平成4417日目

2001/02/10

この日のできごと(何の日)

【えひめ丸事故】政府、官邸連絡室を設置

政府は10日正午、ハワイ沖での実習船と米原潜との衝突事故を受け、首相官邸別館の危機管理センターに官邸連絡室を設置、情報収集に当たった。

森喜朗首相は10日午前、「人命救助に万全を期してほしい。詳細な情報収集に努めてほしい」と関係省庁に指示。河野洋平外相はフォーリー駐日米大使とファーゴ米太平洋艦隊司令官にそれぞれ電話し、人命救助への全面的協力を要請。米側は「捜索に全力を挙げているし、今後も全力を挙げる」と表明した。

森首相は10日昼、横浜市内でのゴルフを中断、官邸に向かった。

福田康夫官房長官は10日昼「まず人命救助に全力を挙げ、その上で原因解明のため米政府と協議しなくてはならない。一人も犠牲にならないでほしいとの思いでいっぱいだ」と前橋市で記者団に語った。

政府は10日夜、桜田義孝外務政務官をハワイに派遣する。

政府は同日午前、危機管理センターに職員を非常招集。外務省は同9時半ごろ、海上保安庁から衝突事故発生の連絡を受け、ホノルルの総領事館に情報収集を指示した。《共同通信》

福田康夫官房長官は10日午後、ハワイ沖での実習船と米原潜との衝突事故を受け、首相官邸で緊急記者会見し、米原潜側による事故との判断を示し、謝罪の表明があったことを明らかにした。《共同通信》

米太平洋艦隊のトーマス・ファーゴ司令官は10日午前(日本時間11日朝)記者会見し、事故が火災など緊急時を想定した浮上訓練中に起きたことを明らかにした。

大西船長は同日午後の会見で「原潜がしたのは監視だけ。救助とは言えない」と指摘、事故後に沿岸警備隊が到着するまでの約1時間、放置されたと厳しく批判した。

太平洋艦隊は、グリーンビルのワドル艦長を事実上更迭するとともに、事故の原因究明に向けて母港の真珠湾(パールハーバー)に戻ったグリーンビルの本格的な調査を始めた。

沿岸警備隊の捜索はこの日も続けられたが、行方不明の高校生ら9人の消息は依然分かっていない。

司令官によると、衝突時、浮力調整用のバラスト・タンクに圧縮空気を一気に送り込んで水を輩出、急浮上する訓練を行っていた。緊急浮上訓練は通常、ソナーと潜望鏡で周囲を確認するが、事故が防げなかったことから、司令官は訓練が適正に行われたかどうかが調査の中心になることを示唆した。司令官は原潜には民間人15人が招待され搭乗していたことも明らかにしたが「訓練にはいかなる影響も与えていない」と衝突との関連を全面否定した。

大西船長は会見で「衝突後、原潜は縄ばしごを下ろして浮いていただけで何もしなかった」と憤りをあらわにした。司令官はこの点について、波が高かったためハッチを明けて救出作業をしなかったが、関係先に直ちに通報するなど適切な対応をしたと弁明した。

大西船長はまた、不明者の大部分が食堂など船底部分にいたとの見方を示した。《共同通信》

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【小泉純一郎元厚相】「政府の答弁情けない」

自民党森派会長の小泉純一郎元厚相は10日午前、鹿児島県加世田市で講演し、KSD事件や外務省機密費横領事件に関する国会質疑について「(国民は政府の)答弁を見て情けないと思うだろう。こんな調子で参院選で自民を頼むと言えるのか」と述べ、疑惑解明の観点から政府の対応は不十分だとの認識を表明した。《共同通信》

【W杯・デュアルモーグル】

フリースタイルスキーのワールドカップ(W杯)飯綱大会は10日、長野市飯綱高原で男女デュアルモーグル第1戦を行い、男子で日本選手が健闘し、昨年のW杯斑尾大会を制した附田雄剛(リステル)が2位、18歳の北村祐介(北海道・北照高)が3位に入った。日本選手が3位以内に2人入ったのは、フリースタイルでは初めて。

優勝はステファン・ロション(カナダ)。附田は決勝で、第2エア後のターンでバランスを崩し敗れた。

女子で期待の上村愛子(北野建設)は3位決定戦で敗れて4位。長野五輪モーグルの金メダリスト、里谷多英(フジテレビ)は8位に終わった。タミ・ブラッドリー(カナダ)がW杯初優勝を果たした。《共同通信》

【四大陸フィギュア】村主章枝選手が初優勝

ソルトレイクシティ五輪のテスト大会を兼ねたフィギュアスケートの四大陸選手権最終日は10日、ソルトレイクシティのデルタ・センターで行われ、女子シングルで村主章枝(早大)が初優勝した。同大会での日本女子の優勝は初めてで、国際スケート連盟主催の選手権大会では1994年の世界選手権で優勝した佐藤有香以来。恩田美栄(愛知・東海学園高)が3位に入り、荒川静香(早大)は6位。村主は自由演技でトップとなり、ショートプログラムでの2位から逆転した。《共同通信》

【柔道・フランス国際大会】第1日

柔道のフランス国際大会第1日は10日、パリで行われ、男子81キロ級の中村兼三(旭化成)、同60キロ級の徳野和彦(神奈川県警)、女子57キロ級の日下部基栄(福岡県警)が優勝した。

シドニー五輪後に階級を上げた中村兼は決勝で同五輪銀メダルの趙麟徹(韓国)と対戦、開始直後に支え釣り込み足で一本を奪った。徳野、日下部もともに決勝で一本勝ちした。

女子48キロ級の濱野千穂(東和大)は3位。男子66キロ級の中村行成(旭化成)、女子52キロ級の磯崎祐子(塩谷建設)はともに3位決定戦で敗れた。《共同通信》



2月10日 その日のできごと(何の日)