平成4587日目

2001/07/30

この日のできごと(何の日)

【小泉純一郎首相】参院選勝判を受け会見

小泉純一郎首相(自民党総裁)は30日午後、参院選勝判を受けて党本部で記者会見し、8月15日の終戦記念日に予定している靖国神社参拝について、中止を求めている公明党などに配慮し、自公保3与党の党首会談を近く開き、公明、保守両党の見解を聞く考えを明らかにした。

首相は「与党3党の話を虚心坦懐にうかがって、熟慮して判断したい」と強調しながらも「基本方針として参拝する意向を持っている」と言明、予定通り参拝する考えを示した。与党党首会談は参拝に向けた環境整備の意味合いがあるようだ。

田中真紀子外相が参拝の再考を求めていることに関しては「閣僚にも、それぞれの立場、考えがあり、閣内不一致の問題にはならない」と断言した。

内閣改造については「今の閣僚で政策運営を実施したい。改造の必要はない」と、行わない考えを表明した。

参院選結果に関しては「予想以上の好成績だ。私の主張に期待するという声が今回の結果に表れた。国民の支持を改革の実行に生かしたい」と強調、改革の骨抜きを狙う党内の抵抗勢力については「(党内に)賛成、反対があるのは当然だが、反対が多数意見にはならない」と自信をみせた。《共同通信》

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【第19回参院選】全議席が確定

第19回参院選は30日朝、比例代表がすべて決まり、全121議席が確定した。比例で自民は20議席を獲得、選挙区と合わせ64議席にまで伸ばした。民主は比例8で計二26議席と目標27議席に届かなかった。今回初めて導入された非拘束名簿式による個人名票の最高は、自民党の舛添要一氏で約160万票を獲得した。だが個人名票は予想外に少なく、この制度の未成熟さを物語る結果となった。投票率は56.44%で確定した。

公明は比例8で計13議席と改選議席を守った。共産は比例4で計5、選挙区ゼロの社民は比例3とそれぞれ後退。扇千景党首の議席を守った保守は比例1。自由は比例4で計6ろ倍増した。

自民は1983年に比例代表制度になってから2度目の20議席台に乗せ、前回98年の14や今回の改選数17を大きく超えた。与党3党は計29議席と48議席の半分以上を占めた。

比例で民主は前回より4減、改選数より1減の8議席、共産は4(前回8)、社民も3(同4)と後退、自由は4で保守との分裂前だった前回の5を下回ったが、改選2を倍増させた。

非拘束名簿式で有権者は政党名、候補者名のどちらでも投票できたが、自民、民主は約7割、共産は9割以上が政党名で占めた。逆に、公明は8割近くが候補者名だった。

自民では、前職の橋本聖子氏ら知名度の高い候補のほか、特定郵便局や医師会、遺族会などを支持団体とする候補も当選。民主では労組支援の当選者が多かった。公明の草川昭三元衆院国対委員長、共産の筆坂秀世政策委員長、自由の西岡武夫元文相らも議席を得た。自由連合や、無所属の会、二院クラブなどは議席獲得に至らなかった。《共同通信》

自民大勝の参院選から一夜開けた30日、小泉純一郎首相は「着実に改革を実行していく」と穏やかに宣言した。しかし開票に時間がかかった比例代表でも「郵便局を消すべきでない」と公言する官僚OBら「抵抗勢力」が次々当選。自民党に2000万票集めても株価は最安値を下回り、前途に暗雲も垂れ込める。涙を飲んだハンセン病元患者は差別を続けた社会に一石を投じ「悔いはない」。議員生活30年の田英夫氏は初めて落選し「靖国参拝は危険」と言い残した。《共同通信》

【明石花火大会歩道橋事故】警備は予定の半数以下

兵庫県明石市の花火大会事故で、現場の歩道橋周辺の警備について主催者の明石市が「40人を配置する」と事前に明石署に説明しながら、実際は半数以下しか配置していなかったことが30日、兵庫県警捜査本部の調べで分かった。

