平成4784日目

2002/02/12

この日のできごと(何の日)

【川口順子外相】「10の改革」発表

川口順子外相は12日夕、外務省で記者会見し、就任時に公約していた外務省改革に向けた「開かれた外務省のための10の改革」を発表した。

アフガニスタン復興支援会議への一部非政府組織(NGO)参加拒否で焦点となった政治家の圧力を排除するため、外務官僚と国会議員の関係に関するガイドラインを作成することとし、(1)国会議員とのやりとりを書面化して外相らに報告、対応を決定する(2)書面の情報公開を検討するーを柱にする方針。

改革案を進めるため、宮内義彦オリックス会長を座長とする第三者による「変える会」を設置、具体策について3カ月後をめどに中間報告、今年夏までに最終報告をまとめる。外相は会見で「できることはすぐに実施する」と述べた。

改革案には、外務省予算の効率化・透明性確保のため、2002年度から監察査察官に検察官を任命することも盛り込んだ。政策立案過程の透明性を確保するため各界に参加を求めた「外交政策評価パネル」の設置や、NGOとの「対話や連携を強める」として懇談会の設置も明記した。《共同通信》

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【茨城県】震度5弱

12日午後10時44分ごろ、関東、東北地方の広い範囲で地震があり、茨城県の桂村と金砂郷で震度5弱を観測した。

気象庁によると、震源地は茨城県沖で、震源の深さは約40キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は5.5と推定される。

震度4を観測した茨城県東海村では、日本原子力研究所東海研究所の試験・研究用原子炉(JRR−3)が自動停止した。震度3を観測した東京電力福島第1、第2原発(福島県)に異常はなかった。《共同通信》

【オウム裁判】

地下鉄、松本両サリン事件など計5事件で殺人罪などに問われた元オウム真理教幹部、遠藤誠一被告(41)に対する車京地裁(服部悟裁判長)での論告求刑公判で、検察側は12日午後「自らが関与した松本事件が大々的に報道され、多数の死者が出たことを知っていたにもかかわらず、地下鉄事件のサリンを生成し、刑事責任は極めて重い」として死刑を求刑した。

一連のオウム事件での死刑求刑は、昨年12月の元幹部新実智光被告(37)に続き11人目。殺人罪で起訴されたサリン製造役としては初めて。5月8日に弁護側が最終弁論を行い結審、判決は秋ごろの見込み。

論告で検察側はサリンやVXを使った殺人、殺人未遂の4事件について「殺傷能力を認識しており、確定的殺意があった」とし、「教団内での地位向上や権力の獲得に役立つとの打算から積極的、主体的に加担した動機はさもしい限り」と指摘。

地下鉄事件については「組織的、計画的な無差別大量殺りくテロで、サリン生成グループの中心人物として、刑事責任は散布実行犯に匹敵する」と述べ、松本事件でも「犯行現場の下見やワゴン車を調達したほか、治療役を担い必要不可欠な役割を果たした」と批判した。

その上で「関与をわい小化する不合理な弁解に終始しており、責任逃れの態度はあまりにあさましい。炭疽菌の散布計画や違法薬物の製造などにも関与していた事情を考慮すれば、極刑で臨むほかない」と結論付けた。

遠藤被告は、松本智津夫被告(46)=教祖名麻原彰晃=の指示によるサリン製造など、犯人隠匿罪以外については何らかの関与を認めているが、いずれも修行の一環だったと殺意を否定していた。《共同通信》

【愛甲猛さん】行方不明に

1980年夏の高校野球甲子園大会の優勝投手で、ロッテや中日で打者として活躍した元プロ野球選手の愛甲猛さん(39)=千葉県船橋市=が昨年11月以降、行方不明になり、家族が千葉県警に捜索願を出していたことが、12日分かった。

愛甲さんは11月10日に埼玉県所沢市の西武ドームでおこなwれたマスターズリーグに出場。その後、船橋市の自宅から行方が分からなくなり、同月下旬に家族が捜索願を出した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・自民党の山中貞則衆院議員は12日、サラリーマンの医療費自己負担「3割引き上げ」をめぐる政府、与党合意を受けたとげとげしいムードの党総務会で、40年前の苦労話を披露した。山中氏は「自民党三役は相手にせず」と猛反発する日本医師会の故武見太郎元会長と直談判したが、夜通しの説得にもかかわらず「お茶一杯しか出ず、実に冷たかった」などと振り返った。故武見氏の二男、武見敬三参院議員も出席していたが、総務会は最後まで荒れたまま散会。長老の思い出話も効果なし。《共同通信》

