平成4507日目

2001/05/11

【ハンセン病国家賠償訴訟】国に18億2000万円賠償命令

らい予防法(1996年廃止)に基づく隔離政策で基本的人権を侵害されたとして、ハンセン病の元患者ら127人が国に1人当たり1億1500万円、総額約146億円の賠償を求めた「ハンセン病国家賠償訴訟」(1次−4次提訴)の判決で、熊本地裁は11日、らい予防法の強制隔離規定について「1960年には違憲性が明白だった」として、国に総額約18億2000万円の支払いを命じた。

ハンセン病国賠訴訟の初の判決。国会の立案作為も認定、隔離政策を否定した判決は、元患者らの救済に向けた画期的な判断。熊本地裁のほか、東京、岡山両地裁で係争中の訴訟や元患者らの処遇改善に大きな影響を与えそうだ。

判決理由で杉山正士裁判長(異動のため永松健幹裁判長代読)は「医学的知見を総合するとハンセン病は遅くとも60年以降には隔離政策が必要な疾患ではなかった」と認定し「重大な人権の制約を強いる隔離の必要性は失われ、厚生省(当時)はこの時点で隔離を抜本的に変更する必要性があったのにこれを怠った」と指摘。

96年まで同法を廃止しなかった国会の責任についても「らい予防法の隔離規定は53年の制定時から公共の福祉による合理的な制限を逸脱していた」と指摘、「60年には隔離規定が人格権を定めた憲法に違反することは明白で、遅くとも65年以降には隔離規定を改廃しなかった立法上の不作為の違法性を認めるのが相当」と述べた。

判決は人権侵害の実態について、らい予防法の「勧奨による入所」は、「任意とは認めがたい」と強制入所があったとし、胎児などの優生手術も「非人道的取り扱い」と非難。「被害は極めて長期間で、身体、家族関係など多種多様な社会生活全般に及び、共通の被害を包括して慰謝料として賠償の対象とすることは許される」と、原告の「包括一律請求」を採用した。その上で「隔離の被害」と「社会から差別・偏見を受ける地位に置かれた精神的損害」の2点を「社会で平穏に生活することを妨げられた共通の損害」と判断。

一方で、法廃止前後の国の処遇改善努力などを考慮し、元患者1人当たりの慰謝料を入所の時期や期間に応じ、1400万−800万円とした。

また「違法行為が終わったのは法廃止時」との判断を示し、国側が主張のした請求権が消滅する除斥期間適用を否定した。《共同通信》

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【田中真紀子外相】「外務省は伏魔殿のよう」

田中真紀子外相は11日午前の閣議後記者会見で、外務省の事務当局が副大臣らに働き掛け、外相が示した人軍凍結方針に強く抵抗していることを非難、人事刷新を断行する考えをあらためて強調した。事務当局などへの「闘争宣言」で、外相と官僚の溝はさらに深まりそうだ。

外相は「外務省は伏魔殿のようなところ」「攻勢に負けずに原点に立ち返る」と強調。杉浦正健副大臣が10日夜、首相公郎に小泉純一郎首相を訪ね、外務省人事について協議したことをやり玉に挙げ「外務省側は日に日に攻勢をかけてきている。副大臣を通じて内閣にまで人事問題で働き掛けている」と指摘した。

外相は「官僚が政治家を使って自分たちの思うように政治を動かしたいと思っている。それに気付いてか気付かずにか、言われるように動き回ってい政治家がいることは残念だ」と副大臣の行動を激しく批判した。

その上で外務官僚が人事刷新を阻止することで「厚い支持を受けている小泉内閣の屋台骨を揺るがす、分かりやすい方法をとっている」と、官僚による改革への反抗だと強調した。

また10日夜のアルゼンチン外相との夕食会をキャンセルしたとの一部報道について「夕方の外相会談の後、一緒に狂言を見に行った。大変喜んでいただいた。公務最優先だ」と否定、「(情報が)思惑絡みで流されている」と、事務当局による情報操作だとした。《共同通信》

【小泉純一郎首相】第1回総合規制改革会議に出席

11日、第1回総合規制改革会議が官邸で開催され、小泉首相から宮内議長に諮問文が手交された。


https://www.kantei.go.jp/

小泉首相は、諮問に先立ち「衆参議員の質問も一巡し、野党からは頭だけ変わって中身が変わっていないのではないかという批判もいただいています。しかし、私は自民党総裁選で主張したことを所信表明演説にすべて盛り込みました。これから具体論に入ります。規制改革についてはこれまででもっとも意欲的な内閣であるということを、この会議でも実績を積んで見せていただきたい。石原大臣も意欲的に取り組んでいただけると思いますので、どうかこの会議としても真の規制改革の会議としてその実をあげていただくよう、私も全力を尽くすのでよろしくお願いします」と述べた。《首相官邸》

【小泉純一郎首相】「なんてたってコーイズミー♪」

小泉純一郎首相は11日夕、自民党本部で、今夏に行われる参院選の立候補予定者約30人と写真撮影をした。就任後初の所信表明演説、衆参両院での代表質問と日程が立て込み、やや疲れ気味の首相だったが、約40分間にわたり、精力的に撮影をこなした。

