平成4780日目

2002/02/08

この日のできごと(何の日)

【政府】NGO問題「議員の圧力なかった」

安倍晋三官房副長官は8日午後、首相官邸で記者会見し、アフガニスタン復興支援会議への一部非政府組織(NGO)参加拒否問題に関する調査結果を発表した。自民党の鈴木宗男衆院議員の「圧力」については「外務省に(鈴木氏の)強い影響が及んでいることをうかがわせる」としたものの「意思決定は特定議員の主張に従ったことはない」と述べた。

調査結果は、昨年12月以来の外務省幹部と田中真紀子前外相、鈴木氏、NGO関係者とのやりとりを時系列的に明らかにしたもので、全体として前外相の主張を否定する内容。鈴木氏やNGOへの調査はしておらず、真相究明にはほど遠い内容で、野党はさらに追及姿勢を強めそうだ。

安倍氏は、小泉純一郎首相の「外務省は一部の議員の意見を気にしすぎる」との衆院予算委員会での答弁について「(NGOへの支援が問題となった)昨年の自民党外交関係合同会議のやりとり、報道の印象」と説明。NGO参加拒否問題とは関係がないとした。

調査結果によると、外務省は1月17日、「ピースウインズ・ジャパン」(PWJ)、「ジャパン・プラットフォーム」(JPF)を含むNGOに参加許可を内示した。

しかし18日、外務省を批判するPWJ統括責任者の大西健丞氏のインタビュー記事が朝日新聞に掲載されたため、19日に「信頼関係が損なわれた」として外務省の重家俊範中東アフリカ局長が大西氏に辞退を要請。受け入れられなかったため、大西氏らの2団体の参加拒否を決定したとしている。

鈴木氏の「働き掛け」に関しては、7日に外務省課長に対し、他の国会議員の問題に関連して大西氏を批判したことはあるものの、参加許可から拒否決定の間に電話などはなかったとしている。《共同通信》

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【ホンダ・That’s】発売

2月8日のできごと(何の日)
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ホンダは新型の軽乗用車「That’s」(ザッツ)を8日から発売する。軽自動車の分野では、昨秋から新型車の発売が相次いでおり、これで上位4メーカーのニューモデルが出そろったことになる。

ザッツは、車体の色を14種類そろえた。ターボなしの前輪駆動車が103万4000円。販売目標は月6000台。《共同通信》

【埼玉県警】本部長ら11人処分

埼玉県警が元暴力団組員の元妻の覚せい剤使用事件を7年間立件せず、捜査を放置していた問題で警察庁は8日、県警幹部が適切な指示をせず、事件の立件が遅れたとして「捜査遅滞」の責任を問い、矢代隆義本部長と大山憲司・前警務部長(現警察庁捜査一課長)の2人を警察庁長官注意処分にした。

また当時の県警生活安全部参事官(現関東管区警察局警務課長)ら現場の捜査幹部5人も、立件が遅れた責任があるとして関東管区警察局長注意などの処分を受けた。

埼玉県警はこの処分に併せ、7年前に立件を見送っていた当時の川越署宛課長ら捜査員3人について既に時効(3年)になっているが、犯人隠避容疑で書類送検して減給などの懲戒処分にするとともに、当時の上司1人を処分した。処分者は計11人となった。

警察庁の田中節夫長官は同日午前、矢代本部長を呼んで口頭で直接注意した。覚せい剤事件の立件放置は捜査指揮をめぐり幹部が処分される異例のケースに発展した。《共同通信》

【皇太子妃雅子殿下】公務復帰

皇太子妃雅子さまは8日、昨年12月の愛子さま誕生後初めての公務に復帰し、東京都千代田区で行われた「青少年読書感想文全国コンクール表彰式」に皇太子さまとともに出席された。

雅子さまはこの日、深紅のスーツ姿。式後のパーティーでは皇太子さまと一緒にコンクールで入賞した子どもたちに笑顔で話しかけた。

皇太子さまは表彰式にあいさつで、コンクールの課題本の一冊「赤ちゃんのはなし」を二人で読んだエピソードに触れ「私たちは、父親、母親としてはいわば新入生ですが、この本はとても興味深いものでした」と話された。