【小泉純一郎首相】医療費抜本改革「来年にも提出」

衆院予算委員会は12日、小泉純一郎首相と全閣僚が出席して、2002年度予算案の基本的質疑に入った。首相は医療制度改革関連法案の提出時期について「まず(来年4月までに)抜本改革の方向性を出し、法案にできるものは直ちにする」と述べ、可能なものは来年の通常国会にも提出する方針を表明した。坂口力厚生労働相も「私が責任を持ってやる」と明言した。

狂牛病(牛海綿状脳症)対策に関連し、首相は「食品安全対策を政府全体で考えないといけない。現在の省庁の在り方にとらわれず、部局を組織改革する点も含めて検討したい」と述べた。《共同通信》

【ソルトレイクシティー五輪】第5日

ソルトレークシティー冬季五輪第5日は12日、スピードスケート男子500メートルの2回目を行い、長野五輪金メダルの清水宏保(NEC)は、合計タイム1分9秒26で、優勝したケーシー・フィッツランドルフ(米国)に0秒03差の銀メダルだった。日本スケート陣で今大会初のメダル。

日本選手が冬季五輪の個人種目で2大会連続でメダルを獲得したのは、フリースタイルスキー女子モーグルの里谷多英(フジテレビ)に次いで2人目。清水のメダルは長野五輪の2個と合わせ、3個目。男子500メートルの日本のメダル獲得は6大会連続。

フィギュア男子シングルはショートプログラムを行い、本田武史(法大)は3度のジャンプを着実に決めたが、竹内洋輔(法大)は正確性に欠けた。

スキーのジャンプはラージヒル予選を行い、原田雅彦(雪印)葛西紀明(土屋ホーム)宮平秀治(ミズノ)はそろって決勝進出を決めた。船木和喜(フィット)は予選免除。

アルペン女子滑降はカロル・モンティーユ(フランス)が、この種目で同国初の金メダルを獲得。フリースタイル男子モーグルはヤンネ・ラハテラ(フィンランド)が制した。日本勢で唯一決勝に進出した附田雄剛(リステル)は16位。

距離男子15キロクラシカルはアンドルス・ベールパル(エストニア)、同女子10キロクラシカルはベンテ・スカリ(ノルウェー)が優勝した。《共同通信》

【MLB】

米大リーグのメッツからジャイアンツに移籍した新庄剛志外野手(30)が12日、サンフランシスコの本拠地球場パシフィックベル・パーク内で入団記者会見を行い、「ことしは新庄フィーバーでしょう」と意欲的に抱負を語った。背番号は阪神、メッツ代と同じ「5」。

約90人の報道陣を前にした新庄は終始笑顔。「ジャイアンツは優勝できるチームなのでそれを味わいたい」「2年目のプレッシャーはない」「新庄の発音は難しいので“ジョー”にでもしてもらおうかな」などと答え、米国人記者の笑いも誘った。

会見にはブライアン・サビーン・ゼネラルマネジャー(GM)、ダステイー・ベーカー監督ら球団首脳も出席。ベーカー監督は「新庄は無限の可能性を秘めている。楽しみだ」と期待感を表明し、サビーンGMは「きょうは歴史的な日。日本人選手を獲得でき、マーケット的にも意味がある」と語った。《共同通信》

米大リーグ機構は12日、カンファレンス・コール(電話会議)によるオーナー会議を開き、球団買収によるマーリンズのオーナー変更と機構側によるエクスポズの買収、球団運営を承認した。15日スタートの春季キャンプ3日前になってようや。く、一連の球団買収問題が決着した。

マーリンズはエクスポズ・オーナーだったジェフリー・ロリア氏が買収。ロリア氏を失うエクスポズは今季、エクスポズを除く全29球団のオーナーが出資する管理機構が買収する。

買収額は米メディアによると、マーリンズが1億5850万ドル(約210億8000万円)、工クスポズは1億2000万ドル(約159億6000万円)。

一連の球団買収は前マーリンズ・オーナーのジョン・ヘンリー氏がレッドソックスを買収したのに始まり、レッドソックス−マーリンズ−エクスポズと3球団が連鎖した。また、球団買収に連動し、ロリア氏はエクスポズのジェフ・トーボーク監督ら球団スタッフと一緒にマーリンズへ移ると明らかにした。

このため、大リーグ機構は同日、スタッフ不在となったエクスポズの会長にエンゼルスで会長経験のあるトニー・タバレス氏、ゼネラルマーネジャー(GM)にメッツのGM補佐だったオマール・ミナヤ氏、監督には機構の副会長の1人で、かつてインディアンスで史上初の黒人監督になったフランク・ロビンソン氏を充てると発表した。《共同通信》