合間には報道陣に向かい、同姓の小泉今日子さんのヒット曲を口ずさみ、「なんてたってコーイズミー」とサービス精神たっぷりに続けた。《共同通信》

【東京都・石原慎太郎知事】首相にエール

石原慎太郎東京都知事は11日の記者会見で、小泉純一郎首相について「ばりばりものを言っていていい。(滑り出しも)ユニークでいいのではないか」と評価した。

コイズミ政権の発足直後の報道各社の支持率が高いことに関連して石原氏は「参院選に向けては時間がないから、どんどん壊すものを壊したらいい。つくるのは後からでもできる」と述べ、「東京から日本を変える」をキャッチフレーズにする同じ「改革派」としてエールを送った。石原氏と一緒に撮った写真を選挙用チラシなどに使っていた自民党の都議らが、小泉首相とのツーショット写真を撮り小泉人気にあやかろうとしていることを聞かれると「使えるものはどんどん使えばいい。焼きもちを焼いておりませんから」と語った。

田中真紀子外相については「北方領土返還問題で、政府や与党の意見が割れているときに、(ロシア課長の)人事を差し戻したのは毅然とした姿勢だと思う」と述べた。《共同通信》

【米・ブッシュ大統領】小泉政権の改革期待

ブッシュ米大統領は11日、ホワイトハウスで記者会見し、小泉政権について「彼が構造改革に専心すると信じている」と述べ、構造改革の断行に強い期待感を表明した。大統領が直接、小泉首相の改革姿勢に踏み込んで論評したのは初めてとなる。

大統領は「彼と彼の内閣が構造改革をどう実行するのか聞くのを楽しみにしている」とも語り、6月の方向で調整が晋日米首脳会談の早期実現と、具体的な政策内容の公表を求めた。

日本について大統領は「米国にとって非常に重要なパートナーで、経済にとどまらず、極東地域で安定を維持するための重要なパートナーだ」と強調。さらに大統領は「われわれが緊密に作業することは重要。小泉首相との会談で非常によい対話をできると確信している」と述べた。《共同通信》

【オウム裁判】元幹部「ポアするよう指示された」

オウム真理教(アレフに改称)の元幹部、新実智光被告(37)が11日、東京地裁(阿部文洋裁判長)で開かれた松本智津夫(麻原彰晃)被告(46)の公判で、松本被告から信者のTさん(当時27歳)殺害を指示されたと証言した。

Tさんは94年7月、スパイの疑いをかけられて殺されたとされる。検察側証人として出廷した新実被告は「麻原尊師からTさんを強制的に自白させるよう指示された」と述べ、「拷問後に『自白しません。どうしましょうか』と相談すると、ポア(殺害)するよう指示された」と証言した。

新実被告は「尊師は『空』を悟っているので、私が何を言っても苦しまない。最終解脱された方だと信じている」と述べた。《毎日新聞》

【オクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件】死刑囚の刑執行を延期

1995年に米オクラホマ州で起きた連邦ビル爆破事件で、アシュクロフト米司法長官は11日、インディアナ州の連邦裁判所で16日に予定されていたティモシー・マクベイ死刑囚(33)の死刑執行を6月11日に延期すると発表した。同死刑囚の公判の際に提出すべきだった証拠資料が未提出になっていたという連邦捜査局(FBI)の“失態”が発覚したための措置。

ワシントンで記者会見したアシュクロフト長官は問題の証拠資料について、マクベイ死刑囚の有罪に「合理的な疑い」を抱かせるものではないとしながらも、「少しでも疑問や疑念が残っていれば、司法の信頼性が揺らぐことになる」と執行延期の理由を説明した。

司法省などによると、FBIの捜査報告書など約3100ページに上る書類や写真などの証拠資料が弁護士側に未提出だったことが、最近になって判明。資料は10日に弁護士側に渡された。

連邦ビル爆破事件は死者168人、負傷者500人以上を出し、米国内で起きた史上最悪のテロ。マクベイ死刑囚は97年に有罪となって死刑宣告を受け、上級審でも上訴を退けられていた。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手は11日、トロントのブルージェイズ戦で「一番・右翼」でフル出場し、第3打席で内野安打を記録、連続試合安打を「17」に伸ばした。

イチローは一回の第1打席が空振り三振、三回の第2打席は二ゴロに倒れたが、六回の第3打席で三塁内野安打、七回にも遊撃内野安打を放った。イチローは結局、5打数2安打で打率を3割4分へと上げた。試合はマリナーズが着実に加点し、7−2で快勝した。《共同通信》

【この日の民主党】

ハンセン病国家賠償訴訟で原告全面勝訴=江田、金田、加藤議員が現地行動を激励

ハンセン病国家賠償訴訟の初の判決が11日、熊本地裁で言い渡され、原告側が全面勝訴を勝ち取った。判決は、「らい予防法」(96年廃止)を根拠とした戦後の強制隔離政策を全面的に誤りとし、国の責任を明確に認めた画期的な内容。苦しい境遇の中で裁判を闘ってきた原告からは、「これで俺たちも人間になれるという思いだ」と歓喜の声が上がった。