宮内庁によると、愛子さまはよく笑い、離乳食に移る準備として麦茶を少しずつスプーンから飲むようになったという。《共同通信》

【大木浩環境相】就任会見

小泉純一郎首相が田中真紀子前外相を更迭したことに伴う閣僚人事で8日、外相に横滑りした川口順子環境相の後任に大木浩・元環境庁長官(74)が就任。皇居での認証式後、首相官邸で小泉首相が辞令を交付した。

大木新環境相は就任後の記者会見で、温暖化防止のための京都議定書の締結に向け、産業界だけでなく国民全体が参加す取り組みが重要との考えを強調。国民から対策と意見を募る「環の国くらし会議」を設けることを明らかにした。

京都議定書を拒否した米国のブッシュ大統領が、二酸化炭素排出量を減らす目標を立てる方針を表明したことについては、「米国も(温暖化対策に)無関心だったわけでない。望ましいと思う」と議定書の代替案を歓迎する意向を示した。重要施策としては、ごみ問題を挙げた。

大木環境相は、川口氏の外相就任が決まった1日に川口氏の後任に内定した。しかし、首の治療中で、認証式を8日にずらし、それまでは川口氏が環境相を兼務していた。

大木環境相は、第二次橋本改造内閣で環境庁長官を務め、1997年に京都で開かれた気候変動枠組み条約第3回締約国会議の議長として、京都議定書の取りまとめに当たった。《共同通信》

【小泉純一郎首相】金融不安回避へ全力

小泉純一郎首相は8日の参院代表質問で、17日に来日するブッシュ米大統領との首脳会談に関し「日本の持っている潜在力を将来、活発に展開できるような体制を進めるのが大事だ。金融市場も含めた経済情勢の監視を怠ることなく、さまざまなリスクに十分留意したい」と述べ、金融不安の回避に全力を挙げる方針を伝える考えを示した。《共同通信》

【石井一久投手】ドジャース入団会見

米大リーグのドジャースは8日、ロサンゼルスのドジャースタジアムでヤクルトの石井一久投手(28)の入団を正式に発表した。4年契約となり、契約金、年俸総額は1220万ドル(約16億3480万円)5、6年目の契約は球団側がオプション(選択権)を持つ。背番号は17。

記者会見にはドジャース側からトム・ラソーダ副社長、ダン・エバンス・ゼネラルマネージャー(GM)ら幹部が出席。石井一は「ドジャースの一員になれてうれしい。僕のことをカズと呼んでください」と英語であいさつした後、日本語で「長年の夢がかない、手が震えるくらい興奮している」と喜びを口にした。

ポスティングシステム(入札制度)による日本人選手の大リーグ挑戦は昨年のイチロー外野手(マリナーズ)に続いて2人目。交渉期限最終日(8日)の正式契約にも、石井一は「自分の代理人とドジャースのGMを信じていた。両者に一番いい形が大前提なので…」と余裕をのぞかせた。《共同通信》

【ソルトレークシティー五輪】開幕

21世紀最初の五輪が幕を開け、テロに屈しない姿勢を全世界に示した。第19回冬季オリンピック・ソルトレークシティー大会は8日午後6時20分すぎから市東部のライス・エクルズ競技場で開会式を行い、冬季五輪史上最多の77カ国・地域の約2530選手が参加し、17日間の大会が始まった。

前回長野五輪を開催した日本は竹田恒和団長(日本オリンピック委員会会長)ら218人の選手団を派遣。旗手の三宮恵利子選手(スピードスケート=富士急)を先頭に39番目に入場行進した。スピードスケートショートトラック男子で連続優勝を目指す西谷岳文選手(メッツ)らが手を振り、にこやかに歩いた。

昨年9月11日の米中枢同時テロ後、初めて開催される世界規模の祭典は、米政府が威信を懸けて厳戒態勢を敷いた。開会式の時間帯はソルトレークシティー空港を閉鎖し、会場入り口では入念な荷物検査が行われた。

