の優先が統一されていないのではないか」と問題提起した。

柳田議員は続けて「PKO派遣は事前承認で、テロ対策特措法案では当初、国会の承認そのものが要らないとしていた。その根拠は何か」と質したのに対し、福田官房長官は「PKOの場合、時間的な余裕があるのが大きな要因。一方、テロ対策特措法では緊急に決定して計画を実行しなければいけないという時間的な問題で、当初は国会の承認なしで行うこととした」なとど説明。この答弁を受けて柳田議員は「時間的余裕があるかないかで国会の関与が左右されるのか」と厳しく批判。「すべてに優先するのがシビリアンコントロールであるはず。ところが実際には機能していない」と指弾した。

また、有事法制の基本的な考え方を質したのに対し、福田官房長官は「国民の安全を確保し、有事に強い国づくりをはかるために、武力攻撃の主体への対応に関する法制について取りまとめている」とした。柳田議員は「超法規的処置として対処されるのは困る」と釘をさし、有事においても基本的人権の確保を保証する明確な法整備を進めるという基本的な姿勢を提示した。

峰崎議員、政府のデフレ対策質す

民主党の峰崎直樹議員は、18日午後、参議院予算委員会での財政・金融・雇用問題の集中審議で質問に立ち、デフレ下での財政健全化への取り組み、デフレスパイラルについての政府の認識の甘さなどについて小泉首相らの見解を質した。

峰崎議員は、小泉首相の掲げる02年度公債発行30兆円枠について、「03年度以降も続けるのか。隠れ借金などで実質的にはすでに踏み超えてしまっているのではないか」と首相の方針を質したが、首相は「財政規律も頭において柔軟に判断する」と述べるにとどまった。

峰崎議員はまた、「政府はデフレスパイラルの定義をだんだん厳しくして、現実を隠蔽しているのではないか」などと竹中経済財政担当相に問いかけ、政府の経済認識の甘さを批判した。

江田議員、企業再生支援策の強化を求める

18日、参議院予算委員会における財政・金融・雇用問題の集中審議で質問に立った民主党の江田五月議員は、政府のデフレ対策の問題点を摘出し、企業再生の施策やNPO支援税制の充実などを提案した。

江田議員はまず、政府のデフレ対策のうち、企業再建計画策定中の融資(DIPファイナンス)や産業再生法が企業の事業再構築支援に活かされていない実状を指摘。平沼経済産業相も、再建途上の企業融資はまだわずかな実績しか上げていないことを認めた。江田議員はその上で、中小企業の経営改善計画作成を支援し、しかる後に融資などの支援を行うといった施策で成果を上げている石川、岡山両県の実例を紹介しながら、地域企業、中小企業の再生に向けた施策を強化すべきことを提起した。

また、NPO支援税制の機能不全についても指摘。およそ6千あるNPO法人のうち、実際に税制上の支援を受けている団体がたった2つしかないことを指摘しながら、せめて半分くらいのNPOが利用できるような税制改正が必要だ、と要求した。

野党4党、鈴木宗男議員を偽証罪で最高検に告発

民主党の中川正春衆議院議員、小川敏夫参議院議員、自由党の土田龍司衆議院議員、共産党の木島日出夫衆議院議員、社民党の大脇雅子参議院議員は18日午後、鈴木宗男議員が11日に衆議院予算委員会で行った証言が議院証言法違反(偽証罪)にあたるとして最高検察庁検事総長あてに告発状を提出した。

告発状は、(1)国後島のいわゆるムネオハウス建設工事の入札参加資格が「北海道に本社を有する者で根室管内で施工実績を十分に有する者」として定められたことについて、これに該当する者が渡辺建設工業しかいないことを認識していながら、「まったくそういった認識は持っておりませんでした」と述べたこと、(2)鈴木議員の秘書ムルアカ氏がザイール共和国及びコンゴ民主共和国の公務員であると認識していながら、「私は、民間人という認識であります」と述べたこと──の2点が虚偽の陳述で偽証にあたるとしている。

15時40分に東京・霞が関の検察庁庁舎前で集合した5人の議員は、同庁職員に案内され、9階にある東京地検特捜部の担当検事の執務室を訪れて告発状を手渡し、同検事がこれを受理した。

提出後に法務省内の司法記者クラブで記者会見した中川議員らは、「偽証の告発は解明の端緒にすぎない。今後、ケニアのソンドゥ・ミリウ・ダムをめぐる鈴木議員の証言などについても事実を精査して告発を検討する」などと述べた。

加藤紘一元自民党幹事長離党で鳩山代表が会見

民主党の鳩山由紀夫は18日午後、加藤紘一元自民党幹事長の離党を受けて緊急に記者会見を行い、「一昨年の“加藤政局”で国民も私も加藤氏に期待したが、それが完全に裏切られたとの思いだ」「金庫番の罪は自身の罪と受けとめるべき。監督責任のみで済まされるものではない」などと述べ、離党でけじめがつくとする加藤氏の姿勢を厳しく批判した。

鳩山代表はまた、自民党内で一、二の集金力を誇ってきた鈴木、加藤両議員が相次いで離党に追い込まれたことを「バラマキと口利きで利権システムを作り上げてきた自民党政治そのものが崩壊を始めた」「小泉首相は自民党総裁としてこれらの疑惑で国民に率直にわびたり、2人に対して指導力を発揮してこなかったこともきわめて問題だ」と小泉首相の姿勢についても批判を強めた。《民主党ニュース》



3月18日 その日のできごと(何の日)