この日、民主党の金田誠一、加藤公一の両衆議院議員が原告団の判決前の現地集会に合流。原告や弁護団を激励した。午前10時すぎに、判決が出ると、熊本地裁前につめかけた大勢の関係者や支援者たちから歓声が上がり、金田、加藤両議員も、原告団とがっちり握手。全面勝利を喜び合った。

今回の判決は、強制隔離を定めた「らい予防法」そのものの違憲性を1960年の時点にさかのぼって認めたばかりでなく、それを改廃しなかった国会の過失(「立法上の不作為」)をも65年以降について認定した、異例の内容。加えて、賠償請求権が消滅する除斥期間の適用についても排除した。なお、賠償金については、原告127人全員に総額18億2380万円(入所期間などに応じて一人当たり1400万~800万円の4ランクに区別)を支払うよう国に命じている。

判決報告集会で挨拶に立った金田議員は、「今日の判決を皆さんとともに心から喜びたい。これをテコに、一日も早い全面解決を実現するため、超党派のハンセン病問題議員懇(『ハンセン病問題の最終解決を進める国会議員懇談会』)も全力で奮闘する」と決意を表明。加藤議員は「判決が指摘した国会の責任をしっかり受け止め、国による控訴など許さずに、みなさんとともに最後まで頑張る」と力強く発言した。

また、前日に熊本市の白川公園で行われた前夜集会では、ハンセン病問題議員懇の会長を務める江田五月参議院議員も参加。江田議員は挨拶で、「明日は、原告、そしてすべての入所者一人一人の人間回復の第一歩が印される日になると信じている。20世紀の間違った歴史を乗り越え、差別のない21世紀をつくるために共に歩もう」と呼びかけ、1500名の参加者は大きな拍手で応えた。

日本の司法が生き返った画期的な判決=菅幹事長が会見でハンセン病判決を評価

民主党の菅直人幹事長は11日の定例記者会見で、熊本地方裁判所でハンセン病政策の誤りを指摘し国の責任を認める原告勝訴の判決が下されたことについて、「画期的な判決だ」と評価した。

菅幹事長は96年にらい予防法を廃止した厚生大臣。「その時点でも、らい予防法の廃止が大変遅くなったことを元患者のみなさんにお詫びした。廃止が遅れたことで、大変な人権的抑圧が行われてしまった」と語った。

特に、今回の判決で国の責任だけでなく、国会の不作為責任も認めたことについて、菅幹事長は「司法は従来、行政や立法がやることについて、ほとんど判断を示さなかった。本来、司法とは国民が救済を受けるための重要な手続きだ。その司法が行政・立法に対して機能を発揮した画期的な判決だと思う」と高く評価した。

今後の国の対応については、「これ以上争わずに、元患者のみなさんのさらなる社会復帰のために努力すべきだ」と強く主張。国会でもその方向で努力すべきだとした。

また、田中真紀子外務大臣の就任以来、外務省内の人事をめぐる混乱や外国要人との会談のキャンセルなどが頻発していることについて、菅幹事長は「外務大臣はいうまでもなく内閣における外交の責任者。私用・急用のためのキャンセルというが、公務を超えるどんな重要なことがあったか、きちんと説明すべきだ」と指摘した。

さらに、野党が一致して提出し、公明党も賛成している中村喜四郎代議士に対する辞職勧告決議案の取り扱いが議院運営委員会でもめていることに関して、「聖域なき構造改革を進める小泉総理にとって、こういった政治腐敗の問題も当然、聖域なく対応すべき」として、採決に抵抗すること事態が言行不一致ではないかと指摘した。

「小泉さんも当然賛成?」~国債発行額を年30兆円以下に抑制する法案を提出

民主党は11日、「平成13年度から平成15年度までの間の各年度における公債発行額の限度に関する法律案」を提出した。

これは9日の衆議院本会議で鳩山由紀夫代表が表明した国債発行額を30兆円以下に抑制するための法律案。小泉純一郎首相は答弁で「法案が提出された段階で考える」としている。

法律案では、財政収支が非常に不均衡な状況であり、公債発行残高も急増しているなか、財政構造改革の一環として、2001年度から2003年度までの各年度において、公債発行額を30兆円以下に抑制するとしている。小泉首相は来年度以降からと明言しているが、民主党としては当然今年度から財政構造改革によりウェートを置いた政策を取るべきとの観点から、今年度からの抑制とした。

民主党では、財政健全化への取組み開始後5年以内にプライマリー・バランスを均衡させることを主張しており、本法律案は、その第一ステップとなるものだ。

岡田克也政調会長は談話を発表し、「小泉首相も基本的には民主党と共通する主張をしている点から、本法律案には賛成していただけるものと確信しており、直ちに審議し、速やかな成立を図ることを期待する」とした。《民主党ニュース》



5月11日 その日のできごと(何の日)