開催国の愛国心が過度に発揚されるのを懸念する声もあったが、世界貿易センタービルの廃墟から回収された星条旗を迎える演出が盛り込まれ、8人の米国選手の手で場内へ運ばれた。ニューヨークの警官も一緒に歩き、約5万2000人の観衆で埋まったスタンドは厳粛な雰囲気に包まれた。

各国・地域選手団の入場は古代五輪発祥の地ギリシャが先頭で、地元米国が最後に入場した。五輪憲章に従い、ブッシュ米大統領が開催国の元首として開幕を宣言した。《共同通信》

【この日の民主党】

ツルネン・マルテイ参院議員が初登院

大橋巨泉前議員の辞職に伴い繰り上げ当選となった参議院比例代表選出議員のツルネン・マルテイさんが8日、初登院した。

10時に党本部に立ち寄り、鳩山代表や各フロアのスタッフに駆け足で挨拶して回った後、同30分に総務省で当選証書を受け取ったツルネンさんは、同40分すぎ、参議院議員面会所に到着。手続きを済ませて参議院正面玄関に案内されると、民主党若手議員らから「ツルネンさん、おめでとう」の言葉と大きな拍手で迎えられた。居並ぶ報道陣のカメラの前で職員に議員バッジを付けてもらう間、「興奮しますね」と紅潮した表情。カメラのフラッシュを浴びながら登院ボタンを押した。

記者団に感想を求められたツルネンさんは、「長い間日本社会にお世話になったことを国会の中で恩返ししたい。私にとってこれは『ツルの恩返し』です。61年間のフィンランド、日本での生活のすべてを活かして人生の最後の仕事として頑張ります」と語った。

今後の国会での活動の抱負を問われると、「3つだけ挙げると、1つは参議院の役割を『良識の府』に戻さなければなりません。その意味で参議院には党議拘束はいらないと考えますが、もちろん現在は党議拘束がある以上は、自分の意見と違っていても党としての決定には従います。2つ目は環境回復政策。議員立法で家庭の生ごみをたい肥やエネルギーに変えるリサイクルを義務づけたい。そしてもう1つは、もともと外国人であるという立場から、在日外国人が社会の中で日本人と同じように生活できるようにしたい。同時に、日本のすばらしさを海外に伝えるのも私の役目です」と語った。

8日の午後の参議院本会議で紹介されたのち、実際の議員生活がスタートする。

柳田議員、政府の改革路線の後退を質す

8日、参議院本会議において小泉首相の施政方針演説に対する各党の質問が行われ、民主党・新緑風会を代表して柳田稔議員が発言を行った。

柳田議員は冒頭、与党内の抵抗勢力が勢いづき、構造改革は進まないのではないかという国民の危惧を代弁し、首相の見解を求めた。首相は、「支持率が高かろうが低かろうが、構造改革の決意はまったく変わらない」などと繰り返し、抵抗勢力との関係については触れなかった。

次に柳田議員は、深刻な経済の現状を訴え、「一体いつになったら景気が回復するのか、職を賭して明言せよ」と迫った。しかし首相は、「今年度の後半には緩やかに回復に向かうことを期待している」などと暢気に答えるだけだった。

超少子高齢社会における社会保障ビジョンをめぐっては、首相、坂口厚労相とも「子育てに希望の持てる社会」といった題目以上唱えられず、何ら政策の検討も進んでいないことが明らかになった。

医療制度改革については、抜本的な制度改革の欠如を批判。サラリーマンの患者自己負担を3割に引き上げる時期をめぐっては、首相が来年4月実施の方針は変わらないとしたのに対し、厚労相は政府・与党の合意を得るのに少し時間がいるとだけ述べ、ニュアンスの違いが明らかになった。

有事法制をめぐっては、シビリアンコントロールの原則が骨抜きにされている現状を批判し見解を求めたが、首相はシビリアンコントロールを「軍事に対して政治を優先すること」などと一般化し、骨抜きになっているとは思わないと反論した。

最後に柳田議員は、最近の首相の手法や行動には疑問を持たざるをえないとし、田中前外相を更迭しながら武部農水相ををそうしないのはなぜか、と詰め寄った。しかし首相は、「(農水相の)不信任が否決され、信任を得られた」などとして居直った。《民主党ニュース》



2月8日 その日のできごと(何の日)