「40人配置」は、同署が警備態勢を強化するように要請したことに対する市側の回答だった。捜査本部は市側が最初から配置不可能な数字を示した可能性もあるとみて、関係者から事情聴取を進めている。《共同通信》

【東京株式市場】

30日の東京株式市場は、参院選の自民党大勝に反応せず、ハイテク企業の業績懸念などからほぼ全面安となり、東証平均株価(225種)は3日続落した。終値は前週末比218円81銭安の1万1579円27銭と、23日に付けた終値ベースのバブル崩壊後の最安値1万1609円63銭を割り込んだ。1985年1月当時の水準にまで落ち込み、一段の下落懸念も強まっている。バブル崩壊後の最安値更新は、ここ1週間あまりの間で2度目。東証株価指数(TOPIX)は15.72ポイント安の1168.51だった。

市場では「自民党圧勝は材料にならない。小泉政権は構造改革の具体的な手順を早く示すべきだ」(証券系シンクタンク)との声が強く、景気や企業業績への警戒感が株価低迷の形であらためて示された形だ。

前週発表が相次いだ国内ハイテク企業の4−6月期決算が不振だったことに加え、この日朝発表の6月の鉱工業生産指数が4カ月連続で低下したことなどが、景気の先行き不透明感を深め、手控えムードを誘った。《共同通信》

【この日の民主党】

民主党の鳩山由紀夫代表は、30日午前1時30分から党本部の開票センターで記者会見し、参議院選挙の民主党の獲得議席数について、「小泉旋風が吹き荒れる中、必ずしも十分な議席数を獲得したとは言えないものの、それなりの結果を出すことができたと思う」と述べた。

鳩山代表は、「民主党は、小泉首相の構造改革路線が国会における討論で一歩また一歩と後退していく中で、『政権交代なくして改革なし』という姿勢を明確にし、改革をめぐる具体性を持った議論を展開しながら精一杯闘ってきた。改選数を上回る議席を獲得できたは、その結果だと思う」と選挙戦を振り返った。

さらに、今後の国会運営については、「これからも、“小泉改革路線”が本物かどうか、国民とともに厳しく監視するとともに、しっかりセーフティーネットを張りながら、必要な改革を速やかに実行するために努力したい」と語った。

鳩山代表はまた、今回の選挙で初めて実施された比例代表の非拘束名簿方式については、「自民党が党利党略で導入したこの制度は、やはり大きな問題を残した。民主党は今後もこの方式の修正を求める」と述べ、選挙制度をめぐる衆参両院を含めた議論を進めていく考えを明らかにした。

民主党の熊谷弘幹事長代理(参院選選対本部事務総長)は、30日朝のNHKニュースでのインタビューに出演し、選挙戦を振り返り、「残念ながら小泉大台風の前で大変厳しい戦いを強いられてしまった、東京都議選でこの旋風を経験したので、勝つ選挙というよりは負けない選挙を続けてきて、何とかその目標は達成できたのではないかと思う」と述べた。

また、「選挙結果は小泉内閣の構造改革路線への信任につながるか」との質問に対しては、「選挙には、業績評価と、期待評価という二つの面がある。過去3年の自民党連立政権の業績評価ではなく、閉塞感に満ち満ちていた中での期待評価という形でこの選挙が行われ、その意味では、小泉旋風は文字通り図にあたったと思う」と分析。その上で、「その期待に答える政策の中身や方向はかなり漠然としている。また小泉首相自身も『私の人気は自民党的なものを否定するところにある』と答えているが、そういうことを本当にやっていけるかどうかがこれからの課題」と指摘し、「民主党は野党の責任を、改革を実現するプロセスの中で果たしていかなければならない」と今後への抱負を語った。《民主党ニュース》



7月30日 その日のできごと(何の日)