【旧ユーゴ国際戦犯法定】

旧ユーゴスラビア内戦やコソボ紛争で人道に対する罪に問われたミロシェビッチ前ユーゴ大統領に対する裁判の本格審理が12日、ハーグの旧ユーゴ国戦犯法廷で始まった。国家元首経験者が在職中の犯罪を国際社会から裁かれるのは初めて。人道犯罪という国境を超えた犯罪の訴追のあり方を問う歴史的な裁判となる。

冒頭、デルボンテ主任検察官が「国際正義が行われようとしている」と裁判の意義を強調「問われているのはセルビア全体の責任でなく、個人の犯罪だ。民族浄化などは個人的野望のために行われた」と前大統領を断罪した。

前大統領は法廷の権限を認めず、起訴状朗読や罪状認否も拒否。13日に予定される冒頭陳述への反論や反対尋問の機会を生かして法廷の違法性などを攻撃するとみられ、冒頭陳述中はメモを取っていた。《共同通信》

【パキスタン・ムシャラフ大統領】核実験情報でインド批判

パキスタンのムシャラフ大統領は12日、インドによる「核実験の可能性」を示唆してインド政府を批判するとともに、インドとのカシミール紛争の「二国間協議は失敗してきた」と述べ、同問題で米国を含む国際社会の調停強化を訴えた。ワシントン市内での講演で語った。

大統領は、核実験が最近行われたのか、将来の可能性か明確にしなかったが、ロイター通信によると、パキスタン政府当局者は「インドが核実験を近く行うとの情報がある」と大統領発言を説明した。

ムシャラフ大統領は、ブッシュ米大統領との首脳会談のため同日米国入りした。講演で、ムシャラフ大統領はインド核実験の動きについて「確実な証拠はない」としながらも「挑発的」と指摘、米政府にも注意喚起を促したことを明らかにした。

ムシャラフ大統領は、インドが国会議事堂襲撃事件などを理由に、パキスタン国境に軍隊を動員し「瀬戸際外交を行っている」と批判。カシミール問題を両国間の中心的課題と位置付け、信頼醸成措置を経て段階的に問題解決を図るよう訴えた。《共同通信》

【この日の民主党】

岡田政調会長、構造改革の先送りを鋭く追及

12日、衆議院予算委員会において、平成14年度予算に関する質疑が行われ、民主党の岡田克也政調会長が質問に立った。岡田議員は、財政構造を始めとした構造改革全般の現状、およびNGO排除問題などについて、政府の見解を質した。

岡田議員は冒頭、NGO排除問題について、8日に政府が発表した最終調査結果の内容とNGO・ピースウィンズ・ジャパンの大西代表が公表した鈴木議員とのやりとりの記録の内容とが大きく食い違っていることを指摘、「真実を述べよ」と追及した。しかし、川口外相は政府の調査結果をただ繰り返し、小泉首相に至っては、「大西氏と鈴木議員のやりとりはどうでもいい」などと放言。岡田議員は、事実を明確にしない閣僚の姿勢を批判し、真相を明らかにするために田中元外相、野上次官、鈴木議員、大西氏、外務省関係者らの委員会招致を改めて要求した。

機密費上納問題をめぐっては、不明瞭な現在の官房機密費の使い方を改めるために、官房長官に決裁権を与え、記録を残すようにすべきではないかと提起。しかし、小泉首相は「表に出せないこともある」などと言いながら、受け入れを拒んだ。

医療制度改革については、政府が抜本改革に先行してサラリーマン患者の負担増を実施しようとしていることを取り上げ、後者がどのように抜本改革につながるのかを質した。小泉首相は「1年あれば抜本改革の方向性が出せる」などと曖昧な答弁を行ったが、岡田議員はさらに、改革法案の次期通常国会提出の確約を要求。坂口厚労相は「できるものは出していく」と答えたが、首相は「来年まず方向性を出す。その時点で法案にできるものとできないものがハッキリする」などとし、実際に改革に着手する時期がさらに遅れる可能性も示唆した。

道路公団改革をめぐっては、まず、改革の内容を協議する第三者機関の人事を国会承認事項にしなかった問題を取り上げ、政府が与党との意見調整によって決めようと考えているのなら抵抗勢力への妥協だとクギを刺した。また、公団の改革後の組織について、投資計画の自己決定権が保証されていなければ「民営化」とは言えないとして政府の考えを質したが、首相は「法案が出た時点で議論してくれ」などと答弁を回避。そこで岡田議員は、“税金投入打ち切り・50年償還”で少なくとも既存の道路整備計画(9342km)の実現は不可能だとして、確認を求めた。首相は「(計画通りには)できるわけない」と吐き捨てるように述べた。

選挙制度改革については、自民党の「二増三減」案を「法律違反の前提で議論すべきでない」と批判し、衆院選挙区画定審議会の勧告(「五増五減」案)を尊重するよう要求。首相も受け入れた。《民主党ニュース》



2月12日 その日のできごと(何の日)